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短編映画「NEW」プレミア上映会 レポート&アルバム『NEW』レビュー

THE BAWDIES | 2017.02.08

メンバー4人が主演を務めた短編映画「NEW」プレミア上映会をレポート

 THE BAWDIESの最新作『NEW』初回限定盤付属DVDに収録される短編映画のプレミア上映会&トークショー。初日となった1月30日の新宿ピカデリーは、この夜を待ちかねたファンで満席となった。スタッフによってスクリーン前のステージに呼び出されたTHE BAWDIESの4人は、まずは順番に自己紹介。

「ROY役を務めさせていただきましたROYです」(ROY)
「JIM役のJIMです」(JIM)
「今回TAXMAN役を務めさせていただきましたTAXMANです」(TAXMAN)
「MARCY役をやらさせていただきましたMARCYです」(MARCY)

と、本当に映画に出演した俳優さんたちのような口ぶりだ。そしてROYが、この映画でメガホンを取っている草野翔吾監督はTHE BAWDIESのMVをこれまでにも多く手がけてきていると紹介し、「THE EDGE」のMVから映画「NEW」へと上映していくと流れを説明。「それでは行きましょうか、上映スタートです!」と告げて降壇していった。
 自分たちの過去と戦う「THE EDGE」のMVは何度も観ているが、映画館の大画面で観ると印象をあらたにする。特にエンディングの打ち合いのシーンなどは迫力満点だ。その熱気を残したまま、お待ち兼ねの短編映画「NEW」がスタート。ストーリーをちょっとだけ紹介すると、ツアー先で手違いからホテルに泊まれなかったTHE BAWDIESの4人は、紹介されたライブハウスに泊まることになる。そのライブハウスは亡くなった夫のあとを継いだ妻と娘が経営しているのだが、どうやら状況は厳しいらしい。それを知ったTHE BAWDIESは、母娘のために一肌脱ぐことに。さて4人はどんな活躍を――?
 実際のライブでの演奏シーンもあれば、普段着の4人が素のようにリラックスしていたり、さすがに多くのMVを手がけてきた草野監督だけあって、4人それぞれのキャラをつかんで映像に登場させている。本当にツアー中の彼らを見ているような気持ちにもなる映像と、笑いあり涙ありの心温まるストーリーに引き込まれているうちに、約30分の映画が終了。大きな拍手がスクリーンに送られた。
上映が終わると再び4人が登壇。
「また泣きましたね。(JIMと)並んで観てたんですけど、ここで俺泣きそうだなーって思ったら、隣でズズ~ッて水気の音が(笑)。舞台挨拶で本人たちが泣いてるってないと思うんですよ」(ROY)

 隣でJIMはうなづきながら、まだ目を潤ませている。素敵なストーリーと、登場するふたりの子役の名演技にすっかり心をつかまれているようだ。もちろん他の役者さんたちもTHE BAWDIESの脇をガッチリ固めてくれているからこその映画「NEW」でもあるのだが、ROYは自画自賛のご様子。
「最初は俺らも大根役者、綺麗な大根が4本取れたなと感じたかと思いますけど、徐々に引き込まれていきましたね」(ROY)
そこに冷静なTAXMANがツッコミを入れた。
「改めて観たけど、お前結構ネチっこい演技するよね。ライブのときからネチっこい。歌ってる時の顔もネチっこい」(TAXMAN)
「本業のほうは責めないでよ(苦笑)」(ROY)
 それぞれの演技に自信もあれば不満もあるのは当然で、4人がそれぞれツッコミ合うことに。特に唯一、ひとりで登場するシーンがあるMARCYは絶好の餌食となり、ひとしきりイジられていると、感激屋のJIMが仲裁に。
「やめよう、せっかくいい映画が終わったばかりなんだから」(JIM) 
こんなやり取りをする4人が素敵だ。そしてROYが草野監督を呼び込み、ここからは5人でのトークタイム。会社の会議室でこの映画を初めてメンバーに見せたときに、「終わったらJIMさんとROYさんが、<電気つけないで!>って生娘みたいなこと言って、号泣してました」という監督からの暴露話も。
もはや草野監督は第5のメンバーと言ってもいい存在のようだ。THE BAWDIESと草野監督は「NICE AND SLOW」のMVで出会った。
「MusicVideoを作るときに、いろんな人のプレゼンを受けるんですけど、その中で面白そうだなっていう中に草野さんがいた。実際に会ってみたいということで来てもらったんですよね」(ROY)
「そのときは、いっぱい企画出して。でも僕、めちゃビビってたんです。(THE BAWDIESは)すげえ怖いイメージがあって、ずっとビビリながら打ち合わせして。でも帰り際にMARCYさんが<楽しみにしてます>って言ってくれて、僕の中ですごい“頑張ろう!”って思ったんです」(草野監督)

ほかの3人から一斉にMARCYが突っ込まれたのは言うまでもないが、こんな出会いが映画「NEW」にも反映されているのかも? と思ったりもした。続いて映画のメイキング映像も上映され、再び制作秘話を5人が熱く話すうちに時間も尽きて、最後はTHE BAWDIESらしくお馴染みの“ワッショイ!”で締めることに。上映会ということで、TAXMANに代わり草野監督のリードによる“ワッショイショーゴ!”という“NEW”バージョンの掛け声で締めたのだった。

※今回上映した短編映画「NEW」は最新アルバム『NEW』初回限定盤DVDに収録※





<DISC REVIEW>

ロックンロールの現在形を示した新作『NEW』


 THE BAWDIESのオリジナルアルバムとしてはメジャー6作目になる『NEW』。前作『Boys!』から気がつけば2年近く経っていたことになるが、その間にリリースしてきたシングル「SUNSHINE」「THE EDGE」、go!go!vanillasとのスプリットシングルに収録した「45s」、さらに配信限定リリースの「DANCING SHOES」も新しく “NEW”バージョンで収録。もちろんTHE BAWDIESの今を詰め込んだ新曲をたっぷり揃えた全12曲が、待ちかねたハートを震わせる。ロックンロールの現在形がここにある。“NEW”は最新のこの瞬間なのだ。

 パワフルな「THE EDGE」で始まり「HELLO」でさらに加速して「45s」になだれ込む流れは、まるでライブの幕開けのよう。この2年の間に2度目の日本武道館、初の欧州ツアーを経験し、休むことなくツアーやフェスで鍛えてきたバンドの底力に引き込まれずにはいられない。ROYのボーカルとカラフルなバンドサウンドを生かした“NEW”バージョンの「DANCING SHOES」、TAXMANがメインボーカルを取る「RAINY DAY」は思わずステップを踏みたくなるナンバーだ。そして中盤を引き締めるのが長岡亮介(ペトロールズ)によるプロデュース曲「SUNSHINE」。バイオリンやスティールギターがアーシーな味わいを加える軽やかなナンバーは、シングルでリリースされたときと変わらず、ここでもフレッシュな空気を感じさせる。ダウンロード限定のクリスマスソング「MAKE IT SNOW」も新バージョンで収録、これで毎日がクリスマスになるわけだ。アコギで歌う「MY EVERYTHING」からROYのシャウトが炸裂する「SHAKE, SHOUT & SOUL」「HOT NIGHT, MOON LIGHT」と起伏に富んだ流れとなり、ゆったり聴かせる「NEW LIGHTS」が心地よくエンディングを告げる。

 自分たちの人生を変えたロックンロールへの思いを熱くたぎらせ続けるTHE BAWDIES。一途に自分たちだけのロックンロールを磨き続けている4人の最新型が『NEW』なのだ。

【カメラマン(上映会):石崎祥子】
【取材・文:今井智子】


――最新情報――

全国ツアー“NEW BEAT TOUR 2017”の5公演にて映像とロックンロールがコラボレートするスペシャルライブ“NEW BEAT TOUR 2017 ~See The Rock !! Feel The Roll !!~”の開催が決定! サブタイトルもあらたに追加した上記5公演は、草野翔吾監督が制作した映像とロックンロールがコラボレートするスペシャルライブに。
THE BAWDIESの演奏に、このライブのために制作された映像が融合したまさに“NEW”ロックンロールパーティーだ!

<実施会場>
5月13日(土)札幌 Zepp Sapporo
5月21日(日)東京 NHKホール
5月28日(日)大阪 オリックス劇場
5月29日(月)愛知 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
6月11日(日)福岡市民会館


 

tag一覧 アルバム THE BAWDIES 男性ボーカル

リリース情報

NEW[通常盤]

NEW[通常盤]

2017年02月08日

ビクターエンタテインメント

1. THE EDGE
2. HELLO
3. 45s
4. DANCING SHOES[“NEW” Version]
5. RAINY DAY
6. SUNSHINE*
7. POPULAR GIRL
8. MAKE IT SNOW[“NEW” Version]
9. MY EVERYTHING
10. SHAKE, SHOUT & SOUL
11. HOT NIGHT, MOON LIGHT*
12. NEW LIGHTS**
*produced by Nagaoka Ryosuke from Petrolz
**produced by NAOKI from LOVE PSYCHEDELICO

お知らせ

■ライブ情報

Billboard Live×ALLSAINTS “Fashion with Music”
2017/02/09(木) Billboard Live TOKYO

NEW BEAT TOUR 2017
2017/02/19(日) 新木場 STUDIO COAST
2017/02/25(土) なんば Hatch
2017/02/26(日) 名古屋 DIAMOND HALL
2017/03/02(木) 高知 X-pt
2017/03/04(土) 高松 MONSTER
2017/03/05(日) 松山 WstudioRED
2017/03/09(木) 浜松 窓枠
2017/03/11(土) 和歌山 SHELTER
2017/03/12(日) 京都 磔磔
2017/03/17(金) 盛岡 CLUB CHANGE WAVE
2017/03/20(祝月) 仙台 Rensa
2017/03/25(土) 宇都宮 HEAVEN’S ROCK VJ-2
2017/03/26(日) 郡山 Hip Shot Japan
2017/03/30(木) 岡山 YEBISU YA PRO
2017/04/01(土) 広島 CLUB QUATTRO
2017/04/02(日) 周南 RISING HALL
2017/04/15(土) 滋賀 U-STONE
2017/04/16(日) 神戸 Chicken George
2017/04/20(木) 松本 Sound Hall a.C
2017/04/22(土) 新潟 LOTS
2017/04/23(日) 富山 MAIRO
2017/04/27(木) 熊谷 HEAVEN’S ROCK VJ-1
2017/04/28(金) 高崎 club FLEEZ
2017/04/30(日) 水戸 LIGHT HOUSE
2017/06/08(木) 長崎 DRUM Be-7
2017/06/10(土) 大分 DRUM Be-0
2017/06/16(金) 沖縄 桜坂セントラル

NEW BEAT TOUR 2017 ~See The Rock !! Feel The Roll !!~
2017/05/13(土) 札幌 Zepp Sapporo
2017/05/21(日) 東京 NHKホール
2017/05/28(日) 大阪 オリックス劇場
2017/05/29(月) 愛知 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2017/06/11(日) 福岡市民会館

VIVA LA ROCK 2017
2017/05/04(木・祝) さいたまスーパーアリーナ

JAPAN JAM 2017
2017/05/04(木・祝)~05.06(土) 千葉市蘇我スポーツ公園

AI Presents 『伝説NIGHT ?』
2017/05/06(土) 豊洲PIT

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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