FCイベント「登校日だよ! 全員集合!!“猿學祭”in 日本武道館」開催!!
FUNKY MONKEY BABYS | 2011.11.23
「早退は許されなぁあ~い!行くぞー、猿學祭――っ!」
上下、青ジャージ(しかもウエストイン!のさすがの着こなし!)で登場したDJケミカルが、低音がずんずん響く、大音量の4つ打ちサウンドに合わせて、2日間に渡る“猿學祭”の開演を告げた。
11月8日、9日の2日間、日本武道館でFUNKEY MONKEY BABYSの「第1回FMBオフィシャルファンクラブイベント・プレミアムライヴ 登校日だよ! 全員集合!!“猿學祭”in 日本武道館」が開催された。両日とも、満員御礼。日本武道館は、全国から集まったファンクラブ会員で埋め尽くされた。
ケミカルのド派手な開会宣言(?)に続いて、1曲目「Go!Go!ライダー」へ。途中のブレイク、“ウッ! ハッ!”の掛け声。ステージ上の3人はもちろん、観客全員でどんぴしゃで決める。さすが生粋のBABYS達ばかり。(彼らはファンの事を“BABYS”と呼んでいる)。続く「モーニングショット」では、モン吉が♪グッドモーニング♪と叫びながら、その場で大きくジャンプ。間髪いれず「ナツミ」へ。観客の両手がパッと開かれたまま、曲に合わせて、胸元から上に伸びていく。リズムに合わせ、何度も何度も繰り返されるその様子は、小さな無数のひまわりが、空に向かってぐんぐん伸びていく様を想像させた。
曲終わりでファンキー加藤のMC。彼が「登校日だよ!」と叫ぶと、観客全員が「全員集合!」とレスポンス。この大歓声に満面の笑みを見せた加藤は、最初の挨拶をこう締めくくった。
「今までのイベントの中で、いちばん笑顔の多いイベントにしたいと思います、よろしく!」
「あ、自己紹介忘れた、この曲で自己紹介だ!」と、ブレイクビーツにレペゼンのリリックをのせた「チェケラッチョ」。彼らの曲の中でも、屈指の高速チューン。セオリー、サウンド、ラップのフロウ、DJのスクラッチ……と、HIPHOP色濃厚な1曲だ。加藤が「休ませねーぞ!」と叫び、続いて「One」。縦横無尽にステージを走り回っていたケミカル。♪ワンステップ ツーステップ♪という歌詞に合わせて、近くにいた加藤を、1、2、と指さすも、加藤はまったくそのジェスチャーに気付かず。このシーンに笑いながら、ステージ左右上空に設置されたスクリーンを見れば、加藤は、真っすぐ客席を見つめ、額に汗を浮かべて歌い続けていた。
「せっかくの猿學祭なんで、新曲を初披露しようかな、と。人を愛するという事をとことん突き詰めた、僕達なりの究極の愛の歌です。聴いてください」
という加藤の言葉を受けニューシングル「LOVE SONG」を。繊細なピアノの旋律に合わせて、スーッと会場が暗くなる。暗闇の中に、観客が持つグリーンのサイリウム(入場時に配布されたもの)が、綺麗に浮かび上がった。牧歌的な雰囲気もあるピュアなバラード。曲に合わせて、無数のサイリウムがゆっくり揺れた。
再びMC。観客の描き出した光景に「ありがとう」と言った後、加藤が続けた。「青ネギみたいだったね」会場からは大爆笑&えーっの嵐。モン吉が受け取る。「みんな(サイリウムを準備するのに)ちょっと手こずってたよね。もうちょっと前のMCが長い方が良かったのかな」とステージ上は、じつにリラックスムード。そのムードと3人の様子をゆるゆると楽しむ観客。加藤に促され、モン吉とケミカルが感想を述べた。「調子いいですね。やっぱりパワースポットだから、武道館の周りは」とモン吉。ケミカルは「ライヴやっぱりいいですね。時々はこうして体を動かしていかないと!」と、会場の笑いを誘った。
「 “猿學祭”なんで、今までやった事無いことをやろうと。8000人と俺達がひとつになる方法を考えてきました。今日はみんなで合唱したいと思います」
と、加藤が説明を始める。「Lovin’ Life」を全員で歌おうという試みだ。会場を半分にわけ、それぞれが加藤パートとモン吉パートを歌う。さらに、会場全員で歌うパート、観客と加藤&モン吉の掛け合いをするパートもあると言う。ステージ後方のLEDスクリーンに歌詞が映し出され、その文字の色で、加藤、モン吉、全員、全員と加藤&モン吉と、わかるようになっている……という仕組み。流暢に説明を終えた加藤が叫んだ。
「一発本番だから、よろしく! みんなで一緒に歌いましょう! 頼むよ!“Lovin’ Life”!」
見事に一発で決めたベイビーズ達に、モン吉は「本当に、一発でいけたね!ありがとう!」と笑顔を見せた。ケミカルは、ぐるりと客席を見回しながら、観客に向かって大きく拍手を送り、目の前で手を合わせ、ペコリと頭を下げた。
ツイッターでリクエストを募ったら「以外とこの曲のリクエストが多くて、みんなスケベだなーと思った(笑)」という紹介&感想から「勝負パンツ」へ。モン吉が歌う♪ セクシー ベイビー♪ というワンフレーズに合わせ、加藤がヒップに手を当てセクシーポーズを決めた。笑った。ケミカルは、ステージ中央から “パンツ砲”を発射。何枚かのプレゼントが綺麗に空中に弧を描き、アリーナの客席に舞いおりた。笑った。
ライヴは終盤へ向かう。「2011年って年は、一生忘れない、記憶から消えない、日本のみんなにとって大変な1年でした……」という言葉から“3月11日”への想いを言葉にした加藤。落ち込んで見失った事もあったが、それでも歩いてきた1年、その道をいつでもしっかりと照らしてくれていたのが、BABYS達だったと語り、最後はこう締め括った。
「次の歌は、僕達のありがとうの気持ちです」
ステージがピンクに染まる。「桜」。真っすぐに前を見つめ、優しく語りかけるように歌うモン吉。表情を引き締め、ステージ前ギリギリに立ち、少し前かがみになりながら叫ぶ加藤。その足元は、半歩、ステージからはみ出し、靴底半分は空中にあった。それでも彼は、両足でしっかり踏ん張り、声を振り絞って歌っていた。
アンコールも含め、全21曲。そのうちの約8割ほどがアップチューンという、ファンクラブイベントならではのメニューだったこの日。プレミア感、そしてお祭り感とも、今の彼らのアーティストとしてのスタンスや動員力から考えると、ベストな選択、申し分のない内容だったと思う。この日の日本武道館には、コンスタントに作品をリリースし、ライヴで全国を回り、デビュー5周年を迎えるグループの実績と自信、そしてアイディンテティーが溢れていた。 しかしながら、この日のライヴを観て私が鮮明に思い出したのは、デビュー直前か直後に、彼らのライヴを初めて観た時の事だった。
確か、会場は、club asia。アップチューンで畳みかけるパターンをライヴのひとつの王道として確立していながらも、ミディアムやバラードといった歌モノも大切にしているスピリッツが伝わってきて、欲張りなのにギリギリいっぱいいっぱいな感じと、アンバランス感がパワーになってるところに、魅力を感じた事を覚えている。確かこの日も、加藤は、何度もステージから落ちそうになりながら歌っていたのではなかったか。
アンコールの2曲目。「大丈夫」。歌う前の加藤のMC。2011年が何かにつまずいた年だとしたら、2012年はそれをバネとして上に登って行くような年になればいいと思う、皆さんもそのために頑張ってください……と言葉を綴った後、こう言い切った。 「そして頑張る皆さんの、すぐそこに、ファンモンの歌がいつでもあるように、俺達も頑張っていきます」
いつでも、すぐそこに。いつでも隣りに……よく耳にするこの台詞が、ファンモンが言うと、特別な言葉として響くのはなぜか。
それは、靴底半分空中の状態で、上体前のめりで声が枯れようが歌い続ける、彼らの姿があるからではなかろうか。
彼らのこんな姿があるからこそ、ファンモンの言葉は、そしてファンモンの曲は、説得力を持って響いてくるのだろう。
2012年、次なる全国ツアーの日程も発表となった。
ファンモンは、また旅に出る。
自分達の歌を、自分達の手で、あなたの隣りに届けるために。
【 取材・文:伊藤亜希 】
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リリース情報
リリース情報
セットリスト
- Go!Go!ライダー
- モーニングショット
- ナツミ
- チェケラッチョ
- One
- 恋の片道切符
- 告白
- LOVE SONG
- 勝負パンツ
- 君の手の平でダンス’09
- アワービート
- 希望の唄
- メロディーライン
- 桜
- あとひとつ
- そのまんま東へ
- ちっぽけな勇気
- 西日と影法師 ENCORE
- 太陽おどり
- 大丈夫だよ
- ヒーロー
お知らせ
FUNKY MONKEY BABYS 1st ARENA TOUR 笑って歌ってもりあがァリーナ ~行くぞ日本!!~
1月28日(土)静岡エコパアリーナ
1月29日(日)静岡エコパアリーナ
2月4日(土) マリンメッセ福岡
2月11日(土)神戸ワールド記念ホール
2月12日(日)神戸ワールド記念ホール
2月18日(土)名古屋 日本ガイシホール
2月19日(日)名古屋 日本ガイシホール
2月25日(土)広島グリーンアリーナ
3月3日(土) サンドーム福井
3月10日(土)横浜アリーナ
3月11日(日)横浜アリーナ
3月19日(月)大阪城ホール
3月20日(火・祝)大阪城ホール
3月31日(土)愛媛県武道館
4月1日(日) 愛媛県武道館
4月7日(土) 札幌 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
4月14日(土)岡山市総合文化体育館
4月21日(土)さいたまスーパーアリーナ
4月22日(日)さいたまスーパーアリーナ
5月3日(木・祝)仙台セキスイハイムスーパーアリーナ
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください