INORAN、約2年半ぶりの音源をリリース!

INORAN | 2014.03.19

 LUNA SEAのギタリストとして、クールな存在感を放つINORAN。97年からソロ活動をスタートさせる一方、数々のユニットでも活躍。表現の幅を広げてきた。そんな彼が、ソロ音源としては約2年ぶりとなるミニアルバム『Somewhere』をリリース! エッジの利いたギターサウンドに軽快なボーカルを乗せ、気負いのない自然体のロックを鳴らしている。さっそく、その音源についての素朴な質問をぶつけてみた。

EMTG:ミニアルバム『Somewhere』がついに完成しましたね! 取材用に音源をいただいたのが結構ギリギリだったんですけど(笑)、やはりスケジュールがタイトだったんでしょうか?
INORAN:いや、着手するまでに時間がかかったという(苦笑)。生み悩んだわけではなくて、時間に甘えました(笑)。何をやってたんでしょうね……。まぁ、いろんな人に会ってパワーをもらってたんだと思います。俺、人からパワーを吸収することが多いんで。
EMTG:やはりケツに火が点かないとダメなタイプなんでしょうか(笑)。
INORAN:うん、それもあるかもしれないですね。やっぱり準備万端にしちゃうと、それはそれで雑念も入ると思うんですよ。それもイヤなんで。
EMTG:さすがは感覚人間(笑)。要するに時間があると考えすぎてしまうとか。
INORAN:そうですね。レコーディングではギターもだいたい1テイク目か2メイク目でOKだし、やっぱり最初のものって魅力的じゃないですか。出会いもそうですよね。なぜなのか理由はわからないけど。
EMTG:確かに何度も録り直すと思いも薄くなりそうな気はしますよね。
INORAN:結構バカ正直なんで、俺は。音を作ることに関して言えば、考え過ぎるほどつまらないものはないと思うから。
EMTG:ということは、曲をためていくタイプじゃないってことですかね。
INORAN:そうですね。基本的には。
EMTG:ということは『Somewhere』にも、今のINORANが詰まっていると。ほぼ同じ時期に作られたっていうことですか?
INORAN:「SAKURA」以外はそうですね。「SAKURA」だけは2?3年前の曲ですけど。
EMTG:確かにすごく優しい曲調だし、他の曲とは少し色が違う気がします。それを今のタイミングで入れようと思ったのは?
INORAN:桜咲く季節の曲は昔から書きたかったんですよ。その思いがこぼれそうなくらいにたまった時に、たまたま作曲していたデータの中にこの曲が入っていたのを発見したんです。これも運命なのかなって素直に受け止めたんですよ。それが3年前だったんですけど、それと今回の気持ちがうまく合ったというか。
EMTG:リリースのタイミングもちょうど桜の季節ですしね。
INORAN:合わせたわけではないし、そのタイミングも運命だと思います。
EMTG:歌詞も当時のままなんですか?
INORAN:当時は“ラララ”の仮歌だったんですけどね。でも、曲に対する思いはすごくあったんで。たぶん初めてかもしれないですね。思いが強い曲って。震災から3年目っていう思いもあったし……。そうすると、バラードっていう曲調と思いが合ってきたんですよね。共に生きていくというか、その先に笑える時がくるっていう思いを乗せたいって思ったんで。そういう気持ちを素直に受け止めた感じです。
EMTG:なるほど。ちなみにもう1曲、ちょっと意外だなと感じた曲がありまして。3曲目の「Candy」なんですけど。歌詞も音も、かなりのセクシーチューンじゃないですか。
INORAN:たぶん俺を知ってくれている人にはそれぞれ“INORAN”っていうイメージがあると思うけど、俺自身もそのイメージを楽しんでいるところがあって。単純に“こういう曲があってもいいんじゃないの?”って思ったら、このフレーズが出てきて。そこで“あ、これはエロい感じがいいのかな”と。
EMTG:じゃあ、歌詞も曲に合わせてちょっとエロい感じになったんですね。一般的には1曲目の「A Day Goes On By」や2曲目の「REDISCOVER ON ANOTHER」のようなドライヴ感のあるロックンロールナンバーがINORANらしいイメージなのかな。
INORAN:そうですね。まぁ、人それぞれイメージは違うだろうけど、こういう曲もすごく素直に自分を出せてると思いますね。
EMTG:曲順もすごくハマッてるんですが、曲順はあとから決めるんですか?
INORAN:曲順も曲を書いている段階で決まってきちゃうんですよね。
EMTG:では、唯一悩むとしたら歌詞ですか?
INORAN:そうですね(苦笑)。
EMTG:基本、英語の歌詞で書かれてますが、特にこだわりはあるんでしょうか。
INORAN:最近思うのは、確かに言葉って読むものではあるんだけど、歌詞の世界とか込めた思いって、読むだけのものではないと思うんですよね。むしろ感じることの方が多いっていうか。だから、英語と日本語の意味も、決して対じゃないくていいのかなって。そういう意味では新たな面白さを感じてます。
EMTG:メロディーに乗った英語のフレーズが、純粋に聴く人に響くこともありますもんね。「Candy」みたいに色気のある曲以外の曲には、すごく前向きさを感じます。やっぱり、歌詞は曲から呼び起こされるパターンなんですか?
INORAN:ですね。
EMTG:4月にはミニアルバムのタイトルを掲げたツアーも決定していますが(東京公演は追加公演の4月13日の恵比寿リキッドルームがファイナルとなる)、そもそも、なぜ“Somewhere”っていうタイトルにしたんですか?
INORAN:何となく(笑)。なぜか響いたってことは、意味があるんでしょうね。
EMTG:ツアーはどんな気持ちでのぞみたいですか?
INORAN:ソロとは言っても、ツアーメンバーとは何年も一緒にやってるんで、楽しみたいですよね。自分が歌うのは、このソロとしての活動だけですけど、ライブでもいい彩りを出せそうな曲が出来たんで、すごく楽しみです。
EMTG:今さらですけど、“歌う”って、どんな感覚ですか?
INORAN:やっぱり、追いかけても追いかけても、ギターのレベルには追いつかないですよね。どうしても歴史が違うんで。でも、歌い続けてきて、よかったと思っているし、得てきたものも多かったと思います。
EMTG:味のあるボーカルのギタリストで、シブくてストレートなロックンロールを鳴らしてる人っていうと、個人的感想なんですけど、ロン・ウッドとかぶりますよね。
INORAN:ありがとうございます。光栄です(笑)。

【取材・文:海江敦士】

tag一覧 アルバム 男性ボーカル INORAN

リリース情報

Somewhere(初回限定盤) [CD+DVD]

Somewhere(初回限定盤) [CD+DVD]

2014年03月19日

キングレコード

1. A Day Goes On By
2. REDISCOVER ON ANOTHER
3. Candy
4. Song 3
5. Sakura

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行ってみたいなと思って。何となく(笑)。場所を確認したりね。俺、地図とか見るの大好きで、飛行機に乗るとずっと地図を見てるんですよ。楽しい んだよね(笑)。知らないところは全部行ってみたいです。音楽もだけど、知らないと悔しいんで(笑)。


■ライブ情報

INORAN TOUR 2014 - Somewhere -
2014/04/04(金)大阪BIG CAT
2014/04/05(土)名古屋BOTTOM LINE
2014/04/12(土)EBISU LIQUIDROOM
2014/04/13(日)EBISU LIQUIDROOM

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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