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VAMPS、ACIDMAN、きゃりーら出演、『U-EXPRESS LIVE 2014』開催!

U-EXPRESS LIVE 2014 | 2014.03.03

■Day1:3月1日(土)

 「U=ユニバーサル ミュージック」と「U=YOU(オーディエンス)」で、「コンサート開催までのわくわくする気持ち」や「演奏が始まる瞬間の心地よい緊張感」などを共有し、新たな感動を創りだすイベントを目指してスタートした「U-EXPRESS LIVE」。

 昨年3月の第1弾開催から数えて4回目を迎えたイベントのスタートに先がけ、まずはオープニング・アクトのfadeが登場。アメリカで結成され、今年2月に日本でメジャーデビューを果たした彼らは、アメリカン・ハードロックをさらに進化させたサウンドを高らかに響かせ、スタンディング形式のアリーナを一気に盛り上げていく。ダイナミックなメロディラインが印象的な「Ever Free」、「もっともっと繋がっていきましょう!」(Jon)という声に導かれたリードトラック「Cross Road」、そして、ヘヴィかつエモーショナルなミディアムチューン「Kings of Dawn」。アリーナクラスの会場でもまったく見劣りしない堂々としたパフォーマンスは、客席のロックファンに強烈なインパクトを残したはずだ。

 そして、ついにU-EXPRESS LIVE 2014が開幕!

 トップを飾るのはJESSE(V&G/RIZE)、T$UYO$HI(Ba/ Pay money To my pain)、ZAX(Dr/ Paymoney To my pain)、そして昨年9 月に加入したNAKA(Gt)による4ピースバンド、The BONEZ。いきなり頭から水をかぶったJESSEは強烈なシャウトとともにオーディエンスを煽りまくり(ステージを降り、観客の側まで近づいていく場面も!)、あっという間に会場の熱を上げていく。ヘヴィロック、メロコア、ヒップホップ、ファンクなどをどこまでも自由にマッシュアップしたバンドサウンド、真摯なメッセージ性に貫かれたリリックもきわめて強烈。「友情、希望、愛情。そういうものを代表してるバンドです」(JESSE)という熱い言葉も含め、唯一無二の存在感をストレートに見せつけたステージだった。

 各地のフェス/イベントでも高い支持を得ている4 ピースバンド・TOTALFATも、ロックの激しさ、楽しさ、素晴らしさをストレートに発揮。パンキッシュなサウンドを基本に、4つ打ちのダンスビート、速弾きのギターソロ、思わず口ずさみたくなるポップなメロディなどを取り入れた楽曲からは、年齢・性別を超えて、すべてのオーディエンスを巻き込んでいくパワーがはっきりと伝わってきた。「初めての人が多いと思いますが、いっしょに遊びませんか?」(Shun)という一体感を生み出すMC、’00年の結成以来、約1000回のライブのなかで鍛えられたパフォーマンスも最高。ライブ後半にはL’Arc?en?Ciel の「Driver’s High」のカバーを披露するなど、“徹底的にオーディエンスを楽しませて、気持ちを解放させる”という意思に満ちたステージを展開した。

 神戸ワールド記念ホールでの初ワンマンライブ(3月23日)が決定するなど、急激に注目を集めているFear,and Loathing in Las Vegas。ステージに登場した瞬間からテンションをブチ上げまくるメンバーは、最新シングル「Rave-Up Tonight」をはじめ、その際立った個性をダイナミックに表現していく。エモ、ヘビィメタル、エレクトロなどがナチュラルに共存するアレンジ、ハイトーンボイスのSo、強烈なスクリーモを放つMinami によるツインボーカル(美しいメロディラインとアグレッシブなラップのバランスも刺激的!)、一瞬も止まることなく動きまくりながらオーディエンスを煽り、アリーナ全体の興奮を生み出していくステージング。新世代ロックシーンの旗手としての存在感を示す、きわめて鮮烈なパフォーマンスだった。

 続いては、AICDMAN。研ぎ澄まされたアンサンブル、美しい静寂と爆発的なダイナミズムを併せ持ったメロディラインが響き渡り、会場の雰囲気が一瞬にして彼らの色に染められていく。「繋いだ音に意味を重ねて/混ざりあう海と太陽を見てた」(「リピート」)、「立ち竦むのなら 世界はそれだけ」(「新世界」)などのフレーズ――深い精神性と神話的な世界観を含んだ――も、ライブという場所で体感することでさらに強く伝わってきた。「命のこと、宇宙のこと、人が生きるということ、人が死ぬということ。それを音楽で鳴らせると思って」(大木)という言葉とともに演奏されたラストの「ALMA」も圧巻。ACIDMAN はロックミュージックを通して、この世界の根源を表現しようとしている。そのことを改めて実感できる、素晴らしいアクトだった。

 世界中のロックファンに刺激と興奮を与え続けるヘヴィロックバンド“Slipknot”の中心的存在、シド・ウィルソンが“DJSTARCREAM”として登場! ずっしりとしたヘヴィネスを感じさせるビートを軸にしながら、ヒップホップ、ダブステップのテイストなどを融合したスタイルは、フロアをガッツリ盛り上げるというより、“最新鋭のダンス・ロック・サウンドをリアルタイムで生み出している”という雰囲気。外見は怪しいマスク姿だが、きわめて創造性の高いDJ だと思う。最後はマスクとパーカーを脱ぎ捨て、ターンテーブルから繰り出されるトラックに乗せて自らラップを披露。高々とピースサインを掲げて、ステージを後にした。

 「U-EXPRESS LIVE 2014」初日のラストはHYDE(L’Arc?en?Ciel)、K.A.Z(Oblivion Dust)によるロック・ユニット、VAMPS。凄まじい歓声が巻き起こるなかメンバーが登場、まずは’08 年の1stシングル「LOVE ADDICT」を放つ。鋭さと爆発力が同時に感じられるK.A.Z のギターリフ、そして、危うさと美しさを兼ね備えたHYDE のボーカルが重なり、オーディエンスの興奮は一気に頂点へ向う。さらに最新シングルの「AHEAD」へ。心地よいドライブ感を備えたバンドサウンドと解放的なメロディがさらに興奮を掻き立てる。「最近は曲を作ってて、地味な作業しかしてないから。今日はぜんぶ出しちゃっていい?!」と嬉しそうに叫ぶHYDE からも、このイベントを全身で楽しんでいることが伝わってくる。

 最初のMCでは「イベント、ずっと見てたんだよね」とコメント。TOTALFATがカバーした「Driver’s High」について「『Driver’s High』でモッシュが起きるなんて、新しいね」と笑顔で語った。さらに「HUNTING」「ANGEL TRIP」「REPLAY」といったアッパーチューンを次々と披露。ハードロック、ヘビィロック、インダストリアル、ニューウェイブなどを貪欲に飲み込んだサウンド、HYDE の激しく、セクシーなパフォーマンスをたっぷりと見せつけた。

 最後に「SEX BLOOD ROCK N’ROLL」をパフォーマンス、「またしばらく会えないけど、それまで首洗って待ってろよ!」というHYDE のシャウトとともにライヴを終えたVAMPS。結成以来、国内外でライヴサーキットを繰り返し(3月28 日にはロンドン公演も決行!)、その魅力を世界中に発信し続けているVAMPS。その存在はここから、さらに大きなフィールドへと進んでいくことになりそうだ。



■Day2:3月2日(日)

 「U-EXPRESS LIVE 2014」2日目のスタートを飾るのは、シェネル。累計セールスが1千万ダウンロードを突破したラブソング・プリンセス、洋楽・邦楽のジャンルを超えた活動を続ける彼女は、男女4人のダンサーを引き連れ、EDMテイストのアッパーチューン「フォール・イン・ラヴ」「バーニング・ラヴ」をメドレーで披露。エネルギッシュなステージングによって、会場の熱気を引き上げる。そして「来てくれてありがとう。みなさん、愛してます! 一緒に歌って。Ready?」というMCとともに極上のラブソング「ベイビー・アイラブユー」へ。まっすぐな愛情を描いたこの曲は、会場全体にロマンティックな雰囲気を生み出していく。サビのパートではシェネルといっしょに口ずさむ観客も。この温かい一体感も「U-EXPRESS LIVE」の魅力だろう。

 そして「実は、最近よく聴いている大好きな日本の曲を、正式に英語でカバーさせてもらえることになったの!」と喜びを伝え、昨年よりNTTドコモのCMソングに起用され配信サイトで19冠を獲得したSPICY CHOCOLATEの大ヒット曲「ずっと feat. HAN-KUN & TEE」を英語詞でカバーした「ずっと (English Ver.)」を初披露。思いがけないサプライズに観客席から温かい拍手が溢れた。最後は「ビリーヴ」(映画「BRAVE HEARTS 海猿」主題歌)。壮大なスケール感を持ったこのバラードナンバーからは、彼女のシンガーとしての才能がダイレクトに伝わってきた。

 続いて、原宿ストリートファッションのカリスマ・ショップスタッフ→青文字系(原宿)ファッション誌の人気モデル→アーティストといて華々しくデビューという経歴を持つUna。まずはDJと女の子ダンサー4人が、EDM系のトラックとスタイリッシュなダンスを融合させたパフォーマンスを見せる。そこにUnaが登場し、「SK8ER GIRL」を放つ。最新鋭のエレクトロサウンド、ポップなメロディと本格的なラップを組み合わせたボーカル、そして、“好きなことに向かって、突き進め!”というメッセージ性を含んだ歌詞がひとつなった楽曲は、Unaのキャラクターにぴったり。続くバウンシーなビートを軸にした「BOOM BOOM BOOM」では、ダンサーとともにシンクロ率の高いダンスを披露。ステージを後にする際のウォーキング(完璧!)を含め、ファッション性とサウンドとキャラがしっかりと一致したアクトだった。

 ここでサプライズ! バラエティ番組「テラスハウス」主題歌としておなじみの「We Are Never Ever Getting Back Together」(テイラー・スウィフト)の日本語カバーを歌う女性シンガー“MACO”が登場し、「22」(テイラー・スウィフト)の日本語バージョンと「We Are?」をメドレーで披露。瑞々しいボーカルをストレートに響かせ、客席からも大きな拍手が送られた。

 続いては韓国語、日本語、英語を話すボーダレス・シンガー、ジェイミン。グランドピアノが置かれたステージに富樫春生(クラシック、ロック、ポップスなど幅広いジャンルで活躍する名ピアニスト)が登場、エモーショナルな旋律を響かせる。オーディエンスがじっくりと聴き入る中、ジェイミンがステージに現れ、客席に手を振りながら最新アルバム「Cross The Border」へ。ドラマティックなメロディラインとともに「遮る壁なんてない/言葉を持たないで生まれたあの日のように/願い 歌に乗せて」という普遍的なメッセージを伝える――ひとつひとつのフレーズに強い感情を込めながら、大きな感動を生み出していく彼女の歌は、観客の記憶にいつまでも刻まれることになるだろう。さらに愛する人に対する切実な思いを描いた「Sorry」も。“ピアノと歌”というシンプルなスタイルと奥深い表現が結びついた、素晴らしいステージだった。

 続いてはスペシャルゲストのきゃりーぱみゅぱみゅ。昨年リリースされた2ndフルアルバム「なんだこれくしょん」がチャート1位を獲得、現在はワールドツアーの真っ最中。日本のカワイイ・カルチャーの象徴として世界的な人気を誇る彼女(ケイティ・ペリーも彼女の大ファン!)はこの日もポップ&キッチュなステージを繰り広げた。カラフルな衣装のキッズダンサーとともにステージに立ったきゃりーは(カラフルな電飾が付いたピンクのドレスがかわいい!)、「なんだこれくしょん」「インベーダー」「みんなのうた」を続けざまに披露。途中で大きなクマさんが登場したり、いっしょに手拍子したり、楽しい演出もたっぷり! さらに2月26日にリリースされたばかりの新曲「ゆめのはじまりんりん」も。「これからの未来は 自分次第なのでしょ」というポジティブなメッセージをしっかりと手渡すようなボーカルも強く心に残った。“kawaii”をキーワードに独自の進化を続けるきゃりーぱみゅぱみゅの最新モードを体感できる、充実のパフォーマンスだった。

 イベントの終盤を盛り上げたのは、アジアNO.1ガールズグループ、少女時代。ステージの中央に純白のミニドレスに身を包んだメンバーが登場すると、大きな歓声とともに会場がピンクのサイリウムで染まる。ライブは‘11年のヒット曲「MR.TAXI」からスタート。アッパーな4つ打ちビート、超キャッチーなフレーズ、緻密なフォーメーションから繰り出されるダンスがひとつになり、少女時代にしか表現できないダイナミックで華やかなパフォーマンスが生み出されていく。

 「U-EXRESS LIVE 2014に参加できて、とってもうれしいです!」(スヨン)、という挨拶のあとは、最新アルバム「LOVE & PEACE」に収録されたバラード「Everyday Love」。エモーション&ソウルフルなボーカル、卓越したコーラスワークもまた、このグループの魅力だ。最後はアッパーチューン「GALAXY SUPERNOVA」「LOVE&GIRLS」を披露し、大きな興奮を生み出した少女時代。4/26(土)から始まる全国アリーナ・ツアー「GIRLS’GENERATION.LOVE&PEACE.Japan 3rd Tour」でも、さらに進化したステージを見せてくれるはずだ。

 「U-EXPRESS LIVE 2014」のファイナルはケイティ・ペリー!

 昨年10月に発売したニュー・アルバム「プリズム」が全米・全英で1位を獲得し、全世界で470万のセールスを突破。日本でもオリコン洋楽ランキング1位となり、ツイッターのフォロワー数も世界第1位。“プリンセス・オブ・ポップ”の称号にふさわしい活躍を続ける彼女は、この日も最高のエンターテインメントを見せてくれた。ド派手なミニのワンピース姿で登場したケイティはまず、全米チャート7週連続1位となった大ヒットシングル「I Kissed A Girl」を放ち、会場全体に心地よい高揚感をもたらす。ロックとダンスミュージックが有機的に混ざり合ったサウンド、パワフルなメロディを響かせるボーカル、男女8人のダンサーとともに展開されるシアトリカルなパフォーマンスが見事に一体化した世界最高峰のステージだ。

 「Dark Horse」ではケイティがTEEを呼び込み、この場所、この瞬間にしか見られないコラボレーションが実現。さらに代表曲「California Gurls」「Teenage Dream」のメドレー、ディスコ・ティストの「Hot N Cold」、ハウスミュージックのエッセンスを感じさせる「Walking On Air」、オーセンティックなポップチューン「Last Friday Night」など彼女の幅広い音楽性が伝わるシーンが続く。本編ラストの「Roar」も強烈。「‘Cause I am a champion and you’re gonna hear me ROAR(だって私はチャンピオン、あなたは私の唸り声を聞くのよ)」というフレーズは、ケイティ・ペリーの存在感そのものだ。ボクサーのようにロープ・スキッピングをする演出もカッコいい!

 アンコールでは、出だしをバラード・テイストにアレンジした「Firework」を披露、豊かな感動とともにイベントのエンディングを飾った。現在のアメリカのメインストリームを象徴する、まさに圧巻のライブだった。

tag一覧 アルバム イベント 男性ボーカル 女性ボーカル

セットリスト

『U-EXPRESS LIVE 2014』
2014.3.1&2@さいたまスーパーアリーナ


■3月1日(土)出演者
fade (Opening Act)
The BONEZ
TOTALFAT
Fear, and Loathing in Las Vegas
ACIDMAN
DJ STARSCREAM - SID WILSON - #0 of SLIPKNOT.
VAMPS

■3月2日(日)出演者
シェネル
Una
MACO (サプライズ出演)
ジェイミン
きゃりーぱみゅぱみゅ (Special Guest)
少女時代
ケイティ・ペリー

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