予想も期待もはるかに上回ること間違いなし!ビッケブランカ待望の1stアルバムついに完成!
ビッケブランカ | 2017.07.14
ビッケブランカのメジャー1stアルバム『FEARLESS』が完成した。「Slave of Love」のナチュラルな多幸感に耳とハートを釘付けにされたリスナーの、予想も期待もはるかに上回ること間違いなしの本作。シンガー/エンターテイナーとして圧倒的な個性を放ち、ソングライターとしての才能を軽やかに輝かせてきた彼は、このアルバムの制作にどんな思いを持って臨んだのか――。
- EMTG:今回のジャケット、すごくいいですね!
- ありがとうございます。アルバムのレコーディングがスタートする前、ジャケットをどうするかも同時進行で考えたんですね。その中で、なんかもう賞とっちゃうとかどう!?アホみでよくない!?みたいなところからこうなって(笑)。
- EMTG:そういう決め方は、ビッケブランカチームとしてはよくあることなんですか?
- そうですね。世間的にどうだとか、今はこう見せるべきなんじゃないかみたいな戦略的なことより、全体的な感覚として動くみたいなところはあると思います。アルバムの内容に関しても特に決め事をせず、今自分が作れるものや作りたいものを入れるって感じで進めていきました。
- EMTG:それは今までも?
- はい。コンセプトもなんとなくはあるんだけど、結局全部後付けというか。曲順も「これは何曲目っぽいね、これは何曲目だね、じゃあ1曲目にこういうの作ろうかな」みたいな感じで、本当になんとなーく作っていったんですよ。
- EMTG:メジャー1stフルアルバム、しかもここまで「Slave of Love」や「Take me Take out」でがっつり注目されてきた中でのアルバムですが、そういう意味での気負いみたいなものはなく。
- 作ってる最中はもう全然ないんですよ、そういうのは。いつからか気負いみたいなのを忘れてしまった自分がいるんです。その代わり、2つの感覚があるんですよ。それは、“これは所詮1枚目である”ってことと、“最後の1枚になるかもしれない”ってこと。その感覚が同時にあるから、その両方を納得させるためにはもう「気張らずに今できることやろう」しかないわけで。だから自然と作っていけるんです。たぶんその昔に、気張っていいものが出来るわけじゃないって経験をしたんでしょうね(笑)。ヒーヒー言いながら神経質に詰めて詰めていいものが出来た試しがないってことを経験上知ったからだと思います(笑)。
- EMTG:ということは、すごくいい状況で制作に臨めたんですね。
- そうですね。それは間違いないです。
- EMTG:そういう話を聞くと、この『FEARLESS』というタイトルの前向きな意味にもつながる気がするんですが、個人的には、「FEAR」つまりものすごい不安や恐れといった負の感情が根底にあるからこそ、それを拭い去るために「LESS」を付けているように思えたんです。
- まさにその通りなんですよ。みなさん直訳して「恐れ知らず」とか「大胆不敵」っておっしゃってくれるんですけど、そういう意味よりもう一個深い、恐れるものがある前提というか、ビビッているけれどもそれに立ち向かうっていう意味なんです。「勇気」みたいな意味に近いかな。
- EMTG:あぁ、すごくわかります。
- 世の中に何か生み出すには責任を伴うと思うんですが、僕はそこで、生まれるべくして生まれたものを作りたいって思ってるんですね。そういう意味で、じゃあ自分は何を掲げられるのか、どういう価値を持たせられるかっていうと、僕は、人間の共通意識としてある、それぞれのビビるもの――将来とか親とか、それに立ち向かわないよりも立ち向かった方がいいと思っているので、そういうことを音楽とか歌詞を通して表現することかなと思ったんです。だから『FEARLESS』って、自分の精神状態というよりも、そういう”姿勢”みたいなことなんですよね。
- EMTG:ちなみにいつこの言葉にたどり着いたんですか?
- 作り始めて6~7曲目くらいの時、最後に入っている「THUNDERBOLT」って曲が出来てからですね。方向性とか何も決めず、作っていく中で自然と価値が生まれてくるものとして作っていきました。終盤の曲が埋まりだしてきて、どんな曲で最後を飾ろうかって時に、先ほど話したような気持ちを込めてみようって思いながら作ったら、個人的にすごく大好きな曲になったんです。この曲が持っているサウンドの雰囲気とか言葉の響きや内容から、このアルバムがそういうテーマを持ち始めた。で、完成した時にそれが『FEARLESS』という単語に凝縮されたっていう感じなんです。
- EMTG:「THUNDERBOLT」という曲にはいろんなものが凝縮されてますよね。音楽に対する愛も、自分を奮い立たせるような勇気も。
- そうですね。作れた時は嬉しかったです。会心の出来だって感覚もあったし。歌詞の面でもサウンドも、全てが詰まってる。音楽好きの玄人が喜ぶだけのものにもならず、まさに、すべてが在る曲になったと思います。こういう曲こそ早いんですよ。2時間ぐらいで出来ました。レコーディングの前日まで英語のままだったんですが、寝る前にパパパッと日本語に変えて。
- EMTG:歌詞はいつも英語から?
- はい。まずサウンド重視の英語で作った場合は、結構支離滅裂だったりするんですね。単語は合ってても文法が間違ってるとか、あまりにも斜めから切り込みすぎて外国人には通じないみたいなこともある。だけどこの「THUNDERBOLT」は絶対日本語にするつもりだったし、サウンドの時点でこうなるべくして作られてる感覚があったんですよ。だから英語で歌った内容も、今回の日本語の歌詞とあまり相違ないものだったと思います。
- EMTG:よく取って付けたようにサビを英語にする方がいますけど、ビッケさんの日本語と英語のバランスって絶妙ですよね。混在していても全く嫌味がないし、むしろ気持ち良く言葉が音としても流れていくというか。
- 僕の場合、メロディーが美しく聴こえるとか、聴いた時に「痒いところに手が届いた!」みたいな感覚をすごく大切にしながら曲を作ってるんですよ。もともと歌詞を英語で作っているから、英語で気持ち良く聴けるっていうのを大事にしているし、それと一緒で、日本語も気持ち良く聴こえないものは入れない。その上で、ここは日本語を使おう、これは英語で全部聴かせたい、これは日本語で全部いけるくらいメロディーが素晴らしいから日本語で…とか、その時々で変えてるんです。そこを、器用にやれてるからかなって。
- EMTG:なるほど。だから、たとえば日本語がメインの「さよならに来ました」も、英語詞の「Like a Movie」も、同じように聴こえてくるのかなと思いました。
- さっき「1枚目だから気張らずにやれた」って言いましたけど、なんとなく、自分という人間がどんな人間であって、どんなことが出来てどんなことが出来なくて、どうあるべきでどうあるべきじゃなくて、どう話すべきでどう話すべきじゃないみたいなのが、大人になってわかってきたんですね。音楽とは全く別のところで、人間性として、<自分>っていうものが出来てきた。そんな風に人間性が自分の中でまとまった状態で、気張ることもなく曲をどーん!と書いたら、自然とその人間性が行き渡ることになると思うんです。その時に、その器用なところが”見栄え”を変えはするかもしれないけど、結局は、掘り下げると同じ人間が作ったものでしかないんですよね。だからきっと、そこまで感じてくださったのかなと思います。
- EMTG:根底の部分、ですね。よくビッケブランカの音楽をジャンルレスと表現されることもあると思うんですが、その点も同じ解釈なのかなと思うんです。
- そうなんですよね。これ初めて言いますけど、「ビッケブランカは、曲の景色がさまざまで」って言われると逆に「あぁ、さまざまに聴こえるんだ」って僕は思っちゃうんですよ。もう一個掘り下げれば、全部一緒なのになって。もう1周、もう2周聴いてもらえれば、同じ根っこの部分が見えてくるのになって感覚があったりはしますね。
- EMTG:その点も踏まえ、たくさんの方にこの音が届くといいなと思います。
- うれしいです。良いか悪いかわからないですけど、僕、結構ギリギリまで変えたりするんですよ。レコーディングでも、ブースに入ってまだ歌詞変えちゃうみたいな。これ、クセですかね(笑)。とにかく<いちばんいいもの>に近付けるだけ近付こうって、そういう気持ちで作りました。所詮1枚目だけど、最後の1枚かもしれないんで(笑)。
【取材・文:山田邦子】
リリース情報
FEARLESS
2017年07月05日
avex trax
01. FEARLESS
02. Moon Ride
03. Take me Take out
04. Want you Back
05. Stray Cat
06. さよならに来ました
07. Postman
08. Broken
09. 幸せのアーチ
10. Like a Movie
11. Slave of Love
12. THUNDERBOLT
02. Moon Ride
03. Take me Take out
04. Want you Back
05. Stray Cat
06. さよならに来ました
07. Postman
08. Broken
09. 幸せのアーチ
10. Like a Movie
11. Slave of Love
12. THUNDERBOLT
お知らせ
■コメント動画
■ライブ情報
FEARLESS TOUR 2017
09/14(木) 名古屋ダイアモンドホール
09/15(金) 仙台MACANA
09/17(日) 札幌KRAPS HALL
09/29(金) 梅田バナナホール
09/30(土) 福岡INSA
10/14(土) 赤坂BLITZ
篠島フェス2017 supported by ZIP-FM
07/16(日) 芝生広場/サンサンビーチ
NUMBER SHOT 2017
07/23(日) 海の中道海浜公演 野外劇場
ROCK IN JAPANFESTIVAL 2017
08/5(土) 国営ひたち海浜公園
WEST GIGANTIC CITYLAND‘17
08/6(日) 大阪 舞洲スポーツアイランド
RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO
08/11(金) 石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ
MORNING RIVER SUMMIT 2017
08/19(土) 大阪城野外音楽堂
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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FEARLESS TOUR 2017
09/14(木) 名古屋ダイアモンドホール
09/15(金) 仙台MACANA
09/17(日) 札幌KRAPS HALL
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10/14(土) 赤坂BLITZ
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