モン吉 待望の1stソロアルバム『モン吉1』をドロップ

モン吉 | 2016.07.20

 FUNKY MONKEY BABYS(以下 :FMB)でのメロディメイク面でも定評の高かったモン吉。そんな彼による親しみやすく伝わりやすい、それでいてしっかりとした力強いメロディと、そこに乗せた実に彼らしい考えや想い、感じていることや伝えたいこと。それらが多彩で本格的なサウンドに乗せられ、各曲綴られているのも今作では印象深い。
「自然と出てきたもの、浮かんできたものを、気を張らずに、あくまでも自然に表した結果が今作」と語るモン吉。マイペースさと心地良さ、自由や良い意味での気楽さが、聴く者をほっこりと柔らかく、気持ちを楽にさせてくれること間違いなしの作品だ。

EMTG:この3年間、待ちましたよ! かなり良い充電期間であったことが作品の端々から伺えます。
モン吉:ありがとうございます! おかげさまでゆっくりさせていただきました(笑)。
EMTG:(笑)。ちなみに、本格的に再始動を思い始めたのは、いつ頃からだったんですか?
モン吉:1年前からですね。この数年、自分の好きなクラブミュージック(インストもの)を独自で作っていたところもあったんですが、1年ぐらい前から、J-POP的な作品を作ろうと思い立って。制作ペース的にも、締め切りや期日がどうというよりかは、とにかく作っていった感じです。
EMTG:極めてモン吉さんらしさを実感したと同時に、FMBでのモン吉さんのメロディメイカー的な役割を今作からは改めて感じました。
モン吉:その感想は嬉しいですね。やっぱり作るとこうなっちゃいましたね。全く無意識でしたが、聴き返してみると、自分でもFMBっぽいところもあるなと思うし。自然に、自由に作らせてもらったんですが、クセなんでしょうね。どうしてもサビはキャッチーじゃなきゃダメだとか…。で、気づいたらこうなってました(笑)。
EMTG:個人的には、FMB時代のモン吉さんの趣向から、レゲエやドラムンベース、ラガマフィン的な作風を予想していましたが、完全に歌もので来ましたね。
モン吉:休んでいた時期は、次は歌ものにしようとかは、特に決めてはいなかったんです。とは言え、やはり曲を作っているうちに、自然とこうなってました。僕が作ったメロや歌が乗れば、キチンとJ-POPになるとの確信があったので、逆に各曲のトラックに関しては、幅を効かせたいところもあって。
EMTG:且つ様々な先鋭的なサウンドを擁しているところには、良い意味で予想を裏切られました。
モン吉:各曲、自分のカッコイイなと思える方向のサウンドを選ばせてもらいました。で、そのバランスはかなり考えたかな。
EMTG:トラックはかなり本格的だけど、メロディは分かり易く伝わりやすいですもんね。
モン吉:自分でも自信があるところはメロディメイクですからね。これはFMB時代から変わっていない考えなんですが、ダンスミュージックとJ-POPの架け橋になれたらいいなとも思っていて。その方向性を今作では、より濃く出せたかなと。
EMTG:各曲で違ったトラックメイカーさんとご一緒されているのも今作の特徴かなと。
モン吉:今回は幅の広いアルバムを作りたかったんです。各曲イメージは伝えさせてもらいましたが、それがみなさんの手にかかるとこう発展するんだ、と逆に驚きました。みなさん、使うパワーや引き出しが凄いなって。ホント、任せて良かったです。
EMTG:あと、今回の歌や歌詞に、凄くモン吉さんの考え方や思っていること、感じていることが表れているなって。
モン吉:それは非常にあります。無理せず、思っていることをそのまま表すのが僕の歌かなと。振り返ると、自由や、自分は自分、それから、気楽に行こう的な内容のものが、今作の各曲の根底にあった気がします。
EMTG:この3年間、世界中の色々なところへ旅に出られたそうですが、その辺りも今作に影響を与えたり?
モン吉:多々あります。この3年間、北米以外は、ほとんどの大陸を旅しましたから。アジア、ヨーロッパ、南米、アフリカにも軽くですが入ったし...。ヨーロッパではサッカーも観戦しました。
EMTG:その旅には何か目的でも?
モン吉:異文化に触れたかったし、いかんせんゆっくりしたくて(笑)。特に観光が目的でもなく、ロングステイで。現地で暮らす感じに近い感覚を各地で味わえたらいいなって。
EMTG:その中で、最も得たものって何でした?
モン吉:海外は日本に比べ、<いいものはいい!!>とキチンと伝えられるってところかな。あと、<変な固定概念は必要ないな>と。それらは海外ではもちろん、逆に日本に戻ってきて改めて感じたところでもあって。向こう(海外)は凄く自由だし、あまり周りの目を気にせず生活してるんですよね。そうそう、向こうで驚いたことがあって。ブラジルに居た際に、普通に街を歩いているお姉ちゃんがブブゼラを一回り小さくしたような笛を吹きながら歩いてたんです。日本じゃ周りを気にしたり、”人の迷惑になっちゃうかも…”と萎縮しちゃって、やりたくても我慢しちゃうじゃないですか。だけど、それが向こうでは普通に、吹きたい時に、吹きたい場所で、周りの目を気にしないで吹いちゃうんですよね。いやー自由だなって(笑)。
EMTG:その辺りの考えが、今回の歌詞にもかなり反映されてますね。
モン吉:自分でもそう思います。それもあって、今回の歌詞はどの曲も、ほぼ悩まずにすっと出てきました。自分が書きたいことがスラスラって。逆に気楽に出来たからこその作風になったんじゃないかな。
EMTG:ちなみに旅の間、音楽体験は?
モン吉:野外のトランスイベントに行きました。1週間ぐらいずっとぶっ通しやっているイベントだったんですが、それがとても楽しくて。様々な人が集まるし。昼は踊って、夜はテントで寝ながら体力を蓄えたりして。1週間、そこで過ごしましたね。
EMTG:7月27日の先行配信曲「遥か」は、ミディアムテンポの楽曲ですね。
モン吉:この曲のアレンジはsoundbreakersの大野(裕一)さんなんですが、デモはArmySlickさんと作ったんです。今回のアルバムのデモのうち半分近くは、そのArmySlickさんと作ったんです。この「遥か」を作るまでに色々とダンスミュージック寄りの曲を作ってきたんで、ちょっと打ち込み系にも飽きてきた頃で。「じゃあ、思い切ってバラードを作ってやろう!!」と。
EMTG:この曲は、これまでの周りへの感謝や、これからもよろしく、そしてモン吉さんの今後の所信表明にも響きました。
モン吉:実はこの曲は、10年前くらいに亡くなった僕の祖母に向けて作ったんです。祖母は結局、僕の子供の顔は見れなかったんですが、実はタイトルの”遥“という字は子供の名前にも使っていたりするんですけど、この曲で祖母と息子が繋がったらいいなとか、亡くなっても繋がりはけっして消えない、そんな意味も込めて歌いました。
EMTG:個人的には、M-7の「なると」が気になりました。サウンドもですが歌詞に散りばめられているメッセージが非常にモン吉さんらしいなって。
モン吉:実は僕、このアルバムの中で、この曲が一番好きなんです。
EMTG:この歌は大きな意味で、人の一生のサイクルや輪廻について歌いつつ、それを分かりやすい例えを交えて歌われてますね。
モン吉:トラックをもらった時に、「輪廻」というキーワードが浮かんできて。で、「輪廻」だけだとちょっと硬そうだったんで、「なるとはどうか?」とトラックメイカーのケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ)さんから提案を受けたんです。そこから一気に広がっていきましたね。例えば、ラーメンへの探求心から終わりのないもの、そこに輪廻をかけてみたり。
EMTG:ところで、モン吉さんだったら、この『モン吉1』を、どんな場所で聴きますか?
モン吉:うーん…。このアルバムって開放感があって、いわゆる外で聴くのも似合うんでしょうが、僕個人としては、けっこう室内で聴くのも面白いかなって。家の中とか車の中とか。
EMTG:それは?
モン吉:例えば部屋の中に居つつ、曲毎で色々な場所やシチュエーションに連れて行ってくれる作品かなと。それを味わってもらったり、楽しんでもらえると嬉しいです。
EMTG:では最後に。今後のモン吉さんのソロとしてのビジョン等を訊かせて下さい。
モン吉:楽しく、自分らしいペースで活動していきたいです。あとは、とにかく良い曲を出していきたい。自分の中にあるものを、その時々で自然に出せて、それが聴いて下さる方にも伝わると嬉しいですね。

【取材・文:池田スカオ和宏】



tag一覧 アルバム 男性ボーカル モン吉

リリース情報

モン吉1[初回限定盤CD+DVD]

モン吉1[初回限定盤CD+DVD]

2016年08月10日

ドリーミュージック

01.サヨナラREMEMBER
02.星空フューチャー
03.遥か(※7/27 先行配信シングル)
04.桜ユラユラ(デビュー配信シングル)
05.ハンパない。
06.Everything’s Gonna Be Alright
07.なると
08.ハレルヤ
09.FUU~!!!
10.もしも偶然すれ違っても
11.MUSIC
12.一期一会
13.またBYEBYE

お知らせ

■コメント動画

■ライブ情報
モン吉 ソロ初ワンマンライブ
2016/09/30(金) Zepp Tokyo
2016/10/15(土) Zeppなんば大阪

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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