3ピース・ガールズロックバンド、日本マドンナが放つ痛烈なメッセージ『バンドやめろ』

日本マドンナ | 2012.06.08

 聴衆を威嚇するようなギラギラとした目つきで叫び声をあげるボーカル&ベースのあんな、うつむきがちに暴れ狂い、爆音を鳴らし続けるギター&コーラスのまりな、前のめりになりながら全体重を右足に乗せ、力強くペダルを踏みつけるドラムのさとこ。3ピース・ガールズロックバンド、日本マドンナのライヴを初めて見たとき、その風貌からは想像がつかない衝動的なステージに目を奪われた。世間に対しての怒りや不満、自分という存在に対してのやりきれなさや不甲斐なさ──大音量でステージから真っすぐに放たれる言葉と音は、まるで自分の心の奥底にしまっているドロドロとした感情を代弁してくれているようで、心がスっとしたことを覚えている。6月6日にリリースされる3rdミニアルバム『バンドやめろ』はそのタイトル通り、攻撃的なメッセージがみっしりと詰まった作品だ。本作のリリースにあたってEMTGではいくつかの質問を用意し、メールインタビューを敢行。それを編纂したものを掲載することとなった。言葉少なながらも、彼女達が本作に抱く自信のほどが伺える。

EMTG:元々3人はどういう関係だったんですか?
あんな:人に繋いでもらって知り合ったので、もしかしたら出会うことのない3人でした。
EMTG:“バンドをやろう!”と言い出したのは?
あんな:私です。特にこういうバンドをやろうというのは無かったです。格好いいバンドにしたいなと思って。
EMTG:声をかけられたお2人は、誘われたときにどう思いましたか?
日本マドンナ:凄く嬉しかったです。
EMTG:「日本マドンナ」というバンド名の由来は?
あんな:日本が好きだからです。
EMTG:皆さんが影響をうけたバンドやミュージシャンはいますか?
日本マドンナ:遠藤ミチロウさんなど沢山います。
EMTG:その遠藤ミチロウさんの曲「オデッセイ・1985・SEX」を、6月6日にリリースされる『バンドやめろ』でカバーされていますけど、この曲はどなたがやろうと言い出したんですか?
あんな:皆で話し合ってこの曲に決めました。遠藤ミチロウさんのトリビュートアルバムに出たかったのですが、お呼ばれがなく残念と思っていたので自分達のアルバムに入れました。
EMTG:『バンドやめろ』には「死ねと言われて安心した」とか「お前を墓場にぶち込みたい」とか、すごくインパクトの強いタイトルが並んでいます。曲に怒りだったり、やり切れなさだったり、いろんな感情が思いっきりぶちまけられていて、聴いててスカッとしました。生活をしていると、物事を批判したり、本音が言いにくい場面がすごくありますけど、こうやって声高に叫んでくれる人がいることで救われる人もいると思うんですが、曲はいつもどうやって作っていますか?
あんな:思ったことを紙に殴り書きしてギターを弾いてメロディーを作ります。
EMTG:歌詞はどなたが書かれていますか?
あんな:私です。歌詞は悩みますね。言葉と音が上手く合うようにしています。後は自分の心に沿うピッタリな言葉をいつも探しています。
EMTG:収録曲の中でも「これしかないのに」の歌詞に、すごくグっときました。<たかが音楽だろ/役にもたたない/生きる術にもならない>だけど<私はここから離れられない>っていうところに、ロッカーの性だったり、業だったり、宿命を感じました。
あんな:この曲は歌を何度も録り直していて。どの歌い方が一番曲に浸透するか苦労しました。
EMTG:あんなさんの書く日本マドンナの歌詞に対して、お2人はどうですか?
日本マドンナ:全てサイコーです。
EMTG:『バンドやめろ』のレコ発ツアーも決まりましたが(ツアーファイナルは7月19日 新宿レッドクロスにてワンマンライヴ)、どんなものにしたいですか?
あんな:『バンドやめろ』というアルバムを出してからの姿勢を見せつける爆弾のようなライヴがしたいです。
EMTG:最後に、今後の野望を教えてください。
あんな:女性限定のライヴがしたいです。新しい曲も沢山作りたいです。

【文:山口哲生】

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リリース情報

バンドやめろ

バンドやめろ

2012年06月06日

redrec / sputniklab inc.

1. バンドやめろ
2. 愛ドル
3. メディアダンス
4. 死ねと言われて安心した
5. オデッセイ・1985・SEX
6. おまえを墓場にぶち込みたい
7. どうせ血と骨と肉のかたまり
8. これしかないのに

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