前へ

次へ

Gacharic Spin、ド派手な演出&超絶プレイで泣き笑いに満ちたツアーファイナル!

Gacharic Spin | 2015.12.16

 派手なパフォーマンスと圧倒的な演奏力、そしてキュートなパフォーマー2名を加えた6人編成で活動を続けるガールズ・バンド、Gacharic Spin。9月30日にリリースした1stアルバム『MUSIC BATTLER』を掲げ、全国ツアーを行ってきた彼女達が、11月29日にZepp Tokyoでツアーファイナルを迎えた。
 この日は、ツアーファイナルというだけでなく、メンバーやガチャマン、ガチャピン子(彼女達のファンの総称)にとって、特別な思いのあるものだったと思う。実は5月に行った渋谷公会堂のワンマン公演では、ほぼソールドアウトと言っても申し分ない盛況ぶりだったものの、ベースのFチョッパーKOGAはMCで「少しだけ席が残ってしまいました……」と悔し涙をにじませ、“Zepp Tokyoは絶対にソールドアウトさせたい!”と並々ならぬ思いでこの日に臨んだからである。
 思いは叶い、見事ソールドアウトを果たしたが、7月にはパフォーマー2号のありさが卒業、新たにパフォーマー3号のねんねが加入するという大きな変化も経験していた。しかし、Gacharic Spinはすべてを乗り越え、よりたくましく成長したのである。

 照明が暗転し、「GS Gacha2015~」のオープニングミュージックとともにメンバーがステージに登場すると、その表情には自信があふれていた。1曲目はアルバムと同タイトルのアッパーチューン「MUSIC BATTLER」。続いて「デジタルフィクション」「爆弾娘(ボンバーガール)」など、アグレッシヴなナンバーで弾みをつけていく。ボーカル&キーボード担当のオレオレオナはキーボードに乗り上げ、観客を挑発。相変わらずの本気パフォーマンスには、見ている方も熱くなる。本編は『MUSIC BATTLER』からの楽曲に、彼女達がライブで育ててきた代表曲をちりばめた華やかな構成。しかも、メンバーそれぞれの個人技も見どころなだけに、ライブが楽しくて仕方がない。ボーカル&ドラムのはなも、超絶プレイを連発しながら、張りのある歌声をキープ。まったく、どこからそんなパワーが沸いてくるのだろうか。

 さらには、新加入のねんねが「ガンバンバダンサー」ではピアノプレイも披露するなど、技アリの一面をアピール。彼女は他の曲でもピアノで演奏に参加し、今後の進化を予感させた。中盤では、アコースティック・バージョンで「雪泣く~setsunaku~メロディー」や、オレオレオナの恋愛トークからつなげた「夢言実行」など、しっとりした時間帯を作り、変化を持たせる。その後は再び「オトナ少女」から“動”のブロックへ。観客が拳で反応する「ノスタルジックブルー」や、ライブでの盛り上がり曲となった「夢喰いザメ」など、後半に向けて、まだまだ勢いは止まらない。次なる見せ場を作ったのは、はな。カウベル付きのヘルメットをかぶり、時折カウベルを鳴らしながら複雑かつパワフルなドラム・ソロで魅了。

 そのあとは、ギターのTOMO-ZOがボーカルをつとめる「ファイナルなファンタジー」で、キュートな魅力を降りまいた。とはいえ、彼女のギターは圧巻。にこやかな顔でシャープに弾きまくるギャップがたまらない。こうして本編はラストスパートへ突入。KOGAのスラップベースから始まる「赤裸ライアー」「常識デストロイヤー」など、ノンストップの盛り上がりに。「ダンガンビート」ではタオルが振られ、シメは「WINNER」。この曲ではパフォーマー3号のねんね、パフォーマー1号のまいが、その場でランニングをし続けるのだが、観客もその場でランニング! メンバー同様、観客の運動量もなかなかのものだ。こうして、見せどころ満載の本編はにぎやかに終了。

 続くアンコールではKOGAから2016年に4月にワンマンツアーが決定し、そのファイナル公演がEX THEATER ROPPONGI(5月28日)であることが告げられる。さらに、「Gacharic Spinは順調に進んできたバンドではないし、かなり遠回りしてきたと思います」と、思いをはき出し、メンバーやスタッフ、ファンへの感謝をしっかりと伝えた。
「6周年を迎えられてホントに嬉しいです!」
 こうして、じんわりと「またね」につなげ、温かい空気で会場を包んだ。しかし、しんみり終わるのは彼女達らしくない。続いて「Ben-Jan-Dan」を、さらにはダブルアンコールにも応えて「Lock On!」でフィニッシュ。オレオレオナは「終わりたくないの!」と絶叫し、泣き笑いを誘う。そんな人間くささもGacharic Spinらしい一面だ。超絶プレイの合間に、人情味あふれる暖かさをのぞかせるのも彼女ならではだ。試練をもパワーに変えた2015年のGacharic Spin。2016年は、さらなる進化を見せてくれるに違いない。

【取材・文:海江敦士】

tag一覧 ライブ 女性ボーカル Gacharic Spin

リリース情報

[DVD] 赤裸ライアーTOUR FINAL!!! 2015 ~渋谷公会堂~(通常盤)

[DVD] 赤裸ライアーTOUR FINAL!!! 2015 ~渋谷公会堂~(通常盤)

2015年12月16日

ビクターエンタテインメント

*LIVE本編選抜収録:全12曲
1.Lock On!!
2.More Power
3.爆弾娘(ボンバーガール)
4.好きな人、だけど…
5.夢喰いザメ
6.溶けないCANDY
7.赤裸ライアー
8.運命さえも変える言葉
9.ダンガンビート
10.Don’t Let Me Down
11.BROKEN LOVER
12.WINNER

(特典)
*スペシャル副音声(メンバー録り下し)「通常盤のみ」
*オフショットType-C

セットリスト

6th Anniversary ONEMAN TOUR
2015.11.29@Zepp Tokyo

  1. MUSIC BATTLER
  2. デジタルフィクション
  3. 爆弾娘(ボンバーガール)
  4. ハンティングサマー
  5. Don’t Let Me Down
  6. Identity
  7. 溶けないCANDY
  8. ガンバンバダンサー
  9. 雪泣く~setsunaku~メロディー
  10. 夢言実行
  11. 僕だけのシンデレラ
  12. オトナ少女
  13. 今を生きてる
  14. ノスタルジックブルー
  15. 夢喰いザメ
  16. TAMASHII
  17. ファイナルなファンタジー
  18. 赤裸ライアー
  19. 常識デストロイヤー
  20. ダンガンビート
  21. WINNER
アンコール1
  1. またね
  2. Ben-Jan-Dan
アンコール2
  1. Lock On!!

お知らせ

■ライブ情報

ワンマンツアー
2016/04/30(土)札幌 Sound Lab mole
2016/05/04(水)福岡 DRUM Be-1
2016/05/05(木)広島 SECOND CRUTCH
2016/05/14(土)宮城 仙台MACANA
2016/05/15(日)新潟 CLUB RIVERST
2016/05/21(土)名古屋 Electric Lady Land
2016/05/22(日)大阪 umeda AKASO
2016/05/28(土)東京 EX THEATER ROPPONGI

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

トップに戻る