すとぷり、同時視聴者数24万人を記録した初の無観客生配信ライブ。画面の向こうのリスナーに届けた笑顔と強い想い。
すとぷり | 2020.03.26
新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴い、イベントの延期、中止が後を絶たない中、3月1日のすとぷり生放送で、すとぷりが発表したのは、3月21日に予定していたナゴヤドームでの「すとろべりーめもりー Vol.Next!!」公演の延期と、同日における初のYouTube生配信無観客ライブの開催。急遽、無観客ライブを開催する運びとなったのは、予想外の悲しみに飲み込まれたこの状況下、延期という判断だけで、リスナーを悲しませるわけにはいかない、との一心で決定したことから。それが、この日、3月21日のZepp DiverCityでの無観客ライブ、ということになる。この日、6人の前方に用意された巨大モニターには、リアルタイムで彼らの映像とリスナーさんからのコメントが映し出されていた。
オープニングムービーと連動したジェルによる「どんな困難がこようとも俺たちは負けないと! 証明してやれお前たち! みんなへの思いの強さを! ひっくり返してやれお前たち! この暗い世界を!! さあ、思う存分暴れてこい! いでよ!! 6人の王子たち!!」とのアナウンスを経て、ステージ一面を覆う紗幕に映し出されたのは、10、9、8、7、6、5……Start!! とのカウントダウン。
EDMとエレクトロニッククラップが融合し、四方八方へとカラフルなライティングが飛び交い始める。紗幕とその奥にある幻想的な映像との間に立っていたのが、画面越しのリスナー(姫)を救う王子、すとぷり。沢山の表情を見られるはずの客席には、もちろんリスナーの姿はなく、バンドメンバーが向き合う形でスタンバイ。『すとろべりーねくすとっ!』に収録された6人の名刺代わりとなる楽曲「Next Stage!!」を披露するのは、この日が初めてだからなのか、リスナーがひとりも居ない空間に戸惑いを感じているからなのか、<君と次へ もっと先へ>と活動に対する決意を歌に込めた6人の声色から漂ってきたのは、普段のライブとは異なる緊張感。紗幕上に巨大な“すとぷり”の白文字が降り立ってきては、<次へ 先へ>などの白文字が勢いよく飛び出す。
そのまま突入したのは、ダンスチューン「GO GO CRAZY」。この状況では、<衝動が導く 交わる偶然と運命 退屈はもういらない どこまでも進もう>というフレーズが、心に残す色を変えて、画面越しのリスナーのもとへと駆けていく。「こういう機会がなかったら生配信ライブはやってなかったと思うんだよ。ある意味運命だったのかな!」とポジディブに語るななもり。をはじめとしたメンバーが、いつもと変わらない様子で会場を賑やかな会話の花で埋める。紗幕上に次々としゃぼん玉が浮き上がっていく「AquaKiss」に続く「僕らだけのシャングリラ」で、いよいよ紗幕が落ちた。普段顔出しをしていな彼らだからこそ、その魅力が伝わるようなシルエットで、開放的なダンスをパフォーマンスした。
口説きテクニックを互いに紹介し合ったななもり。&ジェルは、ムーディーに、新しい振付を取り入れた「忍恋」、「非リアドリーム妄想中!」、「存在SHOW明」を。入れ替わりで登場したさとみ&ころんは、彼女がいたらやってみたいことをお披露目した後で、パワフルに、「遊獣浮男ボーイ」、「Code-暗号解読-」、「でこぼこげーむぱーてぃー」を。最後のペアとなる、るぅと&莉犬は、お互いに好きの大きさを勝負する「愛してるゲーム」からチャーミングに、「行け!僕らのスクールフロント!」、「溶解ウォッチ」、「すとろべりーごーらんどっ」を披露。リスナーからの好きを受け止める「ストロベリー☆プラネット!」と「大好きになればいいんじゃない?」を歌った後は、一人ひとりが、順に心中を明かしていく。
「努力じゃどうしようもできないことが、起こる時には起こってしまって。これまでも色んな障害があったんだけど、普段、遠くて足を運べないような子たちにも、今日俺たちがこうやってライブしてるんだよって届けることができて、結果的にすごく心に残った一日になりました」(さとみ)
「皆さん今日は楽しかったですか?」(「楽しかったよ~!!」(ななもり。をはじめとしたメンバー))「すとぷりっていいなって思ってくれたら、僕は、もうその時点で友達だなって思ってて。配信ってめちゃめちゃいいところあって、こうやって皆のコメントもアクティブに生で聞けるし、どんどん人が増える。すとぷりの良さを広めてくれたら、僕はめちゃめちゃ嬉しいなと思ってるんです」(ころん)
「皆のこと喜ばせたいなって思って頑張ってきたのに、結果的に皆のこと悲しませちゃって。そんな時に、無観客ライブをやろうって皆で話し合って、数週間で色んな準備を進めてきて。悲しい気持ちを塗り替えられるくらいの、楽しい、嬉しいっていう気持ちを届けられるように頑張ってきました」(るぅと)
「コメントと向き合えるのも、いつも通り(生放送)すごく楽しいけれども、やっぱり皆が喜んでる姿、顔を、直で見たかったなって気持ちがすごくあって。ペンライトがないのが寂しいなと思ったり。でも、こうして皆が沢山コメントしてくれて、楽しんでくれて。無観客ライブは初めての試みなんだけど、結成からここまで来て、まだ初めてのことって沢山あるんだなって、まだまだできるって思った」(莉犬)
「今回悲しい想いをした皆に向かって、無観客ライブをやろうって話し合って決断した時、俺、本当すげーな、このグループって思って。まじで皆のことを思った最高なグループなんだなって。俺は皆を幸せにしたい。100ある苦しみを俺たちの活動で99でも、98にでもいいから減らしたい。俺たちがリスナーさんたちのことを一番に考えてしていることを、皆がちゃんと受け取ってくれたことが、なにより嬉しかった」(ジェル)
「みんなの声聞こえるよ。ナゴヤドームのライブのチケット、実は完売してたんです。だけど、今回ライブの中止を考えないといけないという話があがって、みんなともう一度決めた目標を、自分達の気持ちと関係なく達成できなくなってしまう……と胃がキリキリする日々でした。でもスタッフさんが頑張ってくれたおかげで、ナゴヤドームも中止ではなく、延期することできて、今回の生配信ライブができました。6人で1からライブをやっていた俺たちが、今こうやって何十万人という人に見ていただけて、何百人というスタッフさんにお手伝いただけて、こんなに幸せなことはありません」(ななもり。)
後半では、ななもり。が、「すとぷりのことを好きでいてくれてる君が、胸を張って好きと言えるグループになるための挑戦を、また新たにすることができました」と口にし、2020年の夏に東京ドームでワンマンライブを開催することが告知された。
「おかえりらぶっ!」では、頭上から放たれたカラフルな銀テープが客席を彩った。彼らにとってのリスナーは、いつでも6人の心の中に存在することを証明しているかのような光景だ。声を一つにした「Strawberry Prince Forever」がラストナンバー。<みんなの 心の中に 直接呼びかけています 聞こえますか 感じてますか 寂しくないよ 僕らがいるから>のフレーズが優しく響き渡った。
日常的におこなっている彼らの生放送を感じさせるようなアットホームな雰囲気で進行した、今回の無観客ライブ。最高同時視聴者数は24万人とのこと。Twitterでは、「#すとぷり無観客ライブ生配信」が130万をも超えるツイートで世界トレンド1位に。結果的には2日連続でトレンド入を果たした。不運で終わりかねない状況を、幸運へと導いた6人の努力がリスナーに与えたのは、喜びと原動力。すとぷりは、どんな困難に直面しても、共に肩を組みながら乗り越えていく挑戦者といえるだろう。
【取材・文:小町碧音】
リリース情報
すとろべりーねくすとっ!
2020年01月15日
STPR Records
02.ギンギラ銀河
03.アモーレ・ミオ
04.Next Stage!!
05.Now and Forever
06.Party Light
07.忍恋 (ななもり。×ジェル)
08.溶解ウォッチ (莉犬×るぅと)
09.遊獣浮男ボーイ (さとみ×ころん)
10.脳内ピエロ (ななもり。×ジェル×さとみ)
11.咲かせて恋の 1・2・3! (莉犬×るぅと×ころん)
12.ヒカリユメ
13.LOOK UP
14.タラレバ
15.好きでいてくれていいよ
16.革命前夜
セットリスト
すとろべりーめもりー in すとぷりちゃんねる
2020.03.21@Zepp DiverCity(無観客生配信ライブ)
- 01.Next Stage!!
- 02.GO GO CRAZY
- 03.AquaKiss
- 04.僕らだけのシャングリラ
- 05.忍恋(ななもり。×ジェル)
- 06.非リアドリーム妄想中!(ななもり。×ジェル)
- 07.存在SHOW明(ななもり。×ジェル)
- 08.遊獣浮男ボーイ(さとみ×ころん)
- 09.Code-暗号解読-(さとみ×ころん)
- 10.でこぼこげーむぱーてぃー(さとみ×ころん)
- 11.行け!僕らのスクールフロント!(るぅと×莉犬)
- 12.溶解ウォッチ(るぅと×莉犬)
- 13.すとろべりーごーらんどっ(るぅと×莉犬)
- 14.ストロベリー☆プラネット!
- 15.大好きになればいいんじゃない?
- 16.おかえりらぶっ!
- 17.Strawberry Prince Forever
お知らせ
2020年 夏 東京ドームワンマンLIVE開催決定!
詳細は後日発表
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。