2012年期待の新星、Hello Sleepwalkersが東京で初ワンマン!
Hello Sleepwalkers | 2012.02.01
昨年10月にタワーレコード限定でリリースされたシングル「センチメンタル症候群」から、じわじわと噂を広げてきた新鋭、Hello Sleepwalkersが、初めての東京でのワンマンライヴ『SHOW CASE LIVE!! in 渋谷』を、1月18日に渋谷WWWで行った。そして、これはただのワンマンではなく、同日にリリースされるデビュー・アルバム『マジルヨル:ネムラナイワクセイ』の購入者限定で招待状が配布されたスペシャルライヴでもあった。開演時間も、他のライヴよりはぐっと遅い20時30分 だっただけに、早くからオーディエンスがぎっしりと詰め掛けて、未知数の大器を今か今かと待ち兼ねていた。
予定時刻から10分ほど過ぎて照明が落ちると、手を叩きながらメンバー5人が登場。そして、1曲目の「円盤飛来」(未発表曲)のアタマから、タソコ(G)が思いきり前に出て、シュンタロウ(Vo&G) は「最後まで盛り上がっていこう!」と叫ぶ。さらに演奏がはじまると、紅一点のナルミ(G&Vo)は、まだ様子を見ているオーディエンスに向かって、ぐいぐいとハンドクラップを煽っていく。物怖じしないどころじゃなく、楽しむ気満々なバンドのテンションが、頼もしい。パフォーマンスそのものも、多用されていたレーザー光線が、大袈裟に見えないくらい堂々としていた。特に、シュンタロウ とナルミの攻撃的なツインヴォーカルは、心に突き刺さる。二曲目の「惑星Qのランドマーク」では、手を挙げる人や踊る人も増えはじめた。音源では、この時代のロックのフルコースと言いたくなる ような、様々な要素が盛り込まれた優秀な音楽性が印象に残ったが、生で聴くとよりラウドに衝動的に響いてきて、愛すべき存在になっていきそうな予感が高まった。シュンタロウの「こんなに来てくれると思わなかったので、嬉しいです。ありがとう!」 というMCの声もちょっぴり上擦っていて、心から感動していることが伝わってくる。しかし、シュンタロウから無情にもお知らせが。「最後まで楽しんで下さいと言ったんですけど、あと2曲しかないです」……フロアからは「えー!」というブーイングが起こる。そりゃそうだ、ショーケースだから短いだろうとはわかっていたものの、もっともっと見たい、感じたい思いに駆られずにはいられないパフォーマンスなんだもの。続く「センチメンタル症候群」では、トリプルギターの意味を知らしめるように豊かなハーモニーを響かせ、「月面歩行」でラストを飾り、ステージを降りた。
しかし、拍手は止まらない。それに応えて出てきた5人。 ナルミが「嬉しくて涙が出ました。でも、今日はもうやりません」と言うと、「待ってるよ!」という声が飛ぶ。それを聞いて、再び泣きだすナルミ。すかさずシュンタロウは、メンバー全員の気持ちを代弁するように「また来ます、いい曲を連れて!」と高らかに宣言した。温かな拍手に包まれて、ライヴは幕を下ろした。
衝撃と歓喜の20分。ここから先、5人がどんな景色を見せてくれるのか、本当に楽しみになった。
【取材・文:高橋美穂】
【撮影:橋本塁(SOUND SHOOTER)】