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歌って、踊って、泣ける、“最強の中盤”

FUNKY MONKEY BABYS | 2011.02.18

 昨年の夏から始まった長い長いツアーも、いよいよ大詰め。ホームグラウンドの八王子市民会館を皮切りに全国を回って、ファイナルとなる代々木第一体育館。その第1日目を観た。

 ファンモン史上、最大規模となる会場は、2階スタンドの奥までぱんぱんの超満員だ。オーディエンスの層は、性別、年齢、父親、母親、子供、友達、恋人、お一人様など、本当に多種多様。ファンにこれほどのバリエーションを持つアーティストは、そうざらにはいない。これはファンモンのひとつの特徴だ。そうして始まったオープニング・セレモニーには、ステージになんとスタッフが体操の先生の格好で現われて、「日本一、楽しいライブにしようと思います」と宣言して、ライブ前の準備運動“ファンモン体操”の号令をかけたのだった。

 期待が高まる中、ついにメンバーが登場。まずはDJケミカルがステージ狭しと走り回りながら、「代々木ファイナルの初日が始まるよー」と叫ぶ。スピーカーから吐き出されるトラックの低音が、凄まじい響きを上げる。

 実は僕はファンモンの大規模会場ワンマンを観るのは初めてなのだが、まずこの“爆音”に驚いた。アリーナ・ライブでの爆音は珍しいことではないのだが、若い人だけではない多様なオーディエンスに向かって、これだけの轟音を発するライブは滅多にない。しかも、若くはない方々や、小学生が、ファンモンの奏でる轟音に包まれてみんな嬉しそうにニコニコしている。その光景にカルチャーショックを受けると同時に、それを成り立たせている“あること”に気がついた。

 それは、ライブでの“音の処理”の見事さだ。体を揺さぶる低音は、普通のロックバンド以上の迫力。一方で、耳に刺さる高音を聴きやすいように上手に処理している。CDやMP3で家庭で聴くのとはスケールの違う大ボリュームで鳴らす会場に合わせて、わざわざライブ用に調整されたサウンドだからこそ、あらゆる年齢層に歓迎される。 実際、始まってすぐに多様なオーディエンスたちは笑顔で踊りだし、3曲目「ナツミ」ではファンキー加藤が歌った後、「モンちゃ―ん!」と振るとモン吉がリズミカルにリードボーカルを引き継いで、フロアはそれこそ大ダンス大会になったのだった。あらゆるオーディエンスが参加可能な巨大クラブ、それがファンモンのライブの第一印象だった。

 会場をゆっくり見渡してから、ファンキー加藤がしゃべり出す。「ただいま、ファンキーモンキーベイビーズだぁ。帰ってきたぜ。今日は12000人だってよ。ファイナル2デイズでも、明日のことはかまわねぇ。今日、奇跡を巻き起こそうぜ!」と、この日を迎えた喜びを隠さずに表わしたから、会場から大歓声が上がる。

 ピアノのトラックで始まる「明日へ」で、一度、熱を冷ました後、ライブの中盤が凄かった。

 ダンサブルな「ガムシャラBOY」、モン吉が「飛べ!飛べ!」と煽る「メロディーライン」では、さらにアグレッシブに会場を盛り上げる。そして、その盛り上がりを名バラード「桜」が、がっちりと受け止める。ステージ背後にセットされた大きなスクリーンの演出も含めて、ファンキーモンキーベイビーズの世界が完全な形で現出する“最強の中盤”と言っていい。ファンキー加藤の“歌を伝える”という気迫に満ちた真剣な眼差し。対照的に、絶妙に力を抜いたモン吉のボーカル。指揮者のようなアクションで、ステージと客席のコミュニケーションに強烈なアクセントを与えるDJケミカル。このユニークなバランスが、ファンキーモンキーベイビーズのライブの醍醐味だ。

 この後も、北海道から沖縄まで全国から集結した観客と一緒に、音楽を通してハッピーな空間と時間を作り出していく。「お父さんの応援歌を歌おうよ」と、「ヒーロー」。お父さんのために作られたJ-POPは、他にはない。また、お父さんがこんなに客席を占めるライブも、他にはない。子供連れのお父さんたちは、この歌を嬉しそうに合唱する。それを見ながら、誇らしげに子供たちも合唱する。ファンモンの3人は、滅多にライブに姿を現わさない“お父さん族”が励まされる様子を自分たちの目で確認して、さらにパワーアップしていく。

アンコールでは、「全世界初披露!今は今しかないんだよ」とファンキー加藤が言って、新曲「ランウェイ☆ビート」をこれまた初解禁となるミュージックビデオと共に全宇宙初披露。テレビでもラジオでもなく、ライブで最初に新曲をファンに届けることも、ファンモンのポリシーのひとつだ。翌日の最終日には、夏の東京ドーム公演が発表されたが、ファイナルの2日間それぞれにサプライズを用意したメンバーは、ファンとの絆を深く深く結んだのだった。大きな収穫のあったツアーだった。

【 取材・文:平山雄一 】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル FUNKY MONKEY BABYS

リリース情報

ランウェイ☆ビート

ランウェイ☆ビート

2011年03月16日

Dreamusic

1. ランウェイ☆ビート
2. さよならの向こう側
3. ランウェイ☆ビート (inst)
4. さよならの向こう側 (inst)

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セットリスト

  1. 太陽おどり”新八王子音頭”
  2. 希望の唄
  3. ナツミ
  4. ALWAYS
  5. 恋の片道切符
  6. キラキラ
  7. 明日へ
  8. あとひとつ
  9. ガムシャラBOY
  10. メロディーライン
  11. 桜
  12. 大切
  13. 告白
  14. ヒーロー
  15. One
  16. 夢
  17. ちっぽけな勇気
  18. 西日と影法師
  19. Encore
  20. アワービート
  21. ランウェイ☆ビート
  22. Lovin' Life

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