J-WAVEが贈る「TOKIO HOT 100」授賞式にKANA-BOON、Salley、ソイル!
TOKIO HOT100 | 2014.02.18
J-WAVEが毎週日曜日に放送している「TOKIO HOT100」の2013年の年間チャートの中から、No.1ソング「SONG OF THE YEAR」、最高ポイントアーティスト「ARTIST OF THE YEAR」、新人賞「BRIGHTEST HOPE」の表彰を行い、受賞アーティストがスペシャルライブを披露するイベントが渋谷AXで行われた。
MCを務めるクリス・ペプラーが「2013年、J-ROCKシーンの星となったバンド!」という紹介で登場したトップバッターは、新人賞を受賞したKANA-BOON。EMTG MUSICでも、「Coming Up Artist 2014」として強力にプッシュする彼らは2013年もっとも見事なスタートダッシュを切った新人バンドだ。この日もその称号にふさわしいエネルギッシュで勢いのあるライブを見せた。1曲目の「盛者必衰の理、お断り」から、KANA-BOON特有のとっつきやすいギターロックがリスナーとの距離をみるみる縮めていく。キラキラと輝く新曲「結晶星」のあと、谷口鮪(Vo・G)が「今日は3曲で終わりなんですよ」と言うと、会場からは終わりを惜しむ「えーっ!!」の声が。ラストの「ないものねだり」では、「今日僕らを初めて見た人も一緒に歌ってくれますか?日本人なら誰でも歌えると思うので」と、サビの《ゆらゆらゆらゆら 僕の心~》のフレーズをみんなで合唱。もう少し見たいなと、そんな余韻を残して終わる、あっと言う間のステージだった。
ライブの後の授賞式では、トロフィーとビックマック1年分を贈呈されたメンバー。クリス・ペプラーが「新人賞は一生に1回ですからね」と言うと、「来年はビックマックをもらえないのかっ!?」と、名誉よりも食い気!のわかりやすい反応で会場を湧かせていた。
続いては、新人賞の2組目。ヴォーカルのうららとギターおよびアレンジを担当する上口浩平によるふたり組ユニット、Sallyが登場した。昨年の5月にメジャーデビュー。エバーグリーンな楽曲でJ-POPシーンに一陣の風を吹かせるSalleyは、まずはデビューシングル「赤い靴」から。ステージの中央に凛とした佇まいで立つうららの歌声が高く響いていく。MCでうららは、「デビュー前、ちょうど1年前の2月にお客さんの前で初めてSalleyとしてライブをやったのもJ-WAVEのイベントでした」と、J-WAVEへの特別な想いを語った。「新人賞、ありがとうございます!」と深々と頭をさげると、新曲「あたしをみつけて」をライブで初披露。まるで迷子のこどもがとぼとぼと彷徨い歩くようなゆっくりとしたテンポの中で、ひときわ翳りを帯びたうららの歌声が印象的だった。そこに上口の耳馴染みのよいギターのフレーズが寄り添い、会場にはSalleyにしか作り出せない少し寂しげで温かな空間が広がっていた。
ライブ後、「ビックマック1年分とトロフィーはどちらがうれしい?」というクリス・ペプラーの問いには、きっぱりと「トロフィーです」と答えたうらら。一方、上口は「最近、急激に体重が落ちて、ちょっと痩せすぎだって言われるので…ビックマック」と答えて、Salleyは性格が対照的なふたりの名コンビっぷりを見せてくれた。
「SONG OF THE YEAR」には、9週連続No.1を記録したダフト・パンクの「ゲット・ラッキー」がノミネート。さすがに本人が授賞式に駆けつける……とまではいかなかったが、この楽曲に参加したギタリスト、ナイル・ロジャースからの貴重なコメントがスクリーンに流された。
そして、「ARTIST OF THE YEAR」を受賞したサカナクションは、「ミュージック」が年間チャート2位、レギュラーチャートでは通算8週1位を獲得というJ-WAVE 25年の歴史の中で日本人アーティストでは断トツの記録を打ち立てたという。この日は残念ながら、山口一郎の体調不良のためライブパフォーマンスを見ることはかなはなかったが、メンバー4人が登場してトロフィーを受賞した。
最後は、アワードの対象ではないが、J-WAVEがオススメするライブアクトとして、SOIL&"PIMP"SESSIONSが登場。会場からは、フゥ~ッ!と今までとは少し違う “大人な”歓声が湧き起る。お客さんは同じはずなのに、これがソイルの作り出す空気だ。ジャズのエッセンスにアグレッシヴでエンターテイメント性の高いパフォーマンスが加わって、お客さんを縦横無尽に躍らせる。元晴(Sax)とダブゾンビ(Tp)のツートップがステージの際ギリギリまで前に出て激しくメロディを奏でると、みどりん(Dr)と秋田ゴールドマン(B)が変則的なリズムをクールに決めて、丈青(Pf)がクレイジーなプレイで楽曲をかき乱す。どこまでも心地好いグルーヴ。ソイルの音楽はやはりライブで聞くのが一番だ。途中でサカナクションの「アイデンティティ」のフレーズを取り入れるという演出も、百戦錬磨のライブバンドならではの粋な計らいだった。彼らはお客さんが喜ぶことをよく知っている。翌週に来日公演を控えたホセ・ジェイムズのサプライズセッション、そしてラスト「POP KORN」で締めくくるまで、一心不乱に音楽に興じることのできるひとときだった。
【取材・文:秦理絵】
リリース情報
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『“X” Chronicle of SOIL&“PIMP”SESSIONS』(初回限定盤)
2013年10月23日
ビクター
1. First Lady
2. Mature
3. SUFFOCATION
4. WALTZ FOR GODDESS
5. NO TABOO
6. Crush!
7. Summer Goddess
8. SAHARA
9. A.I.E
10.マシロケ
11. STORM
12. Fantastic Planet
13. Paraiso
14. MY FOOLISH HEART ~crazy on earth~ x椎名林檎
15. POP KORN16. Sexual Hungry
17. MOVIN’ feat. Maia HIrasawa
18. Are You Ready?(新曲)
[初回限定盤ボーナス・ディスク]
1. CANNIBAL ROCK(SOIL&“PIMP”SESSIONS rework)
2. カリソメ乙女(DEATH JAZZ ver.)by 椎名林檎 x SOIL&“PIMP”SESSIONS
3. MODE TO JOHN
4. RASETSU
5. ルパン三世のテーマ
6. QUARTZ AND CHRONOMETER(Hideo Kobayashi Remix)
7. BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY by SOIL&“PIMP”SESSIONS with 布袋寅泰
セットリスト
McDonald’s TOKIO HOT100 CHART OF THE YEAR
2014.2.6@SHIBUYA-AX
<KANA-BOON>
- 盛者必衰の理、お断り
- 結晶星
- ないものねだり
<Salley>
- 赤い靴
- その先の景色を
- あたしをみつけて
<SOIL&“PIMP”SESSIONS>
- Notaboo
- Crush! 〜Suffocaion〜STORM (メドレー)
- Summer Love (w/ Jose James)
- POP KORN