ファンキー加藤 「I LIVE YOU 2016 in 名古屋」ライブレポート
ファンキー加藤 | 2016.05.06
2014年9月に日本武道館、2015年7月に大阪城ホール、11月に仙台セキスイハイム スーパーアリーナで開催、通常のツアーとはまた違ったライブイベントとして定着し始めた「I LIVE YOU」。2016年4月16日、名古屋 日本ガイシホールにて「I LIVE YOU 2016 in 名古屋」が行われた。
場内は立ち見が出るほど超満員の観客。首からタオルをかけ、手首にはグリーンに光る“カトライト”を巻き準備万端。そこへ登場したスタッフ応援団2人の指揮の下、ファン全員で「ファンキー応援団体操」を行い士気を高めた。そして、爆発音と共に「I LIVE YOU」のロゴ&マークがデザインされたステージセットの中、遂にファンキー加藤が登場した。歓喜するファンに“行くでー! 名古屋ー!!”と高らかに声をあげ、「リスタート」でオープニングナンバーを飾った。ステージを左右に歩きながら客席の隅々まで見回し笑顔を浮かべるファンキー加藤。サビでは手を振り上げながら合唱し、初っ端から一体感を作り上げながら全力で楽しむファン。続く「輝け」ではファン1人1人に語りかけるように前のめりで歌い、パーティーチューン「LIFE IS A PARTY」では一緒に歌って踊って大騒ぎ。間奏ではファンキー加藤がキレッキレのダンスを魅せ会場を沸かせた。
“「I LIVE YOU 2016 in 名古屋」、日本ガイシホールへようこそー! お待たせしました。俺が、ファンキ~~~加藤だぁぁぁ!!!”とハイテンションで挨拶。“久々に名古屋に帰ってきました。まだまだたくさんの曲、たくさんの飛び道具、用意してます。ここから2時間半、最後の最後までパーティー☆※◎#△×%!!”と言葉が聞き取れないほどテンションはマックスに(笑)。そして“一緒に歌ってくれるか、名古屋!”と呼びかけ、EDMを基調としたダンスチューン「MUSIC MAGIC」へ。天井のミラーボールが回り、ライブハウスがダンスフロアと化した。
オレンジ色に染まったステージの中、シンセの美しい旋律から始まるバラード「花鳥風月」を披露。ひと言ひと言、紡ぎ出すように心を込めて歌い上げた。「つながるから」ではステージバックに満天の星空が輝き、聴き手に寄り添うような優しさあふれる歌を聴かせ、流れ星が降り注ぐような温かい拍手が起こった。
“楽しんでるかー!”の問いに大きな歓声と笑顔で応えるファン。ライブ恒例のアリーナの観客を無視してアリーナのファンから大ブーイングが起こるという“アリーナいじり”も健在(笑)。DJ&キーボードの田中隼人氏とコーラスのMASATO氏(THE BEAT GARDEN)という2人の個性的なサポートメンバーを紹介後、6月11日より上演されるファンキー加藤主演映画『サブイボマスク』を告知。“意外とハズかしいもんだね!”と照れながら『サブイボマスク』のメイキング映像を特別に公開した。そして主題歌でもある6月8日リリースのニューシングル「ブラザー」を初披露。“兄弟愛”をテーマにした、ファンキー加藤らしい親しみやすいメロディで早くもファンの心を捉えた。
前々日の14日、熊本県で最大震度7を観測する地震の発生を受け、心を傷めたり、ライブに来ることに罪悪感があるという声も届いたそう。“人の痛みというものをしっかり受け止められる人たちなんだなって。きっとね、感受性が高ければ高いほど、たくさん傷ついて涙して生きづらい世の中なんじゃないかなって思ったりしてね。だからみんなのそういう声を見る度に、聞く度に、よっしゃ俺の応援歌でみんなの背中を押してやろうか。ひと時だけね、楽しい時間で忘れさせてあげようかって。いつも通り……いや、いつも以上に、元気な応援ソングを歌うファンキー加藤でいたいなと思って今日は立たせていただいております”と想いを語り、「太陽」を披露。彼の真っ直ぐな歌は、観る者の心のど真ん中に真っ直ぐに響いた。FUNKY MONKEY BABYS時代の名曲「あとひとつ」でファンは人差し指を立て、大合唱して会場がひとつに。歌い終えたファンキー加藤は口を一文字に結び、誇らし気にファンに拍手を贈った。
“よっしゃ、ガイシホール!”と雰囲気を一転。“極上の応援ソング、まだまだお前らの心に、背中に、叩き込んでいきます!”と叫び、「中途半端なスター」へ。ライブタイトルがプリントされた金テープが勢いよく飛び出し客席中に舞った。FUNKY MONKEY BABYSの「希望の唄」では、“忘れないで そのぬくもり♪”の部分を力強く語りかけ、“あなた♪”とファンを指差しながら歌った。“未来に歌え! 自分自身に歌え! そして、あの街に向かって歌えー!!”と心の底から叫び、ファンと一緒に歌い始めた「ちっぽけな勇気」。“雨に打たれても、風に吹かれても、俺たちは負けない。9千個のこぶしの中、無限の可能性が秘めていることを決して忘れないでください”とメッセージした。本編ラストを飾ったのはソロデビュー曲である「My VOICE」。ファン1人1人への溢れ出す想いを込めて歌い、最後はファンのみで大合唱した。
アンコールでは、客席の下手後方から登場し、客席の中を歩いて360度ファンに囲まれたサブステージへ。四方八方、クルクルと向きを変えファンとコミュニケーションを取りながら歌うファンキー加藤。久々に披露された「Lovin’ Life」では彼が天井を指差すと、ハート型の紙がひらひらと舞い降りてきた。
サブステージを去った後、ファンにはお馴染みの“パープル加藤”に代わり、新たにアフロヘアの“フィーバー加藤”による「急性ラブコール中毒 Part.3」のMVがスクリーンに流れファンを笑わせた。再びメインステージに登場した彼は、緊急告知として7月23日、24日に横浜アリーナにて「I LIVE YOU 2016 in 横浜アリーナ」の開催を発表し歓喜させた。そして、アンコールラストは「悲しみなんて笑い飛ばせ」。ファンはタオルを掲げ、最後まで9千人の心ひとつにした。“また皆さん笑顔で会いましょう。その日まで、死なない程度にがんばれよ! ファンキ~~~加藤でしたぁー!!”と深々と頭を下げ、ステージを降りていった。
ライブタイトルにある“LOVE”には、“O”という穴を“I”(愛)で埋め尽くす、という意味合いも込めて名づけたそう。溢れんばかりの愛と、そして何度でも立ち上がり前を向いて歩んでいく勇気と希望に満ちたステージを展開した。
【取材・文:牧野りえ】
【撮影:堂園 博之】
リリース情報
ブラザー≪初回生産限定盤≫[CD+DVD]
2016年06月08日
ドリーミュージック
M2. 勇者のうた (2016TBS系列プロ野球中継“SAMURAI BASEBALL”テーマ曲)
M3. あの夏のカクテル
【DVD収録内容】
・「ブラザー」VIDEO CLIP
・「ブラザー」VIDEO CLIP メイキング映像
・漢への道 番外編〜プロレス編〜
セットリスト
I LIVE YOU 2016 in 名古屋
2016.04.16@日本ガイシホール
- 01.リスタート
- 02.輝け
- 03.LIFE IS A PARTY
- 04.MUSIC MAGIC
- 05.恋の片道切符
- 06.花鳥風月
- 07.つながるから
- 08.ブラザー
- 09.まわせ!
- 10.終わらない未来
- 11.太陽
- 12.あとひとつ
- 13.中途半端なスター
- 14.希望の唄
- 15.CHANGE
- 16.ちっぽけな勇気
- 17.My VOICE
- 01.エロメドレー(アワービート/Say Joy!/Good Show)
- 02.Lovin’ Life
- 03.急性ラブコール中毒
- 04.ヒーロー
- 05.悲しみなんて笑い飛ばせ
お知らせ
JOIN ALIVE 2016
2016/07/17(日)いわみざわ公園
I LIVE YOU 2016 in 横浜アリーナ
2016/07/23(土)横浜アリーナ
2016/07/24(日)横浜アリーナ
音楽と髭達2016-C’mon OTOHIGE-
2016/08/27(土)HARD OFF ECO スタジアム新潟
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。