ソロとしては3年ぶりミニアルバム『Dear Grand Piano』をリリース!!
末光 篤 | 2011.11.15
SUEMITSU&THE SUEMITSUのピアノロックは、半歩早すぎたのか。注目を集めながら、その後、末光は木村カエラに「Butterfly」を提供をしたり、多くのアーティストのプロデュースを手がけてきた。なので、今回のミニアルバム『Dear Grand Piano』はソロとしては3年ぶりとなる。
アルバム・タイトルが示すように、ピアノへの愛情にあふれる内容。先行して配信された「Hello Hello」では、バックにthe HIATUSの細美武士(g)や柏倉隆(dr)を起用。また全曲の半分は“ベルギーのピアノマン”と呼ばれるボーン・クレインがエンジニアを担当して現地でレコーディングされた。このところ似たようなサウンドの多いJ-ROCKとは一線を画すスタジオワークが聴きモノだ。また自らの音楽観を描いた「音楽」や「悲しみよこんにちは」など、個性的な歌詞やメロディが耳に残る。
再びシーンに 躍り出たピアノマン末光篤に、近況とアルバムについて聞いてみた。
- EMTG:「音楽」っていう曲の歌詞が、ぐっときました。♪もしいつか僕が死んだら その時は願いを叶えて 僕は君の好きな音楽になりたい♪って、きれいで、すごく悲しい。
- 末光:自分がその人から見えなくなって、それでも思い出してもらうには、メロディや言葉を残すしかないっていう。この3年間、いろいろありましたから。
- EMTG:えーっ、いきなりそっからですか(笑)。
- 末光:そうですね。プロデュースや楽曲提供には、「こうして欲しい」っていう先方からのリクエストがあって、それは時に僕がイメージするものと違ったりもします。相手がミュージシャンではなく、俳優やタレントで、表現するのが必ずしも“音楽” じゃなくてもいい人の場合は悩みますよね。
- EMTG:この「音楽」のアウトロのギターが、また凄い。鋭いフレーズで、えんえん弾いてる。自分でギターを弾いたんですか?
- 末光:いや、ギタリストに弾いてもらったんですが、自分の中に♪音楽になりたい♪っていう願いの余韻のイメージがはっきりあったから、ギターのフレーズを口で歌ってギタリストにコピーしてもらったんです。
- EMTG:ソロでもう一度、作品を発表したいと思うようになったのは?
- 末光:やっぱり「もっと自由に作りたい」と思ったからかな。
- EMTG:自由を求めてベルギーのスタジオへ?
- 末光:ボーン・ クレインとは、去年、ビルボードで一緒にライブをやったりしたんですが、彼はエンジニアとしても優れていて。ベルギーの首都ブリュッセルから車で2時間くらい行ったところの森の中にある教会を改造したスタジオを持っているんです。そこに置いてあるのはどこにでもあるようなピアノなんですけど、すごくよく鳴るので、そこでレコーディングしたくて行きました。アルバム1曲目の「Dear Grand Piano」は、そのピアノがあまりにも鳴るんで、アルバム全体のイントロになる小品を作ってみました。
- EMTG:クレインさんは「Dear Grand Piano」について何か言ってましたか?
- 末光:特には・・・。
- EMTG:一緒にライブもやって、仲良しじゃないの?
- 末光:お互いに リスペクトはしているけど、友達ではない。クラシックを勉強しに音大に入るようなピアニスト志願者は、オーケストラを率いてコンチェルトを演奏したいと思っているような人が多いから、まず、自分がトップに立ちたいって思ってる感じですね。だから、どっちかって言うと、ライバル(笑)。
- EMTG:面白い関係ですね。
- 末光:でも、「音楽」のレコーディングは気持ちよかった。没頭できました。
- EMTG:そういう “ピアニストらしいピアニスト”=“ピアノマン”が二人集まって作ってるから、このアルバムにはピアノロックの香りが強く漂ってる。
- 末光:僕はデ ビューしてから休むまで、追われるみたいにピアノを弾いてたんです。容赦なく、弾かざるを得ない状況だったんですね。で、ソロの活動を休んでみて、ある期間、ピアノを弾かない時間があった。ピアノに向かわないから、時間に余裕ができて、自分と楽器について考えた。で、思ったのは、ピアノが「弾いてくれ」ってこっちに寄って来てくれるわけじゃないから、自分がピアノに対して向かっていくしかない。それに気付いて、今はノルマに追われるわけじゃなくて、ちょうどいいバランスでピアノに向かえるようになったと思います。
- EMTG:ピアノマン として、次のステップに進んだのかな。
- 末光:それは分からないです(笑)。この前、ある楽器店で、そこにあったピアノの試し弾きをしてたんですよ。そうしたら店長がやってきて、「音を聴いていて、リストの再来かと思いました」って言った。ちょっと嬉しかったんで、そのピアノを買っちゃいました(笑)。
- EMTG:その店長、 勧め上手だなあ(笑)。活動を再開して、ライブはどんな感じになりそうですか?
- 末光:休んでいる間も、少しずつライブはやってたんですね。ワンマンにもお客さんが来てくれて、それで思うことが多かった。正直、休む前はライブが好きじゃなかった。自分をクールに見せようとしてしゃべらなかったり、グランドピアノじゃなきゃライブはやりたくないって言ってみたり(笑)。でもそれで逃したことも多かったなって気が付いた。今は、ライブってコミュニケーションの場だって思いますね。
- EMTG:なんか、休んだ方がよかったみたいですね、3年間、悶々としたけど(笑)。
- 末光:そうかもしれない。今は楽しいですね。ただ、楽しい時には言葉が出てこないから、作詞を他の人に頼むことになる(笑)。
【 取材・文:平山雄一 】
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ブルック・ シールズ
テレビの深夜 映画で『青い珊瑚礁』やってて、当時はすごくエロいと思ってたのに、昨日見てたらたいしてエロくなかった(笑)。記憶では主演のブルック・シールズは確か183センチで、だったら相手役はどんだけ背が高いのか 調べました。
■ライブ情報
Suemitsu Atsushi Grind Piano Ricital 011
"Dear Grand Piano and You"
2011.12.7(水) shibuya duo MUSIC EXCHANGE
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください
ブルック・ シールズ
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