超待望! 約8年ぶりのフルアルバム完成。エッグの3人に今こそ急接近!

EGG BRAIN | 2020.01.29

 約3年間の活動休止期間を経て、EGG BRAINがシーンに帰ってきた! まずは手始めに再始動シングル「Start From Scratch」を発表、それに伴うお披露目ツアーで全国を駆け巡った彼ら。そして、ここに久々となるニューアルバム『AIN’T SEEN NOTHING YET』を完成させた。今作もデビュー時から貫いてきたパンキッシュなスタンスはそのままに、歌って踊って騒ぎたくなるライブ映え抜群の良質な楽曲が目白押しだ。メンバー自ら「第2章」と語るように、3ピースの結束力を一段と高め、EGG BRAINらしさに磨きをかけた今作の魅力について、メンバー3人に話を訊いた。

EMTG:EGG BRAINは2019年1月に再始動しましたが、それから現在までの率直な心境を教えてもらえますか?
JOEY(Vo/Gt):一度音楽から離れて、今は視野が広がったと思います。メンバーに対しても、以前やったら「なんでやねん!」と思ってたことも、「そういう考えがあるんやな」って受け止められるようになったんですよ。今まではヘンに気を遣ってたところもあったけど、今はバンドを良くするために言いたいことも言えてるから。
KUN(Ba/Vo):活休の間にいろんな人に出会ったし、それは貴重な体験でした。バンド的には休止前よりもコミュニケーションは取れてますからね。今のほうが円滑です。あと、松原さん(所属レーベル「PINEFIELDS」代表取締役)という大事な核を失くしたこともあり、自分らでしっかり考えてやらなあかんなって。
Uchie(Dr):バンドを続けるために活休したんだなと思いますね。今もこうして集まって、CDを出せてますからね。
EMTG:活休を決めた当時は、どれだけ休むか決めていたんですか?
JOEY:全然決めてないです。復活できるとも当時は思ってなかったから。
EMTG:再びやろうと思ったきっかけは?
JOEY:すごく久しぶりに僕とKUNちゃんで飲みに行ったんですよ。会う少し前に曲作りをしてたから、そこで曲を聴かせたら、「ええやん!」という反応をもらって。
KUN:居酒屋で曲を聴いたときにEGG BRAINの感覚が戻ってきて。「アレンジはこうしたらええやん!」って口を出してる自分がいて(笑)。それから「またバンドできたらいいよね」という話になりました。
JOEY:そのあとに、今度は3人で飲みに行ったんですよ。そこで「こういうバンドにしたい」という3人の方向性が揃った感じです。純粋にこの3人で作品やツアーを回りたいという気持ちになれました。
KUN:活休の間にSNSで待ち続けてくれるお客さんの存在も知ってたし、そういう人にも支えられました。前回の活動再開お披露目ツアーでもそれを感じましたからね。
JOEY:びっくりしました。ゼロから始めようと思ってたので、誰も待ってないんじゃないかと感じてたくらいで。再始動したときにファンやバンドマンから喜びの声をもらえて、それはうれしかったですね。
Uchie:俺は東京で音楽活動してたんですけど、そこにEGG BRAINのファンが来て、「いつ復活するん?」という声を常に聞いてたので、ああ、期待されてるんやなって。
EMTG:そもそも2007年に結成した当時は、どんな音楽を目指してました?
Uchie:速いビートのメロディックパンクというよりは、ロックとか、ポップパンクなのかなって。
KUN:結成したときに大きな軸が3つあって、1つ目は爽やかで疾走感のある曲、2つ目はマイナー調のエモーショナルな曲、3つ目は少し遊んだような曲があればいいなと。ジャンルというより、その3つを大事にしてました。
JOEY:基本はメロディをいちばん活かせるアレンジを意識してます。
EMTG:当時、参考にしてたアーティストは?
Uchie:BLINK-182とか。今作のリズムに関してはGREEN DAYを意識したかな。『Dookie』(3rdアルバム)、『Warning』(6thアルバム)辺りですね。
JOEY:ギターを始めたのはX JAPANで、METALLICA、KISS、CHILDREN OF BODOMも好きやったし。大学で「Drive-Thru Records」系のバンドやTHE ATARISとか聴いてたので、EGG BRAINとしてはその辺の影響が大きいかなと。ただ、作るときはあまり意識せず、自分のフィルターを通して出してます。
KUN:できる限り誰っぽくとかならないように意識してます。JOEYのメロディとUchieのドラムに挟まれた立場なので、それがうまく融合するように考えてます。今作で言うと、ベースラインはよりシンプルに仕上げました。特に歌のメロディを聴いてもらいたくて、どっしりしたベースを弾こうと。
EMTG:なるほど。新作の話は追って訊きたいんですが、昨年1月の再始動とともに限定シングル「Start From Scratch」をリリースしてますよね。
EGG BRAIN「Start From Scratch」Music Video
JOEY:せっかく再始動するなら新曲を出したくて。ファンが聴きたいと思うEGG BRAINらしい曲を作ろうと。
KUN:待ってくれてた人に、あの頃と比べてめちゃくちゃ変わったって思われたくないから。「大丈夫やで!」って言いたくて。
EMTG:「Start From Scratch」は爽快かつスケール感のあるメロディで、まさにEGG BRAINらしい1曲ですね。
JOEY:普段、歌詞は僕しか書かないけど、この曲だけ3人で書いたんですよ。歌詞はゼロからやろうという気持ちを書きました。
EMTG:《帰還宣言!/何度諦めかけても/音楽は鳴り止まなかった/よっしゃ夢を見に行こう つかみ取るんだ/置いてきたあの夢を(和訳)》の歌詞も熱いですね。
KUN:Uchieさんがいい歌詞を書いてくれましたからね。
Uchie:まさにその《帰還宣言!~》のくだりですね。JOEYから「復活に対する意気込みをください」と言われて、LINEで送ったら、それがそのまま歌詞になってました。
KUN:(メンバーを)操るのが上手くなったと思いますね。
JOEY:活休したから、上手に操れるようになりました(笑)。
全員:ははははは!(笑)。
EMTG:“置いてきたあの夢”とは、具体的に何かあるんですか?
Uchie:自分の中でEGG BRAINは不完全燃焼で終わったから。もっともっとバンドを大きくしたいってことで、アメリカとか海外ツアーにも出たいし。今もその夢はありますね。
EMTG:今作の中身についてですが、既発曲「MUZIC」「VITAMIN」に加え、「METEOR」は再録してますよね?
EGG BRAIN / METEOR
KUN:そうですね。「METEOR」は会場限定シングルで出してたもので、聴きたいけど聴けない人も多かったから、このタイミングでちゃんと届けようと。
Uchie:当時、絶対流通させないというコンセプトで売ってて、そのままの音で出したら約束を破ることになりますからね。
JOEY:「MUZIC」「VITAMIN」は僕らの代表曲だし、第2章を迎えるうえで改めてたくさんの人に聴いてもらいたいから、昔の曲も入れました。
EGG BRAIN / MUZIC(OFFICIAL MUSIC VIDEO)
EMTG:今回の新曲に関して、作り方が変わったところはあります?
KUN:基本的には変わらないですね。アレンジで挑戦したところはありますけどね。
EMTG:「Surfin’ In The Blue」「Diamond」は哀愁漂う2曲で、曲調自体も新しさを感じました。
KUN:(曲調の)幅が広がったと思うし、それはまさにチャレンジした2曲です。違う楽器も入れてますからね。今までは3人で鳴らす音だけを詰め込んでたけど、今回のタイミングで楽曲が良くなることを第一に考えたんですよ。「Diamond」は最初にオルガンを入れてます。
JOEY:「Diamond」ではスウィングっぽいリズムを入れたり、「Surfin’ In The Blue」もシンセサイザーをうっすら入れてて、それも新しいですね。ドラムのリズムに関しても3人で話し合ったんですよ。
KUN:これまでは音を埋めるメロコア的なアプローチも多かったけど、音を抜いて間を抜くことを心がけました。
EMTG:ラストを飾る「Brighter Than Ever」はMVにもなってますが、今作を締め括るのに相応しい曲だなと。
EGG BRAIN「Brighter Than Ever」Music Video
JOEY:それこそ最後に出来た曲なんですよ。これは松原さんについて歌った曲なんですけど、この曲が出来たことで最後のピースが揃った感じがしますね。歌詞も以前よりリアルになったと思います。昔はいろんなことを想像して書いてたけど、ここ最近はライブで感じたことや復活した意気込みだったり、そういうことを歌ってますからね。リアルな歌詞のほうがライブのときに伝えやすいし、より聴いてくれる人の心に刺さるんじゃないかと。
EMTG:わかりました。今作を引っ提げたレコ発ツアーが2月から始まります。
JOEY:2019年は第1.5章という感じで、2020年からほんまに第2章やなと思ってるんですよ。アルバム名も「まだまだこれから!」という意味合いを込めてますからね。今回はライブ向けの12曲ができたと思ってるので、一緒にライブでお客さんと遊ぶのが楽しみですね。
KUN:まったく同感です。去年のツアーで待っててくれた人に出会えて、すごく良かったから。まだ出会えてない人、行けてない土地に出向いて、またファンが増えてくれたらいいなと思ってます。このアルバムを聴いて、ツアーに来てほしいですね。
Uchie:ほとんど言われましたけど……ライブハウスでお世話になった人にも会いたいし、このツアーに限らず、これからもいろんな場所に足を運びたいと思ってます。
EMTG:個人的には、パンクシーンをEGG BRAINにも盛り上げてもらいたいなと。
KUN:いや、ほんとですね。それはよく言われます。ジャンル的にもかっこいい音やと思うし、シーンの一端を担う存在としてやっていきたいですね。

【取材・文:荒金良介】

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リリース情報

AIN’T SEEN NOTHING YET

AIN’T SEEN NOTHING YET

2020年01月29日

LAUNDRY RECORDS / PINEFIELDS

01 Welcome To The ROCK SHOW
02 Dear My Friends, Thanks For A Miracle
03 Start From Scratch
04 MUZIC
05 Surfin’ In The Blue
06 Bob
07 Live In The U.S.A
08 One Big Rainbow
09 METEOR(Album Ver)
10 VITAMIN
11 Diamond
12 Brighter Than Ever

AIN’T SEEN NOTHING YET

お知らせ

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■ライブ情報

Welcome To The ROCK SHOW Tour 2020
02/24(月・祝)京都 MUSE
02/28(金)香川 高松DIME
03/21(土)鹿児島 SR HALL
03/22(日)熊本 Django
03/28(土)三重 M’AXA
04/11(土)神奈川 横浜F.A.D
04/12(日)千葉 LOOK
04/14(火)栃木 宇都宮HEAVEN’S ROCK2/3(VJ-4)
04/15(水)秋田 Club SWINDLE
04/17(金)青森 八戸FOR ME
04/18(土)岩手 盛岡Club Change
04/23(木)島根 出雲APOLLO
04/25(土)山口 周南rise
04/26(日)広島 SECOND CRUTCH
05/07(木)石川 金沢vanvan V4
05/09(土)新潟 GOLDEN PIGS BLACK STAGE
05/10(日)長野 松本ALECX
05/30(土)岐阜 柳ヶ瀬Ants
05/31(日)静岡 UMBER
06/04(木)群馬 前橋DYVER
06/05(金)茨城 水戸LIGHT HOUSE
06/09(火)福島 郡山PEAK ACTION
06/10(水)宮城 仙台MACANA
06/19(金)福岡 CB
06/20(土)大分 club SPOT
07/10(金)北海道 札幌BESSIE HALL
07/18(土)愛媛 松山WStudio RED
07/19(日)岡山 CRAZYMAMA 2nd Room
Northern19 presents HOLY DYVERS vol.3
02/07(金)東京 渋谷TSUTAYA O-EAST
w/ Northern19 / ハルカミライ / TOTALFAT

HEY-SMITH presents OSAKA HAZIKETEMAZARE TOUR 2020
02/08(土)宮城 RENSA、darwin、JUNK BOX、MACANA、enn 2nd、enn 3rd
02/22(土)大阪 なんばHatch、BIGCAT、DROP、SUN HALL、FANJ twice、Pangea

ROTTENGRAFFTY “ハレルヤ Tour 2020"
02/16(日)広島 LIVE VANQUISH

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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