UL、SONOMIらが集結! “神輿ロッカーズ”イベントをレポ
神輿ロッカーズ | 2015.05.22
KREVA、KICK THE CAN CREWらが所属する音楽事務所エレメンツが運営するモバイルサイト“神輿ロッカーズ”による企画ライブが4年ぶりに新代田FEVERにて行なわれた。現在、全国ツアー“UNDER THE MOON”を開催中のKREVAの出演はなかったが、MCUとLITTLEによるユニットUL、女性シンガーSONOMIをはじめ、3年ぶりにエレメンツ復帰を発表した千晴、ビクターからメジャーデビューが決まったニューカマーJMCらが出演。「354fan!!! “これからもよろしくお願いします”」と題して、各アーティストが今後の意欲的な活動をファンに向けて約束する有意義なイベントだった。
会場にKICK THE CAN CREWの「神輿ロッカーズ」が大音量で流れ出したあと、登場したJMC(ジュミッチ)。揃いの衣装を身につけたJUMPEIとMicchiyが和太鼓のリズムにあわせて、少し緊張気味にイベントの開幕を宣言すると、1曲目は「納豆 on the rice」。指で箸のかたちを作り、納豆をかき混ぜるダンスがユニークだ。男子ふたり、アッパーなトラックに、コミカルなリリックをのせて、本気のラップをしながら踊る。それは新ジャンルの楽しさ。「日本全国 PARTY音頭」まで終えると、最初は訝しげにふたりを見ていたフロアのお客さんも大盛り上がり。彼らはこの日、ビクターからのメジャーデビューを発表した。
チープなファミコン時代の「ロトのテーマ」(有名な「ドラクエ」のテーマソング)と共に現れたのは、MC8bit from ファミリーコンティニュー。目元はバイザーで見えないが、その正体はお客さんもよく知る人物だ。ニコ生でも話題になった「MC8bit VS 月風魔伝」では、懐かしいファミコンサウンドをスパイスにトラックにラップを披露。普段は見ることのできないこんなスペシャルステージも神輿イベントならではだ。
続いて、勢いよくステージに飛び込んできた千晴が「STOP!!」でテンションが高いパフォーマンスを繰り広げると、お客さんから「千晴、おかえり!」の声が飛んだ。一時期はエレメンツを離れていたが、今年から復帰。「もう言葉がいらない。神輿ロッカーズが好きな人は芸術肌だと思うからさ」と、“わかり合える間柄同士”の気の置けない挨拶を交わすと、メロウなトラック「月食」で心地好い空気感を演出。最後は「GO」で人差し指を天井へと突き立てながら、《前方へ!前方へ!》と熱いメッセージを投げかけた。
DJがSHOGOから熊井吾郎にチェンジすると、紅一点のシンガーSONOMIの出番だ。ロングヘアをポニーテイルにまとめたSONOMIは「神輿ロッカーズいくよ!」と煽りながら、まずはアップチューン「Hey!」でスタート。間髪入れずに、「Highway of Love」では低音ボイスを操り、クールにラップを披露。「平日にも関わらず集まってくれてありがとうございます」と、ファンへの感謝を伝えた。「呼んで!S・O・N!」の声に合わせたコール&レスポンスで幕を開けた「名前を呼んで」など、この日は事前にモバイルサイトで受け付けたリクエストに応えた選曲だ。名曲「一人じゃないのよ」では、フロアのお客さんとしっかりアイコンタクトを取りながら笑顔も見せていた。ラストは「噂とか間違った情報とかいっぱいあるけど、みんあながいれば私は幸せです」と、新曲「どうしても」へ。それは聴き手の心にじんわりと寄り添い勇気をくれる、SONOMIらしいナンバーだった。
残すはULのみ。と、思いきや、まずはMCUがひとりで登場して、ソロ曲「nukumori」で少しクールダウン。「ここからULの本チャンがスタートします!」と宣言すると、早速LITTLEを呼び込んだ。バックを支えるのはDJ HIRORON。「La vie en Rose」を皮切りに、ふたりが絶妙なマイクパフォーマンスを見せる。4月29日にリリースされたアルバム『Boys & Gentlemen』をいち早く披露するくだりでは、「ホームグラウンドですから」(MCU)、「ここで盛り上がらないと、この後のライブではやらない!」(LITTLE)と冗談も飛び出したが、「トビショック」のゴリゴリのビートにフロアは心配無用とばかりに熱いレスポンス。さらに怒髪天の増子直純をフィーチャーした「馬ッ鹿者」や「アイトクノウ」など、漢(おとこ)の魅力が満載のトラックが新鮮だった。そしてラストは「夏歌詞」。フロアいっぱいにハンドクラップが巻き起こして、ふたりはステージを後にした。
アンコールではまずLITTLEがひとりで「RAPが好き」を披露すると、「やっぱりラップは気持ちいいね」と楽しげな表情。さすが部類のラップ好きだ。さらに神輿ロッカーズのメンバーが全員で「夢のせい」を大合唱すると、この楽しいイベントもいよいよ終わりの時間が訪れる。「(今回は)KREVAは“UNDER THE MOON”で全国をまわってるけど、ここに“おかえりなさい”って帰ってこられるように良いヴァイブスを作って待とう」とファンに伝えたLITTLE。その願いを込めるようにKREVAプロデュースの「La La Like a Love Song」でイベントは幕を閉じた。
【取材・文:秦理絵】
リリース情報
Boys & Gentlemen
2015年04月29日
rhythm zone
2. トビショック (Produced by DJ JIN (RHYMESTER))
3. 馬ッ鹿者 feat. 増子直純(怒髪天) (Produced by ALI-KICK)
4. マチガイナイ feat. Full Of Harmony (Produced by 熊井吾郎)
5. te.to.ri.su (Produced by SHOGO)
6. バブルワンサゲン(Produced by TWERK EM ALL)
7. ナイモノネダリ (Produced by Tha Under Stars)
8. 火の用心 (Produced by The BK Sound)
9. 真ッ赤ニナル迄 SHOGO Remix (Produced by SHOGO)
10. アイトクノウ (Produced by SHOGO)