VAMPSのライヴハウスツアー最終公演がDVD&Blu-rayに! 2人にインタビュー!!

VAMPS | 2015.06.22

 5月31日。さいたまスーパーアリーナのファイナル公演で、2014年年末から続いていたライヴ三昧の日々を一段落させたVAMPS。昨年秋リリースのニューアルバム『BLOODSUCKERS』を携え全国を回ったツアーは、ライヴハウスツアー33本、約4年ぶりのアリーナツアーが7本。総動員数は延べ14万5000人に上った。  この2本の単独ツアーと並行して、自身主宰のフェスや、全米ツアーなども決行。ライヴバンドを自称するVAMPSだが、ここまで多様な環境でのライヴを同じ期間に詰め込んだことは、無かったと思う。
 約半年間の日々は、本人たちにとっても、前代未聞の濃密さだったのではあるまいか。そんな中でも、濃密さでは上位に食い込むだろう壮絶なライヴを完全収録したライヴ映像作品が発売される。
 LIVE DVD & Blu-ray 『VAMPS LIVE 2014-2015』。ライヴハウスツアーのファイナル、Zepp Tokyo10Daysの最終日を収めたライヴ作品だ。HYDEとK.A.Zに、ツアーのこと、そしてこの“映像作品”について聞いた。

EMTG:今回の一連のツアーは最新アルバム『BLOODSUCKERS』の曲を披露するというのが大きな肝だったと思います。新曲に対しての観客の反応をどう感じました?
K.A.Z:みんな新しいのを待ってたんだなっていうのは、強く感じたね。
HYDE:ずーっと同じ曲ばっかりやってたからね(笑)。VAMPSはいつもライヴのことを考えて曲を作ってるから、作っている時から“これ、ライヴでどうなるんやろな?”とかいろいろ想像しながら作るんですね。でもやっぱり新曲っていうのは、どうしても聴いてしまう。
EMTG:観客が、ということですよね?
HYDE:そう。だから“新曲、待ってたでしょ”でバーンって全部やったら、ライヴ全体で考えた時に、盛り上がりに欠ける。ハートビートが高くならないっていうか、落ち着いてしまうのは良くないから。いいビート、いい脈拍みたいなのをキープしながら、ライヴの中に投入していかなくちゃいけないし、実際そういう風にしたんですよね。今回は、そこは特に意識していたので、最初と最後ではメニューは随分変わったと思います。。そんな中、籠城ツアー(=ライヴハウスツアー/Zeppを中心に各地のライヴハウスで連日公演を行うスタイル)をやると、“あぁ、こういう風に曲は完成していくんだ”っていう変化を分かりやすく感じるんですよ。ずっと同じ場所で、リピーターの多い観客でライヴをやっていれば、ライヴが成長していくのが分かりやすい。でも籠城ツアーとは言え、 “初めてVAMPSのライヴを観る”とか“初めて『BLOODSUCKERS』の新曲を聴く”って人もいっぱいいる。でも、なぜかライヴは成長していく。それはなんでやろなって思ってて。そしたらね、どうやら初めての人は、コア層というか、それこそ毎日来てくれるような子たちのノリを真似してるんですよね。つまり、コア層の子たちが成長するまで曲は完成しないし、コア層が成長することが会場全体が成長することに繋がるんだな、と。VAMPSは比較的、自由なノリの客層だと思うんだけど、それでもやっぱり彼ら(=コア層)が完成すると、会場も彼らに引き込まれて盛り上がるんだなって思いました。
K.A.Z:ライヴで新曲をやる時って、自分たちにもまだどういう動きをするかとか、まったく無い状態でしょ。だからやっていく毎に、自分自身のパフォーマンスも作られていくなって感じたし、あとは、より一層、VAMPSの音楽的なバリエーションが増えたって感じたかな。
EMTG:今回の籠城型のライヴハウスツアー「VAMPS LIVE 2014-2015」のセットやライティングのコンセプトは?
HYDE:ちょっとクラブっぽい、ディスコっぽい、そういう雰囲気にしたかったんですよね。レニー・クラビッツの「Are You Gonna Go My Way」(邦題:自由への疾走)のMV、なんとなくそのイメージ。あの雰囲気をステージで表現したら、どうなるかみたいな感じだった。そしたら思いの外ばっちりだったというか。後ろの壁を金色の箔にしてるんですね。“こんなの映像を投影しても映らんかな”とか思ったんだけど、意外と映像の映りが良くて。照明と映像と電飾のリンクがすごかったんだよね。ここは、嬉しい誤算(笑)。その箔の映りが良かったから、その中にスピーカーやロゴを映すこともできて、すごく効果的だった。全部がいい方向に転がった感じですね。
EMTG:なるほど。その効果も含めてLIVE DVD & Blu-ray 『VAMPS LIVE 2014-2015』のお話にいければ、と。拝見して、素直に“カメラ何台入れてるんだ?”ってびっくりしました。ライヴハウス規模の台数じゃないな、と。
HYDE:知らない。
K.A.Z:3台とかじゃないかな?(笑)
HYDE:走り回って撮ってたからね(笑)。
EMTG:すごいですね(笑)。
HYDE:嘘ですよ(笑)。
EMTG:承知しております。ライヴハウスのライヴ映像でしか残せないものって何でしょうか? アリーナやスタジアムのライヴ映像では、絶対に無いものというか。
HYDE:密室感。地下室的なもの。
EMTG:アンダーグラウンドな雰囲気……でしょうか?
HYDE:そうそう。たぶん、中学生ぐらいで、ライヴに来たこと無い子が来たら、かなりいかがわしい感じがすると思うんですよ。ファンのお姉さんが、なんとなく怖かったりとか(笑)。実際はそうじゃないんだけど、雰囲気でね、怖いっていう(笑)。ここがライヴハウスのいいとこだと思うんですよね。大人の階段を上って……みたいに、行ったらダメな部屋の扉を開ける感じ。そこが重要だと思うんです、ライヴハウスって。だから、そういう雰囲気をなくしたくないですね。僕、MCで“理性はいらない”とかよく言うんですけど、その状態って、ライヴハウスに似合うと思うんですよ。アンダーグラウンドな、ちょっと黒ミサ的な雰囲気。その場所にいることによって、自分が覚醒していくっていうか。覚醒させたいとも思いますしね。
K.A.Z:やっぱりライヴハウスは温度感が圧倒的に違うよね。いちばん後ろまで、熱が伝わる空間だと思う。そういう意味では、ライヴの本当のカッコ良さが伝わりやすいんじゃないかな、と。密室ってまさにそうで“ここで何が行われてるんだろう”っていう感じがある。
EMTG:ライヴ映像って、肉眼では絶対にわからないディテールがはっきり映ってるのも楽しいですよね。
K.A.Z:霊とか?(一同笑)
EMTG:いや(笑)。例えばHYDEさんのマイクの模様が細かいところまでわかる、とか。
HYDE:そこもライヴの映像作品のいいところだと思うんですよ。迫力とか、そういうのはリアルのライヴに敵わないと思うんだけど、生のライヴでは見られない角度からK.A.Zくんのいやらしい手を見られるじゃないですか。あの動きをあらゆる角度から見られるから、かなりエッチなことに使えると思うんですよね。
EMTG:あぁ、新しいですね。新しい楽しみ方の提案ですね。
HYDE:いやいや、みんなしてますから。僕の知り合いもよくオ○ニーしてるって言ってました、ライヴDVDで。その知り合いにしたら“え、当たり前でしょ、やらないの?”ぐらいの感じ(笑)。
EMTG:なるほど。K.A.Zさん、HYDEさんの動きについてはどうでしょう?
K.A.Z:結構、マイクを舐めまわす感じとか、ね(笑)。
HYDE:抜きどころ、満載?(一同大爆笑)
EMTG:HYDEさんが客席に背中からダイヴしたシーンも収められてます。ダイヴした時の率直な感想は?
HYDE:あの瞬間、解放されるんですよね。それまでは体育会系なことしてるからだと思う。極端な話だけど、ソファーに寝転がるような感覚に近いかもしれない。
EMTG:K.A.Zさん、ステージの上から観ていてどんなことを思ってました?
K.A.Z:楽しそうだなって。でもどこ触られているのかなって思った(爆笑)。
HYDE:ここもある意味、抜きどころ(一同爆笑)。
EMTG:観客の歓声が、本編通してずっと入っているのも印象的でした。
K.A.Z:客席に向けたマイク(=歓声を録音するためのマイク)もあるからね。だから観てて、自分も観客になった気分になると思う。ステージと客席、両方がライヴをやっているところが上手くシンクロしてる。
EMTG:作品の音のバランスをもっと演奏メインにすることもできるわけですよね。それをしなかったのには、こだわりがあるんだろうなと思ったんです。
K.A.Z:そういうバランスの作品だったら、ここまで観客を映して無いよね。バンドと同じくらい大きく、多くお客さんを映してるのは、それが両方でひとつっていう。それがVAMPSの世界観だから。音にしても、いろいろ突き詰めた結果で。録り直してない?ってくらい、クオリティーが高いと思います。
EMTG:今回に限らず、完成した映像作品を2人でチェックしたりは?
HYDE:しょっちゅうですよ。2人でしか観ないよね。
K.A.Z:(笑)
EMTG:どんなことを話されてます?
K.A.Z:ここ抜きどころだねーって(笑)。
HYDE:ここは抜けるよねーって、一時停止して(笑)。
EMTG:本年も夏の野外イベント「BEAST PARTY」が決まりました。会場は千葉・幕張。
HYDE:毎年やってるイベントなんですけど、毎回、会場に来るまでが、結構大変な場所だったんですよね。今回は交通手段に悩まないっていう。たまには人に優しく。幕張海浜公園内の特設ステージでやります。
EMTG:特設敷地内に、フリーエリアが設けられたのは、今年が初めてですね。
HYDE:それはVAMPSに興味が沸かない人でも、ライヴを観て欲しいという気持ちの表れですね。ただ、有料ゾーンとは区切ってあるので、同じような雰囲気は体験できるけれども、ステージは観にくいかもね。でもサービススクリーンがあるから大丈夫。
K.A.Z:野外というところを生かして、日が出ている時から、徐々に暗くなって夜になっていく、その雰囲気は野外でしか楽しめないから。今回は、本当に海のそばにステージを作るから、これまで以上に夏を感じられると思う。フードエリアみたいなのもあってご飯も食べられるし、ホント、パーティーって言葉が似合う場所になると思うよ。
HYDE:この夏のイベントは何回もやってて、楽しませるプロになってるから。昼からライヴが終わるまで、寂しい思いはさせないよ。

【取材・文:伊藤亜希】

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リリース情報

純異性交遊

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純異性交遊

発売日: 2018年01月17日

価格: ¥ 1,852(本体)+税

レーベル: ハンブレコード

収録曲

1. DAY DREAM BEAT
2. スクールマジシャンガール(純mix)
3. ユーモアセンス
4. 常識の範疇
5. フェイクファー(純mix)
6. 睡眠至上主義
7. ファイナルボーイフレンド
8. 付き合ってないけどお互いに

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リリース情報

[BD] VAMPS LIVE 2014-2015(初回限定盤A)[1BD + ブックレット]

[BD] VAMPS LIVE 2014-2015(初回限定盤A)[1BD + ブックレット]

2015年06月24日

ユニバーサル ミュージック

1.MIDNIGHT CELEBRATION
2.LIPS
3.LIVE WIRE
4.THE PAST
5.GET AWAY
6.DAMNED
7.EVIL
8.VAMPIRE’S LOVE
9.GHOST
10.ZERO
11.AHEAD
12.ANGEL TRIP
13.THE JOLLY ROGER
14.BLOODSUCKERS
15.KYUKETSU -SATSUGAI VAMPS Ver.-
16.DEVIL SIDE
17.SWEET DREAMS
18.LOVE ADDICT
19.SEX BLOOD ROCK N’ ROLL

※初回限定盤A、Bには、福岡-名古屋-札幌-大阪-東京の5都市、約3ヶ月間に渡るツアー・ドキュメンタリーを収録!

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お知らせ

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●HYDE

自分に合った枕を何個か欲しいと思って。僕の好みは真ん中が凹んでるやつ。立ち姿勢でそのまま寝られるような。前からオーダーメイドの枕があるのは知ってたんだけど、今回はちゃんと測って作りました。

●K.A.Z
ケイジャン料理

アメリカツアー中に、フロリダでザリガニのケイジャン料理を食べて。ニューヨークでも食べたんですけど、それがまた美味しくて。あまりに美味しかったんで、日本でもどっか無いかなって検索しました(笑)。


■ライブ情報

VAMPS LIVE 2015 BEAST PARTY
2015/08/22日(土)幕張海浜公園内 BEACH STAGE
2015/08/23日(日)幕張海浜公園内 BEACH STAGE

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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