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FUNKY MONKEY BABYS、想い出の地・横浜で行ったラストツアーの序盤をレポート!

FUNKY MONKEY BABYS | 2013.02.20

 横浜…。FUNKY MONKEY BABYS(以下 : FMB)が深夜のクラブを中心に活動を行っていた頃、繰り返しライブを行い、自分たちのレギュラーイベント持ち、それらを機に見出され、今への礎を築いた大切な土地だ。そんな横浜でのライブも最後になる今回の会場は、同都市でも屋内最大級の広さとキャパシティを誇る横浜アリーナであった。とは言え、同会場でのライブも今回で3回目。これまでのこのステージ上での数々の名場面とオーバーラップしたこの日は、感慨深さもひとしおながら、決してそこには悲壮感はなく、むしろこれからも続いていく我々とFMBとの繋がりや結びつき、絆や信頼感を、より確信させてくれるものであった。

昨年末に発売された彼らのオリジナルアルバムとしてはラストとなる『ファンキーモンキーベイビーズ5』を引っ提げ、1月13日の北海道立総合体育センター北海きたえーるを皮切りに行われている今回の『WE ARE FUNKY MONKEY BABYS TOUR』。この日の横浜アリーナはその序盤、ツアー4公演目であった。ツアータイトルに込められた、"我々はファンキーモンキーベイビーズだ!"の宣言同様、彼らの歌を欲し、一緒に歌い、心の支えにしているBABYS(ファン)も、第4のメンバーであることをライブ中に何度も実感させられたこの日。  まずは、オープニングにて現れたDJ ケミカルのその走り回る先に、みんなの歓声が集まる。「よこはま~! いくぞ~~ ファンキーモンキーベイビーズだ~~~!!」と、そのケミカルの叫びと共にライヴの幕が切って落とされる。と同時に、ニューアルバムのトップを飾っていた「Say! Joy!」の歌い出しと共に、ファンキー加藤とモン吉の2MCがステージに現れ、ところ狭しと走り回る。飛び出していくかのようなナンバーに乗り、頭からフルスロットルで駆け抜ける彼ら。同曲中のコール&レスポンスがステージと会場の距離をグングン縮めていく。

 "なにも盛り上がる曲だけが、俺たちの真骨頂だったわけじゃないだろ?"と、所々にはきっちりと聴かせ、想いを馳せさせ、情景を浮かばせる曲たちが満場の会場に寄り添っていく。加え、中盤ではニューアルバムからの曲も多く披露。その歌の1つ1つが、会場に勇気や力、エネルギーやバイタリティ、夢への活力やドリーミーで幸せな気持ちを寄与してくれた。特にニューアルバムからの曲たちは、彼らの歌のバリエーションやサウンドや方法論の幅を改めて感じさせてくれるものばかりで、"あくまでも最後まで探求心を忘れない、いかにも彼ららしいな…”なんて思った。中でも、会場全体からの曲紹介から始まった「WE ARE FUNKY MONKEY BABYS」の新たなる自己紹介ナンバーの登場には、満場が心を一つにし、BABYSと3人の心が最接近。最後には完全な同化を見せ、まさに会場の一人一人が、となっていく。

中盤に入ると、彼らがこれまでライヴを通し大切に歌い、伝えてきた楽曲たちが改めて会場に響き渡っていく。手紙のような優しくぬくもりあふれる言葉がメロディに乗せられ綴られた「おかえりなさい」、そのタイトル通り、会場に歌われる気持ちが一緒になった「サヨナラじゃない」は、まさに歌と同化し、自分たちとFMBの3人とのこれからも続いていく信頼感を更に深めるものとなった。
また、この日は会場からの大合唱が彼ら支え、一緒に歌を形成していく場面も幾度か見られた。「みんな負けるな!頑張れ!!」と、力強く、加藤の涙混じりに連呼が響いた「ちっぽけな勇気」は、1万2千人の大合唱が楽曲を成立させた最たる場面だったと言えよう。

 アンコールも含め、20曲以上、約3時間のライヴをツアータイトルよろしく会場と共に作り上げ、成り立たせていった彼ら。そこには、やはりちょっと名残おしく、さみしい気持ちがありながらも、けっしてそれが悲壮感や感傷さだけではなく、どこか彼らがこれまでの歌に込められた根底に流れるメッセージに似ているものがあった。

 アンコールで加藤が語った、「笑顔の絶えないライヴで良かった。みんなの力って凄いな。ステージに立って歓声を浴びたらスイッチが一気に入ったよ。おかげさまで一生残る想い出がたくさんできました。例え、ファンモンがなくなっても、俺たちの心の中では、BABYSとの場面場面や想い出が生き続けていくと思うし、焼きついているから、BABYSの心の中でも、俺たちの歌や1フレーズや1シーンがずっと残り続けていたらいいな。俺たちとBABYSには、ずっとずっと<さよなら>はないから」の言葉。例え、この横浜の地で今後FMBの姿が見れなくても、我々の心には、彼らがこの地に残してきた歌や1シーン1シーンがしっかりと焼きついている。そんな更なる繋がりや絆、これからも続いていくアライアンスがより鮮明に、力強く、頼もしく思えた。

 このツアーは、3月31日のさいたまスーパーアリーナを終点に、これからも全国各地を周っていく。そして、6月1日、2日には、彼らとBABYSの悲願とも言える東京ドーム公演も待っている。そう、彼らは最後まで未知を目指し、走っていく。親愛なるBABYSたちと共に。

【取材・文:池田スカオ和宏】

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リリース情報

ありがとう(初回盤)

ありがとう(初回盤)

2013年02月27日

ドリーミュージック

2013年の全国ツアーをもって解散することを発表した、FUNKY MONKEY BABYSのラスト・シングル。

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お知らせ

■ライブ情報

We are FUNKY MONKEY BABYS TOUR
2013/02/19(火)大阪城ホール
2013/02/20(水)大阪城ホール
2013/02/23(土)神戸ワールド記念ホール
2013/02/24(日)神戸ワールド記念ホール
2013/02/28(木)名古屋 日本ガイシホール
2013/03/01(金)名古屋 日本ガイシホール
2013/03/09(土)サンドーム福井
2013/03/10(日)サンドーム福井 【追加公演】
2013/03/16(土)宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
2013/03/17(日)宮城セキスイハイムスーパーアリーナ 【追加公演】
2013/03/22(金)岡山市総合文化体育館
2013/03/23(土)岡山市総合文化体育館
2013/03/30(土)さいたまスーパーアリーナ
2013/03/31(日)さいたまスーパーアリーナ

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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