a crowd of rebellionの快進撃は止まらない!ソールドアウトとなった恵比寿LIQUIDROOMワンマンをレポート
a crowd of rebellion | 2017.03.02
ラウドシーンは落ち着いてきたと言われるが、それならばa crowd of rebellionのライブを観てくれ!と声を大にして叫びたい。この日のライブは、イベントやフェスにおける30分足らずのステージでは味わえないスペシャルなshowとなった。自分たちの武器を磨き上げ、研ぎ澄まし、全ベクトルに集中力を発散する。その爆発的なエネルギーはラウドシーンの中でも異色であり、もっと言えば、どのジャンルにも絶対負けない気概に満ち溢れていた。
最新作『Xanthium』に伴う全国ワンマンツアー“Xanthium Tour 2017 オナモミワンマン塾 ~スペシャル冬季講習~”はソールドアウト続出となり、当日の追加公演も見事完売!重厚なドラム、ザクザク刻むギターが轟くと、「おまえら待たせたな、頭から全力で行くぞ!」と宮田大作(Vocal)が言うと、「B.A.I.B」で始まった。華やかな女性コーラスから一転して、ゴリゴリのメタルコアへ雪崩れ込んでいく。そして、小林亮輔(Vocal、Guitar)のクリーンボイスで美メロを振り撒いたあと、躍れるパートやブレイクダウンを挟むなど、ド頭からジェットコースター級の曲展開でフロアは掻き回す。1曲目からこのテンションで最後まで持つのか、と余計な心配をしたくなる壮絶な熱量だ。それから「Hello, Mr.judgement」に移ると、宮田のスクリームと小林の歌メロが激しく交錯し、キャッチーな合唱コーラスも追い打ちをかけ、観客は拳を突き上げて大騒ぎする始末。
「俺たちはいつも心を開いている。あとはおまえたち次第!」と宮田がアジテーションすると、「Smells Like Unknown」はテクニカルかつ複雑極まりない展開で聴き手を巻き込んでいった。天使と悪魔の掛け合いと言いたくなるツインボーカルの個性を明確に突きつけ、その間隙を縫うように飛び出した至福のメロディも絶品。3曲目を終え、すでに出来上がっているような会場のムードに「Ⅱ:α→Ω:Ⅱ」を放つ。疾走感漲るパートを経て、アミューズメントパークのような明るい旋律が聴こえたかと思えば、ダンサブルなリズムに移行し、ジャジーな鍵盤を挟むと、アウトロはゲーム音がもの悲しげに鳴り響く。こちらの頭の回路が追い付けなくなるほど、めくるめく場面展開ではないか。それらを凄まじい演奏力でひらすら押し切っていく。そのパワーが半端じゃない。お見事というべきか、もはや人力の限界に挑戦しているような気迫さえ感じるほど。
今日も本番前に2時間40分もの時間をリハーサルに時間を費やしていたと言うのだから、それを素直に納得。ストレッチなしで、この運動力の高い演奏をこなしていたら、体がいくらあっても足りない。全編サビ、全編フックみたいな曲調をライブでプレイするのは並大抵ではないだろう。そして「aquarium」に入ると、スクリーンにはスペーシーな映像が流れ、白い服を着た女性ダンサーがステージ上で舞い躍る。この演出は意外と言ってはあれだが、彼らの動静溢れる曲調と美しくシンクロしていて驚いた。ラウド系バンドでは異例のアプローチだが、曲が終わると、温かい拍手が起きる好反応ぶり。
宮田がアコギを持つと、「Crocus」へ。清涼感のあるギターサウンドに乗り、小林は裏声を交えて、透明度の高いハイトーンを存分に発揮する。カオティックな攻撃性を突きつける一方で、こうした物語性のあるバラード風の曲調で聴かせる手腕も彼らの大きな魅力と言っていい。歌詞を含めて、哀切な旋律に激しく胸を打たれた。
後半戦はさらに坂道を猛ダッシュで駆け上がる勢いだった。「Black Philosophy Bomb」でフロアはもみくちゃにすると、ザ・デリンジャー・エスケイプ・プランやプロテスト・ザ・ヒーローのごときプレグレメタル風の「She’ll Never Forgive To Be Insulted」においては、赤い服をまとった女性ダンサー2人を再びステージに投入。ウォールオブデス、ヘッドバンギングと観客も暴れ回り、酒池肉林のラウド地獄に一人残らず引き込んでいく。「俺らももうすぐ10年、何度も辞めようと思ったけど、こいつら(メンバー)と音を鳴らしたかった。新潟の片田舎で頑張るから!」と宮田が熱く語りかけると、幻想的なスクリーンと共に「Satellitear」を披露。本編ラストは最新作の冒頭曲「M1917」を投下し、会場を絶頂のクライマックスへと導いた。
アンコールにバンドは応えると、新曲「リビルド」をプレイ。キレイなピアノの音色で静かに始まり、宮田と小林がメロディを丁寧に歌い上げる。ドラマチックにしてポップに磨き抜かれた曲調は、従来の彼らとはまた一味違う新境地に手を伸ばすクオリティを誇っていた。結成10周年のアニバーサリーイヤーに相応しい出色の出来映えだ。それから「O.B.M.A」でエクストリームの暴風雨を吹かせ、すべての観客をなぎ倒す破壊力を見せつけ、ライブ終了。時計の針をふと眺めると、約2時間(!)に及ぶパフォーマンスで、自分たちのすべてをステージに刻み付ける渾身のshowだった。4月からは10周年ツアーも決まっているが、彼らの快進撃はこれからと言っていいだろう。2017年も大暴れしてくれるに違いない。
最新作『Xanthium』に伴う全国ワンマンツアー“Xanthium Tour 2017 オナモミワンマン塾 ~スペシャル冬季講習~”はソールドアウト続出となり、当日の追加公演も見事完売!重厚なドラム、ザクザク刻むギターが轟くと、「おまえら待たせたな、頭から全力で行くぞ!」と宮田大作(Vocal)が言うと、「B.A.I.B」で始まった。華やかな女性コーラスから一転して、ゴリゴリのメタルコアへ雪崩れ込んでいく。そして、小林亮輔(Vocal、Guitar)のクリーンボイスで美メロを振り撒いたあと、躍れるパートやブレイクダウンを挟むなど、ド頭からジェットコースター級の曲展開でフロアは掻き回す。1曲目からこのテンションで最後まで持つのか、と余計な心配をしたくなる壮絶な熱量だ。それから「Hello, Mr.judgement」に移ると、宮田のスクリームと小林の歌メロが激しく交錯し、キャッチーな合唱コーラスも追い打ちをかけ、観客は拳を突き上げて大騒ぎする始末。
「俺たちはいつも心を開いている。あとはおまえたち次第!」と宮田がアジテーションすると、「Smells Like Unknown」はテクニカルかつ複雑極まりない展開で聴き手を巻き込んでいった。天使と悪魔の掛け合いと言いたくなるツインボーカルの個性を明確に突きつけ、その間隙を縫うように飛び出した至福のメロディも絶品。3曲目を終え、すでに出来上がっているような会場のムードに「Ⅱ:α→Ω:Ⅱ」を放つ。疾走感漲るパートを経て、アミューズメントパークのような明るい旋律が聴こえたかと思えば、ダンサブルなリズムに移行し、ジャジーな鍵盤を挟むと、アウトロはゲーム音がもの悲しげに鳴り響く。こちらの頭の回路が追い付けなくなるほど、めくるめく場面展開ではないか。それらを凄まじい演奏力でひらすら押し切っていく。そのパワーが半端じゃない。お見事というべきか、もはや人力の限界に挑戦しているような気迫さえ感じるほど。
今日も本番前に2時間40分もの時間をリハーサルに時間を費やしていたと言うのだから、それを素直に納得。ストレッチなしで、この運動力の高い演奏をこなしていたら、体がいくらあっても足りない。全編サビ、全編フックみたいな曲調をライブでプレイするのは並大抵ではないだろう。そして「aquarium」に入ると、スクリーンにはスペーシーな映像が流れ、白い服を着た女性ダンサーがステージ上で舞い躍る。この演出は意外と言ってはあれだが、彼らの動静溢れる曲調と美しくシンクロしていて驚いた。ラウド系バンドでは異例のアプローチだが、曲が終わると、温かい拍手が起きる好反応ぶり。
宮田がアコギを持つと、「Crocus」へ。清涼感のあるギターサウンドに乗り、小林は裏声を交えて、透明度の高いハイトーンを存分に発揮する。カオティックな攻撃性を突きつける一方で、こうした物語性のあるバラード風の曲調で聴かせる手腕も彼らの大きな魅力と言っていい。歌詞を含めて、哀切な旋律に激しく胸を打たれた。
後半戦はさらに坂道を猛ダッシュで駆け上がる勢いだった。「Black Philosophy Bomb」でフロアはもみくちゃにすると、ザ・デリンジャー・エスケイプ・プランやプロテスト・ザ・ヒーローのごときプレグレメタル風の「She’ll Never Forgive To Be Insulted」においては、赤い服をまとった女性ダンサー2人を再びステージに投入。ウォールオブデス、ヘッドバンギングと観客も暴れ回り、酒池肉林のラウド地獄に一人残らず引き込んでいく。「俺らももうすぐ10年、何度も辞めようと思ったけど、こいつら(メンバー)と音を鳴らしたかった。新潟の片田舎で頑張るから!」と宮田が熱く語りかけると、幻想的なスクリーンと共に「Satellitear」を披露。本編ラストは最新作の冒頭曲「M1917」を投下し、会場を絶頂のクライマックスへと導いた。
アンコールにバンドは応えると、新曲「リビルド」をプレイ。キレイなピアノの音色で静かに始まり、宮田と小林がメロディを丁寧に歌い上げる。ドラマチックにしてポップに磨き抜かれた曲調は、従来の彼らとはまた一味違う新境地に手を伸ばすクオリティを誇っていた。結成10周年のアニバーサリーイヤーに相応しい出色の出来映えだ。それから「O.B.M.A」でエクストリームの暴風雨を吹かせ、すべての観客をなぎ倒す破壊力を見せつけ、ライブ終了。時計の針をふと眺めると、約2時間(!)に及ぶパフォーマンスで、自分たちのすべてをステージに刻み付ける渾身のshowだった。4月からは10周年ツアーも決まっているが、彼らの快進撃はこれからと言っていいだろう。2017年も大暴れしてくれるに違いない。
【カメラマン:Shumpei Kato】
【取材・文:荒金良介】
リリース情報
Xanthium
2016年06月22日
ワーナーミュージック・ジャパン
1. M1917
2. Hello, Mr. Judgement.
3. B.A.I.B
4. Smells Like Unknown
5. ll:α→Ω:ll
6. Sketch
7. Crocus
8. She’ll Never Forgive To Be Insulted.
9. Mechanical Parade
10. -Xday-(Interlude)
11. Unlostism
12. The Crow
13. Traffic Light
14. O.B.M.A(X.E.D.I.T.I.O.N) *初回盤のみ収録
2. Hello, Mr. Judgement.
3. B.A.I.B
4. Smells Like Unknown
5. ll:α→Ω:ll
6. Sketch
7. Crocus
8. She’ll Never Forgive To Be Insulted.
9. Mechanical Parade
10. -Xday-(Interlude)
11. Unlostism
12. The Crow
13. Traffic Light
14. O.B.M.A(X.E.D.I.T.I.O.N) *初回盤のみ収録
セットリスト
Xanthium Tour 2017 オナモミワンマン塾 ~スペシャル冬季講習~
2017.2.15@恵比寿LIQUIDROOM
- 1. B.A.I.B
- 2. Hello, Mr.judgement
- 3. Smells Like Unknown
- 4. II:α→Ω:II
- 5. Black Anthem
- 6. Never Say A Gain
- 7. Traffic Light
- 8. aquarium
- 9. Crocus
- 10. Unlostism
- 11. SATISFIED?
- 12. Black Philosophy Bomb
- 13. This World Is Unreasonable.
- 14. She’ll Never Forgive To Be Insulted
- 15. Satellitear
- 16. M1917
- 17. リビルド
- 18. O.B.M.A
お知らせ
■ライブ情報
a crowd of rebellion 10th Anniversary Tour 2017 ~こんなにおおきくなりました!! 全国お礼巡業~
2017/04/15(土) 新潟CLUB RIVERST
2017/04/22(土) 仙台LIVE HOUSE enn 2nd
2017/05/03(水) 金沢LIVE HOUSE vanvanV4
2017/05/05(金) 高松DIME
2017/05/14(日) 札幌 DUCE
2017/05/19(金) 広島CAVE-BE
2017/05/21(日) 福岡LIVEHOUSE CB
2017/05/26(金) 名古屋CLUB QUATTRO
2017/06/09(金) 梅田CLUB QUATTRO
2017/06/11(日) 渋谷CLUB QUATTRO
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
a crowd of rebellion 10th Anniversary Tour 2017 ~こんなにおおきくなりました!! 全国お礼巡業~
2017/04/15(土) 新潟CLUB RIVERST
2017/04/22(土) 仙台LIVE HOUSE enn 2nd
2017/05/03(水) 金沢LIVE HOUSE vanvanV4
2017/05/05(金) 高松DIME
2017/05/14(日) 札幌 DUCE
2017/05/19(金) 広島CAVE-BE
2017/05/21(日) 福岡LIVEHOUSE CB
2017/05/26(金) 名古屋CLUB QUATTRO
2017/06/09(金) 梅田CLUB QUATTRO
2017/06/11(日) 渋谷CLUB QUATTRO
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。