EMTG：『テレビズナイト』は、ORANGE RANGEのみなさんが高校生の頃からやっているイベントですよね？

HIROKI：はい。始めた頃は、同じ学校とか地元のバンドとかを集めてやっていました。

YAMATO：最初は対バンイベントだったんですよ。なんで名前が『テレビズナイト』になったんだっけ？

NAOTO：その頃、エミネムが流行っていて、D12というユニットの『デヴィルズ・ナイト』っていうアルバムがあったから、「じゃあ『テレビズナイト』にしよう」と。ただもじっただけで意味がなかったものが、ここまで来るとは驚きです（笑）

EMTG：今年で10回目ですか？

YAMATO：ちゃんと数えたやつが10回目なんだと思います。デビュー前に開催していたイベントもあるんですけど…。

NAOTO：もしかしたら数え忘れているのがあるかもしれませんが……。

HIROKI：あり得ます。

YAMATO：でも、僕らが「第10回」と言ったら「第10回」なんです（笑）。

EMTG：（笑）バスケ、BMX、スケボー、ダンスとかのストリートカルチャーや、沖縄の文化のエイサーとかとも融合しているイベントですけど、こういうコンセプトはいつ頃出てきたんでしょうか？

HIROKI：結構初期からこういうものになっていましたね。

YAMATO：昔、沖縄市にピラミッドというクラブがあって、そこで初期の『テレビズナイト』をやっていたんですけど、バンドのライブの転換時間にBMXとかダンスを入れていたんです。それをバージョンアップしていって、バスケとかスケボーとかも入れるようになりました。音楽を通していろんな楽しみ方をお客さんに伝えたいんですよ。

HIROKI：そういうのを自分たちと繋がりがある人に参加して頂きながらやっています。我々の地元は、観光客のみなさんがあまり来る地域ではないので、こういうものを通じて沖縄のことを知って頂けたらいいなと思っています。

EMTG：メンバーのみなさんも、様々な企画を提案しているんですか？

YAMATO：はい。手作り感が満載です。

HIROKI：「バスケ周りは、YAMATOお願いね」とか、みんなで分担し合っています。

EMTG：HIROKIさんは何担当なんですか？

HIROKI：僕は……何もしていないですね。

YAMATO：生放送をやっているじゃないか。

HIROKI：そうだった（笑）。ラジオの生放送の番組をやっています。バスケも担当したいんですけど、指をケガするとライブができなくなりますから。

YAMATO：お前、楽器は弾かないじゃないか！

EMTG：（笑）NAOTOさんの担当は？

NAOTO：僕は楽屋の管理です。楽屋に置くお菓子をめっちゃ食べますけど（笑）、いろいろ頑張っています。

EMTG：（笑）今回の『テレビズナイト017 in 闘牛場 FINAL』は、会場が「沖縄市野外ステージ」ですけど、もともと闘牛場なんですよね？

YAMATO：はい。僕の住んでいた家の近くなんですよ。そこは沖縄の夏の音楽フェスの『ピースフルラブ・ロックフェスティバル』の会場でもあるんです。沖縄の先輩ミュージシャンのみなさんが築いてきたイベントです。でも、ここの会場はなくなっちゃうんですよ。そういう場所で、最後に僕たちができるというのが、とてもありがたいです。精一杯表現できることを形にしたいと思っています。

HIROKI：『ピースフルラブ・ロックフェスティバル』は、僕らも目指していましたし、出られた時は、とても嬉しかったですね。闘牛場で闘牛自体は観たことはないんですけど、『ピースフルラブ・ロックフェスティバル』の会場として、たくさんの思い出があります。例えば、ORANGE RANGEがデビューする前にMONGOL800のライブを観たんですけど、お客さんがいっぱいだった景色が、今でも僕の中に残っています。

YAMATO：会場に入りきらないくらいのお客さんがいたんですよ。

NAOTO：僕も闘牛は観たことがないですけど、思い出がある場所です。

EMTG：牛は身近な存在でした？

NAOTO：はい。闘牛の牛が道を歩いているのも、見たことがあります。

YAMATO：スペインの闘牛の牛は、いかついけど細いじゃないですか。沖縄の闘牛の牛は相撲の力士みたいな感じです。

HIROKI：筋肉がすごいから、あんなに大きいんだろうね。

NAOTO：東京ドーム何個分だろう？

YAMATO：どんな牛だよ！

EMTG：闘牛場の跡地は、沖縄市多目的アリーナになるそうですね。

HIROKI：はい。ものすごく大きい施設になるようです。

YAMATO：琉球ゴールデンキングスのホームにもなりますし、幅広い使われ方をされる場所になるみたいですね。

HIROKI：ORANGE RANGEも、新しい施設でライブができたらいいですね。外の駐車場とかで。

YAMATO：中でやらせてもらおうよ（笑）。

NAOTO：アリーナだから、すごく大きい会場になるんだよ。ジャスティン・ビーバーくらいお客さんに来てもらえるようにならないと。

HIROKI：頑張ります！

EMTG：『テレビズナイト』も新しい会場でやれたらいいですね。今年もすごいバンドがたくさん出るし、お客さんは楽しみしていますよ。四星球、04Limited Sazabys、SCANDALなどが出るんですね。

HIROKI：はい。イベントとかフェスとかで一緒になったことがあるみなさんに声をかけて、出て頂けることになりました。

NAOTO：四星球、小道具を現地で作るのかな？

HIROKI：いろいろ考えてくれそうだね。沖縄の人たちにも、かっこいいバンドのライブをぜひ観てもらいたいです。

YAMATO：「『テレビズナイト』に来て良かったな」とか、県外から来たお客さんに「沖縄大好き」って思ってもらえたりするイベントになったら最高ですね。

EMTG：10月14日の開催ですけど、どんな服装とかをして行けばいいですか？

YAMATO：10月14日だと沖縄はまだ夏ですので、暑いですよ。

HIROKI：だから夏フェスに行くような感じで準備して頂ければ間違いないです。日焼け止めとかスキンケア対策は、絶対にしてください。

YAMATO：念のためにナイロンジャケットとかもあると安心ですね。

EMTG：僕の勝手なイメージですが、NAOTOさんは屋外が苦手そうですよね。

NAOTO：そんなことないです！　僕、アウトドア派ですよ。登山とかしますし、プールも行きますし、アウトドアが大好きです。あと、麺類とパンダも好き（笑）。

EMTG：失礼致しました（笑）。アウトドア派で麺類とパンダが好きなNAOTOさんから、お客さんにオススメしたい準備は？

NAOTO：冷えピタです。闘牛場はすり鉢状で、日差しが強いと思うので、あると気持ちいいと思います。

HIROKI：冷えピタを貼ったまま放っておくと、四角い日焼け跡が付いちゃうので、それだけは気をつけてください（笑）。

YAMATO：10月でも沖縄の太陽はすごいですからね。

EMTG：やはり「イケナイ太陽」なのでしょうか？

YAMATO：ほんとにそうです（笑）。

NAOTO：実はあの曲、そこから来ているんですよ。

YAMATO：お前、すぐ嘘つくんだから！

NAOTO：パンダが好きなのは本当です（笑）。

EMTG：（笑）今年はライブがたくさんありますね。この記事が掲載される頃には4枚目のオリジナルアルバム『ORANGE RANGE』を再現するコンセプトツアー『RWD← SCREAM 017』が始まっていますし、11月から来年の2月にかけては、全国ホールツアーじゃないですか。

HIROKI：ツアーはどちらもコンセプトが違うので、それぞれに楽しんで頂けると思います。去年は47都道府県を回りましたけど、今年もいろんな場所でライブができるというのが嬉しいです。

YAMATO：新曲作りも並行してやっているので、「ライブでできたらいいなあ」と、みんなで話をしています。

EMTG：新曲といえば、6月に沖縄ファミリーマート限定シングルとしてリリースされた『チラチラリズム』の配信が始まりましたね。

NAOTO：はい。こちらもぜひ聴いてください。後半でRYOさんの《乾杯～！》っていう声が出てくるんですけど、頑張りながら滑っていていい感じです（笑）。久しぶりのこういう雰囲気の曲なので、僕たちとしても新鮮ですね。

EMTG：ORANGE RANGEは、時々こういうユーモラスな要素が入った曲を作りますけど、永遠に忘れたくないスタイルですよね？

NAOTO：そうですね。こういう曲をやると若返ることができます。

EMTG：先日、『ORANGE RANGE LIVE TOUR 016-017 ～おかげさまで15周年! 47都道府県 DE カーニバル～ at 日本武道館』のDVDとBlu-rayもリリースされましたが、この作品の推しポイントはどの辺りでしょう？

YAMATO：Blu-rayは、映像が綺麗です！

EMTG：画質は内容とは関係ないですが……。

YAMATO：ライブ映像は自分で観ると恥ずかしくて、変な汗が出てくるんです（笑）。でも、ORANGE RANGEのライブの雰囲気を感じて頂けると思います。久しぶりの武道館でしたし、みんながガチガチになっていたところも伝わるかもしれません。

HIROKI：僕はそこまで緊張していなかったですけどね（笑）。ライブの映像も、ぜひみなさんに観て頂きたいです。

EMTG：2017年のORANGE RANGEも、働き者ですね。

HIROKI：そう見せているだけです。

NAOTO：意外と休んでもいますよ（笑）。自分たちのペースで楽しいことをやらせて頂いているので、充実しています。やりたいことをみんなで考えるのが好きなんですよ。

EMTG：沖縄ファミリーマート限定シングルの『チラチラリズム』は、お弁当容器の特殊パッケージで、ゴーヤチャンプルーがプリントされていましたし、こういうのもORANGE RANGEならではだと思います。

NAOTO：他のバンドがお弁当容器で出したとしても、もっと高級感のあるお弁当かもしれないですね。うな重弁当とか。

HIROKI：僕らはゴーヤチャンプルーの方が、しっくりくるんです。

EMTG：親しみやすいORANGE RANGEが主催する『テレビズナイト017 in 闘牛場 FINAL』を観たいと思っているみなさんに、最後に何か伝えたいことはありますか？

HIROKI：今回は初めての場所ですし、規模も大きいんですけど、協力してくれる方々やバンドがたくさんいてくれて幸せです。『テレビズナイト』は「ORANGE RANGE presents」ではあるんですけど、たくさんのみなさんの力をお借りして実現できているので、今回も素晴らしい景色を作れたいいなと思っています。まだ発表していないとびきりのゲストも楽しみにしていてください！

【取材・文：田中 大】