前へ

次へ

ACIDMANの結成20周年を祝うべく、豪華9バンドがさいたまスーパーアリーナに集結! 『SAITAMA ROCK FESTIVAL “SAI”』バックヤードレポート

ACIDMAN | 2017.11.30

 11月23日は午前中から冷たい雨が降っていたが、さいたまスーパーアリーナはどこよりも熱い活気と温かい空気に包まれていた。この日のためだけに集まった錚々たる強力アクトが立て続けにライブを行い、終始異常なほどの盛り上がりを記録した、ACIDMANの結成20周年アニバーサリーを祝うべく開催されたACIDMAN presents 『SAITAMA ROCK FESTIVAL"SAI"』。

今回はTOKYO FMで木曜20時から放送中のロック番組「FESTIVAL OUT」にて、【祝!ACIDMAN20周年!"SAI"スペシャル】と題し、出演者たちを番組ブースに招いて独占取材を敢行。当日ならではの生々しい声とACIDMANに対する熱い思いを中心にたっぷりと語ってもらった。

<前編>となる今回は10-FEET、MAN WITH A MISSION、THE BACK HORNの3組を招き、菅野結以が進行役を務めたインタビューをお届けする。


10-FEET


菅野:ライブを終えたばかりの10-FEETに来ていただきました! お疲れさまでした!
TAKUMA(Vo・Gt):めちゃくちゃ楽しかったですね。お客さんもどういう感じのイベントなんやろ?って、その真っ白なところにも助けられたというか。
菅野:(クラウドサーフをしてる)人がどんどん前に落ちて、清々しい表情でフロアに帰る顔がすごく良くて。セキュリティの人も朝からめっちゃ仕事しているという(笑)。途中でACIDMANが登場(10-FEETのメンバー3人はACIDMANのコスプレで「赤橙」のカバーを披露)してました?
TAKUMA:そうですね。本人たちと仲がいいんで、1曲やらせろよって。
NAOKI(Ba・Vo):いいよなぁ、ああいうサプライズも嬉しいよな。
KOUICHI(Dr・Cho):出てよかったなって思いましたね。
菅野:正しいコピバンというか。形から入るタイプですね!リハからファッションの方は…
KOUICHI:直前に、「おまえ似てるな? いけるな!」って。
TAKUMA:確認し合ったもんな(笑)。
菅野:NAOKIさんのサトマさん(ACIDMAN / Ba.佐藤雅俊)がハイクオリティで!
TAKUMA:ハイクオリティでしたよね!遠くから見たら、ほんまにサトマや!と思いましたもん。
KOUICHI:ACIDMANのライブにお前が出てもわからへんわ。
TAKUMA:帽子が落ちるとこも完璧やったし。
NAOKI:サトマが落としそうなタイミングも研究してました。
菅野:(笑)MCでもすごく仲が良いという話をされていましたけど、10-FEETにとってACIDMANとはどんな存在ですか?
KOUICHI:同じ20周年で同期でもあり、友達でもあり、ライバルでもあり、いい関係性を築けていると思います。
NAOKI:僕はあの3人と同じ歳なので、すごく親近感があるし、ACIDMANの楽屋も実家かというくらいいますからね。居心地のいい3人ですね。
TAKUMA:バンドやり初めの頃から知り合いやったわけじゃなくて、30歳を越えてからになるんですけど。そのわりにはすぐ仲良くなって、20代の頃から仲が良かったんじゃないかと思うぐらい気は合いますね。彼らも僕らのこと大好きなんで(笑)。
菅野:ステージでも何回も仰ってましたよね(笑)。
TAKUMA:多分、今日の出演者の中でも一番好きだと思いますね(笑)。
菅野:今回のオファーが来たときはどう思いました?
TAKUMA:最初の段階から声をかけてくれて・・・一番仲がいいから。
KOUICHI:はははは!
TAKUMA:これが開催の3カ月前とかやったら、「誰かの替わりかな?」と思うけど。めっちゃ前に来てたから、やっぱり僕らのこと好きなんやなって。
NAOKI:3カ月前にオファーが来てるバンドが本当にいたら、どうするねん!
全員:ははははは!

この日の10-FEETはド頭から観客の心を鷲掴みにするパフォーマンスを展開。「短い時間の中でどれだけ笑わせて泣かせるかという。10-FEETのライブは観たら好きにならざるを得ない」(菅野)と言わしめる説得力を見せつけてくれた。続いては、MAN WITH A MISSIONからJean-Ken Johnny(Gt・Vo・Raps)を迎えて、話を伺った。


MAN WITH A MISSION


菅野:ライブお疲れさまでした! 二番手の登場でしたけど、さいたまスーパーアリーナの景色はいかがでしたか?
Johnny:凄カッタデスネ。バンド主催ノイベントデACIDMANガ先陣ヲ切ッテ集メタオ客サマヲ観テ、密度ノ濃イ20年ヲ歩カレテキタンダナトイウノヲ、アラタメテ確信シマシタ。
菅野:MCで「付き合いはどのバンドよりも浅めだ」と言われてましたが。
Johnny:年数デ言エバ、僕ラガ一番短インジャナイカト思イマス。最初ハTSUTAYAサンノイベントデゴ一緒サセテイタダイタンデスケド、ソレ以前ニ彼ラガ日本デズット音ヲ鳴ラシテイタ頃カライチファンデシテ。僕ラガ聴イテ育ッテキタ音楽ヲ、物凄ク洗練サレタ完璧ナ状態デ?キ鳴ラシテイタノデ、ソレヲ聴イタトキニ一撃デ好キニナッテ。最初ニ会ッタトキハ単ナルミーハーノファンノヨウニ接シテマシタ(笑)。
菅野:最初の出会いはどの音源になるんですか?
Johnny:「赤橙」、「アレグロ」トカヲ出シテイタ頃デスネ。イラツクホド、オシャレナMVヲ撮ッテイルナト(笑)。デモ、ホントニ音楽ガドンピシャデ聴キ漁ッテマシタ。  
菅野:Jean-Ken JohnnyさんにとってACIDMANとはどんなバンドですか?
Johnny:自分ガ聴イテキタ音楽ノルーツガ詰マッテイルコトモソウデスケド、日本ノロック・シーンノ中デ独自ノ世界観ヲ確固タル姿勢デズット打チ出シ続ケテ、ソレヲ不動ノモノニシテイルバンドサンダナト。イチ音楽人トシテ、コウアリタイナト思ワセテクレル3人デスネ。
菅野:今回のオファーが来たときはどう思いました?
Johnny:メチャクチャ嬉シカッタデス! コノラインナップニ僕ラガ入ッテイイノカナト思イマシタカラ。
菅野:最後にACIDMANの皆さんにメッセージをお願いします。
Johnny:20年間走リ続ケ、記念スベキ日ニ呼ンデイタダケテ、感謝シテイマス。ズット背中ヲ追イカケテオリマスノデ、コレカラモ、カッコイイ音楽、背筋ガ凍ルヨウナ美シイ音楽ヲ作リ続ケテクダサイ。

「いちファン」と素直に語るJean-Ken Johnnyの言葉がとても印象的で、ACIDMANの影響力の大きさを改めて思い知らされた。そして、MAN WITH A MISSIONの気迫のこもったステージングからも、ACIDMANに対する愛とリスペクトが滲み出ていた。続いてTHE BACK HORNのメンバー4人に話を聞いた。


THE BACK HORN


菅野:ライブお疲れさまでした。今日も野性味溢れる、裸一貫って感じのライブでしたね!
松田晋二 (Dr):いつも最高のライブをやろうと思ってますけど、今日は同期のACIDMANに対する思いを込めてライブをやらせてもらいました。空間全体が、「ACIDMANを祝おう!」「ACIDMANおめでとう!」というムードなのがすごく感動的だったので、自分たちも気持ちを込めて演奏をしようと心を固めて望めたライブでした。
菅波栄純 (Gt):ステージ上に球体が飾ってあったじゃないですか。あれを観たら、テンション上がっちゃって。あれは多分、宇宙なんですよね?
菅野:ACIDMANだから、きっと宇宙でしょうね。
岡峰光舟 (Ba):あれは埼玉の"玉"かと思ってた!
菅波:サウンド・チェックの時から(岡峰)光舟が埼玉の“玉”だと言ってて。いや、違うと思うよ!って話して。
山田将司 (Vo):埼玉は別に“玉”押ししてないでしょ(笑)。
菅波:どちらかと言えば、"SAI"押しですからね!
菅野:THE BACK HORNも来年結成20周年で、ACIDMANとはほぼ同期ですよね?
松田:そうですね。毎回、何を以て同期なのかで激論になるんですけど、メジャーデビューは僕らが1年先で、結成はACIDMANが1年先なんですよね。どっちを取るかによるんですけどね。菅波はACIDMANと会う時間が空くと、「大木さん」って言ってますからね(笑)。
菅波:ちょっと緊張しますよね。大木君は近くて遠いというか…。月と地球みたいな。
松田:無理やり例えなくてもいいよ!(笑)。
山田:ずっと近寄れないじゃん、その距離だと!
菅野:(笑)THE BACK HORNにとってACIDMANってどういう存在ですか?
松田:最初は僕が、『創』(2002年10月30日発売)というアルバムが出た頃に好きになって。自分たちもデビューした頃は凄く突き詰めた人たちに刺激をもらいたい気持ちがあったから、個人的にACIDMANに惹かれて、ずっと一緒にやろうと追いかけていたんですよ。90年代後半に「行こうぜ!」というより、「いつか俺たちはいなくなってしまう存在だから、とにかく今を噛みしめて、悲しみと向き合いながら生きていこう」ということを静かにお互いに歌い合っていたバンドだから、僕の中ではシンパシーを感じましたね。
山田:やってることは違うけど、各々の楽器の絡み方も考えられているし、どんなに細かい表現だとしてもそこにちゃんと気持ちが乗っているから、すごく共感できて。俺らは全身で汗かいてって感じだけど、根っこには繋がるところがある気がして。それで一緒にライブをやったり、打ち上げで喋ったりしたら、人間的にも温かくて、とても好きになりましたね。
菅野:今回のオファーが来たときはどうでした?
松田:来なかったら困るなーと思ってました。もし声がかからなかったら、3時間ぐらい居酒屋で話を聞こうかなって(笑)。でもオファーが来たときは本当に嬉しかったですね。自分たちが参加できたことも嬉しいですけど、このメンバーでお祝いができることが素敵だなと思いましたね。
菅野:では、最後にACIDMANの皆さんにメッセージをお願いします。
松田:決して軽々しく辿り着いた20周年ではないと思いますし、本当に音楽を奏でながら一歩ずつ歩んできて辿り着いた20周年だと近くで見ていて感じました。そして、バンドを続けていくことの大切さ、仲間がいることの大切さを、今回参加させてもらったことで改めて感じました。打ち上げでも、「50、60歳までバンドを続ける気持ちでいる」といつもACIDMANは言っているので、これからもずっとお互いに刺激し合える関係でいたいなと思います。

ACIDMAN愛をビシビシと感じる発言の数々は興味深く、お互いに切磋琢磨し合える“最高のライバル”と言ったところだろうか。今回の<前編>に続く<後編>ではASIAN KUNG-FU GENERATION、Dragon Ash、BRAHMANの3組のインタビューをお届け予定。お楽しみに!

【取材・文:荒金 良介】

tag一覧 ライブ ACIDMAN 10-FEET THE BACK HORN

リリース情報

Λ(ラムダ)

Λ(ラムダ)

2017年12月13日

ユニバーサルミュージック

1.Φ~introduction~
2.白い文明
3.ミレニアム
4.prana
5.最後の星
6.ユートピア
7.水の夜に(album version)
8. Λ-CDM(instrumental)
9.空白の鳥
10.MEMORIES
11.光に成るまで
12.愛を両手に

お知らせ

FESTIVAL OUTとは?
logo
【番組詳細】
TOKYO FM 80.0MHz
■放送日時:毎週木曜 20:00~21:40
■番組パーソナリティー:大抜卓人
http://www.tfm.co.jp/fo/

★twitterハッシュタグは「#FESTIVALOUT」
★twitterアカウントは「@FESTIVALOUT」

※2017/11/30(木)20:00〜のオンエアでは、【祝!ACIDMAN20周年!“SAI” スペシャル】と題して出演アーティストのライブ音源やインタビューをたっぷりとお届けします!



■ライブ情報

Act Against AIDS 2017 LIVE in NAGOYA
12/01(金)名古屋SPADE BOX

BROKEN SCENE TOUR 2017 AW
12/23(土) Zepp Nagoya

rockin’on presents COUNTDOWN JAPAN 17/18
12/31(日) 幕張メッセ国際展示場1~11ホール、イベントホール

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

トップに戻る