レビュー

miwa | 2015.06.11

 『情熱大陸×miwa』。そのものズバリをタイトルにした作品である。約1年かけてmiwaに密着取材した「情熱大陸」。2014年10月に放送された本編の拡大版が収録されたDisc1と、ライブ・映画の舞台裏などを収めたDisc2という2枚組。さらに “情熱大陸ブック”というブックレットが同封されている。このブックの目玉は“Director’s Diary”という取材日記だろう。取材対象者に密着することで、何を感じ、対象者をどれだけ多面的にとらえ、どう解釈していくか。その変化も面白いし、この日記の向こうに、放送された「情熱大陸」があったと思えば、ストーリーも見えてくる。

 「情熱大陸」は、日本で最も有名なドキュメンタリー番組と言っていいだろう。ドキュメンタリー番組において、取材対象者の素の顔=普段見られない姿や、パブリックイメージに対しての裏側・舞台裏を捉えることは必須だが、この“作品”は、そこだけで終わらず、“収録の舞台裏”まで見せている。

 「情熱大陸」という“パブリックイメージ”の裏側も見せるという方法論に、取材対象者と対等であろうとする、この番組のスタンスを感じる。このスタンスが、miwaの芯の強さ、勝気なところ、そしてクリエィティブ能力と、プロデューサー能力を強く印象付ける結果となった。

 それが顕著にわかるのがこのシーン。Disc2、再生スタートから14分が過ぎた頃。「情熱大陸」の本放送を振り返るインタビューの中で出てきたある話題に対するmiwaの突っ込みがすさまじい。話の流れでシャレで飛び出した企画に、最終的な落としどころはどこか、何が伝わるのか、視聴者が観ていて面白いのかと、コロコロと笑いながら、弾丸のようにたたみかけていく。

 この思考回路、それから頭の回転の速さは、miwaの歴史そのものだと思うし、彼女が、現在、非常に優れたプロデューサーである証拠だとも思う。

 デビュー当時、何回か、彼女にインタビューしたことがある。当時も頭の回転が速くて、賢くて、音楽への溢れる愛を語ってくれた彼女であるが、それがより磨かれ、突き詰められた感じ。経験は、愛を才能に変える。

【文:伊藤亜希】

tag一覧 DVD 女性ボーカル miwa

リリース情報

[DVD] 情熱大陸×miwa

[DVD] 情熱大陸×miwa

発売日: 2015年06月10日

価格: ¥ 5,500(本体)+税

レーベル: ソニー・ミュージックレコーズ

収録曲

透明三方背ケース入り、豪華ブックレット24P、
DVD2枚組

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