FUNKY MONKEY BABYS、東京ドームファイナル2DAYSの2日目のドキュメントを完全レポ!!【2日目(後編)】
FUNKY MONKEY BABYS | 2013.10.30
「WE ARE FUNKY MONKEY BABYS」で幕を上げたこの日のライヴ。序盤は「アワービート」「恋の片道切符」など、アップチューンを中心としながら、その幅でカラフルに彩った。6曲目「明日へ」では一転、バラード。濃いブルーの中、ステージ上空からの3本のピンスポットが、3人を包む。拍手と歌声が、重なりながら東京ドームに響いていく。
6曲目「明日へ」では一転、バラード。濃いブルーの中、ステージ上空からの3本のピンスポットが、3人を包む。拍手と歌声が、重なりながら東京ドームに響いていく。
カラフルに彩られたステージ上。DJケミカルは、リズムに合わせてクラップし、モン吉はスキップをするようにステージを横断していく。ステージ中央では、ファンキー加藤が、体を折り曲げ、筋肉をフル稼働して挑むように絶叫している。目の前にある事実。それこそが、彼らの真実であることを、この日も、彼らは体のすべてを使って体現していた。そして、真実を受け入れ続けるには、強い精神力が必要なこと、どれだけ苦しくてもひたすら前を向いて明日を見据えることを教えてくれたのもまた、3人のこの姿だったと思う。
ライヴは序盤から中盤へ。モン吉とファンキー加藤はフロートに、DJケミカルは気球(!)に乗り、アリーナ後方へと移動。フロートを2台並べて作った即席のサブステージで披露したのは「告白」や「Lovin’ Life」など、聴かせるバラード4曲。3人の目の前には、アリーナ後方席の観客と、スタンド席の観客。目の前に3人が現れ、泣き出しているBABYSもちらほら。そんなすぐ目の前の観客に視線を向けながら、モン吉が、手を振りって1人1人に「ありがとう、ありがとね」と呟いている様子が、とても印象的だった。
18時30分過ぎ。サブステージにいる3人。「大切」の大合唱が続いていた。誰もいないメインステージ上からは、オレンジの光。DJケミカルが乗ってきた気球が、サブステージの斜め上空に浮かんでいる。その半分は、メインステージからの照明で、オレンジ色の染まっていた。まるでドームに夕日が降りてきたようだった。
その夕日のど真ん中には、DJケミカルの描いた3人のイラスト。3人とも夕日に向かって笑っていた。
メインステージに戻り、3人でトーク。木の被り物で登場したケミカルの格好、そして前日エンディングで鼻血を出したモン吉(2日にはヤフーニュースのトップを飾りました!)のエピソードに触れたりと、リラックスしたムード。
ファンキー加藤の煽りから、ライヴは後半戦へ。発動するエナジー。レッドゾーンをしめすテンション。はねる鼓動と重なるリズム。聴かせる曲も彼らの真骨頂なら、このお祭りを予感させるリズムも、彼らの真骨頂だ。3人が、一気にトップへギアチェンジした様子が、ビジョンに映る。「LIFE IS A PARTY」。ステージ前方に何度も炎が上がり「ガムシャラBOY」。「よっしゃ東京ドーム! 暴れるぜ!」と「メロディーライン」。ファンモン史上最高速の1曲の後は、バラード「涙」。アップチューンで解放されたまっさらな感情に、ビシッと染み入ってくる。素直になった心には、真っ直ぐな言葉が本当に深く染み入ることを、彼らは教えてくれたのだ。
ファンキー加藤のMC。
「今日のライヴ、楽しくて、まだ全然、解散の実感がわきません(笑)。それぐらい、今日のライヴを楽しんでます。今日初めて言うことだけどと、2008年頃、(ファンモンを)終わりにしようと思ったこともありました。でもそれを救ってくれたのは、BABYSの笑顔でした。BABYSへの感謝の想いをなかなか言葉に出来なくて、僕らはミュージシャンだから歌にしました。僕たちからみんなへの感謝状です。聴いてください」
この言葉を受けた「ありがとう」は最初から大合唱に。3人とも最後まで、本当に力の限り歌った。真っ直ぐ客席を見つめたその眼差しは、最後の最後まで、本当に真っ直ぐだった。
「まだまだ恩返しさせてください。皆さんの幸せを願わせてください」と「あとひとつ」。「お前に歌ってんだぞ!」と「サヨナラじゃない」。モン吉が「みんな!右手をあげてみてー!」と叫び、5万人の手拍子がばっちり揃った「ALWAYS」。
「奇跡を起こそうぜ、着いてこい5万人」とファンキー加藤が絶叫し「ちっぼけな勇気」。拍手が少しずつ歌声に変わり、最後には大合唱になった。最後、マイクを通さず「ありがとーー!」と叫んだ加藤。その声に、この日1番の拍手が起こった。
本編の最後は「悲しみなんて笑い飛ばせ!」。ステージ上には、タオルを持ったライヴ・クルーも登場。観客がタオルを頭上に投げ飛ばすタイミングでは、ステージ上に花火も上がった。
何度も空中に放り投げられるマフラータオルの中には歴代のツアーグッズのタオル、FCライヴの限定タオルなども見えた。まるでファンモンの歴史が舞い上がっているように見えた。ファンキー加藤の言葉を借りるならば奇跡の軌跡が誇らしげに輝いているように見えた。
アンコールも含め、全25曲。時刻は、間もなく21時になろうとしていた。
25曲目「西日と影法師」が終わった瞬間、3人の顔がスクリーンに映し出される。記憶に焼き付けるように東京ドームを仰ぐDJケミカル。満面の笑顔のモン吉。その口元が、ありがとう、楽しかったと言葉を刻む。放心しているような表情を見せたのはファンキー加藤。しかしすぐ笑顔のなり、他の2人の元に歩を進め、ちょっと困った表情になっていたDJケミカルの肩をがっしりと抱きしめた。
最後、3人はステージ中央へ。「お疲れ様」と握手。「楽しい10年だったね」と加藤。「楽しかったねー」とモン吉。「こんなところで(ライヴ)出来ると思ってなかったね」と再び加藤。その2人のやりとりを聞きながらDJケミカルは、うん、うん、うんと、頭をがくがくさせながら大きく頷いている。
「10年間、本当にありがとう。みんなで、俺たちの10年間にピリオドを打ってください」
この言葉の後、彼はこう叫んだ。
「WE ARE!」
5万人、否、全国のBABYSが、彼の言葉を次に紡いだ。
「……FUNKY MONKEY BABYS!」
20時57分。ゆっくりと明るくなっていく東京ドーム。
BABYSのざわめきがフェードインしてくる。ほとんどのBABYSが、なかなか席を立とうとしない。否、立てないと言ったほうが正しいだろうか。
笑顔でありがとうと叫んでいる人もいれば、抱き合って号泣している人もいる。子供を抱きかかえ「楽しかったね」と笑顔を見せる親子連れもたくさんいた。
誰の元にも、日常が戻ってくる。その日常の中で、誰もがきっと、彼らのことを思い出す時が来るだろう。その瞬間が訪れた時、私たちはきっと、自分のことが少しだけ好きになるのでは無かろうか。そして、FUNKY MONKEY BABYSが好きで良かった、と。その時、彼らの歌が心の中で、またひとつ、大きくなってますように。
【取材・文:伊藤亜希】
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リリース情報
おまえ達との道FINAL〜in 東京ドーム〜 [Blu-ray]
2013年10月30日
ドリーミュージック
1. WE ARE FUNKY MONKEY BABYS
2. アワービート
3. ナツミ
4. 希望の唄
5. 恋の片道切符
6. 明日へ
7. 夢で逢えたら〜I’m feelin’ you〜
8. 告白
9. 夏の終わりに
10. 大切
11. Lovin’ Life
12. LIFE IS A PARTY
13. ガムシャラBOY
14. メロディーライン
15. 涙
16. ありがとう
17. あとひとつ
18. サヨナラじゃない
19. ALWAYS
20. ちっぽけな勇気
21. 悲しみなんて笑い飛ばせ
EN1. 太陽踊り〜新八王子音頭〜
EN2. ヒーロー
EN3. そのまんま東へ
EN4. 西日と影法師
●6月1日ライブダイジェスト
・もう君がいない ・空 ・大丈夫だよ ・桜 ・この世界に生まれたわけ
●東京ドームライブ 超貴重オフショット映像
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セットリスト
FUNKY MONKEY BABYS
「おまえ達との道 FINAL〜in 東京ドーム〜」
2013.6.2@TOKYO DOME
- WE ARE FUNKY MONKEY BABYS
- アワービート
- ナツミ
- 希望の唄
- 恋の片道切符
- 明日へ
- 夢であえたら
- 告白
- 夏の終わりに
- 大切
- Lovin’ Life
- LIFE IS A PARTY
- ガムシャラBOY
- メロディーライン
- 涙
- ありがとう
- あとひとつ
- サヨナラじゃない
- ALWAYS
- ちっぽけな勇気
- 悲しみなんて笑い飛ばせ
- 太陽おどり〜新八王子音頭〜
- ヒーロー
- そのまんま東へ
- 西日と影法師