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ゆるめるモ!、6人で歌う最後のライヴを完遂し、新たなステップへ!!

ゆるめるモ! | 2016.08.31

 SEが鳴り響き、ステージ上で吹き上がったスモーク。もね、けちょん、しふぉん、ようなぴ、あの、ちーぼう……6人のシルエットが浮かび上がると、観客の間からものすごい歓声が湧き起こった。そして連発された「ゆるトロ(slo-モ!)」「難」「聞こえる」。シンセサイザーの爆音が轟くニューウェーヴ風味のサウンドが痛快! 全力で歌い踊るメンバーたちに漲っている気迫も桁外れだが、色とりどりのサイリウムを振りながらコールするファンたちの熱気も只事ではない。2012年の始動以来、精力的にライヴ活動を重ねてきたゆるめるモ!とファンたちの間に生まれている圧倒的な一体感をまざまざと実感した。
今回の公演は、『6’n’ Roll History ~ゆるめるモ!第1章総集編~』というタイトルを掲げた2部構成のワンマンライヴ。結成から今日までの全曲を披露しながらグループのヒストリーを辿る内容であり、もねとちーぼうの卒業公演でもある。このテキストでレポートしているのは第2部だが、第1部でもたっぷりパフォーマンスをしたはずのメンバーたちは元気いっぱい。華やかな衣装も目を引いた。オープニングから「人間は少し不真面目」までの前半戦は「Hamidasumo!」をリリースした頃の衣装。「モモモモモモ!世世世世世世!」以降の後半戦は、2ndフルアルバム『YOU ARE THE WORLD』の時期によく着ていた衣装でのパフォーマンスであった。初期から歌っているお馴染みのカバー「白玉ディスコ」(miamiの曲がオリジナル。miamiは、ゆるめるモ!の曲の歌詞を手がけている小林愛のバンド)も飛び出し、観客は大喜び。時折、のんびりとしたMCを挟みつつも、パフォーマンスは全力全開だった。

 本編をドラマチックに締めくくったのは「Only You」。観客のジャンプとクラップが、ステージから届けられる爆音に負けないくらいの勢いで会場内をビリビリ震わせていた。沸騰した鍋のような様相を呈しているフロアにしふぉんとあのは飛び込み、ようなぴはステージに運び込まれた梯子のてっぺんまで登って大熱唱。強烈な余韻を残して、メンバーたちはステージを後にした。
「3年間見てきましたが、今が一番最高です!」、1人のファンの言葉が先陣を切って起こった「アンコール!」という声に応えてステージに戻ってきたメンバーたち。まず披露されたのは、この6人編成による最後の曲であり、現在の彼女たちが抱いている気持ちそのものとして伝わってきた「アントニオ」。続いて「Refresh Your Jewellery Box」「1!2!かんふー!」「私へ」も歌った後、「以上。私たちがゆるめるモ!でした」という言葉を残してメンバーたちはステージから去ったが、観客の歓声はますます高まっていった。

 ダブルアンコールに入る前に、卒業するちーぼうともねが想いを語った。「ゆるめるモ!卒業、悲しいですけどレッツポコポコ(彼女が移籍するユニット)の現場にも遊びに来てください。支えてくれたファンのみなさん、育ててくれたスタッフさん、マネージャーさん、そしてメンバーのみんな。一緒にステージに立ってくれてありがとうございました」(ちーぼう)。「1人ではできない経験をさせてもらいました。変なメンバーもいるけど、すごく人生の中で大きな財産になりました。みなさんのいい思い出でもあったらいいなと思います。このライヴもいい思い出になって、何年後も思い出してくれれば嬉しいです。3年間ありがとうございました」(もね)……2人の言葉をファンたちは心から噛み締めていた。
 けちょん、しふぉん、ようなぴ、あのによる手書きの卒業証書と花束がもねとちーぼうに渡されたセレモニーも経てから披露されたパフォーマンス。メンバーたちが「6人最後のゆるめるモ!」と輪になって叫んでスタートした「私の話、これでおしまい」。続いて「さよならばかちゃん」も歌った後、各々が想いを語った。「ここまで来られたのは、みなさんのおかげです。もねとちーぼうは明日から別々の道を歩むけど、これからも応援してくれたら嬉しいです」(ようなぴ)。「集まってくれてありがとうございます。3年8ヶ月くらい山あり谷あり。今日、こんなに大きな会場で第1章を終わるのが嬉しいです」(けちょん)。「この6人の時期が一番長くて、毎日のように会っていました。6人それぞれのこれからを温かい目で見て頂けたらと思います」(もね)。「みなさんのことがほんとに大好きです! 今日はありがとうございます!」(ちーぼう)。「いろんな人に支えられて、寂しいですけど……ここにいる全ての人に、ありがとうございます。2人と4人、別々の道ですが、これからも応援してくれると嬉しいです」(あの)。「友達より長く一緒にいたから……お別れはいつも辛いです。これからも2人と4人の応援をよろしくお願いします」(しふぉん)。

 「次が6人で歌う最後の曲です」、ようなぴが観客に呼びかけ、ラストに届けられたのは「逃げろ!!」。ゆるめるモ!の原点とも言うべき曲を元気いっぱいに踊りながら歌う6人の姿がまぶしかった。この曲を披露し終えると、何度も手を振りながら名残りを惜しんでいたメンバーたち。最後までステージに残ったもねとちーぼうは、「ありがとうございました!」と手を繋ぎ合って挨拶。彼女たちに届けられた歓声と拍手は、とても温かいものであった。

 終演後はスクリーンで新曲「サマーボカン」のミュージックビデオが初公開された。4人となったゆるめるモ!の夏休みの日々を追ったこの映像。エンディング間際で実に感動的な場面が飛び出し、観客は大いに沸いていた。どのようなものになっているのかは、YouTubeの公式チャンネルで既に公開されているミュージックビデオを観て、ぜひ確認してほしい。新体制となり、第2章に入ったゆるめるモ!も、刺激的な活動を繰り広げてくれるだろう。
 

【撮影:Shingo Tamai】

tag一覧 ゆるめるモ!

リリース情報

ゆるめるモ!MV集 「ロクビデオ!」

ゆるめるモ!MV集 「ロクビデオ!」

2016年07月28日

You’ll Records

[DISC1:MV集]
01.眠たいCITY vs 読書日記
02.Hamidasumo!
03.Hamidasumo!(Heaven&Hell Remix)
04.1!2!かんふー!
05.夢なんて
06.Only You
07.もっとも美しいもの
08.idアイドル
09.転がれ!!
10.人間は少し不真面目

[DISC2:特典映像]
01.劇めるモ!
02.しふぉん編
03.もね編
04.ようなぴ編
05ちーぼう編
06.けちょん編
07.あの編
08.台湾の思い出
09.もねの休日

お知らせ

■ライブ情報

WE ARE A ROCK FESTIVAL TOUR
2016年09月03日(土) 静岡・浜松窓枠
2016年09月04日(日) 福岡・Livehouse & Club PEACE
2016年09月19日(月・祝) 長野・NAGANO CLUB JUNK BOX
2016年09月22日(木・祝) 茨城・club SONIC 水戸

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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