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まさかの2年連続開催!これはクセになる奇跡。氣志團万博 2013!

氣志團万博 | 2013.10.08

 2年目の氣志團万博2Days。その2日目は数日前から接近していた台風18号がいよいよ本州に直撃するという予報のなか開催された。雨に濡れてながらの1日になることは避けられない、この日のお客さんはほとんどがそう覚悟を決めて会場に向かっていたと思う。見渡すと全身を雨対策万全で会場入りする人が目立つ。が、一方で、もはやびしょ濡れ上等の軽装で挑む強者も意外に多い。

 そんな今年の氣志團万博のテーマは「ここにしかない奇跡」。氣志團の驚くべき人脈で実現した出演者ラインナップ――黒夢にVAMPS、ホルモン、シャ乱Q、ももクロ!――は、すでに奇跡の片鱗とも言えるものだが、その全貌を目撃できるのは、この日この場所に居合わせた人だけだ。

 滝のようなどしゃぶりの雨の中でスタートしたウェルカムアクト私立恵比寿中学のステージを終えて、東京スカパラダイスオーケストラが登場する頃は晴れ間が見え始めた。「Mission Impossible」のテーマ曲をはじめ、「ルパン三世 ’78」など、誰もが知っている楽曲が朝イチの会場にお客さんを呼び寄せる。ご機嫌なスカチューン「All Good Ska Is One」では、谷中が「隣の人と肩を組め!」と煽ると、見知らぬ人同士でがっしりと肩を組み音楽に合わせて体を揺らす、とても素敵な光景が広がった。

 10年前から下北沢や新宿で氣志團と対バンをしてきた盟友マキシマム ザ ホルモンは「恋のメガラバ」で先手必勝。一斉に頭を前後に激しく振りまくる。見渡すとあたりは裸体の男が増えた。「今日は誰を見に来たとか、誰のファンとか関係ない!氣士團万博を見にきたんだろ!?」と叫ぶダイスケはん。これこそ「氣志團万博」を骨の髄まで楽しむための極意だ。お約束の「麺カタこってり」は氣志團万博バージョン。ラストの「恋のスペルマ」を終えると、全身泥ドロまみれになったお客さんで会場中の水飲み場に長蛇の列ができた。

 ジャンルレスな出演者が集う氣志團万博といえど、ロック寄りのリスナーが多い会場では最も異色の存在だった超新星は、綾小路 翔&早乙女 光と共に「One Night Carnival」できっちりと会場を盛り上げた。

 よほどのライブ好きでも生で見たことがある人は少ないのではないだろうか、今年本格的に再始動したシャ乱Qの登場した。「ヒットナンバーを取り揃えております!」と言うつんく♂の宣言どおり、往年のヒット曲を惜しみなく披露。まるで90年代にタイムスリップしたみたいだ。これに歓喜するのはアラサー世代だろうか。思春期に刷り込まれたメロディと歌詞が自然と口をついて、あっと言う間に会場は大合唱に包まれた。

 そろそろ陽が暮れてくる時間。2年連続出演となるVAMPSは東京での10回連続公演の合間を縫って袖ヶ浦に駆けつけてきた。黄色い歓声が響き渡る。海賊のようなコスチュームのHydeは「腹が減ったなー。一番声がでかいやつ食いてぇなあー。一緒に狩りに行こうぜ!」と物欲しげに会場を舐めまわす。デスボイスを操り、ギタープレイも魅せながら、ハードなロックサウンドを乗りこなしていく天性のフロントマンは、会場の視線を一身に集めながら、華麗な投げキッスを残して颯爽とステージを後にした。

 すっかりあたりは暗くなり、会場にはお客さんが手に持つサイリウムが煌々と光り出すと、国歌斉唱からスタートしたももクロ。アクロバティックなダンスを武器に、ステージセットの全エリアを駆け巡るダイナミックなパフォーマンスに会場の盛り上がりはうなぎのぼりだ。夏菜子が「この日のために“しんきょく”(=神曲)を作ってきました!」と言うと、氣志團のカバー「SECRET LOVE STORY」へ。ポップなクリスマスソングをキュートに届けた。会場内の遊具の上ではキッズたちも大盛り上がり。子供から大人まで、コアなロックファンも含めて根こそぎ虜にしていく、まさに「ももクロ現象」を目撃した瞬間だった。

 ライヴは終盤、暗闇に姿を現した黒夢が放つファストチューンに会場は異様な雰囲気に包まれる。「MIND BREAKER」では地面に這いつくばってねっとりと歌う清春。スクリーンには恍惚の表情を浮かべて歌う姿が映る。泣く子も黙る「MARIA」「少年」「Like @ Angel」といったラスト3曲は怒涛のプレイ。黒夢が生み出す背徳の美学に会場中が打ちひしがれた。

 そしていよいよ大トリの氣志團。和太鼓を打ち鳴して、「房総スカイライン・ファントム」で幕を開けると、フェス主催者としてのプライドを賭けた氣志團の気迫の演奏が続く。それに対して完璧な振り付けで応じるお客さんたち。普段はシャイな誰も彼もがここぞとばかりにハメを外せる場所、それが氣志團万博だ。「俺の町に来てくれてありがとう!…何もないでしょ?」、そう言う綾小路のMCもどこか誇らしげだった。最後の「One Night Carnival」では、リーゼントに学ラン風の衣装に身を包んだももクロとマイクを奪い、ダンサー、ゆるキャラまで登場する氣志團万博らしい賑やかなフィナーレを迎えた。そして、ステージ上に花火が打ちあがると、この瞬間を待っていたかのように雨がポツポツ。よくぞここまで持ち堪えた!これもまた「ここでしか起きない奇跡」のひとつだった。

【取材・文:秦理絵】

tag一覧 J-POP ライブ イベント 氣志團 東京スカパラダイスオーケストラ マキシマム ザ ホルモン VAMPS

セットリスト

氣志團万博 2013
2013.09.15@千葉県・袖ヶ浦海浜公園


東京スカパラダイスオーケストラ
  1. Mission Impossible
  2. 非常線突破
  3. DOWN BEAT STOMP
  4. King Of The Ants
  5. SKA ME CRAZY
  6. ルパン三世 ’78
  7. ONE STEP BEYOND
  8. Pride Of Lions
  9. All Good Ska Is One

マキシマム ザ ホルモン
  1. 恋のメガラバ
  2. 「F」
  3. 便所サンダルダンス
  4. シミ
  5. ぶっ生き返す!!
  6. my girl
  7. 恋のスペルマ

超新星
  1. WINNER
  2. スーパー☆ラブ
  3. COME BACK TO ME
  4. Moving on!
  5. Shining☆Star
  6. One Night Carnival

シャ乱Q
  1. 上・京・物・語
  2. My Babe 君が眠るまで
  3. 空を見なよ
  4. シングルベッド
  5. 新・ラーメン大好き小池さんの唄
  6. いいわけ
  7. ズルい女

VAMPS
  1. LOVE ADDICT
  2. AHEAD
  3. HUNTING
  4. ANGEL TRIP
  5. TROUBLE
  6. MEMORIES
  7. DEVIL SIDE
  8. SEX BLOOD ROCK N’ROLL

ももいろクローバーZ
  1. BIRTH ? BIRTH
  2. 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
  3. ピンキージョーンズ
  4. 5 THE POWER
  5. Believe
  6. SECRET LOVE STORY(氣志團の曲のカバー)
  7. サラバ、愛しき悲しみたちよ
  8. 行くぜっ!怪盗少女

黒夢
  1. FAKE STAR
  2. 13 new ache
  3. C.Y.HEAD
  4. MIND BREAKER
  5. 後遺症-aftereffect-
  6. SICK-1997 BURST VERSION-
  7. MARIA
  8. 少年
  9. Like @ Angel

氣志團
  1. 房総スカイライン・ファントム
  2. 日本人
  3. 黒い太陽
  4. 恋人
  5. 愛 羅 武 勇
  6. 鉄のハート
  7. ココ☆ナツ with ももクロ
  8. One Night Carnival with ももクロ
Encore
  1. MY WAY

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