Gacharic Spin、新アルバムはアグレッシヴな曲炸裂!多面性が見事に発揮された一枚

Gacharic Spin | 2015.10.02

 Gacharic Spinのメジャー1stアルバム『MUSIC BATTLER』がとにかく素晴らしい。ありさ(パフォーマー2号)の卒業を受け、ねんね(パフォーマー3号)が加入し、新6人編成になった彼女たち。今作はねんねが入り、ツイン・ピアノ編成で聴かせる楽曲もあり、さらなる進化を遂げたバンド・サウンドに驚かされる。表題にも刻まれているように、メンバー全員でスクラムを組んだような攻撃力も過去最高と言える仕上がりだ。楽曲クオリティも文句ナシの今作について、オレオレオナ(Vo.&Key)、FチョッパーKOGA(B)のメンバー2人に話を聞いた。

EMTG:新メンバーのねんねさんが加わり、7月30日に初ライヴをやったそうですね?
FチョッパーKOGA :やっと5回越えたぐらいですね。でも2、3年一緒にいるような感覚です。ありさが進路の関係で卒業する形になり、ありさの後輩にねんねがいて、よくライヴも観に来てくれてたんですよ。Gacharic Spinのことも好きで、本人もやりたいと言ってくれたから。じゃあ、一緒にやろうと。本当にタイミングが良かったですね。最初から距離感もなく、溶け込みも早かったよね?
オレオレオナ:うん、ほんとに妹が入ったような感じです。
EMTG:細かいことですが、ねんねさんは繰り上がって、パフォーマー2号になるのではなく、3号なんですね?
KOGA:そうなんですよ。2号はありさの永久欠番ではないけど、そういう形でねんねは3号になりました。
EMTG:なるほど。
KOGA:(ねんねは)最初は大丈夫かなと思ったけど、一度リハを観ただけでイケるなと。最初のライヴがフジテレビのイベントで、その後にサンフランシスコのライヴで大きなステージだったけど、肝が据わってましたからね。
EMTG:現6人編成のライヴの雰囲気自体はどうですか?
オレオ:いい意味で変わらないですね。あと、まい(パフォーマー1号)がお姉さんになってきました。あと、ねんねは私よりも周りが見えてるし(笑)、みんなに付いていこうという気持ちが強くて。私も頑張らなきゃいけない!
KOGA:ねんねはピアノも弾けるから、新しいフォーメーションにも挑戦してるんですよ。オレオが前で歌って、ねんねがピアノを弾くこともあれば、オレオとねんねのツインキーボードでやる場合もありますからね。これからライヴの魅せ方は変わると思います。変わるというか、私たちの中では進化したGacharic Spinを見せようと。
EMTG:そして、今回のメジャー1stアルバムを聴いて驚きました。
KOGA:えっ?
EMTG:めちゃくちゃ素晴らしい作品ですね。どうですか?
KOGA:いや、ウチらも大絶賛です(笑)。
オレオ:すごく気に入ってるし、既にヘビロテ状態ですね。
KOGA:アルバムの中でこの曲が好きというより、通して何度も聴きたく作品になりました。今回はバンドの激しいところを見せたかったんですよ。前作はインディーズ時代に出したもので、ダンサーが入ったタイミングだったから、踊れるようなダンサブルな曲が多くて。今回は原点に戻るじゃないけど、バンドサウンドでパフォーマーがガツガツ踊れることもわかったから。もう一度テクニカルで激アツな部分を押そうと。テンポ的にも激しい曲が増えました。
オレオ:あと、新体制を見せる意味でも1曲目に「ノスタルジックブルー」という曲を入れたんですよ。いままではこういう雰囲気の曲を持って来ることはなかったから。あえてツイン・ピアノという新しいGacharic Spinを提示して、2曲目からは本来の私たちらしさを出そうと。
EMTG:1曲目の「ノスタルジックブルー」はちょっと衝撃的でした。普通のバンドでもああいうマイナーの曲調で始まることは珍しいし、いいフックになりますよね。僕の中であの曲は「火サス」(「火曜サスペンス劇場」)と呼んでます。
KOGA:えっ、そうなんだ!
オレオ:プロデューサーからも同じことを言われました。確かに火サス感はありますよね(笑)。
EMTG:哀愁歌謡感が濃厚ですね。
オレオ:曲の中でもピアノの印象が強いから、それに対するメロディも哀愁が増してきたのかなと。
EMTG:前半の4曲目まではアルバム名通り、バトラー感が炸裂したアグレッシヴな曲が並びますね。バンドのアンサンブルも凄まじいです。
KOGA:そこまで闘いをイメージして作ったわけではないんですよ。自然と歌詞や曲調が勝負してるムードを放つものが多くて。みんな毎日一緒にいるから、やってみるぜ!という気持ちがそのまま出ちゃったんでしょうね。だから、そこまで闘いをキーワードにしてなかったよね?
オレオ:全然してなかった。蓋を開けてみたら、今の私たちを認めてほしい!という気持ちが強いんだなって。同じ方向を向いてる仲間がいて良かったですね。それはアルバムを作って再確認しました。音楽で闘っていきたいという気持ちでメンバー同士が固まっているんだなと。
KOGA:個々のプレイもいままで以上に詰め込んでいるから、エグいですね。ライヴでやるのは辛そうだなって(笑)。今回は全部がそういうプレイばかりだから、それも負けないぞ!という気持ちの表れですね。以前はオレオが中心に振り付けも考えていたけど、今はまいが中心になって考えているんですよ。このアルバムをステージでどう表現するのか、期待が膨らむ曲が揃ったと思います。
EMTG:特に「デジタルフィクション」、「MUSIC BATTLER」の2曲は、今のGacharic Spinの気持ちが表れた振り切った凄みを感じます。
KOGA:それも自然なんですよ。次はどうなるんだろう?という展開もあるから、何度も聴いてもらえるんじゃないかな。「MUSIC BATTLER」は本当に難しいですね。 オレオ TOMO-ZOはギターソロが難しいと言ってました。速弾きでもメロディアスなアプローチですからね。
EMTG:「ガンバンバダンサー」もユニークな曲調ですね。中盤過ぎのスキャット風ヴォーカルとジャジーなフレーズに差し込まれる展開にも意表を突かれました。
オレオ:あれは大変でした。あの曲はいままであるようでなかったファンキーさが出てますからね。
KOGA:いままでファンキーで攻める曲はなかったかもね。ねんねはピアノができるから、バンドの振れ幅は広がりました。
EMTG:一方、「ファイナルなファンタジー」はド直球ですね。
KOGA:TOMO-ZOのファイナル・シリーズの最終章みたいな。アルバムに1曲、ギターのTOMO-ZOが歌う曲が入るのもGacharic Spinらしいなと。曲調自体は切なくて、いい曲なんですよね。 オレオ 私が歌いたかったもん(笑)。
EMTG:はははは。
KOGA:一枚のアルバムに3人のヴォーカルが入ってるから、それだけでも楽しめると思います。
オレオ:「ファイナルなファンタジー」でまた力を付けた感じがしますね。TOMO-ZOが「いいヴォーカリストになったね!」と言われるのが私は悔しくて(笑)。でもいいですよねえ。
EMTG:TOMO-ZOさんのアイドル声はいい飛び道具になってるし、今作はGacharic Spinの多面性が見事に発揮された一枚になりましたね。
KOGA:今回はカツカツだったから、逆にやるしかない!という気持ちが出たのかもしれないですね。出来上がったときもオー!となりましたからね。
オレオ:時間がなくても絶対に妥協しないと決めてました。
KOGA:曲の振れ幅はいつも凄いと言ってもらえるけど、今回はまたそれを超えたと思います。あと、男顔負けと言ってもらえることもあるけど、サウンドを聴くだけでエンジニアの人から「男のバンドが演奏しているみたいだよ」と言われて、余計にテンションが上がりました(笑)。メジャーデビューしてもう少しで1周年、バンド的には10月で6周年ですからね。そのタイミングでこういうアルバムを出せるのが嬉しいですね。6年間の進化し続けた結果が表れてると思います。

【取材・文:荒金良介】

tag一覧 アルバム 女性ボーカル Gacharic Spin

リリース情報

Night Groovin’

Night Groovin’

発売日: 2019年06月19日

価格: ¥ 926(本体)+税

レーベル: a

収録曲

01. Night Groovin’
02. Men’s
03. キミノシアター

ビデオコメント

リリース情報

MUSIC BATTLER

MUSIC BATTLER

2015年09月30日

ビクターエンタテインメント

1.ノスタルジックブルー
2.デジタルフィクション
3.MUSIC BATTLER
4.常識デストロイヤー
5.夢言実行
6.ガンバンバダンサー
7.ファイナルなファンタジー
8.夢喰いザメ-Album Ver.-
9.Identity
10.またね
11.赤裸ライアー
12.Don’t Let Me Down

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お知らせ

■ライブ情報

Gacharic Spin 6th Anniversary 2MAN TOUR
2015/10/03(土) 西川口 Hearts
2015/10/04(日) 長野 LIVE HOUSE J

Gacharic Spin 6th Anniversary ONEMAN TOUR
2015/10/11(日) 福岡 BEAT STATION
2015/10/12(月) 広島 SECOND CRUTCH
2015/10/17(土) 宮城 仙台MACANA
2015/10/18(日) 新潟 CLUB RIVERST
2015/11/03(火) 名古屋 Electric Lady Land
2015/11/14(土) 札幌 DUCE
2015/11/22(日) 大阪 umeda AKASO
2015/11/29(日) Zepp Tokyo

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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