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清木場俊介デビュー15年史上最大規模のツアー!懐かしのあの曲も…!

清木場俊介 | 2016.08.02

 清木場俊介デビュー15年のキャリアの中で最大規模となる、全国36都道府県41公演を敢行するツアー『LIVEHOUSE TOUR 2016 「RUSH」』。その前半戦、14公演目である東京・Zepp Tokyo 3daysの1日目は、終始、清木場の骨太なロックを軸に会場とステージが絆のような一体感で強く結ばれ、最高に熱い空間となった。

 開演予定時刻数分前。待ちきれなくなったオーディエンスの清木場コールが沸き起こる。流れていたSEがかき消されるくらいそのコールが大きくなった頃、まずはギター、ベース、ドラム、キーボードからなるバンドのメンバーが登場。彼らが音を鳴らすと、黒いTシャツに黒い革ジャン、黒いパンツ、スニーカーというロックな出で立ちの清木場がゆっくりと現れた。「東京!」。彼が短く叫ぶと、それを合図のように1曲目は「REAL」。ずっしりとしたロックナンバーが大きなグルーヴを描いていく。続いては「蜉蝣~カゲロウ」。オープニングのこの2曲で会場の温度は一気に上昇。早くも蒸し暑いほどに。
「暑いね。今日は41本中14本目(の公演)なんですけど、会場の広さに関係なく、やっぱりどこも熱いね」と清木場。「今日は懐かしい曲もいっぱいやるので、楽しんでいってください」。そんな言葉通り、この日は普段のツアーではあまり聴けない懐かしい曲や隠れた名曲もたくさん届けられた。1stアルバムに収録されている「進め」「それっ!」。清木場が「それっ!」のサビで両手を広げて歌うと、会場には大合唱が起こる。懐かしい曲でも定番曲のように自然と大合唱が起こるのは、唄い屋・清木場俊介に惚れて初期の頃からずっとついてきたファンの人達がそれだけ多い、ということだろう。

「いつもありがとう。そう思ってても普段はなかなか言えないんでね」という言葉に続けて歌われたのは「想愛」。自分を支えてくれている1人1人に清木場から心を込めた感謝が贈られた。ブルージーなナンバー「Baby」では濡れた声で歌い、「Highway」ではエレキギターを掻き鳴らしながらシリアスに歌う。男の色気を漂わせたり、クールな雰囲気をまとったり、曲によって自身の印象まで変えていくその表現力、見事な歌唱力は、さすがとしか言いようがない。
 爆笑ネタも交えながらのMCを経て、アッパーな「五日間……バックレよう」、さらに勢いを加速させて「FAKE」。“THE 男!”とも言うべき「Pride」では会場全体に拳が突き上がり、コールが上がった。いったいこの日何度目になるだろう、「LONG MY WAY」でも大合唱が。ステージと2700人がガッツリ1つになって歌っているその光景は、同士がギュッと抱き合い心を通わせ合っているような説明不要の熱さと美しさがあり、グッと来るものがあった。

「いやぁ楽しいですね。懐かしい曲が多いせいか、みんなも曲に重ね合わせた自分の人生を振り返るじゃないですけど、みなさん笑顔で、僕も楽しくなってきます。今まで僕はアルバムを9枚出しているんですが、これからも……もちろん新しい曲をどんどん出していくとは思うんですけど、こうやって懐かしい曲達も大事に歌う機会を増やしていこうと思っています」と清木場。そして本編ラストはお馴染みの「JET」。1人+2700人のタオルがぐるぐると回り、風を起こした。
 アンコール1曲目は自身の生き様を示した代表曲中の代表曲「唄い人」。コール&レスポンスを入れながら、このストレートなロックナンバーを歌い上げた後、清木場はこんな話をした。「約11年前かな? この“唄い人”という曲を作りました。当時はまだグループにいたんだけど、自分はロックの道を極めてみたい、と。それで曲を出したら、最初は99%の人が口をポカンと開けて見てました。“この人はどこに向かうんだろう?”と」「当時は泣きながら、この歌を歌ってました。でも10年歌い続けてきて、今はやっと笑いながら歌えるようになりました。10年やってきてよかったなって。何より曲を笑って歌えるのが幸せだなと思います」

 今回のツアーは、先にも書いた通り、懐かしい曲もたくさんセットリストに組み込まれていた。普段はアルバムをリリースすると、ツアーではそのアルバムの曲が中心になり、懐かしい曲をどんどんやらなくなる。それだと曲もかわいそうだし、みんなもそれぞれの曲に思い入れを持ってくれているだろうから、というのが 今回清木場がいろんな曲をやろうと思った理由だという。そんなふうに過去の曲にも目を向ける余裕が生まれたのは、自信によるところも大きいに違いない。意志を貫き10年以上ソロとして歌ってきた自信。そう思わせるほど、目の前で歌っている彼の佇まいは、彼のロックは揺るぎなかった。
「今回どうしてもラストにやりたい曲があって」と、この日を締め括ったのは「エール」。みんながいてくれたからこそ唄ってこられた、だから今度は自分がみんなの背中を押す、という恩返しの想いが込められた、文字通りのエールソングがじっくり届けられると、会場は静かに聴き入り、終わるや「ウォー!」という大歓声があふれた。「ロック最高!」。最後にみんなと一緒に叫び、ステージを後にした清木場。その背中に向けられた止まない拍手と「ありがとう!」の声が、オーディエンスの熱狂と感動をよく表していた。
 本ツアー『LIVEHOUSE TOUR 2016 「RUSH」』は8月から後半戦が始まる。後半はまた内容を一新して届けられるとのことなので、そちらの方にも大いに期待したい。

【取材・文:赤木まみ】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル 清木場俊介

リリース情報

[DVD] ROCK&SOUL 2015 “FACT” 2015.12.13 at 東京国際フォーラム ホールA

[DVD] ROCK&SOUL 2015 “FACT” 2015.12.13 at 東京国際フォーラム ホールA

2016年03月16日

ビクターエンタテインメント

M1:Pride
M2:蜉蝣 ~カゲロウ
M3:悲しきRock’n Roll
M4:Lenny Down
M5:REAL
M6:Shining
M7:One and Only
M8:空に月と貴方と私
M9:Memory
M10:君に出逢って
M11:君の幸せ
M12:さよなら愛しい人よ…
M13:JET
M14:MY LIFE
M15:夜を塗り潰して
M16:JACKROSE
M17:Truth
M18:Cry
M19:ONE
M20:人生

-ENCORE-
M21:唄い人
M22:今。

特典映像:Documentary of ROCK&SOUL 2015 "FACT" at 東京国際フォーラム ホールA
※DVD& Blu-ray共通

お知らせ

■ライブ情報

LIVE HOUSE TOUR 2016 「RUSH」
ツアー後半(8〜9月)

2016/08/06(土) 群馬・前橋DYBER
2016/08/07(日) 千葉・柏PALOOZA
2016/08/09(火) 茨城・水戸LIGHT HOUSE
2016/08/13(土) 埼玉・HEAVEN’S ROCK さいたま新都心
2016/08/14(日) 山梨・甲府CONVICTION
2016/08/17(水) 栃木・HEAVEN’S ROCK 宇都宮
2016/08/31(水) 和歌山・和歌山SHELTER
2016/09/01(木) 兵庫・神戸チキンジョージ
2016/09/03(土) 鳥取・米子laughs
2016/09/04(日) 岡山・岡山CRAZYMAMA KINGDOM
2016/09/07(水) 大分・大分DRUM Be-0
2016/09/09(金) 福岡・福岡DRUM LOGOS
2016/09/10(土) 熊本・熊本B.9 V1
2016/09/13(火) 新潟・新潟LOTS
2016/09/15(木) 宮城・仙台Rensa
2016/09/16(金) 福島・郡山Hip Shot Japan
2016/09/18(日) 富山・富山MAIRO
2016/09/24(土) 神奈川・横浜BAY HALL

SUMMER SONIC 2016
2016/08/20(土) QVCマリンフィールド&幕張メッセ

情熱大陸 SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA ’16
2016/08/27(土) 東京・夢の島公園陸上競技場

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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