This is LAST、赤裸々な描写と心情の吐露が盛り込まれた2ndミニアルバム『koroshimonku』完成!

This is LAST | 2020.03.31

 This is LASTへの注目が一気に高まるきっかけとなった「殺文句」――YouTubeで公開されたMVに対する反響が徐々に広がり、彼らを取り巻く状況を大きく変えたこの曲の新録と、多彩な新曲を届けてくれる2ndミニアルバム『koroshimonku』が完成した。赤裸々な描写と心情の吐露が盛り込まれている各曲は、鮮烈な印象をたくさんのリスナーに与えることになるだろう。サウンド面でも新境地がたくさん切り拓かれているこの作品について、メンバーたちに語ってもらった。

EMTG:去年の11月に初の全国流通盤(1stミニアルバム『aizou』)をリリースしてから、何か変化はありました?
菊池陽報(Vo/G):何て言うんでしょう? 「気絶してた」みたいな感覚でしたね(笑)。
EMTG:(笑)。どういうことですか?
陽報:かなりすごいスケジュールだったんです。
鹿又輝直(Dr):「駆け抜けた」っていう感じは、たしかにあるな。
りうせい(Ba):全国ツアーも初めてでしたからね。
EMTG:目まぐるしい毎日はもちろん大変だと思いますが、充実感はあったのでは?
陽報:ほんとその通りです。最高に幸せでしたから。
EMTG:濃密な日々の中で作った今回の作品は、どのようなものにしたいと思っていました?
りうせい:全体的に、ライブをイメージしたというのはあったよね?
陽報:うん。今回は、ライブで演奏するということをかなり考えていましたね。「最善よりも最高を目指そう」っていうことも話していました。それがオケにも表れてると思います。
輝直:僕もドラムのフレーズとかチューニングとかに関して、いろいろ挑戦しましたからね。
陽報:僕はギターのアンプを何台も試しました。機材はもちろん、フレーズもいろいろ試して、収拾がつかなくなるくらいだったんですけど、最高の出来栄えになったと思っています。
りうせい:ベースはライブで出してる音のまま録って、それを後から微調整しました。だからライブに近い生感があるものになっていますね。
陽報:今回、曲としての最高の形を目指した結果、ライブではあり得ない奏法とかを盛り込んだ面もあるんです。例えば「結び」は、ハイハットが閉じてる時の音と開いてる時の音を重ねて鳴らしていたりするんですけど、それはライブでは再現不可能ですから。
輝直:ライブで叩こうとしても腕の数が足りません(笑)。
陽報:「ライブではできないから」ということにはとらわれず、やりたいことをまずはやってみたのが、今回の盤です。「やってみよう」が、前より増したんです。ライブはライブとして考えて、音源としてのクオリティを高めたかったので。
EMTG:「殺文句」も、改めて録り直したんですね。
陽報:はい。もともとの「殺文句」の良さもあるし、新しく録るならではの良さもきっとあるはず……っていうせめぎ合いがありました。「前の方が良かったよね?」っていうのをレコーディングの途中で感じるようになったんですけど、昔の自分を思い出すというのが非常に難しかったです。
りうせい:楽器のプレイに関しては、グルーヴの面で昔を上回ろうって思ってました。他の曲に関してもそうなんですけど、今回のレコーディングで一発録りをするようになって、ノリが出るようになったと思います。
輝直:今回、全体的にグルーヴ感が出てると思います。あと、前回はスタジオのドラムを借りて録ったんですけど、今回はスネアやシンバルとかを持ち込んだので、自分が好きな音にもなってますね。
EMTG:「殺文句」は、This is LASTのターニングポイントとなった曲ですよね。この曲によって、たくさんの人に知られるようになりましたから。
陽報:「殺文句」をジワジワと聴いていただけるようになったのが、1年くらい前でしたね。録り直すにあたって歌詞を少し書き直すことも考えたんですけど、「書き直すのは違う。完成してるな」って思いました。溢れてくる言葉をそのまま書いて、3分とか5分くらいで出来上がった歌詞なので、「これでいいのかな?」と最初は思ったんですけど、すごくしっくりきているんです。
EMTG:りうせいさんは、本心がこもっていないと感じる歌詞に関してはダメ出しをするそうですが、「殺文句」に関しては、これが完成形だという確信が最初からあったんじゃないですか?
りうせい:そうでしたね。最近の歌詞もそうなんですけど、精度と練度がすごく上がっていて、「こう書いた方がいいな」っていう答えがあき(陽報)の中で既に出てるのを感じるので、添削をしないようになってます。
陽報:「添削」って言うな(笑)。
りうせい:(笑)。前までは「小説かよ!」っていうくらい難しい言葉を使ったりもしていたんですけど、それによって伝わらなかったら意味がないですよね。最近は、言葉の選択もいいバランスになってると思います。
EMTG:「殺文句」は、彼女の浮気というつらい体験から生まれた曲ですけど、少しは気持ちが前向きなものに昇華されたような感覚はあります?
陽報:それはまったくないですね(笑)。気持ちをえぐられるので、僕は歌詞を改めてじっくり見直さないようにしているんです。「殺文句」の歌詞を書き直すことを考えた時は、読み直しながら気持ちがえぐられて、すごくつらかったです。心臓を握られるような感覚があるんですよ。自分は好きな女の子に依存してしまうタイプなんですけど、その時のつらい感覚が今でもよみがえります。
EMTG:この曲を歌うのは、身を削るような感覚もあるということでしょうか?
陽報:そういう感じはあります。浮気の中にもいろんなジャンルみたいなものがあると思うんですけど、僕はそれをほぼ制覇してるので、まだまだ書きたいことはあるんです。
りうせい:浮気のジャンルって何?(笑)。
輝直:ジャンルっていうか、浮気のされ方な?
陽報:「され方」って言うな! 柔らかい言い方にしたんだから(笑)。
EMTG:(笑)。「プルメリア」も「殺文句」とは異なるジャンルの浮気ですよね。
陽報:はい。自分が彼氏だったはずなのに、元カレみたいなことになってて、「いつから?」っていうような状態の曲なんですけど。そういうことを告げられつつも離れるよりはましなので、そのまま一緒にいて。でも、「私が会いたいと言うまでは連絡をしてこないで」みたいな感じで……っていうことを描いてます。
EMTG:相手の都合のいいようにキープされている状態ということですね。
陽報:今思えばそうなんですけど、その当時は「俺、すごい尽くしてるなあ。これが愛だ」みたいになってたんです。
EMTG:恋愛って一種の病気みたいなものだから、その真っ只中だと冷静な判断ができなくなるんですよね。
陽報:ほんとそうですね。だから恐ろしくて。
りうせい:他の人から冷静な意見を言われても、まったく耳に入らなくなるんですよね。
陽報:でも、「プルメリア」の彼もいつか魔法が解ける時期が来るので、それを今後の作品にしたいと思ってるんですけど。
輝直:新曲?
陽報:うん。タイトルは「新殺文句」っていうんですけど。
輝直:小学生レベルの発想(笑)。
EMTG:(笑)。タイトルに関しては冗談として受け止めておきますが、新しい切り口の曲は、今後生まれそうですね。
陽報:はい。まだ描きたいことは、いろいろあるんです。
EMTG:「恋愛凡人は踊らない」の歌詞も、新鮮な切り口ですよね。爽やかな曲かと思っていたら、いきなりドロドロした本音が飛び出すじゃないですか。
陽報:途中から様子がおかしくなるんです(笑)。これは初めてバンドのオケから作った曲で、最初は歌詞をちゃんと書けるか自信がなかったんですけど、面白く作れました。言葉遊びを考えるのも楽しかったです。
EMTG:他の曲に関しても言えることですけど、歌詞のストーリー展開と呼応して、サウンドも多彩なニュアンスを醸し出していますね。
陽報:サウンド面に関しては「行くべき時は思いっきり行く、シンプルなものはシンプルに」っていうような感じだったんです。例えば「プルメリア」とか、すごくシンプルですから。
りうせい:「プルメリア」は、ギター、ベース、ドラムの音だけですからね。
EMTG:間奏のギターが、歯軋りみたいなものすごい音なのが印象的です。
りうせい:それは電動ドリルにピックをつけて弾いたんです。
陽報:「プルメリア」もそうなんですけど、今回は3人の音を大事にしつつ、そこにどう更にアプローチするかを考えたんです。だからピアノが入っている曲とかも、3人の音を大事にした結果、自然とプラスアルファの音を入れることになったっていうことですね。
EMTG:例えば「ルーマーをぶっ壊せ」は、ピアノが入っていたり、ギターのエフェクトで空間の広がりを出したりしていますね。
陽報:はい。最初はギターで普通にコードを鳴らしてたんですけど、何か違う感じがしたんです。「ピアノでコードを引っ張ってみたらどうだろう?」ということになって、このアレンジになりました。
EMTG:ドラムは、クローズド・リム・ショットをしていますね。
輝直:はい。レコーディングでは結構苦戦しました。僕はもともとメタルコアをやっていて、真っ正直なリズムか変拍子しか叩いてこなかったので、こういうサンバ系みたいなのは珍しいです。
陽報:「ルーマーをぶっ壊せ」は、ひとつひとつの要素をすごく考えて作りました。自分たちを活かすために何かをミックスしていくような行為は、今回すごく楽しめましたね。
EMTG:「結び」も、すごくサウンドが心地いいです。
陽報:1本のドラマのようなイメージがありつつ、今までにないものを作りたかったんですけど、最強のものになりました。This is LASTの、今到達できる最高レベルだと思います。
りうせい:僕、アコースティックのデモが送られてきた段階で、聴きながら泣いちゃいましたからね。
輝直:僕は、この曲を毎日聴いてます。バンドマンの視点の曲でもあるので、自分が主人公になれるような感覚もあるんですよね。
陽報:今回、こういう手応えのある曲も作れましたし、自分たちの集大成の成長過程を形にできたと思います。だから「次に行こう!」っていう気持ちにもなってるよね?
りうせい:うん。作品を作ることによって「次、こういうことをやってみたい」っていうのが、どんどん出てきてますから。
輝直:「作って終わり」じゃないってことですね。
陽報:作る時は全てを込めるので、完成した直後はちょっと燃え尽きた感じにはなるんですけど(笑)。でも、ここからまた更にいろいろ形にしていきたいと思ってます。

【取材・文:田中 大】

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リリース情報

koroshimonku

koroshimonku

2020年04月01日

KURAMAE RECORDS

01.殺文句
02.プルメリア
03.恋愛凡人は踊らない
04.ルーマーをぶっ壊せ
05.結び

お知らせ

■コメント動画




■ライブ情報

This is LAST「koroshimonku」
Release tour 2020"o,o"

04/03(金)千葉LOOK ※公演延期
04/17(金)神奈川BAYSIS
04/23(木)music zoo KOBE 太陽と虎
04/25(土)熊本Django
04/26(日)福岡Queblick
05/03(日)宮城FLYING SON
05/05(火)石川GOLD CREEK
05/16(土)大阪LIVE SQUARE 2nd LINE
05/17(日)愛知RAD HALL

This is LAST「koroshimonku」
Release tour 2020 FINAL"モノロジー"

05/30(土)渋谷WWW

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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