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CNBLUE Starting Over(=新たなる旅立ち)をタイトルに掲げた全国ツアーの初日をレポート!

CNBLUE | 2017.12.07

 ツアーが終わったあとも「インディーズ時代の聴きたかった曲が聴けた!」「ジョンヒョンがたくさん歌った」「ヨンファがリードギターを弾いた」「ダブルボーカルのCNBLUEを満喫!」などの話題でもちきりだった。

 韓国の4人組ロックバンドCNBLUEが11月3日、大阪からスタートさせ、約1ケ月という短いスパンで6都市9公演を行なった<CNBLUE 2017 ARENA TOUR ~Starting Over~>ツアーを、先日12月1日に神奈川・横浜アリーナ公演で締めくくった。今回のアリーナツアーは、普通に考えれば発売したばかりの日本のニューアルバム『STAY GOLD』のアルバムタイトルがツアー名になるのが自然だった。しかし、彼らはそこでいつものようにこのアルバム名をツアータイトルには選ばず、今回はなぜかアルバムのリード曲「Starting Over」を冠に掲げてきたのだ。そこに、今回のツアーの大きな意義が隠されていた。

 このツアーで彼らはメンバー4人にとってのStarting Over、つまり新たなる旅立ちとなった日本での音楽武者修行時代。そこから誕生したCNBLUEの“ツインボーカルの4ピースバンド”というこのバンドの原点であるシンプルな基本フォーマットに立ち返って、バンドの初期の楽曲たちにスポットをあてて、このツアーの中盤でプレイするシーンを作ってみせたのだ。

“あの頃”のナンバーたちが、4人のバンドサウンドだけといういたってシンプルな音で構成されていたこと。ヨンファとジョンヒョン、2人の声がこんなにも鮮やかなコントラストを放ちながら曲を歌い継ぎ、豊かなハーモニーを作っていたこと。また、最近は鍵盤を弾くことが多かったヨンファは、バッキングだけではなくリードギターも弾くギタリストだったこと。それらを、4人は彼らとともに年月を重ねてきたファンと懐かしい思い出1ページを開いていくように、自分たちの原点にあるCNBLUEのバンド像をコンサートを通して再確認していった。となると、このツアーの最終日はどうしても横浜アリーナである必要があったのだ。なぜなら、横浜アリーナはいまから6年前、彼らがインディーズラストライブを行ない、まさに新たな旅立ちをスタートさせたCNBLUEの原点となる場所だったからだ。

 このようにして、CNBLUEの様々な原点を確認していって、2018年に向けてバンドとして新たなスタートをきった今回のツアーを、11月8日、東京・日本武道館で行なったライブから探ってみよう。

 5人編成になったN.Flyingがオープニングアクトとして場内を盛り上げたあと、ニューアルバムの「This is」で幕を開けたCNBLUEのライブ。「Puzzle」、「SHAKE」、「Face to Face」と、序盤はバンドの上にストリングス、打ち込み、ホーンなど派手なサウンドを思いっきり重ねた、現在のオシャレなCNを支えるナンバーを頭から連打。会場にはすぐさま熱気が充満。場内が一瞬ざわついたヨンファの白Tに真っ赤なスエットというファッションについては、ヨンファが早速「いままでで一番熱いライブをみなさんと作りたくてこの服に」と解説。それを聞いてたドラムのミンヒョクも、履いていた真っ赤なスニーカーを指差し、やる気満々のパッションを色でアピールした。

「次は僕たちも大好きな曲です」とヨンファが言って始まったのは懐かしい「Mr.KIA(Know It All)」。昔から彼らはブリティッシュロックのギターフォームを持ったこの手の曲をよく演奏してたことを思い出す。当時とは違って、いまは4人が奏でる1音1音がものすごい説得力を持って伝わってくる。「HEART song」では柔らかなジョンヒョンのボーカルをサビの途中からヨンファが引き継いだ途端にパーンと景色が開け、それと同時にベースのジョンシンとミンヒョクのリズム隊が一段とパワフルなビートを放ち、最後にヨンファがハイトーンシャウトを響かせるというメンバーの連係プレイで、曲を立体的に楽しませていった。いまの彼らだからこその小技が効いたアクトだった。

「最近の僕らはダンスポップスタイルですけど、昔の僕らはロックスタイル。今回のツアーは昔のロックスタイルの気持ちで、昔よりも熱くロックしたくて。そのためにパーマしました(笑)。汗が出てもカッコいいですから」

 といってヨンファお茶目な表情を見せたあとは、CNの初期のロックなナンバーを連発。ジョンヒョンがタオル回しソングとして作ったロックチューン「Get Away」は、ジョンヒョンとヨンファが向かい合い、2人のギタリストの掛け合いに客席から歓声がわく。ブリッジのギターをヨンファが弾いてジョンヒョンがリードボーカルをとる「Voice」、ジョンシンとヨンファがラップで引っ張る「Just Please」、タイトにグルーヴする「Tattoo」。続けて「Y,Why…」からはバラードゾーンへと突入。ここも懐かしい選曲ばかりが続いた。ジョンヒョンに歌を任せ、ギターに専念していたヨンファが間奏でリードギターを弾いた「eclipse」、ジョンヒョンとヨンファが短いフレーズを歌い継ぎながらハーモニーを響かせた「Lie」。昔のナンバーはサウンドアレンジがシンプルだからこそ、CNBLUEの原点にあるそれぞれの楽器のアンサンブルの安定感と骨太なグルーヴや、ヨンファとジョンヒョンの素晴らしく調和のとれた歌声に曲の中でハッとなって、圧倒される瞬間が何度もあった。

 後半戦は「Cinderella」などいまのCNBLUEが放つ華やかなダンスポップソングで場内のボルテージをぐんぐん上げて、観客を高揚感の彼方へとリード。ラストにツアーのタイトルにもなった「Starting Over」を熱演し、本編の幕を下ろした。

 アンコールに呼ばれた4人が「Glory Days」を演奏しだすと、ファンは手を左右に振りながらこの曲を大合唱。その光景を「腕花!」と名付けたジョンシン。「腕花が風で揺れてるみたい」とヨンファがいうと「嘘でしょ」とジョンヒョンが吹き出し、ジョンシンが「ロマンチックじゃないですね~」といってファンの笑いを誘った。そして、終わらない歌「Wake up」のコール&レスポンスでステージと観客の濃密な一体感をたっぷり味わったあとは、最後に「BOOK」をプレイ。「CNBLUEという本に、今日の武道館でまた新しい1ページを作りました」とヨンファが伝え、ライブは終了した。この後CNBLUEは12月16、17日に千葉・幕張メッセ国際展示場で開催する所属事務所主催のフェス<2017 FNC KINGDOM IN JAPAN-MIDNIGHT CIRCUS->に出演する。

【取材・文:東條祥恵】
【撮影:田中聖太郎】
※写真は、12/1 横浜アリーナ公演のものとなります

tag一覧 韓国 ライブ 男性ボーカル CNBLUE

リリース情報

STAY GOLD

STAY GOLD

2017年10月18日

ワーナーミュージック・ジャパン

1.Intro
2.Starting Over
3.This is
4.CAPTIVATE
5.Only Beauty
6.Butterfly
7.Mirror
8.SHAKE
9.Seeds
10.Someone Else
11.BOOK

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セットリスト

CNBLUE 2017 ARENA TOUR ~Starting Over~
2017.11.07@日本武道館

  1. 01.This is
  2. 02.Puzzle
  3. 03.SHAKE
  4. 04.Face to Face
  5. 05.Mr.KIA (Know It All)
  6. 06.HEART song
  7. 07.Only Beauty
  8. 08.Butterfly
  9. 09.Get Away
  10. 10.Voice
  11. 11.Just Please
  12. 12.Tattoo
  13. 13.Y, why...
  14. 14.eclipse
  15. 15.Lie
  16. 16.Between Us
  17. 17.Cinderella
  18. 18.YOU’RE SO FINE
  19. 19.Starting Over
【ENCORE】
  1. EN 01.Glory days
  2. EN 02.Wake up
  3. EN 03.BOOK

お知らせ

■ライブ情報

2017 FNC KINGDOM IN JAPAN -MIDNIGHT CIRCUS-
12/16(土) 幕張メッセ 国際展示場
12/17(日) 幕張メッセ 国際展示場

JUNG YONG HWA JAPAN CONCERT 2017 "Summer Calling" @Xmas
12/20(水) パシフィコ横浜国立大ホール
12/21(木) パシフィコ横浜国立大ホール
http://cnblue-official.jp/live/tour.php?id=1001116

LEE JONG HYUN Solo Concert in Japan -METROPOLIS-
2018/02/01(木) パシフィコ横浜
2018/02/02(金) パシフィコ横浜
2018/02/12(月・祝) グランキューブ大阪
2018/02/13(火) グランキューブ大阪
http://cnblue-official.jp/news/detail.php?id=1056131
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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