ACT ONE AGE 2nd Anniversary Live ~1×1=1~ 原宿ASTRO HALLをレポ
ACT ONE AGE | 2016.09.09
さかのぼること2年前の2014年7月7日。バンドのフロントマンである藤家和依が「ACT ONE AGE」として活動することを自身のTwitterで発表。そこから怒涛のように駆け抜けてきた彼の2周年ライブは、フロアの高まる期待が充満したフロアの中で勢いよくスタートした。オープニング曲はやっぱり、ACT ONE AGEの歴史の始まりである1stシングル「My GOD」。ステージに垂らされた薄い紗幕越しに歌うという最初から姿は全て見せない演出で、紗幕には歌と同時に「My God」の歌詞が映し出される。力強いグルーヴ感に、のっけから拳を振り上げるオーディエンス。熱く、すさまじい一体感の中、ライブの幕は切って落とされた。
「今日はとことん盛り上がっていこうぜ! みんなの素敵な声を聞かせてください!」――そんな藤家のシャウトに続いては、疾走感溢れるサウンドに誰もがノセられた「NOAH」。エネルギッシュなボーカルが時に艶っぽく響き、その多彩な表現力にファンは熱狂を繰り返す。サイケデリックなアウトロは全員がクラップで盛り上がり、時間を追うごとに会場の熱量は高まるばかりだ。
最初のMCでは「僕ら、この日をずっと楽しみにしてました!」と心をこめて挨拶。そして時間をかけて作り上げたというセットリストは「前半戦に1年目、後半戦に2年目の曲をやっていきます」と、あえてACT ONE AGEの道のりを振り返る構成にしたことを説明。ファンと共に改めて始動からの日々を追い、輝かしい3年目のスタートを切る――。そんな意気込みが、真摯に語りかける言葉の端々から伝わってくる。
“1年目パート”で印象的だったのは、藤家の情熱を光で表現したような赤いライトの下で歌った「R-P-G」。彼の叫びにも似たボーカルは渦を描くようにフロアを飲み込み、オーディエンスはその迫力に圧倒される。爽快なアップチューン「STEADY GO」、「ファンのみんなに書いた曲」と紹介したエモーショナルな「Second Story」など、その後もバリエーションに富んだナンバーを畳みかけるように披露。ACT ONE AGEとして走り出した当初の藤家の想い、バンドの“初期衝動”といったものが楽曲からひしひしと感じられる時間だった。
10月27日のハロウィンパーティー、12月2日の藤家和依バースデースペシャルライブ前夜祭と、うれしい告知に湧いたMCをはさみ、ライブは後半戦へ。「いつも思うんだけど、よく言う“後半戦”って、何と戦ってるんだろうね(笑)。あ、オレらとみんなのどっちが楽しめるかの戦いじゃない!?」と粋な煽りでフロアの心をガッシリと掴んで、お待ちかねの“2年目パート”がスタートした。しかもその歴史を順にたどるのではなく、7月に発売したばかりのニューシングル「LadyGirl」をド頭に持ってくるという大胆さ。最新のバンドの空気感をまずは体感してもらいたいということだろうか、フロアも“待ってました!”と言わんばかりに歓喜しながらジャンプを繰り返す。無条件にアガれて、胸がキュンとするようなスウィートさも胸を打つ「LadyGirl」は、夏の終わりにもぴったりの1曲。その洗練された雰囲気に誰もが酔いしれていたのが印象的だった。
早いものでライブはいよいよラストスパート。3年目のスタートに向けて作ったという新曲「君の中の僕」は、クールなデジタルサウンドが刺激的なアップチューン。「今までと違うことに挑戦してみた。今まで以上に歌詞と向き合って書いた」とのことで、彼の言葉にグッと耳を傾けながら聴き入るファンの姿も。今まで明かされてこなかった想いや心象風景が、この曲を通して多くの人に届けられたに違いない。そんな「君の中の僕」が終わると「ガンガン上げてこーぜ!」と再び吠えるように叫び、藤家は熱いパッションを撒き散らす。気付けばフロア中が拳を振りかざして「オイ!オイ!」コール。美しい合唱で会場が一体化する場面や、全員が座って一斉にジャンプする熱狂のシーンもあり、まさに1分1秒を大切にしながらオーディエンスと共に作り上げていくライブが目の前で繰り広げられる。本編ラストチューン「Be the one」を歌い終え、まさに完全燃焼といった表情でマイクを離すと、藤家はメンバーたちと手を繋ぎ「オレたちがACT ONE AGEだー!」と絶叫。限界まで腰を反らせて生の声を届け、ライブを締めた。
大音量のアンコールに押されて再び登場すると、スタンドマイクを握りながら「君への約束」を熱唱。メロディアスなロックバラードで、美しいハミングが心にスッと染み渡る。そして呼吸を落ち着かせると、改めてオーディエンスこう語りかけた。「僕が選んだ道は間違ってなかったと思ってます。みんなは無償の愛。それ以外の言葉が見つからない」。自分を支え、付いてきてくれたファンへの一点の曇りもないストレートな言葉だった。ライブの本当に最後の曲は、この日2度目の「LadyGirl」。駆け付けた元メンバーもステージに上がり、楽しそうに肩を組んだり、一緒に飛び跳ねたりして、ラストはお祭り騒ぎのような盛り上がり。2年分の感謝と3年目の“よろしく”が、藤家からのさまざまな愛の形となって表現された充実の一夜だった。
【取材・文:竹下綾子】
【撮影:白井絢香】
セットリスト
ACT ONE AGE 2nd Anniversary Live 〜1×1=1〜
2016.8.28@原宿ASTRO HALL
- 1.MyGOD
- 2.NOAH
- 3.Nothing to lose
- 4.R-P-G
- 5.SteadyGo
- 6.Gt〜SecondStory
- 7.Twilight
- 8.LadyGirl
- 9.ピンクスパイダー
- 10.Memories
- 11.君の中の僕
- 12.LiBerty
- 13.MusicLover
- 14.Be the one
- en1.君への約束
- en2. LadyGirl
- w.en1. MusicLover
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