動画投稿アプリ「MixChannel」に投稿した双子ダンスが女子中高生たちからの圧倒的な支持を集めた、福島県郡山市出身のユニット、まこみながメジャーデビューシングル「てをつなごうよ」をリリースする。グッキー（ベッキー♪♯とGReeeeN）の「GOOD LUCKY!!!!!」などの楽曲に合わせ、双子のようなお揃いのコーデで上半身だけで踊る＜双子ダンス＞を広め、ツイッターのフォロワー数は現在、18万人超。この春に高校を卒業し、進学に伴って上京した2人は、＜双子ダンスのカリスマ＞と称される現状をどう感じているのか？2人の出会いからメジャーデビューに至るまでの道のりを聞いた。

EMTG：EMTG初登場になりますので、お二人の出会いからお伺いしても良いですか？

みなみ：中学校３年生の時に同じ塾だったんですけど、壁に自己紹介カードみたいなのが貼ってあって。そこにまこの名前と写真があったので、「まこちゃんっていうんだ」っていう認識はあったんですね。当時はゴスロリの格好をしていて、話しかけないでオーラがすごかったんですけど（笑）。

まこ：私、すごい人見知りなんですよ（笑）。私もみなみが塾にいるのは知っていて。部活やっていたからいつもジャージで、すごく元気な人だなと思ってました。

みなみ：で、高校1年の入学式の日に座席表を見たら、私の前の席がまこだったんですよ。そこで、オープン・ザ・ドアっていう感じじゃないまこに、頑張って話しかけたのが最初ですね。

まこ：高校に入ったばかりで友達ができると思ってなかったので、その時は話しかけてくれたことがすごく嬉しかったですね。

EMTG：正反対な二人が仲良くなったきっかけは何かあったんですか？

みなみ：最初は４人くらいのグループでいたんですよ。その中で一番落ち着くのが2人の時だったんですけど、１回大きな喧嘩をしたのが、より仲良くなったきっかけですね。

EMTG：喧嘩の原因も聞いていいですか？

みなみ：原因は、私が、まこがないない時にまこの悪口を言ったんですね。本当に本当に、あの時は最低な女だったんですよ。だから、まこと大きな喧嘩をしたことがきっかけで仲良くなれたっていうのと同時に、裏で悪口を言うと全部自分に返ってくるっていうのがわかって。自分を変えるきかっけにもなったので、人生がガラッと変わった喧嘩にもなってますね。高校1年生から2年生になる前の春休みの期間に喧嘩をしてて。その間はメールもしないし、絶対に会わなくて。クラス替えもあるから、このまま別に会わなくていいし、他に友達を作ればいいやって思ってたんですけど、春休みが終わる直前に、「やっぱりまこに会いたい、仲良くしたい」って思って。ラインを送ったら、まこも同タイムで返ってきて。

まこ：悪口を言われてたって聞いた時はショックだったんですけど、そのままじゃ絶対にダメだなって思ったんですよね。その喧嘩があったからこそ今があるなと思うので、私にとっても、今では笑って話せるいい思い出になってます。

みなみ：それで仲直りをして、次の日に遊びました。

EMTG：MixChannelに動画の投稿を始めたのは仲直りをしたあと？

みなみ：最初は高校1年生の時に、まこがフィギアスケート選手の真似をしている友達の動画を撮ったり、私が廊下を走ってるところに音楽を付けてるだけの動画をアップしていたりしてて。喧嘩をする前に2人で歌ってる動画もアップしてますね。喧嘩してる時もその動画とか写真を見て振り返ってたからね。そのあと、高校2年生になってから2人で動画を上げるようになって。

EMTG：双子ダンスを始めたのはどうしてですか？

まこ：最初は＜双子ダンス＞っていう言葉もなかったんですよ。ただ、私たちの“まこみなポーズ”をみんなにプリクラとかで真似してもらえた嬉しいなと思って、上半身だけで踊るダンス載せただけだったんですね。でも、だんだん他の子達も真似して踊ってくれて、＜双子ダンス＞って呼ばれるようになっていって。

EMTG：じゃあ、ミクチャで＜双子ダンスのカリスマ＞として人気が上がっていくことをどう感じてました？

みなみ：カリスマではないですよって思ってました（笑）。

まこ：なんでこんなにたくさんの人が自分たちの動画を見てくれるのかなって思ってたよね。

みなみ：うん。最初は先輩や友達しか見てなくて。like数が３人とかだったんですよ。その人数がぼんっと上がった時はびっくりしたんですけど、あんまり人数とかは意識してなくて。私たちはただ楽しいことや面白い事が好きなので、自分たちが楽しいと思ったことをあげたい時にあげてるだけっていう感覚でしたね。……それは今も変わらないです。

EMTG：2人組ユニットとして本格的に活動していこうって考えてました？

まこ：全く考えてなかったです。高校を卒業してから、上京して大学に進学しようと思っていて。だから、大学生になった後も、一緒に楽しいことができたらいいなと思ってただけでしたね。

みなみ：フォトブックが出るって聞いた時もドッキリなんじゃないかって思ったし、テレビで自分たちが紹介される番組に出ても、不思議な気持ちでしかなくて。私たちなんでここにいるんだろう、なにをやってるんだろう？っていう驚きの日々です。

EMTG：メジャーデビューが決まった今もまだ戸惑ってる？

みなみ：戸惑いばかりです。まこみなはデビューというか……今まで通り、2人が楽しい動画を撮ってあげるっていう姿勢は変わらずに、その中に歌うチャンスをいただいたっていう感じなんですよね。それだったら、まこみならしい歌を歌いたいなって。

まこ：なんか実感が沸かないんですよね。高校1年生の時にみなみと出会って、こうなるとは思ってなかったし、歌も……2人とも歌うことは好きだけど、まさか自分たちのCDが出るとは思ってなかったから。びっくりでしかなくて。

みなみ：今、リリースイベントをやっているんですけど、人が見に来てくれるんですよ。なんで来てくれるんだろう、私たちの何がいいんだろうなって。「まこみなちゃんの動画を見てると元気出る」って言ってくれる人がいるんですけど、どこらへんにそういう要素があるんだろうとか。

まこ：知りたいよね。

みなみ：疑問ばかりです。何でここにいるんだろうって。

EMTG：（笑）2人が心から笑顔で楽しんでる様子が伝わってくるからだと思いますよ。デビュー曲「てをつなごう」では作詞にもチャレンジしてますね。

みなみ：私たち自身が片思いをした時にどんなことをされたいのか、どんなことをしたら、好きな男の子がこっちを向いてくれるかとか。いろいろ妄想しながら、書きました。＜ハラハラドキドキパッパラパーや。＞という歌詞は、ハラハラドキドキするような気持ちをパッパラパーにして、大声で好きって言ってみよう。行動を起こせば何かが変わるんじゃないかっていう気持ちがこもっております。

まこ：そうなんだ！私は好きな人と河川敷を歩くのが夢だったので、河川敷を2人で並んでる歩いてるシチュエーションとか、憧れを詰め込んでいます。あと、「ねぇねぇ。」から始まるところは、180センチの先輩とみなみが帰るっていうテーマで、私はそれを応援する友達という設定だけ決めて、アドリブで寸劇をやってて。ここが一番楽しかったですね。

EMTG：それぞれはどんな人が理想のタイプですか？

みなみ：私は以前は頼りない人がよかったんですけど、まこに「違うんじゃないか」って言われて。よくよく考えてみたら、私のタイプの人は、「自分が思う楽しいって思うことを一緒に楽しんでくれる人」でした。

まこ：おおー！パチパチパチ。

みなみ：それが一番いいなって。自然体で居られる人がいいなって変わりました。

まこ：私はナルシストな人が好きです。100本のバラを持ってくるような人がいいです。

みなみ：ケーキの中に指輪が入ってるような？

まこ：ああ、最高！　

EMTG：あははははは。意外ですね。カップリングの「キミがいてよかった」では2人の関係を歌ってますね。

みなみ：私たちが初めて作詞をした曲なので、どんな風に書いていいかわからなくて。お互いに手紙を書くように作詞したんですね。まこは、私にとって家族よりも家族みたいな存在というか、本当にずっと一緒にいるんですよ。私の家に来ても、私が自分の部屋にいて、まこがリビングでお父さんと喋ってることもあるので（笑）、もう家族ですね。なんでも話せる家族です。

まこ：みなみは面白い人です。普段はなかなか面と向かって言えないことを、歌詞なら言えるかなと思って、感謝の気持ちを込めたので、＜しゅわしゅわハジけてるキミは炭酸水みたいに思う＞の後の歌詞を読んでください。私にとって、そういう人です。

EMTG：＜声を合わせて歌ってみたら／世界が広がってきたんだ＞とも歌ってます。最後に今後の目標を教えてください。

みなみ：2人でやってることに意味があるって思います。だから、今後も今まで通り、楽しいことと面白いことをやり続け、いつか、森と畑でライブがしたいです！　あと、バンンジージャンプもやりたいです。

まこ：スカイダイビングしながらの双子ダンスも！自分たちが楽しいと思うこと、面白いと思うことを見つけながら、誰もやったことのないことにも挑戦して、新しいギネス記録も獲得したいなって思ってます！

【取材・文：永堀アツオ】