カノエラナ メジャー1st mini album「カノエ参上。」でメジャー進出!
カノエラナ | 2016.08.26
佐賀県唐津市出身のシンガーソングライター、カノエラナ。自己紹介をそのまんま曲にした「カノエラナです。」や、人見知りな性格を逆手にとって歌にした「ヒトミシリ」などユニークな着眼点を持つ彼女の音楽は、Twitterの30秒弾き語り動画などでも大きな話題となってきた。可愛くてカッコいいポップロックと唐津弁が炸裂するライブもまた、同世代の男女から圧倒的な支持を受けながらSOLD OUTを連発中。そんな彼女がいよいよ、mini album「カノエ参上。」でメジャー進出を果たす。シンガーとして、ソングライターとしての個性と才能を存分に発揮したデビュー作の完成だ。
- EMTG:まずは自己紹介をお願いします!
- カノエラナ:佐賀県唐津市出身、シンガーソングライター、20歳、カノエが苗字でラナが名前。カノエラナです!
- EMTG:“カノエラナといえば!”というイメージやキーワードがいくつかあると思うんですが、まずはその斜めの前髪。ライブ会場でも前髪斜めの女の子をたくさん見かけます。
- カノエラナ:これは、制作の途中で「前髪、うっとうしい!」と思って鏡も見ずにバッと切ったら、見事に斜めになってたのがはじまり(笑)。もうこれならこれでいいかって切り揃えてたら、いつのまにか定着してました(笑)。
- EMTG:あと、「ヒトミシリ」という曲まであるくらいの人見知りでもあるそうで。
- カノエラナ:はい(笑)。もともと他人と関わるっていうのをあんまりしてこなかったから、人見知りっていうか、ただ喋るのが嫌いなんだなと思ってたんですね。でも上京してきてライブを始めた時、楽屋とかでみんな楽しそうにしてるのにひと言も喋れなくて「あぁ、自分は人見知りなんだな」って気付いたんです。でもそういうの、言葉でうまく説明とかできないから、歌ったらなんとかなるかなと思ったんですよ。いちいち言わなくても「この人、人見知りなんだな」ってわかるじゃないですか(笑)。
- EMTG:たしかに(笑)。「カノエラナです。」っていう自己紹介の曲も、同じような感覚で作ったんですか?
- カノエラナ:そうですね。口で言っても基本は覚えてもらえないと思ってるので、歌にした方が名前も印象に残るかなって思ったんです。ライブもオープニングアクトとか最初にやることが多かったから、そのイベントが終わる頃には、みなさんの記憶にほぼ残ってないじゃないですか。だったら自己紹介を歌にしちゃえっていう発想だったんです。難しいこと考えたり出来ないから、そういうありきたりなこととか日常茶飯事なことをそのまま書いちゃえって(笑)。
- EMTG:そこが、シンガーソングライターとしての個性にもなってきたんですよね。
- カノエラナ:私はTwitterの30秒動画でずっと弾き語りをやってるんですけど、曲が出来て上げた瞬間にいろんな人からコメントが返ってくるんですね。思ってることをそのまんま出しただけなのにすごい共感してくれて、こういうこと思ってるの私だけじゃないんだって思ったんです。じゃあ難しいこと考えて書くより、自分の素で書こうって思ったんですよね。
- EMTG:そのTwitterの30秒弾き語り動画もすごい人気なんですよね。
- カノエラナ:もともとは日記のような感覚で、本当に軽い気持ちで始めたんです。Twitterに動画機能が付いたんだ、じゃあやってみようかって。こういうのが人気なんだとか、このメロディーがきっと刺さったんだろうなとか、この歌詞が効いてるんだろうなとかすぐわかるとこがすごいですよね。
- EMTG:ちなみに、音楽に関する情報とか刺激ってどういうところからインプットしてるんですか?
- カノエラナ:音楽そのものからということは少なくて、たとえば映画とかアニメとかドラマとかですね。なるべく見るようにしてます。曲としていろいろ聴いちゃうと、どうしてもそれに捉われてしまう習性があるんですよ。でもリズムとか、ループしてる音の感じとか、音色とか、ピンポイントでは「こういう感じ、いいな」って聴いたりはしてます。そうやっていろいろ試してみて、これはダメだ、これはいいねっていう風にやっていく感じですかね。
- EMTG:そうやってこれまでに作ってきた作品の多くは、まずカノエラナという人間を知ってもらうための歌が中心だったと思うんですが、メジャーデビュー作となる「カノエ参上。」は、自分以外の人を全力で応援する”シャトルラン”という曲で始まりますよね。
- カノエラナ:はい。このメジャーデビューをきっかけに、今まで応援してくれてたみなさん、ライブに来てくださってるみなさん、そしてもちろん家族とかに向けて、何か自分にできることはないかって考えたんです。で、これまでたくさん応援してもらったわけだから、今度は自分が、何か頑張ってる人を応援しようと。誰かを応援する歌っていうのは初めてなので、ある意味、自分にとってのチャレンジでもありました。曲調も今までとは違う爽やかなものだったりして「カノエらしくないな」って言われることもあるけど、これも私の中の一部ですからってドヤ顔で言えるくらいの曲です(笑)。
- EMTG:ライブでも一瞬でお客さんを巻き込む力を持った曲ですよね。
- カノエラナ:歌ってると、自分自身もすごい気合いが入るんですよね。私の力強くて太い声が出る音域を使ってる曲でもあるので、気合い入れて、さらにエンジンかけ直すぐらいの気持ちで歌えてる曲です。
- EMTG:“あたしの彼氏は二次元の人”も、アニメ好きを公言しているカノエラナの自己紹介ソングかと思いきや(笑)、ちゃんと他の人を応援してる曲。
- カノエラナ:そうなんですよね(笑)。アニメに限らず、テレビの中の人とか、自分とは違うところにいる人に恋をしてるって感覚で書きました。もともとは結構「自分、自分」って歌詞だったんですけど、もうちょっと外に向けて歌う感じというか、誰にでも当てはまるようなフレーズも取り入れながら書き直したんです。こういう視点も、あらたに持てたところなんですよね。
- EMTG:“大事にしてもらえよ”は友達に向けて書いた曲だそうですね。
- カノエラナ:友達に向けてっていうのも初。その時の友達との会話とかもめっちゃ入ってたりして、飾らず、そのまんまの喋り言葉みたいな感じでスルッと書きました。
- EMTG:誰かを応援するという視点の他に、今回は夏という季節的な要素も軸にあるようですね。
- カノエラナ:はい。夏っていうのは意識してました。メジャーデビューでジメッとしたところにいるわけにはいきませんからね(笑)。
- EMTG:(笑)。
- カノエラナ:リリースは夏なのに、制作してたのが梅雨の時期だったのもあって、テンションが全然夏じゃなかったんですね。このままジメッていったらカノエラナのメジャーデビューって感じじゃない!ということで、真夏のカラッとしたものを作っていきました。”シャトルラン”もそうだし、”恋する地縛霊”、”夏の祭りのわっしょい歌(か)”とかもまさに夏!ですね。
- EMTG:”恋する地縛霊”は、リリースに先駆けMVが公開されてましたね。歌詞の内容とビッグバンド風のアレンジのギャップが素晴らしい1曲です。
- カノエラナ:この曲、私の脳内イメージは全部アニメで作ったんですけど、MVはまさにその世界観で表現されてます。アレンジはずっと一緒にやってる浅野(尚志)さん。お互いに持っているイメージを投げ合いながら作りつつ、いつもそれ以上のものが返ってきて圧倒されてます。
- EMTG:”夏の祭りのわっしょい歌(か)”のアレンジも、夏感と祭り感がハンパないです。
- カノエラナ:そうなんですよ!最初はこういうリズムで考えてなかったので、「まさかこんな感じになるとは!」ってビックリでした。しかもバンドっぽくなくて、むしろパリピ系じゃないですか(笑)。これ、ライブの時はハンドマイクで歌ってるんですけど、結果的には上手い化学変化がいろいろ起きた曲だなあって思いますね。
- EMTG:“My World”は、誰かの応援でもなく、夏でもない1曲ですね。
- カノエラナ:さわやかで夕焼けとかも見えるようなこの曲は浅野さんの作曲なんですけど、歌詞はそれを裏切って、まさかの中二病の歌になっちゃいました(笑)。
- EMTG:いわゆる自己紹介的な視点ではありますが、これまでのものとはまったく違う意味を持ってるというか。
- カノエラナ:そうです、そうです。自己紹介というよりも、むしろ”私だけの曲”みたいな感じ。黒歴史的なものっていうか、いちばんエグいカノエラナが出たんじゃないかなと思います。全部本当のことだし(笑)。こういうのっていろんな人が歌ってないところだし、自分でも出したくないところだったんですね。だけどそれをほじくり出した。すごい勇気がいりましたけど。
- EMTG:この曲を聴けたことによって、アーティストとしてのカノエラナというより、単純に人と人として向き合えたような感覚になりました。
- カノエラナ:そういうところ、あるかもしれないです。「カノエラナです。」とか「ヒトミシリ」は”カノエラナ”なんですけど、この曲は本当の、本名の私って感じ。素というか、これが中身だよってところを歌えてる気がします。
- EMTG:以上6曲を収録したこのアルバムのタイトルは、「カノエ参上。」。
- カノエラナ:まずは「カノエ」っていうものを覚えて欲しかったんですよ。「カノさん」とか「エラナちゃん」って呼ばれたくないから「カノエです!」って表明の意味でもあります。
- EMTG:“参上”って言葉には、ある意味、やんちゃな地元感も出てるかなと(笑)。
- カノエラナ:たしかに唐津感、ありますね(笑)。でもやっぱり今回ってメジャーデビューだし、メジャーのシーンで私は戦っていきますよ、やってやるぞオラ!っていう勢いの表れでもあるんですよ。「参上!」じゃなくて「参上。」にしたのは、「参上…です。」ってちょっと丁寧な感じも残した結果です(笑)。
- EMTG:(笑)。いよいよデビューのカノエラナ。今後はどんなアーティストになっていきたいですか?
- カノエラナ:とにかくライブ!ずっとライブがやっていきたいです。いろんなフェスに出られるようなアーティストになって、フェスでウワーーッ!ってやりたい。あとは個人的な趣味の問題でもあるんですけど、アニメ好きとしては、アニメのオープニングとエンディングをやれたら嬉しいなと思ってます(笑)。
【取材・文:山田邦子】
リリース情報
カノエ参上。
2016年08月31日
ワーナーミュージック・ジャパン
01. シャトルラン
02. 恋する地縛霊
03. My World
04. 夏の祭りのわっしょい歌(か)
05. あたしの彼氏は二次元の人
06. 大事にしてもらえよ
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お知らせ
■コメント動画
■ライブ情報
カノエラナ「月1ワンマン!!カノエがよかごて5連続 Vol.5〜カノエとラストフーバーしようぜの巻〜」
2016/09/15(木) 新代田FEVER
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2016/09/25(日) 下北沢GARDEN
FM802 MINAMI WHEEL 2016
2016/10/09(日) 大阪・ミナミエリアライブハウス
大柴広己 presents マイク一本の弾き語りフェス「SSW16」
2016/10/29(土) 大阪城野外音楽堂
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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