ソロ活動6周年を迎えた椎名慶治、自身最大規模の全国ツアー内で初の試み!公式モバイルサイト会員限定ライブを完全レポート!
椎名慶治 | 2017.05.08
ソロ活動6周年というタイミングで、ソロのキャリアでは最大規模となる全国ツアー“Yoshiharu Shiina LIVE 2017 「RABBIT “6” MAN」を敢行した椎名慶治。そのツアーファイナル(4月23日@渋谷CLUB QUATTRO)直前の4月21日、モバイル会員限定ライブという初の試みを渋谷eggmanで行った。ライブハウスの中でも、ステージとフロアの親密度の高さには定評のある会場だけに、開演前からアットホームな雰囲気。
暗転し、バンドメンバーの登場後、椎名がラフにステージに姿を見せ、「5 my way」で本編がスタート。2曲目には早くも彼のテーマソングとも言うべき「RABBIT-MAN」が飛び出し、観客のノリもフルスロットル! 「WAIT!」では、椎名がアドリブで歌詞を変えて歌うというテクニックを披露。バンドメンバーもこういうアドリブには慣れていると見えて、余裕の対応。仕事のモヤモヤを抱える人の共感を呼びまくる「人生スパイス-go for broke-」では、コーラスだけでなく、全編歌いながらステージを見つめる男性客の姿にグッとくる。4曲歌い終わり、ここで椎名、本日の初MCへ。
「どうもありがとう! モバイルサイトの会員限定ということで、初めてモバイルサイトの会員の顔を見ましたけど……よく見る顔が(苦笑)」と、集まったファンの顔を嬉しそうに眺める椎名。親しみやすさゆえか、「まだいけるか!」と煽ったあとに「最後の曲です(笑)」とドSなジョークを飛ばす。しかし、このあとはバラード曲「I Love Youのうた」で、しっとり聴かせるというツンデレな進行がニクい。MCでは、ノドの調子がいまひとつ……という告白もしていたが、そんな彼を盛り立てるように観客も歌を響かせてくる。椎名自身と会場のファンとの信頼感、一体感はさすがだ。さらには「ボクのアトラクション」「はないちもんめ」と、ラブソングで酔わせてくれたが、この2曲、ベストアルバム『RABBIT "BEST" MAN』には収録されていない。選曲当時も、入れるべきかどうか、かなり葛藤があったそうだ。加えてもう1曲、“何でこの曲も入れなかったんだろう……”と自問自答したという「僕等の中」をプレイ。こういう思いのこもった楽曲がピックアップされるのは、ファンとしても嬉しい限りだろう。
ライブは中盤へと向かい、ここで人気曲の「MY LIFE IS MY LIFE」へ。新しく制作されたにも関わらず熱い支持を集める曲で、黒っぽいテイストが活かされているのも、まさに椎名節。そこから「byte×bite」をはさみ、後半前のMCへ。
「このあとはみんなが歌える曲を選んで――と思ったけど新曲です!(笑)。これまでの12本、1回も練習しないでいけたんで」と、観客にレスポンスを要求。その前に観客からは“練習~!”という声も上がったが、簡単なやりとりで新曲の「チッ!」に突入。まったくもって容赦ない。が! 観客にとっては造作もないことだったとみえ、完璧なコール&レスポンスが成立してしまった。
「最高です! ありがとう!」と、椎名も曲終わりで満足げな表情を見せる。ここからは、かなりカオスな展開に。「Shake Hip!」の出だしをベースの櫻井陸来の“お前たち、愛してるぜ!”をキッカケにしたり、曲中に「モバイルサイトの名称を決めます!」と発表するなど、マニアックに進行。ちなみに、会場の観客の拍手の数によって、モバイルサイトは“ROOM 417(ヨンイチナナ)”に決定!……と、そこで再び「Shake Hip!」に戻るという荒ワザ! さらに、「お節介焼きの天使と悪魔と僕」では、ツアー中の体重の増減(3人で6キロ減が目標らしい)をゲーム化してライブ中に発表していったり……。そうこうするうち、本編は後半戦へ。「さぁ」「シャクシャク」「ゴゾウ☆ロック」など、ノリのいい人気曲で場内のボルテージはマックスに達した。椎名は「楽しんでますか! 最後の曲にしたいと思います! でも、罰ゲーム(体重ネタの)があるんで、またすぐお会いしましょう(笑)」と、茶目っ気たっぷりにアンコールを匂わせた。本編ラストは「駆け出しのヒーロー」。すでに椎名の声はかすれ気味だったが、見応えたっぷりのライブだった。
この日は観客のアンコールも粋! 決まったばかりのモバイルサイト名にちなんで、「ヨンイチナナ!」「ルーム!」(さらには“ジャスティス”コールまで!)という客同士のかけ合いが自然発生してしまったのだ。ファンのこのツーカー感が素晴らしすぎる! よって、椎名もほどなくステージに戻ってきた。アンコールは、あまり罰ゲームっぽくない(苦笑)、ベース&ドラムのみでの「よーいドン」の披露に始まり、「いざ尋常に」などで再び場内を乗せきっていく。渾身のパフォーマンスを経て、ようやく、大ラスの「取り調べマイセルフ」にたどり着いた。
「どうもありがとう! (声が)持ったな~! よかったよ、みんなのおかげです!」と、感謝の言葉で安堵の表情を浮かべる椎名。とはいえ、フィニッシュでは6回もジャンプして“6”しばりを完遂。ノドの調子が悪い……とは言いながら、結局アゲまくってしまうサービス精神は、もはや彼の財産なのかもしれない。それゆえ、しばらくノンビリと出来ないのも彼のサガ(笑)。8月には東名阪の3ヶ所で“Yoshiharu Shiina Requested Songs Live 「FACE TO FACE」”と銘打ったリクエストライブが決定! セットリストを事前に決めずにファンの声に応えながらの構成というから、なかなかハードルが高い。まぁ、彼のことだ、また涼しい顔でライブを盛り上げてくれるに違いない!
【取材・文:海江敦士】
【撮影:石黒淳二】
リリース情報
RABBIT “BEST” MAN
2016年11月02日
HWP
02:RABBIT-MAN
03:愛のファイア!(Horn Mix) ※リミックス曲
04:人生スパイス -go for broke-
05:I Love Youのうた
06:言いたくて言えなかった
07:いまさら好きだと伝えちゃダメかな?
08:お節介焼きの天使と悪魔と僕
09:MY LIFE IS MY LIFE
10:駆け出しのヒーロー
11:ヤワじゃないだろう
12:よーいドン
13:取り調べマイセルフ
14:いざ尋常に
15:ゴゾウ☆ロック ※新曲
セットリスト
Yoshiharu Shiina LIVE 2017「RABBIT "6" MAN」
公式モバイルサイト会員限定ライブ
2017.4.21@渋谷eggman
- 1.5 my way
- 2.RABBIT-MAN
- 3.WAIT!
- 4.人生スパイス -go for broke-
- 5.I Love Youのうた
- 6.ボクのアトラクション
- 7.はないちもんめ
- 8.僕等の中
- 9.MY LIFE IS MY LIFE
- 10.byte × bite
- 11.チッ!
- 12.Shake Hip!
- 13.愛のファイア!
- 14.お節介焼きの天使と悪魔と僕
- 15.さぁ
- 16.シャクシャク
- 17.ゴゾウ☆ロック
- 18.駆け出しのヒーロー
- EN1.よーいドン
- EN2.いざ尋常に
- EN3.取り調べマイセルフ
お知らせ
Yoshiharu Shiina LIVE 2017
「RABBIT "6" MAN -Welcome back-」
06/08(木) Shibuya WWW
Yoshiharu Shiina Requested Songs Live「FACE TO FACE」
08/24(木)大阪・南堀江knave
08/25(金)愛知・名古屋TOKUZO
09/08(金)東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。