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UVERworld、画面越しでもCrewと強くつながった結成20周年配信ライブ

UVERworld | 2020.06.12

 「今日もしっかり証明するよ。俺たちの音楽は不要不急なんかじゃねぇ!」。常に、嘘偽りない本音を選んできたTAKUYA∞(Vo)によるこの日の言葉は、あまりにも直球で、画面を飛び越えてCrew(ファンの総称)の心を震わせたのだった――。

 UVERworldが結成から20年を迎えた2020年6月6日、FC限定の生配信ライブ「UVERworld 20&15 ANNIVERSARY LIVE」を開催。時計の針が開場時間の17:30を指して以降、Crewはそれぞれ指定されたURLへアクセスし、自動で流れてくる彼らの楽曲のメロディに耳を傾けては、時々映る大岩 Larry 正志による吹き替えのCMで和むなどして、開演までに高揚感を高めながら待機していた。定刻の18:30に差し掛かると、「UNSER」が流れ出し、モノクロの画面に、楽器や機材で囲まれたスクエア型のステージが映り込む。そこにスタンバイしていた真太郎(Dr)の痛快なドラムソロを受けて、会場の廊下に居たTAKUYA∞がメンバーの集まったステージへと目掛けて闊歩していく。

 <好きなようにやれ そして俺に指図をするな>と中指を突き立てるサインをしながら始まったロックチューン「Don’t Think.Feel」で口火を切れば、その曲げられない思いは、暗闇に支配された色彩を持たない空間で、怒涛のように舞った。「画面飛び越えて、最高の音楽を届けますよ」と告げた「stay on」から、20年の歴史を表明するかのように、克哉(Gt)、彰(Gt)、信人(Ba)、誠果(Sax/Manipulator)がステージ中央へと集結。その安心感すら与える強靭な演奏力と、文字と色が浮かび上がったステージからの眩しい光の反射も相俟って、TAKUYA∞と強烈なグルーヴを生み出していく様子は、どこまでも逞しい。気付けば、最大限の遊び心を引き出そうと声をあげるTAKUYA∞の表情も、どことなく柔らかくなってきた。彼らの背後を覆っていた黒いカーテンが落ち、いくつかのライティングが希望のごとく降り注いだのは、UVERworld史上、海外シーンのサウンドを取り入れ、新機軸を打ち出すこととなった「ODD FUTURE」。文字や映像がリアルな光景と重なり、ますます幻想的な空間が広がった。「激動」、映画『仮面病棟』の主題歌に起用された「AS ONE」、誰が自分の未来に絶望していたとしても自分自身が終わっていないことが何よりも重要と示す「在るべき形」、誠果が奏でるサックスの音色が導く「ナノ・セカンド」、最新のエレクトロサウンドを聴かせる「Making it Drive」と、次々とダイナミックに放たれていく。

 「みんなが一ヵ所に集まってくれてるんだったら、必殺の大切な曲を出せるし、結構こういう形っていいなって思ってて」と配信ならではのメリットも口にした後、先日、某番組のインタビューに偶然答えていた女子Crewが好きだと伝えていた「LIFE」を、「見てっか、おい!」と心を込めて歌うと、「これで平等にみんなに見せられた」と満足げ。Crewからも人気の高い25thシングル「ナノ・セカンド」収録曲である「LIFE」の披露は、歌詞にもある通り、結果、一人の幸せの光が仲間全てを照らすこととなった。

 それから、「10年前に、次の曲をやる前によくしていたMC」と、脳内にあるタイムカプセルの中から、小学生の頃の信人との御影石にまつわるエピソードを取り出したTAKUYA∞は、木漏れ日のような温かな光にメンバーと包まれる中、Crewと思い出に帰り、「美影意志」を丁寧に届けていく。曲ではなく、当時のMCを通して、すでに10年程の年月が流れたことを実感させた時間だ。本邦初公開のメンバーによる豪快な音の集合体を魅せた「Spreadown」から、立ち止まることを恐れ、心に着火していく「Touch off」へ突入。TAKUYA∞はCrewへ、<止まるなんて>と飛ばしてから、片耳に手をあてるその瞳には、コロナ禍によって音楽への希望が閉ざされかけた今でも、決して自分たちは負けないという確固たる意志が宿っていた。結成以来、誰かの手に染まることを嫌い、自分たちを信じて、どんな困難な道も走り続けてきたUVERworld。ここにきて、未曾有の壁が立ちはだかったものの、それでも必死に訴えていたのは、昔と変わることのない、自分たちとCrewに対する“止まるな”という熱いメッセージ。

 「身体に染み込んでんのか、心に染み込んでんのか、脳みそに染み込んでんのか、わかんねぇけど、リハだろうと無観客だろうと、歌ってたらCrewの声が聴こえんだよ」と繋げると、Crewの掛け声があってこそ輝く「AFTER LIFE」へ。これまで、顔を合わせることのできる会場で、Crewと何度も声を合わせてきた経験がCrewの声を染み込ませたのであって、その感覚は、生のライブなしでは得られない。そしてまた、身体に染み込んだ声は、ひとりではなく誰かと生きているのと同様に、この先を生きていくための力となっていく。

 「まだ俺たちは終わっていません。これはまだまだ始まりの合唱。一緒に歌おう!」と「Ø choir」を雄大に響かせた後、TAKUYA∞は、「新しいことをどんどん、UVERworldはやっていくべきなんだよ。立ち止まっちゃいけないし、自分たちの意志以外で、誰かに音楽を止められるのだけは本当にまっぴらだと思ってる」、「さらにもっとすごいものを見せるために、俺たちはUVERworldであり続けるし、あなたたちと新しい景色を見るために、最高の曲を作り続けるのが俺たちUVERworld。よろしくどうぞ!!」と、Crewと約束を交わした。

 Crew同士が肩を組んで歌うのが定番となっているミディアムバラード「MONDO PIECE」で感動的なフィナーレを飾ったUVERworld。この配信を通して、彼らは、20年経った今も変わらない闘争心溢れる心の内を打ち明け、会場における生のライブを開催することの意義もしっかりと見出だすことに成功した。進む方向性を定めた彼らが向かう21年目には、きっと、これまでにない新たな展開が待っている。

【取材・文:小町碧音】

tag一覧 J-POP 配信ライブ 男性ボーカル UVERworld

リリース情報

[DVD]UNSER TOUR at TOKYO DOME 2019.12.19

[DVD]UNSER TOUR at TOKYO DOME 2019.12.19

2020年07月01日

Sony Music Records

01.UNSER
02.Touch off
03.WE ARE GO
04.stay on
05.境界
06.ナノ・セカンド
07.在るべき形
08.ODD FUTURE
09.world LOST world
10.KINJITO
11.NO.1
12.PRAYING RUN
13.Making it Drive
14.ALL ALONE
15.THE OVER
16.和音
17.Massive
18.First Sight
19.EDENへ
20.UNKNOWN ORCHESTRA
21.Don’t Think.Feel
22.Q.E.D.
23.零HERE~SE~
24.IMPACT
25.AFTER LIFE
26.O choir
27.7日目の決意
28.MONDO PIECE
29.LONE WOLF(ENDING)

セットリスト

UVERworld 20&15 ANNIVERSARY LIVE
2020.06.06

  1. 00.UNSER
  2. 01.Don’t Think.Feel
  3. 02.stay on
  4. 03.ODD FUTURE
  5. 04.激動
  6. 05.AS ONE
  7. 06.在るべき形
  8. 07.ナノ・セカンド
  9. 08.Making it Drive
  10. 09.LIFE
  11. 10.美影意志
  12. 11.Spreadown
  13. 12.Touch off
  14. 13.AFTER LIFE
  15. 14.Ø choir
  16. 15.MONDO PIECE

お知らせ

■ライブ情報

UVERworld 20&15 ANNIVERSARY LIVE
07/06(月)18:30~

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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