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TWICE、『TWICE DOME TOUR 2019 “#Dreamday”』東京ドーム公演

TWICE | 2019.04.07

 日本デビュー当初から「ドーム公演をするのが夢」と公言していたTWICEが、韓国発ガールズグループ初のドームツアーを開催し、京セラドーム、東京ドーム、ナゴヤドームでの5公演で21万人を集めた。

「夢は信じる心を持って入れば叶います。TWICEの夢をかなえてくださったONCE(TWICEファンの呼称)の夢も、TWICEが応援します」と笑顔で言った彼女たち。TWICEがなぜこれほどまで日本で人気になったのか。それは、夢と希望を歌うTWICEの音楽と彼女たちが送ってくれるポジティブなメッセージに、みんなが力付けられるからだろう。そう、私たちはTWICEに応援されたいのだ…、と改めて思わせてくれた東京ドーム最終日をレポートしたい。

 センターステージに置かれた大きなキューブ型のLEDモニターに、「日本デビューが決まったって!」と言うサナの言葉に喜ぶ2017年の彼女たちの回想が映し出されると、そのモニターが降りて、TWICEの9人が登場。スタートを告げる日本デビューシングル「One More Time」から東京ドームにファンの大きなコールが響き渡る。熱気とペンライトのピンク色が光に包まれたこの光景が、彼女たちにはどう映っているのだろう。

 キュートな「Candy Pop」では、ミュージックビデオに登場したアニメキャラクターの着ぐるみが登場し、74メートルもあるというメインステージいっぱいに広がって、アニメとリアルの18人のTWICEが踊る。悲しい顔をしなくちゃいけない「TT -Japanese ver.-」の“TTポーズ”でも、うれしさで笑顔がこぼれてしまうダヒョン。元気になれる「Wake Me Up」では、ムービングステージでアリーナのファンの真上を通過。ダヒョンによると、ムービングステージにはメンバーの写真があり、上を通過したファンにだけそれが見えるようになっていたそう。そのムービングステージがサブステージとなりスタンド席前でMCコーナーが始まると、ツアータイトル『#Dreamday』にかけて、メンバーたちが「小さいころの夢」を答える。ミナが「幼稚園生のころは、プリンセスになりたかった」と言って優雅におじぎをすれば、「王子様を探してさまよっています」とナヨンが言って笑わせる。ダヒョンは「かしこいので、検事や先生を勧められました」とドヤ顔で。チェヨンが「絵が得意なので、イラストレーターになりたかった」と言えば、サナが「モモちゃんとミナちゃんのくつに、イラストを描いてくれたんです」というエピソードを教えてくれた。

 せり上がったサブステージでの「CHEER UP -Japanese ver.-」では、ドーム中に「シャーシャーシャー」の声が響き、「Pink Lemonade」ではトロッコでスタンド席の前をぐるりと回る。メインステージに戻って披露した「What is Love? -Japanese ver.-」では、ジヒョのソロパートで「わーっ」という大きな歓声が起こった。

「BDZ」ではTWICEのキャラクター、ラブリーの巨大バルーン人形とともにメンバーたちが登場。彼女たちのプロデューサー、パク・ジニョン(J.Y.Park) 氏が日本でのライブの一体感に感動して書いたというこの曲は、ツウィのアカペラからスタートするアレンジ・バージョンで。ツウィの声に合わせてファンが「Let’s GO!」と叫ぶと、次はナヨンのアカペラに。そしてジョンヨンが「東京ドーム、いくよーー!」と叫ぶとひと際大きな歓声が上がり、ステージと客席は一体感に包まれた。

 さまざまな仕掛けがあるステージには、「真ん中の小さなステージから始まって、最後には74メートルの大きな夢のステージに立てたという構成になっています」というTWICE自身の物語が反映されている演出をミナが明かしてくれたが、夢のステージから客席を見渡したジヒョはここで、「みんなのウェーブが見たいです」と提案。チェヨンの先導で客席が大きなウェーブを起こすと9人が大喜びをして、サナが「わー、みんなにも見せてあげたい。めっちゃキレイ」と感動の言葉をもらした。

 ラストへ向かう後半戦は、キュートなバラード曲「The Best Thing I Ever Did」でスタート。花道を2人ずつ組になって移動したが、ジヒョとダヒョンは社交ダンスのようなコミカルな動きで笑いをさらった。アコースティックサウンドが印象的な「ONLY YOU」では、1人乗りの小さなトロッコでアリーナのフロアの間をゆっくり移動。「Heart Shaker -Japanese ver.-」は、ジヒョの指導のもと「Yeah♪」という大きなコールアンドレスポンスで再び一体感を生み出した。

 大ヒット曲「KNOCK KNOCK -Japanese ver.-」では、これまでにも増して大きなコールが湧きおこり、TWICEらしい複雑なフォーメーションダンスで魅せる。「LIKEY -Japanese ver.-」では、再びムービングステージで移動。モモのソロダンスや、ダンスブレイクでのキレのある群舞が曲に華を添えた。そう、TWICEは単にかわいいだけじゃなく、実はボーイズグループよりも激しく複雑なダンスをやってのけているのだ。メインステージに戻ったラストの楽曲「Dance The Night Away -Japanese ver.-」では大勢のダンサーも加わり、一層華やかに。映像や花火も加わり、テーマパークのパレードのような大団円を迎えた。

 大きな声に迎えられたアンコールは、しっとりとしたバラードでスタート。ひとりずつボーカルを執っていく「Be as ONE」は、まるで今の彼女たちの心境を歌っているかのようで、聴く者に感動をもたらした。

 最後の挨拶では、「トリハダです。夢は信じる心があれば叶います。ONCEの夢も心から応援します」(ダヒョン)、「こんなにたくさんの人と同じ場所にいられて感動。また会いましょう!」(チェヨン)、「心から幸せ。ここまでの道を作ってくれて、力をくれるONCEに感謝したいです。天井席まで埋めてくださって、ここから見える景色は感動です」(ミナ)、「想像していた場所に立つことができました。もしかしたら今日が最後かもしれないけれど、ステキな思い出を作ってくれてありがとうございます。ONCE、最高! これからもよろしくお願いします」(ジヒョ)と笑顔を見せていたメンバーたち。サナが「日本デビューから夢にしていたドームツアーができました。口で言うのは簡単だけど、メンバー全員が頑張って、ONCEのみんなが愛してくれて、スタッフの皆さんがサポートしてくれたからできたライブ。本当に一人ひとりのおかげです」と言うと、ポロポロと涙がこぼれだす。そんなサナの涙をモモがふいてあげて、ジヒョが抱きしめてあげる様子にもTWICEの絆が感じられる。そしてサナが「メンバーのおかげで強い人間になれました。メンバーにありがとうという気持ちと、大好きって気持ちを伝えたい」と泣きながら続けたあとは、「今日は泣かないと決めました(笑)。この舞台にまた立てるかわからない。最初で最後かもしれないけれど、ここまでついてきてくれた皆さんに恩返しをしたいです。まだこれが、ゴールじゃない。これからも一緒に! 幸せ!」(モモ)、「本当に本当に楽しい。私は幸せです!」(ジョンヨン)、「皆さんと夢が叶えられて幸せです」(ナヨン)、「ONCEが大好きな気持ちは一生変わりません。同じ気持ちでいてください」(ツウィ)とファンに感謝を伝えた。

 すべての曲を歌い終わっても、なかなかステージを去ることができないメンバーたち。最後のメドレーの「Wake Me Up」で側転をキメたモモをメンバーたちがほめたたえ、ナヨンも側転に挑戦したり、ミナが得意のバレエのピルエットを披露して、サナは花道の傾斜をゴロゴロ転がって見せたり、“回転”することが楽しくなってしまったようで、最後には全員がセンターステージで手をつなぎ大きな輪を作ってグルグル回って楽しむ様子も見ていて微笑ましい。去り際にも、ナヨンがツウィにキスしたり、サナがジヒョにキスしたり、仲の良さを見せてくれた。

 この東京ドーム公演は、そして海外アーティストの日本史上最速。順風満帆な日本活動を行ってきた彼女たちの口から「これが最後かもしれない」という言葉が出たのが意外だったが、こういう不安を口にすることができるからこそ、努力ができるのだ。おごることなく努力を続け、9人の絆を固め、夢が叶う瞬間を見せてくれたTWICE。「ここがまだゴールじゃない」とモモが言ったが、TWICEとONCEの「CHEER UP」はここから新たなステージへ。いったい次は、どんな夢を見せてくれるのだろう?

【撮影:田中聖太郎】
【取材・文:坂本ゆかり】

tag一覧 ライブ 女性ボーカル TWICE

リリース情報

#TWICE2

#TWICE2

2019年03月06日

ワーナーミュージックジャパン

01. LIKEY -Japanese ver.-
02. Heart Shaker -Japanese ver.-
03. What is Love? -Japanese ver.-
04. Dance The Night Away -Japanese ver.-
05. YES or YES -Japanese ver.-
06. LIKEY
07. Heart Shaker
08. What is Love?
09. Dance The Night Away
10. YES or YES

お知らせ

■ライブ情報

TWICE DOME TOUR 2019
“#Dreamday”

04/06(土)ナゴヤドーム

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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