JMC(ジュミッチ)初ワンマン、話題の“納豆かきまぜダンス”で会場をひとつに!
JMC(ジュミッチ) | 2015.09.07
8月19日にメジャーデビューを果たしたJUMPEIとMicchiyによるエレクトロポップユニット、JMC(ジュミッチ)が、渋谷Gladで初のワンマンライブを開催した。
司会のMCニシガキによる呼び込みを受けて、カラフルな衣装に身を包んだふたりは、いきなり「納豆 ON THE RICE」から、話題の“納豆かきまぜダンス”で、会場をひとつにしていく。ミュージックビデオでは、納豆の妖精ねば~る君との共演も果たし、自称“納豆アーティスト”となるきっかけにもなったこの曲は、まさにジュミッチのスタンスを端的に表したナンバー。あくまで本格的なEDMトラックに、食べ物をネタにした意味のないリリック――しかし、ご飯と納豆の間にある切っても切れない関係を“君と僕”に喩えるくだりは意外と深いリリックとも言える――さらに誰もが一緒に踊れるキャッチーなダンス、その複合技で楽しさを追求するJMC(ジュミッチ)のライブは最高のかたちで幕を開けた。
和のテイストとゴリゴリのダンスサウンドが合わさった「ございまスタイル」では、日本人独特のおじき文化を取り入れたユニークなダンスを披露。Micchiyが“DJ Micchiy”に扮して、所属事務所エレメンツの社長、野村氏からのお祝いコメントをラジオのパーソナリティ風に読みあげると、夏らしい衣装にチェンジして、爽やかなサマーチューン「さよならSUMMER」へと雪崩込んだ。浜辺で繰り広げられるひと夏の出来事を、コントみたいなダンスで見せれば、《イケ、イケ、イケ、イケてる、俺!》と、おそらくイケてる男は決して言わないようなリリックで笑わせてくれた「I’m too sexy」、さらにドリフターズの「いい湯だな」をモチーフにした「BANG BANG BANG」など未発表曲も織り交ぜながら、“春夏コレクション”と題した前半戦ブロックを一気に駆け抜けていった。
そして後半戦は“秋冬コレクション”。みたびの衣装チェンジのあとに繰り出したのは、2本のスタンドマイクの前に立ち、しっとりと歌い上げたバラード曲「Thank you for your love」だった。こういった、いわゆるノーマルなスタイルの曲も、彼らは福岡を拠点に活動していたインディーズ時代にはやっていた経緯があるのだが、ジュミッチいわく、それは“モテたかった時代のかっこつけた曲”であり、そういった試行錯誤の末に、より笑える要素を盛り込んだ現在のスタイルになっていったのだ。だが、こうしてライブで見ると、表情豊かに歌いあげる切ないバラードもまた、ジュミッチの大きな魅力のひとつなのだと思う。
さらにミドルテンポで届けたフェチの歌「fetishizm」のあと、ハイカロリーなジャンクフードの数々をリリックに盛り込んだ「モリモリチャンキータイム」。この曲ではハンドクラップの代わりに、お腹を叩くダンスを見せるふたり。そして、バラクーダの「日本全国酒飲み音頭」をモチーフにした「日本全国PARTY音頭」で思いっきり踊らせると、マイクを通さず、Micchiyは涙ながらにファンへの感謝の気持ちを伝えた。「センスも、経験もない僕らと、いつも繋がってくれるみなさんに支えられて、いまがあります」と語りかけるが、会場からは「また泣くのー?(笑)」と、からかう声も。そんなやりとりもまたジュミッチらしいところだ(Micchiyはメジャーデビューを告げられたときも涙を流していた)。かっこつけるよりも笑わせたい、泣き顔よりも笑顔が似合う、そんな彼らのライブは終わりが近づくにつれて、フロアに素敵な笑顔が溢れていった。
ラストナンバーには、ジュミッチがかねてより温めていたという新曲「みそしるママらいすパパ」が初披露された。Micchiyがそのタイトルを告げただけで、彼ららしい、食べ物をネタにした歌だけに、会場からはクスクスと笑い声も起こったが、実際にその歌が始まると、まるで“みんなのうた”のような優しいテイストで、平凡なパパとママのもとから愛する人に出会うまでを描いたほのぼのとした楽曲に、次第に惹きこまれていくオーディンス。可愛らしいイラストの映像と共にその1曲を終えると、フロアはあたたかい拍手で包まれた。
アンコールではまず、ふだんは口数の少ないJUMPEIが感謝の気持ちをラップで伝えると、サービス精神溢れるJMC(ジュミッチ)らしいサプライズが用意されていた。この日、会場に来ていたMCUをステージに呼び込み、KICK THE CAN CREWの「地球ブルース ~337~」をスペシャルコラボで披露したのだ。大先輩の横に立ち、少し緊張気味なJMC(ジュミッチ)だったが、その肩を借りて全力のマイクパフォーマンスを繰り広げた。続けて、全国納豆協同組合連合会の野呂会長が登壇すると、「納豆 ON THE RICE」を公認ソングと認定する授与式を執行。最後にもう一度「納豆 ON THE RICE」で、ライブを締めくくった。
とにかく、そのスタンスや見た目がチャラくて、本気が伝わりづらいJMC(ジュミッチ)だが、彼らが目指すところは、純粋に“みんなに楽しんでもらいたい”という一点なのだ。今回のワンマンライブで、彼らの真剣と覚悟に触れて、その想いが全国に届く日が待ち遠しくなった。
【取材・文:秦理絵】
リリース情報
さよならチャンキー、納豆PARTYで御座います。
2015年08月19日
ビクターエンタテインメント
1. 初めましてJMCです。
2. 納豆 ON THE RICE
3. ございまスタイル
4. 改めましてJMCです。
5. モリモリチャンキータイム
6. 日本全国PARTY音頭
7. さよならSUMMER
「ボーナストラック」
8. さよならSUMMER ~エピソード3~
9. さよならSUMMER ~急いで口で…編~
10. さよならSUMMER ~曲数かせいでます編~
11. さよならSUMMER ~Ver.3.2.1~
12. 納豆 ON THE RICE (Instrumental)
13. ございまスタイル (Instrumental)
14. モリモリチャンキータイム (Instrumental)
15. 日本全国PARTY音頭 (Instrumental)
16. さよならSUMMER (Instrumental)
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お知らせ
CD発売記念 全国フリーライブ
2015/09/12(土) 15:00 TSUTAYA 名古屋栄店(愛知)~SUNSHINE SAKAE B1Fグランドキャニオン広場
2015/09/13(日) 13:00 TSUTAYA ミタス伊勢店(三重)
2015/09/20(日) 13:00 TSUTAYA 栃木城内店(栃木)
2015/09/20(日) 16:00 TSUTAYA 作新学院前店(栃木)
2015/09/21(月) 15:00 HMV立川(東京)~高島屋エントランス広場
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。