ハッピーで前向き、色とりどりのポジティブが詰まった、ファンモンのニューアルバム
FUNKY MONKEY BABYS | 2011.12.16
FUNKY MONKEY BABYSからニューアルバム『ファンキーモンキーベイビーズ4』が届けられた。間にはベスト盤を発表し、コンスタントなシングルリリースやライヴ活動を行ってきたこともあり、あまり間が空いた感じはしないが、実はオリジナルアルバムとしては2年9ヵ月ぶりとなる。
そんな待望感溢れる今作は、シングル曲6曲の他、人気の高いカップリング曲4曲、新曲5曲を収録した全15曲。これまで以上にメンバーが楽曲制作のイニシアティブを持ち、やりたい音楽性をやりたいアーティストを交え制作した、各々のキャラが映える新曲群に加え、今まで以上のメッセージ性や一体感、一緒感溢れるものとなっている。また、コーラスや合唱の割合もアップし、バンドや生楽器の導入にも今まで以上に積極的。全体的にこれまで以上に歌寄りの1枚となった。
- EMTG : 意外だったんですが、オリジナルとしては2年9ヵ月ぶりなんですね。
- モン吉 : いつの間にか (笑)。自分たち的には間にベストを挟んでいるんで、そう空いた気はしていないんですが、改めて言われてみるとかなり空いてますね。
- ファンキー加藤(以下、加藤) : その間、シングルも定期的に発表してきましたからね。けど、アルバムは、けっこう出さなかったんだなぁ(笑)。
- EMTG : シングル曲にしても、今回はベスト盤以降の曲しか入れてないんですね。
- 加藤 : それって、みんなに驚かれるんですけど、僕の中ではベスト盤もアルバムだと捉えていて。あそこに入れたんで、今回は必要が無いかなと。それこそ、ここにあの4曲も入れたら、それだけでアルバムがいっぱいですよ(笑)。
- モン吉 : 全曲シングル曲のベスト盤がもう1枚になっちゃう(笑)。
- EMTG : 今回は全15曲も入っていて、かなりボリュ―ミ―ですもんね。
- モン吉 : これまでよりも2~3曲多いんですよね。シングルやカップリング、そこに新曲を入れたら、こんなボリュームになってました。
- 加藤 : 時間に縛られることなく、比較的自由に作れましたからね。シングル曲のバランスを見つつ、それらとは違った要素を入れてみました。アイデアもメンバー各々から出てきたものを具現化していったんです。
- DJケミカル(以下、ケミカル) : それこそ今回は色々なチャレンジをしましたよ。1stの時も色々と挑戦しましたが、今回はその頃のスピリッツを持ちつつ、その進化系を目指したかな。いわゆる”初々しさは残しつつ、新しいこともやってるゼ”、みたいな。
- モン吉 : こちらから一緒にやりたい人を見つけて、その人にオファーを出して一緒に作業する手法は新鮮でしたね。M-12の「空」は、エレガントなブログレッシヴ・ハウス的なイメージ的があったんで、Shingo Nakamuraさんにお願いして。それこそ北海道のスタジオまでみんなで録りに行きましたよ。こういうのに凄く憧れがあったんで、モチベーションが上がりました。
- ケミカル : やりたかったアーティストさんと理想の環境でやるのは、ホント最高でした。Shingoさん側も僕たちに興味津津だったみたいで。かなり良い刺激になりました。
- モン吉 : こういった曲には普通歌を乗せないんで、歌が乗るかに不安はありましが、かなりバッチリかなと。
- EMTG : ちなみに加藤さんがリクエストした曲は?
- 加藤 : M-14の「Happy Birthday」です。この曲は、僕が中学2年の時に音楽の道に導いてくれた、今はサラリーマンになっちゃった福本って友達と一緒に演ったんです。
- モン吉 : 福本君はデビュー前までかなり付き合いがあって。一緒に曲も作ってたよね。「勝負パンツ」や「ALWAYS」なんて、その頃の曲だったりするんじゃないかな。
- 加藤 : そうそう。この曲で今回久しぶりにギターを弾いてもらったんです。なので、あのギターソロも福本で。この曲には、俺たちが歩んできた道感も入れたかったんですよね。
- EMTG : 今作が過去3枚と違うところは、より歌に寄ってきたところや、生感やバンドサウンドに寄ったところ、そして、ガヤや賑やかなファミリー感のある曲が増えたところかなと。
- モン吉 : 確かに。「未来の君へ」もそうだし。
- 加藤 : 「未来の君へ」は、子供たちの歌だし、BABYS(ファンモンのファンたちのこと)と一緒に歌いたかったですからね。とは言え、1曲1曲の純度やクオリティを高めること以外にアルバムのコンセプトは特に無くて。完成間近になり、ようやく自分たちでも、今作の本質に気づいたところがあったかな。
- モン吉 : ホント全体的には全くと言っていいほど、意識的なコンセプトはないですね。1曲1曲作っていった結果がこうなっていた、というか。1曲1曲が、どこを向いているか?どこを目指しているか?によって、必要なもの、足りないものを埋めていった結果ですからね。
- ケミカル : 自然な流れで作っていきましたからね。そのうちに本流が見えてきたというか。
- 加藤 : シングルに入れられない、自分たちを発揮出来るのがアルバム曲ですからね。それが発揮できた新曲群だと思ってます。
- EMTG : これだけ個性的でバラエティに富んだ曲ばかりだと、曲順もさぞかし大変だったのでは?
- 加藤 : 大変でしたね。毎度曲順では悩むけど、今回はこれまでで最も悩んだかも。バラエティに富んでいるぶん、ハズしちゃうとチグハグな作品や作風になっちゃいますからね。
- モン吉 : 最初に”これで行こう!!”と決めてから、変動がないのは、「あとひとつ」と「サヨナラの向こう側」だけで。あとは色々と入れ替わっていきましたから。
- 加藤 : 特に今回は1曲目で悩んだかな。<掴み的にはこれ以上の曲はない>ほどバッチリなんですが、いかんせん歌詞が…(笑)。もし、初めてこの作品から僕らを聴く人がいたら、”ファンモンってこんな歌を歌うグループなんだ”と、勘違いされちゃう(笑)。まっ、これもれっきとした自分たちの要素なんですが(笑)。
- モン吉 : スタートはやっぱりこれぐらい勢いのある曲じゃないと。一気に駆け抜けられるし、これ以上の掴み曲はないですよ。逆に僕は、この曲を聴き、僕たちを見直してくれる人が現れると思うな(笑)。シングルからは感じられない僕たちらしさも是非感じて欲しいんです。
- EMTG : 反対に、ラストを飾っている「サヨナラの向こう側へ」はいかがですか?
- 加藤 : 逆にこの曲は最初にこの場所に決まり、そこから全く動かなかったよね。サヨナラではなく、その向こう側なので、キチンと次に繋がっていて。最後に相応しい曲です。
- EMTG : 今回も「八王子純愛物語」のような、恒例の地元八王子ナンバーがありますね。この曲は恋人との八王子散策マップとしては最適かなと。
- モン吉 : 実はこの曲も1曲目候補だったんです。トラックが散歩をしている時のような軽快感があるので、ラップで韻を踏みながら地元を紹介しました。地名や店名も、韻を踏みたくなるような名前ばかりだし(笑)。
- 加藤 : 単なる街紹介じゃ面白くないので、恋も絡めてみてますから。
- ケミカル : だけど不思議と、僕はこの曲を聴いてると泣けてくるんです。地元を歌っていることもあるだろうけど、街並みも変化していて、所縁のところも段々となくなり、代りに新しいものが立ったりして。そうそう、トラックは地元・八王子の大野さんという方に作ってもらいました。
- 加藤 : この曲では、裏テーマとして、<変わるものがあるけど、僕らは変わらずにいよう>というのがあるんです。
- モン吉 : あと、たぶん八王子付近の方が聴けば二ヤリすると思いますが、「南のドルフィンに溺れ」と歌っているとおり、最後2人はラブ●テルに行くんです(笑)。ぼかしてますが、「ドルフィン」って八王子では有名なラブ●テルなんです(笑)。
- EMTG : M-5の「未来の君へ」にも興味があります。
- 加藤 : この世の中で、僕たち大人がどれぐらい子供たちに未来を提示出来るかを歌いました。なので、”自分に子供が居たら…”を想像したり、実際にいる甥っ子を思い浮かべながら、彼らに伝えるような意識を持って作りました。
- EMTG : 「悲しみなんて笑い飛ばせ」は、ライヴでかなり一緒にコブシが上がりそうなナンバーですね。
- 加藤 : 男くさいでしょ(笑)? ライヴで男子がコブシを振り上げ、一緒に歌える曲が欲しくて。ライヴで盛り上がれるだろうし、ライヴでのレスポンスも楽しみですね。それこそこの曲は、ライヴを想像しながら作ったり、歌ったりしました。
- EMTG : 「空」は、これまでになかったタイプの曲ですね。
- モン吉 : この曲は僕たちの中では珍しく救ってないんですよ。こういったことを思ってた日々があったんで、そのこともリアルにキチンと表わしました。答えが出なかった、今一つ手が届かなかった、そんな自分たちのその時々の思いや感情は入れ込めたと思っています。
- EMTG : 今回は「アワービート」以外、くだけた曲があまり入ってないんですね。
- モン吉 : そうなんです。他にも今回は、なんとなくあまりおちゃらけた曲は出てこなかったな。今思うとこのアルバムに、それらが入ってもあまりしっくりこなかったと思うんです。
- 加藤 : 自分的にはそれこそみんなが待っていた作品が出来たと思っています。こんな時期なんで、凄く前向きでプラスの力が生まれる作品になったかなと。この春以降、「僕たちの曲を聴いて元気になった/勇気をもらった」なんて声を多数聞いたんで、その声に応えるのも、自分たちの道ですから。とにかくハッピーで上向き、ポジティブなアルバムになったと思います。みなさん、是非聴いて下さい。
【 取材・文:池田スカオ和宏 】
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■ライブ情報
FUNKY MONKEY BABYS 1st ARENA TOUR 笑って歌ってもりあがァリーナ ~行くぞ日本!!~
1月28日(土)静岡エコパアリーナ
1月29日(日)静岡エコパアリーナ
2月4日(土) マリンメッセ福岡
2月11日(土)神戸ワールド記念ホール
2月12日(日)神戸ワールド記念ホール
2月18日(土)名古屋 日本ガイシホール
2月19日(日)名古屋 日本ガイシホール
2月25日(土)広島グリーンアリーナ
3月3日(土) サンドーム福井
3月10日(土)横浜アリーナ
3月11日(日)横浜アリーナ
3月19日(月)大阪城ホール
3月20日(火・祝)大阪城ホール
3月31日(土)愛媛県武道館
4月1日(日) 愛媛県武道館
4月7日(土) 札幌 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
4月14日(土)岡山市総合文化体育館
4月21日(土)さいたまスーパーアリーナ
4月22日(日)さいたまスーパーアリーナ
5月3日(木・祝)仙台セキスイハイムスーパーアリーナ
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください
FUNKY MONKEY BABYS 1st ARENA TOUR 笑って歌ってもりあがァリーナ ~行くぞ日本!!~
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2月18日(土)名古屋 日本ガイシホール
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