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ストレイテナー×THE BAWDIES、ロックの魔法を信じる2組の熱狂ステージ!!

ストレイテナー×THE BAWDIES | 2014.03.10

「俺は、音楽も魔法だと思ってます」――

 ライブ・コンサートの企画/制作/運営を行なっているホットスタッフ・プロモーションの設立35周年を記念したライヴイベント「HOT STUFF 35th Anniversary Live」。昨年7月に日比谷野外音楽堂で行なわれた第1弾に引き続き、第2弾はZepp Tokyoにて開催。今回はストレイテナーとTHE BAWDIESの2組が共演を果たすこととなった。

 この2組の関係を、この日のMCから抜粋してまとめると、ナカヤマシンペイ(ストレイテナー/Dr)とMARCY(THE BAWDIES/Dr)は、ゲーム友達で仲が良いとのこと。ROY(THE BAWDIES/Vo&Ba)曰く、メンバー4人でいるときにナカヤマからMARCYに電話がかかってくると、“「誰から?」って聞くじゃん? 俺達、家族なわけだから。そしたらMARCYは「もうさ、言わなくても分かるだろ!?」と答える”とのこと(笑)。この日の共演についても“遂にこの日が来ましたよ!”と、興奮しながら話していた。ストレイテナー側も、ホリエアツシ(Vo&Gt&Pf)曰く“2年ぐらい前から一緒にライヴをやろうって、何度かオファーしていた”とのことで、“ホットスタッフ35周年の力を借りて、遂に実現することが出来ました!”と嬉しそう。そして、思い返せば昨年は、両バンド共に全都道府県ツアーを開催。日本列島を沸かせに沸かせて来たという、言わずもがなライヴの猛者中の猛者達である。そんな2組の共演ということもあり、平日にも関わらず多くのオーディエンスがZepp Tokyoに詰めかけた。

 ゆっくり会場が暗転すると、フロアからは大歓声が。ミラーボールがグルグルと回り、フロアを照らし出す。SEはSAM&DAVEの「SOUL MEN」。先行はTHE BAWDIESだ。ROYの「1!2!3!」の掛け声を皮切りに、4人が熱量たっぷりのロックンロールサウンドを解き放つ。オープニングナンバーは「1-2-3」。ステージ最前線で挑発的にギターをかき鳴らすTAXMAN(Gt)が、金色のレスポールを髪を振り乱しながら弾き倒すJIM(Gt)が、タイトかつダイナミックに叩き上げるMARCYのドラムが、ありったけの情熱を込めに込めまくったROYのシャウトが、フロアの熱狂を煽って煽って煽りまくる! “一言でロックンロールです! ロックして、ロールしてくれ──つまり、テンション上げて騒いでください!”。そんなROYのハートに火をつける一言が、フロアの興奮を更に盛り上げて行く。また、3月5日に結成10周年第1弾アイテムとしてリリースされるカバーアルバム『GOING BACK HOME』から「SHAKE A TAIL FEATHER」を披露。自身のロックンロール/リズムアンドブルース愛を高らかに鳴り響かせ、ドカドカと突っ込んで行った。そして、TAXMANがボーカルをとる「TAKE A CHANCE」、続く「I’M IN LOVE WITH YOU」では、コーラスの妙でもオーディエンスを魅了する。

 また、MCも常にハイテンションな4人。ライヴ前に円陣を組んだときに“今日が初ライヴだから”という謎の発言をしたMARCYへの度重なるダメ出しや、結成10周年について話し始めたJIMを、小1の頃からの付き合いであるROYが「目のところのホクロもずっとついてるもんね」とイジれば「お前は眉毛繋がってたじゃねぇか!」とJIMが反撃。そんなやり取りをしてる中、自分の髪は天然パーマなのにアフロと言われることをやたらと嫌がるTAXMANが、ついギターの音を出してしまったことに対して、“だからサポートメンバーと間違えられるんだよ!”とROYがキレたりと、客席に笑いを巻き起こしていた。

 そこから“今更そんな(サポートメンバーに間違えられる)ことに気付いてもな……「IT’S TOO LATE」!”と上手く繋げて、一気にラストスパートへ。オーディエンスは手を高く掲げて左右に振りまくる中、サポートメンバー呼ばわりされたTAXMANがROYの目の前に立って邪魔をする場面も交えつつ(笑)、イントロのギターで歓声が起こった「SING YOUR SONG」の16ビートが興奮を更に昂らせていく。そして、“敬愛するRay Charlesのナンバーで締めたいと思います!”と、『GOING BACK HOME』に収録される「WHAT’D I SAY」をプレイ。オーディエンスのコール&レスポンスを煽り、最後の一瞬までハッピーな空気が満ち溢れた光景を生み出していた。そして、“ホットスタッフ35周年おめでとうございます!”とMARCYの一言の後、お祝いの意味も込めて、恒例の「ワッショイ」コールで締め括った。

 後攻のストレイテナーは、福島でのイベントが残念ながら雪で延期になってしまったことで、この日が2014年1発目のライヴとなった。ライヴは「VANDALISM」からスタート。ナカヤマが叩き上げる鋭角的なビートが、日向秀和の異様なまでにうねるベースと絡み合い、ソリッドなサウンドがグングンと熱を帯びていく。大山 純もステージ前方へ出てきてギターソロを弾き倒し、フロアの熱狂を煽っていた。そこから間髪入れずに放たれた「KILLER TUNE」は、今までよりも更にエレクトロな方向へビルドアップ。メンバーの姿がほとんど見えないぐらいサイケデリックに瞬く照明も相まって、グングンとトリップ感を増幅させていく。その興奮を「シンデレラソング」の激しいビートが疾駆させ、初っ端からこれでもか!と言わんばかりの熱量で攻めて立ててきた。

 MCを挟み、ホリエがけだるそうに歌い上げるグランジ色の強い「OWL」を経て、日向のスラップが唸りをあげまくるブラックテイストな「BLACK DYED」、そこから飛び込んだのはキラーソング「From Noon Till Dawn」! フロアからは壮絶なオイコールが巻き起こり、4人のパフォーマンスもどんどんアグレッシブになっていく。そんな荒ぶったテンションを、ホリエはキーボードの前に座り、一旦クールダウン。“次はMARCYの好きな曲です”とコールして「シンクロ」、続けて「BRILLIANT DREAMER」を披露。包容力のある優しいサウンドと共に、美しいメロディーを紡ぎ出す。ハードなだけでなく、ソフトなサウンドでもしっかりと魅了しつつ、色彩豊かな音世界でフロアを包み込んで行った。

 後半戦は、ナカヤマの“親愛なるZepp Tokyoのバーサーカーに捧ぐ!”の絶叫から「BERSERKER TUNE」で、一気に狂乱モードへ突入。そして“せっかくのTHE BAWDIESとの対バンなので、ストレイテナーからもロックンロールを1曲!”と告げると、大山がブルースハープを吹き鳴らす「YES,SIR」をワイルドにぶっ放し、そこでついた勢いを「TRAIN」で更に加速。怒濤のアップチューン3連発で、フロアを更なる狂騒状態へ高めて行った。また、ラストナンバーへ入る前に“年が明けて2ヶ月半、何をやっているかと言うと、新曲を作ってます。すごくロックな新曲です。みんなが思っているその倍以上だと思います”とホリエからの嬉しい発表も。オーディエンスを喜ばせ、「BRAND NEW EVERYTHING」で締め括り、アンコールで再び登場すると「VANISH」をドロップ。フロアから大音量のシンガロングを巻き起こし、夢の共演を締め括った。

 相思相愛な2組の念願叶ったイベントだったわけだが、この日、胸を打たれた一言があった。それが冒頭に記述したものなのだが、流れとしては、ナカヤマシンペイが前述の「BARSERKER TUNE」へ突入する直前に、“MARCYとはゲーム友達”ということで、ゲームと言えば「ファイナルファンタジー」といった感じで話し始めたときに出てきたもの。この一言の後に、オーディエンスも大きな歓声を上げていたし、胸に残った人も多いだろう。

 「音楽は魔法」──それは2組のアティテュードをしっかりと示している一言だと思う。アウトプットしている形は全く違うものの、音楽が、ロックが生み出す魔法を、心の底──というか、もはや遺伝子レベルで信じて、戦い続けているストレイテナーとTHE BAWDIES。そんな2組の衝動と熱意が迸りまくった熱狂的なステージに、胸をひたすら熱くさせられた夜だった。

【取材・文:山口哲生】

tag一覧 アルバム 男性ボーカル ストレイテナー THE BAWDIES

リリース情報

GOING BACK HOME【初回限定生産盤】

GOING BACK HOME【初回限定生産盤】

2014年03月05日

ビクターエンタテインメント

1. SHAKE A TAIL FEATHER(Five Du-Tones)
2. WHAT’D I SAY(Ray Charles)
3. GOOD LOVIN’(Limmie Snell)
4. DADDY ROLLING STONE(Otis Blackwell)
5. SPOONFUL(Howlin’ Wolf)
6. DANCING TO THE BEAT(Clarence Murray)
7. THE NEW BREED(Jimmy Holiday)
8. I GOT A WOMAN(Ray Charles)
9. SOMEBODY HELP ME(The Spencer Davis Group)
10. BACK IN MY ARMS AGAIN(Original by The Supremes)
11. SOUL MAN(Sam and Dave)
12. BRING IT ON HOME TO ME(Sam Cooke)

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リリース情報

「ETERNAL ROCK BAND -21st CENTURY ROCK BAND TOUR 2013-」(2枚組)

「ETERNAL ROCK BAND -21st CENTURY ROCK BAND TOUR 2013-」(2枚組)

2014年03月19日

EMI Records Japan

・ROCKSTEADY
・TRAIN
・泳ぐ鳥
・Melodic Storm
・BRAND NEW EVERYTHING
・BRILLANT DREAMEER
・SILLY PARADE
・VANISH
・BLACK DYED
・EVERGREEN
・ETERNAL
・YOU and I
・Man-like Creatures
・SIX DAY WONDER
・SAD AND BEAUTIFUL WORLD
・星の夢
・シンデレラソング
・MOTIONS
・From Noon Till Dawn
・WISH I COULD FORGET
・SILVER STAR
・A LONG WAY TO NOWHERE
・REMINDER
  他多数収録

お知らせ

■ライブ情報

<THE BAWDIES>
Billboard Live TOKYO
「ROCKIN’THIS JOINT TONIGHT」

2014/03/17(月)Billboard Live TOKYO

〜The 10th Anniversary〜
Like a Rockin’ Rollin’ Stone Tour」

2014/06/05(木) 仙台 RENSA
w/ 9mm Parabellum Bullet
2014/06/07(土) Zepp Sapporo
w/ 9mm Parabellum Bullet
2014/06/11(水) Zepp DiverCity TOKYO
w/ 後日発表
2014/06/12(木) Zepp DiverCity TOKYO
w/ 東京スカパラダイスオーケストラ
2014/06/15(日) Zepp Fukuoka
w/ 後日発表
2014/06/17(火) BLUE LIVE 広島
w/ 後日発表
2014/06/18(水) 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
w/ 後日発表
2014/06/21(土) 金沢 EIGHT HALL
w/ ドレスコーズ
2014/06/22(日) 新潟 LOTS
w/ ドレスコーズ
2014/06/25(水) Zepp Namba
w/ 後日発表
2014/06/26(木) Zepp Namba
w/ the telephones
2014/06/28(土) Zepp Nagoya
w/ 後日発表

※詳細、その他のライブはオフィシャルサイトをご覧ください。

<ストレイテナー>
TOKYO FM&JFM present
EARTH×HEART LIVE 2014

2014/04/21(月)東京国際フォーラム ホールA

step in FUKUSHIMA
2014/04/25(金)福島いわき芸術文化交流館アリオス 大ホール
w/ 細美武士 ACIDMAN タテタカコ うつみようこ&クハラカズユキ and more

※詳細、その他のライブはオフィシャルサイトをご覧ください。

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