CNBLUE、Zepp Tokyoの様子をレポート
CNBLUE | 2013.08.26
7月後半からスタートしたCNBLUEの全国ツアー“CNBLUE Zepp Tour 2013 ?Lady?”は、スタンディングという会場の親近感もあって、即完売という大盛況。バンドの根強い人気を実証した。ここでは東京公演、Zepp Tokyo(2DAYSの2日目:8月7日)の模様をお届けしよう。
彼ら自身はツアー中にニューシングル「Lady」をリリースしたり、大型フェスへも参加したりと、この時期は熱い話題も満載。メンバーのテンションも完全に高まっているはずだ。猛暑の中、会場は観客でビッシリと埋めつくされ、すき間もないほど。ライブハウスらしいざわめきの中、照明が暗転すると、SEと共にブルーのライトが場内を照らし出す。声援を受けながら登場したメンバーが所定の位置にスタンバイ――そして1曲目に選ばれたのが「Where you are」だった。日本でのメジャー第2弾シングルで、“希望”を探し求める強い思いを歌ったロックチューンである。熱い思いのこもったサウンドに加え、ヨンファの「準備はいいですか! いくぞ!」の一声に場内のテンションもヒートアップ。2曲目には日本でのデビューシングル「In My Head」がプレイされたりと、おなじみの代表曲が続く。観客の手拍子に後押しされた4曲目の「LET’S GO CRAZY」のあと、この日最初のMCタイム。
「改めまして、CNBLUEです! アツい!」と、会場の熱気を受けてヨンファがひと言。満員のフロアからも「あつい!」と言葉が返ってくる。MCをさえぎるように、ドラムのミンヒョクが「イェ?」とさけび、髪を切ったことをアピールして場内をなごませた。だが、このあとも熱量を保ったままライブが進行。続く曲は、ヨンファが「感謝を込めて――」と前置きして披露した「Don’t Care」。ニューシングル「Lady」に収録されたカップリング曲で、ヨンファがファンへの感謝を込めて作ったナンバーだ。力強さの中にも、メロウなフレーズがあり、バンドとしては新境地を開拓した作品。ヨンファは暖かみのあるアコースティックギターでアクセントをつけながら熱唱。続いては「Greedy man」。好きな女性への情熱的な気持ちを切なく歌ったラブソングで、聴く者を酔わせる。この流れで「Try again,Smile again」へ。サビでは観客全員の歌声が曲を盛り上げた。さらに、甘いメロディーが印象的な韓国語のナンバー「love light」でも、見事な韓国語の合唱が場内を包み込む。この時間帯は、まさにCNBLUEのソフトな一面がフィーチャーされたブロックとなった。
後半にかけては、しっとりした出だしから、途中でドラマチックに展開するロックバラード「eclipse」など、スケール感を感じさせる楽曲が並ぶ。こうして本編は大詰めへ。日本での5thメジャーシングルとなった「Blind Love」やハードなグルーヴ感を持つ「Robot」が続き、ヨンファも「Make some noise!(騒いで!)」と煽る。ファンキーなギターをフィーチャーした「Coffee shop」では、ダンサブルな曲に合わせ、満員のオーディエンスも躍動する。本編ラストを飾ったのは最新シングル曲の「Lady」だった。大胆にディスコサウンドを取り入れたダンスチューンで、発売されてから間もないにもかかわらず、すっかりライブ空間になじんでいる。本編は最後、外の気温にも負けない熱い空気で締めくくられた。
アンコールでは、ちょっと長めのMCを披露。ヨンファは「Zeppは皆さんと近いですから、早い時間からアガりますね! 2Fも楽しいですか!」と、観客に呼びかけ、続いて「Ladies! ……Gentlemen!」と、女性ファンと男性ファン、それぞれのレスポンスを要求。すると、「Gentlemen!」とコールしたあとの男性ファンの「イェー!」という声が予想以上に大きい。確かに、以前より男性ファンの姿が目立ってきた。これにはメンバーも嬉しかったようで、野太い声援にメンバー全員から笑顔がこぼれる。そんな彼らがアンコール1曲目に選んだのは「Teardrops in the rain」。ヨンファが「昔、代々木公園とか原宿駅で歌った曲です」と紹介。ジョンヒョンはアコースティックギターで暖かい音色を作り、ヨンファと美しいハーモニーを聴かせる。このハーモニーのよさも、CNBLUE最大の武器のひとつ。そして、ライブは最後の1曲を残すのみとなった。
ジョンシンが「そろそろ最後の曲ですね。東京、最後ですね!」と語りかける。その最後の曲に選ばれたのは「starlit night」。ジョンヒョンが曲が生まれた背景を説明する。
「去年、ツアーをやりながら作りました。新潟で作ったんですけど、(宿泊先の)ホテルにいてもつまらないから、みんなで海に行ったら流れ星を見て。それですぐホテルに帰って作ったんです。一緒に歌ってください」
ヨンファのアコースティックギターを合図に、穏やかな曲が流れていく。もちろん、集まった観客も歌に参加。見事な一体感を生みだし、ライブのラストを暖かい空気で満たした。これも、Zeppツアーという観客と密な距離感のたまものだろう。このツアーでたくわえたパワーは、必ずや次のツアーをスケールアップさせてくれるはずだ。
8月28日にはニューアルバム『What turns you on?』のリリースも控えているだけに、次の展開にも注目したい。
【取材・文:海江敦士】
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