リュックと添い寝ごはん、1st albumリリース記念の初ワンマンツアーをレポート!
リュックと添い寝ごはん | 2020.12.28
開演時刻になり、松本ユウ(Vo/Gt)、堂免英敬(Ba)、宮澤あかり(Dr)とサポートギターのぬんが連なるようにして、お揃いの衣装でステージに登場。すぐにそれぞれの場所へスタンバイすると、松本が「リュックと添い寝ごはんです。自由に楽しんで!」と挨拶し、1曲目の「生活」から勢い良くライブはスタート。今年8月に無観客で行われた初のワンマンライブを経て、そして12月15日の名古屋・17日の大阪とまわってきた1st album『neo neo』をひっさげての今回のツアー。その最終日として、気合い十分ながらメンバーのリラックスした様子が伝わってくるオープニング。コロナ禍の中で作られた「生活」は、それでも明るく前向きに生きていたいんだという意思が楽しいバンドサウンドと朗らかなメロディから聴こえてくる。
続く「青春日記」は、高校を卒業した彼らの今のセンチメンタルな感情も乗せて、甘酸っぱく会場に広がっていく。客席の様子を一瞬カメラが捉えると、間隔を確保したスタンディングで、マスクをしたお客さんたちが声を出さずに体を動かしている。今年ならではの光景であるが、とても嬉しかったのか「手と手」の冒頭でニコニコしながら感情を噛みしめるかのように歌い始める松本。そんなこの日のライブでは、この4人でオーディエンスと向き合い、表現することに自信を持って挑んでいる姿が感じられた。ちなみにMCでは松本が他のメンバーにコメントを求めるも全員が「頑張るぞっ!」の一言でリレーするという流れに。ステージではMCが短めなのもご愛嬌。「僕らも緊張しないで頑張るから、みんなも緊張しないで(笑)。よろしくお願いします!」と松本がまとめると、ライブは早くも中盤へ。
彼らが新たなサウンドと、バンドの更なる理想像を求めて完成させた1st album『neo neo』。その中でも、トロピカルなムードのギター・サウンドを響かせる「ホリデイ」をライブでもフレッシュに披露。良い感じに気の抜けた曲調が、聴く者の心を柔らかくほぐすように届けられた。そこから「500円玉と少年」へと続く流れも素敵なのだが、イントロのギターを弾きながら途中でおもむろに水を飲む松本。「えー、嘘でしょ(笑)。いい雰囲気だったのに今!」と宮澤が会場全員の気持ちを代弁するかのようにツッコミつつ、何事もなかったかのように再び曲に戻る。でも、このあまりにも自然体なところがこのバンドの脅威的なまでの魅力であり、リュックと添い寝ごはんらしさかなと思う。色んなことがあるけれどちゃんと前に進んで行く、そんな「日常」を歌うことの本質をマイペースでナチュラルなステージでの立ち振る舞いにも感じる。
「衣装どうですか?揃えたんですよ」と松本が客席に呼びかけると温かな拍手が。「ユウくんに強制的に買わされてるから(笑)」と宮澤。ステージ中央にキーボードが配置され、ツアーでの思い出話なども交えて少し話をしつつ「23」へと突入するのだが、曲が始まった瞬間にムーディな世界観にグッと引き込む。この曲はきっと、彼らがいくつ年齢を重ねても演奏できるだろう。そのくらい普遍性と物語がしっかりと描かれており、2声×2声で掛け合うコーラスワークも聴きどころ。一方で「渚とサンダルと」や「PLAY」では駆け出して踊りだしたくなるような、楽しいビートとメロディで等身大を鳴らす。終盤、更なる盛り上がりを展開したのはメジャーデビュー以前からの彼らの代表曲である「グッバイトレイン」と「ノーマル」。晴れの舞台で、より大きな輝きを増して披露された曲たちを聴きながら、一瞬でも見逃したら、すぐに変化しちゃいそうな彼らの今を目と耳に焼き付けた。
アンコールでは松本がひとりで登場し、椅子に座ってアコギを構えて「ほたるのうた」を弾き語りで披露した。<ほたるのように小さな僕>が主人公の、ひとりきりの部屋から発信しているようなこの曲は、小さな光と大きな祈りを纏いながら、曲が進むにつれてこの世界の隅っこまで届きそうなほどのスケール感を帯びていく。それは2020年の締めくくりにふさわしい、温かな1曲だった。終わったら他のメンバーが松本に拍手をしながらステージに再び登場して、そんなバンドとしての在り方もすごく微笑ましいなと感じた。「色々と大変な中でこうして足を運んでくれて本当に嬉しいです、ありがとうございます。また落ち着いたらみんなで集まってライブやりましょう。その時はよろしくお願いします」と松本。自分たちの未来を明るく切り拓いていくような「海を越えて」と「あたらしい朝」を丁寧に、そして自由に鳴らしきった。「また遊びにきてね!良いお年を!」そう言ってステージを去る彼らは何だか清々しかった。来年はもっともっと楽しい活躍が待っていることだろう。期待は増すばかりだ。
続く「青春日記」は、高校を卒業した彼らの今のセンチメンタルな感情も乗せて、甘酸っぱく会場に広がっていく。客席の様子を一瞬カメラが捉えると、間隔を確保したスタンディングで、マスクをしたお客さんたちが声を出さずに体を動かしている。今年ならではの光景であるが、とても嬉しかったのか「手と手」の冒頭でニコニコしながら感情を噛みしめるかのように歌い始める松本。そんなこの日のライブでは、この4人でオーディエンスと向き合い、表現することに自信を持って挑んでいる姿が感じられた。ちなみにMCでは松本が他のメンバーにコメントを求めるも全員が「頑張るぞっ!」の一言でリレーするという流れに。ステージではMCが短めなのもご愛嬌。「僕らも緊張しないで頑張るから、みんなも緊張しないで(笑)。よろしくお願いします!」と松本がまとめると、ライブは早くも中盤へ。
彼らが新たなサウンドと、バンドの更なる理想像を求めて完成させた1st album『neo neo』。その中でも、トロピカルなムードのギター・サウンドを響かせる「ホリデイ」をライブでもフレッシュに披露。良い感じに気の抜けた曲調が、聴く者の心を柔らかくほぐすように届けられた。そこから「500円玉と少年」へと続く流れも素敵なのだが、イントロのギターを弾きながら途中でおもむろに水を飲む松本。「えー、嘘でしょ(笑)。いい雰囲気だったのに今!」と宮澤が会場全員の気持ちを代弁するかのようにツッコミつつ、何事もなかったかのように再び曲に戻る。でも、このあまりにも自然体なところがこのバンドの脅威的なまでの魅力であり、リュックと添い寝ごはんらしさかなと思う。色んなことがあるけれどちゃんと前に進んで行く、そんな「日常」を歌うことの本質をマイペースでナチュラルなステージでの立ち振る舞いにも感じる。
「衣装どうですか?揃えたんですよ」と松本が客席に呼びかけると温かな拍手が。「ユウくんに強制的に買わされてるから(笑)」と宮澤。ステージ中央にキーボードが配置され、ツアーでの思い出話なども交えて少し話をしつつ「23」へと突入するのだが、曲が始まった瞬間にムーディな世界観にグッと引き込む。この曲はきっと、彼らがいくつ年齢を重ねても演奏できるだろう。そのくらい普遍性と物語がしっかりと描かれており、2声×2声で掛け合うコーラスワークも聴きどころ。一方で「渚とサンダルと」や「PLAY」では駆け出して踊りだしたくなるような、楽しいビートとメロディで等身大を鳴らす。終盤、更なる盛り上がりを展開したのはメジャーデビュー以前からの彼らの代表曲である「グッバイトレイン」と「ノーマル」。晴れの舞台で、より大きな輝きを増して披露された曲たちを聴きながら、一瞬でも見逃したら、すぐに変化しちゃいそうな彼らの今を目と耳に焼き付けた。
アンコールでは松本がひとりで登場し、椅子に座ってアコギを構えて「ほたるのうた」を弾き語りで披露した。<ほたるのように小さな僕>が主人公の、ひとりきりの部屋から発信しているようなこの曲は、小さな光と大きな祈りを纏いながら、曲が進むにつれてこの世界の隅っこまで届きそうなほどのスケール感を帯びていく。それは2020年の締めくくりにふさわしい、温かな1曲だった。終わったら他のメンバーが松本に拍手をしながらステージに再び登場して、そんなバンドとしての在り方もすごく微笑ましいなと感じた。「色々と大変な中でこうして足を運んでくれて本当に嬉しいです、ありがとうございます。また落ち着いたらみんなで集まってライブやりましょう。その時はよろしくお願いします」と松本。自分たちの未来を明るく切り拓いていくような「海を越えて」と「あたらしい朝」を丁寧に、そして自由に鳴らしきった。「また遊びにきてね!良いお年を!」そう言ってステージを去る彼らは何だか清々しかった。来年はもっともっと楽しい活躍が待っていることだろう。期待は増すばかりだ。
【取材・文:上野三樹】
【撮影:関口佳代】
セットリスト
1st album リリースツアー『neo neo』
2020.12.23@東京 WWW
- 01.生活
- 02.青春日記
- 03.手と手
- 04.Night Gimmick
- 05.サニー
- 06.ホリデイ
- 07.500円玉と少年
- 08.23
- 09.渚とサンダルと
- 10.PLAY
- 11.グッバイトレイン
- 12.ノーマル 【Encore】
- EN.1ほたるのうた
- EN.2海を越えて
- EN.3あたらしい朝
お知らせ
■メンバーコメント
・初ワンマンツアーを終えての感想
初の東名阪ツアーを終えて色々な人に僕たちの音楽を生で届けることができた。そこにはたくさんの出会いが詰め込まれていてより大切にしていきたいと感じました。(松本)
初めてのお客さんの前でできるワンマンライブで、目の前に自分たちのお客さんしかいない状況がとても感動的でした!(堂免)
はじめての東名阪ワンマンツアーで、私たちのライブをはじめて見る方も多くいた中、楽しくライブを出来てよかったです。こんな状況でライブに来るということを選んできてくれて、とても嬉しかったです。今後も色んな場所で音楽を届けていきたいです。(宮澤)
・「neo neo」の聴きどころ
「neo neo」の聴きどころはこれから僕たちがやりたい音楽を表現できたところにあると思います。neoな部分に注目して聴いて欲しいです。(松本)
新しい挑戦をたくさんしました!日常の中のあらゆるシーンに似合う曲が詰まった作品です!(堂免)
今回の作品にはたくさんの新しい挑戦があり、私たちがこれからやりたいことが詰まっていると思います!ワクワクしてきたーー!(宮澤)
■Info
Streaming+にて生配信
https://eplus.jp/sleeping_rices1223st/
12/29(火)23:59までアーカイブ視聴可能
・初ワンマンツアーを終えての感想
初の東名阪ツアーを終えて色々な人に僕たちの音楽を生で届けることができた。そこにはたくさんの出会いが詰め込まれていてより大切にしていきたいと感じました。(松本)
初めてのお客さんの前でできるワンマンライブで、目の前に自分たちのお客さんしかいない状況がとても感動的でした!(堂免)
はじめての東名阪ワンマンツアーで、私たちのライブをはじめて見る方も多くいた中、楽しくライブを出来てよかったです。こんな状況でライブに来るということを選んできてくれて、とても嬉しかったです。今後も色んな場所で音楽を届けていきたいです。(宮澤)
・「neo neo」の聴きどころ
「neo neo」の聴きどころはこれから僕たちがやりたい音楽を表現できたところにあると思います。neoな部分に注目して聴いて欲しいです。(松本)
新しい挑戦をたくさんしました!日常の中のあらゆるシーンに似合う曲が詰まった作品です!(堂免)
今回の作品にはたくさんの新しい挑戦があり、私たちがこれからやりたいことが詰まっていると思います!ワクワクしてきたーー!(宮澤)
■Info
Streaming+にて生配信
https://eplus.jp/sleeping_rices1223st/
12/29(火)23:59までアーカイブ視聴可能