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吉井和哉、LACCO TOWERら集結!名門ロック・レーベル「TRIAD」キックオフ・パーティ

TRAID ROCKS | 2015.05.29

 吉井和哉の移籍によって7年ぶりに復活した名門ロック・レーベル「TRIAD」の再スタートを祝して、5月19日に豊洲PIT行なわれた『TRIAD ROCKS -Columbia vs Triad-』は、サプライズも連発された素晴らしいキックオフ・パーティとなった。

 トップ・バッターは6月にTRIADから1stメジャー・アルバム『非幸福論』をリリースするLACCO TOWER 。結成15年になる5人組だが「新人ですけど軽く30越えてます」という自嘲ぎみのMCを吹き飛ばす、パワフルでダイナミックな演奏で惹き付けた。ヴォーカルの松川ケイスケは全身でしなやかに歌を表現し、長い髪を振り乱しながら細川大介はギターを掻き鳴らす。塩崎啓示のベースと重田雅俊のドラムが支えるビートに乗ってキーボードの上に乗らんばかりの熱演を見せるのは真一ジェット。先行配信されている「葡萄」から、「ここには何の決まりもありません、最後まで楽しみましょう」と呼びかけ盛り上げた「一夜」と、個性的な5人が繰り出す曲にフロアは揺れた。

   次に登場したのはCzecho No Republic。昨年コロムビアからメジャーデビューした、オーガニックでダンサブルな曲で楽しませる5人組だ。こんな華やかなイベントにはぴったりの「Amazing Parade」「Festival」と続けると、カラフルに重なる武井優心(Vo/Ba)と紅一点タカハシマイ(Cho/Syn/Per)の歌に引き込まれ、優しいサウンドに身体が揺れた。MCでは山崎正太郎(Ds)が吉井和哉の熱烈なファンであることや、某WEBメディアに掲載された今日の出演バンドのヴォーカル4人による対談で自分が汚れ役にされたことを武井がボヤいてみせたが、とぼけたキャラもバンドの味だ。自然体に見えるが八木類は曲によりギターとシンセを器用に使い分け、タカハシも多彩な楽器を使って緻密なアンサンブルを組み立てる。そんな彼等の魅力が詰まった新曲「Beautiful Days」からアッパーな「No Way」、そして7月12日の日比谷野外音楽堂ワンマンを告知して「Oh Yeah!!!!!!!」を演奏するとオーディエンスの歌声が響き渡った。

 3番手は11月に初の武道館公演が決定したグッドモーニングアメリカ。のはずが「ドラゴンボール」の悟空の扮装で、たなしん(B)が現われ「会場を一つにするために」と「カメハメファイヤー!」をコール。そこへ他のメンバーが登場し、昨年「ドラゴンボール改」のエンディング・テーマになった「拝啓、ツラツストラ」が始まると、たなしんはオレンジ色の衣装を脱ぎ捨てパンツ1丁でベースを弾き出した。新曲「コピペ」ではサビの「コピペパピプペポ」をシンガロングに持っていき、続く「イチ、ニッ、サンでジャンプ」でジャンプの嵐に。そして金廣真悟(Vo,G)が「コロムビア、そしてTriad、歴史あるレーベルに僕らが参加出来てるのは凄く嬉しいし、その歴史あるレーベルに僕らが新しい風を吹かせられたらいいなと思って精進して行くので、応援よろしくお願いします」と手を挙げ、「未来へのスパイラル」。自分の未来を信じる曲は、サビをアカペラでオーディエンスが大合唱する感動的なシーンを呼び起こした。

 トリはお待ちかね吉井和哉。最新作『STARLIGHT』のツアーが佳境なだけに大歓声の中で力強い「(Everybody is)Like a Starlight」で幕を開けた、と思うとイエローモンキーがTRIADからリリースしたヒット曲の一つ「SPARK」で沸かせる。新旧TRIADナンバーの連発にフロアは騒然と言ってもいいほどの熱気に包まれた。そんなオーディエンスに吉井は、「僕で最後になりましたが、僕ができる限りのサービスを皆さんに。最新のTRIADナンバーから」と、「TOKYO NORTH SIDE」、軽快な「Step Up Rock」では”友達はロックンロール”と歌うところを”友達はTRIAD”と替え、手拍子とシンガロングで揺れた「クリア」と新曲を続ける。一息入れて吉井は、話し出した。
「TRIADというレーベルには、中原繁という、とてもかっこいい、いい男がいたんだけども、残念ながら2000年、若くして亡くなってしまって。自分は中原と共に、コロムビアTRIADレーベルを築き上げる一人にさせてもらったんだけど、今日は中原の魂も感じてもらいたいなと思って。今日はどうしても歌いたい曲があるんだよね。中原が見つけて来たすげーバンドがあって。そのデビュー・シングルを聴いた時に、ちょっと内心歌いたいなと思った。今日は中原に捧げたいと思います」  
 と歌ったのはミッシェル・ガン・エレファント「世界の終わり」。現在はザ・バースデイのチバユウスケが率いたミッシェル・ガン・エレファントの96年のデビュー曲だ。おそらく最初で最後のこの曲を全身で受け止め刻み込んでいたのは私だけではないだろう。歌い終わると吉井は「俺はこの曲を歌うことは一生無いだろうな」と苦笑し、「またコロムビアに戻って居心地も言いし、また中原と新しい日本のロックを築いて行きたいなと思って」と抱負を語り、「これからやる曲はホントに特別な時しかやらない曲。一緒に歌ってください」とイエローモンキーの「JAM」。TRIADレーベルに彼が復帰した思いが伝わる素晴らしいライヴだった。

 感動的なサプライズの後には楽しいサプライズが。ステージに出現したオレンジ色のバックドロップに、7月から放送開始の新シリーズ「ドラゴンボール超」のオープニング・テーマに吉井和哉、エンディング・テーマにグッドモーニングアメリカが決定と告知。そして再び悟空姿のたなしんの呼び込みで吉井和哉とグッドモーニングアメリカのメンバーが並び、撮影タイムに。吉井が新曲はアメリカで録音した吉井節満載の名曲と説明すると、場内から歓声が起こった。もしかしたら「Vol.2」があるかもという言葉もあったこの「Vol.1」が、記念すべき第一歩となったのは言うまでもない。 

【取材・文:今井智子】
【撮影:山本倫子】

tag一覧 ライブ 吉井和哉 グッドモーニングアメリカ Czecho No Republic LACCO TOWER

リリース情報

THE REVIVAL OF TRIAD [2015]

THE REVIVAL OF TRIAD [2015]

2015年03月18日

日本コロムビア

01.MO’SOME TONEBENDER / ロッキンルーラ
02.ZIGZO / チェルシー
03.CHARCOAL FILTER / Brand-New Myself~僕にできること
04.THE YELLOW MONKEY / SPARK
05.KenKen / Sense
06.The Willard / People are…
07.NEWROTEeKA / ア・イ・キ・タ
08.THE COLLECTORS / TOUGH
09.Escalators / 恋の引力
10.坂本サトル / 天使達の歌
11.clammbon / バイタルサイン
12.STAN / JAPANISTAN
13.THEE MICHELLE GUN ELEPHANT / 世界の終わり(smash hits version)
14.Valentine D.C. / be a believer
15.Syrup 16g / Reborn

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セットリスト

TRIAD ROCKS -Columbia vs Triad-
2015.5.19@豊洲PIT


■LACCO TOWER
  1. 蕾(つぼみ)
  2. 檸檬(れもん)
  3. 苺(いちご)
  4. 葡萄(ぶどう)
  5. 一夜(いちや)

■Czecho No Republic
  1. Amazing Parade
  2. Festival
  3. Beautiful Days
  4. MUSIC
  5. No Way
  6. Oh Yeah!!!!!!!

■グッドモーニングアメリカ
  1. 拝啓、ツラツストラ
  2. inトーキョーシティ
  3. コピペ
  4. イチ、ニッ、サンでジャンプ
  5. 未来へのスパイラル

■吉井和哉
  1. (Everybody is) Like a Starlight
  2. SPARK
  3. TOKYO NORTH SIDE
  4. Step Up Rock
  5. クリア
  6. 世界の終わり
  7. JAM

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