2017年12月25日、聖なるクリスマスの夜にXmas EileenがZepp DiverCity TOKYOに降臨!
Xmas Eileen | 2018.01.16
聖なるクリスマスの夜(12月25日)にXmas Eileenが降臨! 今日の会場内を見渡すと、サンタクロースの帽子を被った観客もちらほらと見かけ、ここでパーティー気分を味わおうとする人たちが多く押し寄せていた。この季節に入ると、街にはキレイな電飾が付いて視覚的にも楽しませてくれるが、このZepp DiverCity TOKYOもそれに負けないくらいゴージャスなステージングとなり、視覚聴覚の両面においてド派手なショウでぶち上げてくれた。
Xmas Eileenが今年10月にリリースした2ndアルバム『DIS IS LOVE』を引っ提げた全国ツアーを行い、この日はワンマンライブでのファイナル公演を迎えた。登場SEにクリスマス・ソングが流れる中、メンバーが順にステージに姿を現す。「メリー・クリスマス!」とギターが挨拶すると、「Keep on A・B・C・ing」で本編開始。間髪入れずに「Tell me all your lies」に突入すると、生々しいバンド・サウンドと華やかなデジタル音が融合し、キャッチなーメロディは豪快に突き抜けていく。そのアッパーな高揚感に観客も頭上でタオルを回して応戦する。また、セクシーかつヘヴィなギター・ソロも聴き応え十分である。それからラップやスラップ・ベースが炸裂する「Still a Liar」を披露。カオティックな勢いも相まって、演奏の攻撃力はグッとギアが入ったことを肌で感じた。観客の声もより一層大きくなり、楽曲に積極的に参加している。
「一緒に行こうぜ!」とVo.右がさらに焚き付けると、「Long Highway」をプレイ。テンポ感のあるリズムに親密な歌メロが乗り、宴気分は会場全体に蔓延する。しかも、今日はステージ背面にビッシリとカラフルな照明がセッティングされ、曲に合わせて目まぐるしく切り替わり、さながらディスコ状態の煌びやかな演出が施されていた。非日常空間と化した場内は、Xmas Eileenの躍動感溢れるサウンドと見事にマッチ! 大バコで浴びる彼らの楽曲に気分はアガりっぱなし。
「ド平日の月曜日にこれだけ集まってくれて、ありがとう!」とVo.右が感謝の意を表し、続けて「見た目通りにマジメなバンドです、世の中にファ×クがあるんで、この曲を聴いてください!」と言うと、「Candy Smile」を放つ。この曲は2ndアルバムの軸になった曲と、Vo.右がインタビュー時に語ってくれたことがある。シリアスなテーマを扱った鋭いメッセージを帯びた歌詞に比例し、極悪ヘヴィ・リフにスクラッチ音が鳴り響くミクスチャー音は強烈無比。観客の身も心も激しく揺らす重厚なダイナミズムを叩き付けた。それから緑のレーザー光線が飛び交う中、ホラー風味の激越パーティー曲「Zombie」と畳み掛けていく。観客はゾンビのように両手を上げ、曲名をコール&レスポンスする熱いやり取りが繰り広げられた。続く「Calling Rainy Days」では青く光るミラーボールが印象的で、会場も右肩上がりに盛り上がる。
だが、またまだこんなものじゃない。Xmas Eileenは底なしのスタミナで、エンターテイナーぶりを存分に発揮する。Vo.右とVo.左のエモーショナルな歌声で迫る「Timer」、キャッチー&ヘヴィな両極を持ち合せた「99.9」と矢継ぎ早に続け、特に後者はジェットコースター級の曲展開で会場をすっぽりと覆い尽くす壮大なスケール感で迫ってきた。
ショウも折り返し地点に差し掛かると、「ワーイ! 楽しい。お前らもアホっぽいな?」とVo.右が人懐こく語りかけ、白い仮面の裏に潜む人間臭い側面を露にする。この緊張と緩和のギャップも彼らの魅力と言っていい。シリアスにもユーモラスにも自在に針を振りながら、濃密な空間をどんどん作り上げている。その流れから「March」に入ると、ハートウォーミングな歌メロに惹き付けられ、ショウの流れにいいフックをもたらしていた。 「FATE」、「世界のすべて」と続くと、次は「パーセンテージ」へ。アミューズメント・パークに迷い込んだような至福のメロディが降り注ぎ、壮大なスケールを描く歌メロも絶品。白い照明も曲調の神聖さをより一層引き立てていた。
「4年前の今日、生き甲斐を失くした。音楽をやめようと思ったけど、もう一度やろうと思った。半年後の最初のライヴは5人で悔しくて……」とVo右が赤裸々に告白した後、「No justice in this world」、「Escape to Paradise」、「Everybody goes」、「Before the Skyfall」と怒濤の攻撃力でZepp DiverCity TOKYOを蹂躙するエナジーを見せつけ、ロック・バンドの矜持をこれでもかと猛アピール! 「Kiss me Kill me tonight」、ラストの「Walk the Talk」においてはモンキーダンスで会場を一つに束ね、パーティーの向こう側に誘うとんでもない活気を生み出していた。
終演のアナウンスが流れても、立ち去る観客はおらず、ずっとXmas Eileenを待ち続けている。その気持ちに応えるべく、アンコールでメンバーが再び登場。今日のセット・リストから予定外に2曲を追加し、またここからライヴが始まりそうな凄まじい勢いを振り撒き、観客を至福の笑顔で踊らせていた。喜怒哀楽を分かち合い、観客を1人残らず牽引する豪快なライヴを観終え、2018年もXmas Eileenは大暴れしてくれるに違いない。
【取材・文:荒金良介】
【撮影:ハタサトシ】
リリース情報
DIS IS LOVE
2017年10月18日
ビクターエンタテインメント
02. Everybody goes
03.パーセンテージ
04. Candy Smile
05. Tell me all your lies
06.世界のすべて
07. Long Highway
08. Radio
09. A world where birds can’t survive
10. 99.9
セットリスト
“DIS IS LOVE” TOUR FINAL【ONLY HOLY NIGHT 2017】
2017.12.25@ Zepp DiverCity TOKYO
- 01.Keep on A・B・C・ing
- 02.Tell me all your lies
- 03.Still a Liar
- 04.Long Highway
- 05.Candy Smile
- 06.Zombie
- 07.Calling Rainy Days
- 08.Timer
- 09.99.9
- 10.March
- 11.FATE
- 12.世界のすべて
- 13.パーセンテージ
- 14.No justice in this world
- 15.Escape to Paradise
- 16.Everybody goes
- 17.Before the Skyfall
- 18.Kiss me Kill me tonight
- 19.Walk the Talk
お知らせ
FLOW 15th Anniversary Live「FLOW THE PARTY 2018」
02/17(土) 大阪BIGCAT
【Before Christmas 2018】
02/20(火) 渋谷eggman
s60 & Xmas Eileen DJ Presents【ZASSO.】
02/24(土) 大阪・味園ユニバース
【Before Christmas 2018】
03/02(金) 心斎橋CLUB DROP
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。