福岡発新世代ネオ・ソウル・バンド「yonawo」、Fanplus Musicに初登場!

yonawo | 2020.04.17

 昨年11月にワーナーミュージックからシングル「ミルクチョコ」でメジャーデビューした4人組バンドyonawoが、4月15日にファーストミニアルバム『LOBSTER』をリリースした。音数を抑えたアンサンブル、さりげない起伏をたどるメロディに静かな情熱をたぎらせた歌で、6曲かけてジワジワと温度を高めていくようなメロウなグルーヴがとても魅力的だ。音楽の好みの幅広さ、素養の高さを感じさせるハイブリッドな福岡発“ネオ・ソウル・バンド”がFanplus Musicに初登場。バンドとしてのキャリアから順を追って訊いてみた。

――yonawoを結成するまでの4人の音楽遍歴を教えてください。
荒谷翔大(Vo):母が音楽好きだったこともあり、小さいころからノラ・ジョーンズや松任谷由実、竹内まりやが家で流れていました。その影響で僕も次第に音楽に興味を持つようになり、歌も好きでよく歌っていたんです。たまたま初めて自分で買ったCDがビートルズの赤盤と青盤だったので、そこから洋楽に入って、ストロークスやアークティック・モンキーズを好きになりました。その後、最初に組んだバンドでベースをやっていた子が邦楽にも詳しくて、はっぴいえんどの「風をあつめて」を教えてくれたんです。聴き心地も良かったし、風景も浮かぶし、スッと入ってきて、自分も日本語で曲を書いてみたいと思うようになりました。最初はアカペラで作っていたのですが、斉藤にギターを教えてもらってからギターでも作り始めて、東京事変やペトロールズも聴くようになり、コードもいろいろ知っていく中で、作る音楽の幅も広がっていったという感じです。
斉藤雄哉(Gt):僕は親がミュージシャンをやっていて、ライブハウスによく連れていってもらっていたこともあり、自然と音楽に触れる環境の中で育ったんです。最初のころはパンクをよく聴いていて、小さいころの映像を見るとドラムセットでHi-STANDARDの曲を叩いていたりします(笑)。家に楽器があったので、ギターもその流れで始めました。その後、徐々にオアシスとかUKロックが好きになり、さらに東京事変やペトロールズも聴くようになって。あと、The Strokesの『Angles』とかRadioheadの『OK Computer』を聴いて「なんじゃこりゃ? これもうバンドじゃないな」って思ったのをきっかけに、打ち込みにも興味を持って、ダフト・パンクにハマったり、サンプリングされているジャズとかR&Bにも関心を広げていきました。
田中慧(Ba):僕は中学生のときにたまたま深夜のテレビで流れていた洋楽がきっかけです。「かっこいいな」と思ったら自分でいろいろ調べたりして、アークティック・モンキーズやストロークス、ニルヴァーナ、ヴァインズなどが好きになりました。バンドを始めたのは高校のときで、最初はギター&ヴォーカルだったんですけど、yonawoに入ってからベースをはじめて今に至ります。ジェイムス・ブレイクとかボーズ・オブ・カナダとか、ああいうちょっと暗くてメランコリックなエレクトロもすごく好きですね。スティーヴ・レイシーとかレックス・オレンジ・カウンティも好きですけど、ジャンルで聴くというよりは、ちょっとダークというか、哀愁のあるものが好きなのかもしれないです。
野元喬文(Dr):姉2人がピアノをやっていて、僕も習ったんですけど、すぐやめてしまったんです。その後に習い始めた和太鼓に熱中して、気づいたら音楽が好きになっていました。高校時代にドラムを始めたのもその流れですね。最初は慧と一緒にロック系のバンドをやっていました。ずっとオルタナティヴなロックが好きで、ドラムもアークティック・モンキーズの『AM』みたいな、ハードでシンプルなフレーズが好きだったんですけど、姉ちゃんが持っていたサカナクションのCDを聴いて「ヤバい!」ってなってから電子音の良さを知り、ダフト・パンクにハマったりしました。
――中学時代に同じサッカーチームに所属していた荒谷さんと斉藤さんが音楽の話題で意気投合したのがバンドの始まりの始まりだそうですね。そのときどんな話をしたか覚えていますか?
斉藤:ビートルズやカーペンターズの話で意気投合したのを覚えています。好きな音楽の話をするうちに自然と仲良くなっていきました。
――田中さんと野元さんは斉藤さんの高校の友達で、斉藤さんが荒谷さんに紹介したそうですが、一緒にバンドをやることになったきっかけは?
斉藤:高校に入って最初に仲良くなったのがのもっちゃん(野元)なんです。共通の友達から「あいつフー・ファイターズ好きらしい」って聞いて、「そんなやつおるんや!」と思って、話しかけました。その後、のもっちゃんがドラムでバンドに入ってくれることになって。最初は違う子がベースを弾いていたんですけど、学年が1個上だったから、受験でだんだんと集まれなくなってしまったんです。荒ちゃんは先に高校を卒業して、1年ちょっとワーキングホリデーでカナダのバンクーバーに行ってたんですが、帰ってくるタイミングで俺たちも高校を卒業して、そのころに慧がベースで入ることになりました。慧はもともと別のバンドでギターヴォーカルをやってて、ジャンルもめっちゃロックだったんですけどね。
田中:前から荒ちゃんが弾き語りで歌った曲を聴いていて個人的に好きだったんです。雄哉と2人で食事していたときに「yonawoにベーシストがいないなら、俺が担当するからメンバーに入れてほしい」と立候補しました。荒ちゃんがまだカナダに行ってたときなので、TV電話で直談判した形ですね。
――現在のバンドの音楽性はどのようにして固まってきましたか?
荒谷:正直、自分たちとしては今もスタイルはまだ固まっていないと思っています。曲ごとやそのときの気分でもスタイルはけっこう変えているつもりなので、yonawoとしてのスタイルを作っている意識はないですね。
斉藤:アレンジをするとき、コードと詞とメロディーに沿う形で曲ごとに変えているので、統一されたyonawoとしてのスタイルはあまりないと僕も思います。
――全員が一致して好きなのがアークティック・モンキーズ、チェット・ベイカー、ビル・エヴァンスということですが、それぞれどんなところが好きですか?
斉藤:アークティック・モンキーズはアレックス・ターナーの歌い方も好きですし、アルバムごとにアレンジも全然違うのが好きです。
荒谷:チェット・ベイカーはとにかく声ですね、彼を描いた映画もあるんですが、それを観て、人生まで含めて惹かれるものがありました。
野元:音楽はもちろんですが、ビジュアルも込みで好きなんです。
――4人一緒に過ごすときはどんなことをしていますか?
斉藤:うちに集まってみんなで制作したり、あとは飲みにいったり、みんなでサウナとかに行ったり、本当に友達として遊んでいることが多いです。
――メジャーデビューの経緯を教えてください。
荒谷:ワーナーの方が東京から福岡にライブを観に来てくれたのが最初です。最初から契約の話とかをしたわけじゃなく、「川谷(絵音)くんから教えてもらったんだけど、かっこいいね」みたいに言ってくれて。そこで「メジャーっていうのはこういうもの」って教えてくれた感じです。その後、今の事務所にも所属が決まって、ワーナーとも一緒にやろう、となりました。
――今も福岡在住の4人ですが、福岡の好きなところを教えてください。
斉藤:とにかくご飯がおいしいです。
荒谷:あと全体的に寛容な人が多いですね。他の県から来た人にも優しいし、みんなまわりの人と尊重し合っている空気感が好きです。
――一方、東京についてはどんなことを感じますか?
田中:物は本当に多いですね。東京に行けばなんでも手に入るとは思います。
斉藤:個人的にですが、福岡と比べると人との距離が遠い気がします。人が多いというのもありますけど。
――『LOBSTER』に収録された曲を作り、レコーディングしていたころは、どんな音楽を聴いていましたか?
荒谷:僕は宇多田ヒカルさんとかかな。正直あまり覚えていないです(笑)。
野元:僕はダニエル・シーザーとかですね。
――「矜羯羅がる」の《ほら今刺せ》《片手にぶらぶら下げ》をはじめ、響きを重視して言葉を選んでいる印象を受けました。ソングライティングで心がけていることは?

荒谷:歌っていて心地の良い歌い回しは意識していました。「矜羯羅がる」を作った当時と今とではまた意識していることが違って、最近は詞や言葉からインスパイアされて曲を作ることが多いですね。
野元:一度、荒ちゃんと旅行に行った帰りに落ち葉が落ちる風景を見かけたんですけど、そこからインスピレーションを得て曲を作ったりもしていて、びっくりしたことがあります。
荒谷:そう。どうってことない日常から言葉を拾って、組み立てていくことも多いですね。
――英語で始まって途中から日本語になる「26時」や、歌メロが英語でコーラスが日本語の「ミルクチョコ」が新鮮でした。どんな狙いがあるんでしょうか?
荒谷:どちらも最初は英語だけの曲だったんですけど、自分の中でなんとなく「日本語を入れたいな」という願望が出てきて入れました。日本人なので日本語の方が表現しやすいというだけで、狙ってとかではないですね。思いつきです。

――yonawoの曲作りはいつもどんな感じで進んでいくんでしょうか?
荒谷:基本は僕が作詞作曲を担当しているので曲の大枠を作って、スタジオなどでメンバーみんなでアレンジを詰めていく形が多いです。
――アレンジ面での3人のインプットはどんなものがありますか?
田中:例えば「26時」の特徴的なベースのフレーズは、荒ちゃんから送られてきた曲をベランダで聴いていて、ふと思いついてできた感じです。特に時間はかからなかったですね。
野元:この曲のドラムのフレーズは、イエロー・デイズやテーム・インパラが好きなので、そういったところから影響を受けて出てきた感じです。
斉藤:「ijo」のギターアレンジはレディオヘッドの『OK Computer』をいろいろ研究したりしてできました。

――野元さんのドローイングも印象的です。
野元:シンプルに自分の絵を見て感動したりしてくれる人がいるのが嬉しいです。
――4人それぞれ、自分と同じパートの憧れのミュージシャンは誰ですか?
荒谷:憧れを越えているんですが、ボーカリストではジョン・レノンですね。自由な感じで、どこかあやうい感じが好きです。
斉藤:ジョー・パスですね。ギターがうますぎて純粋に好きです。
田中:ポール・マッカートニーですね。曲も作れるし、歌えるし。あとはベースプレイがかっこいいです。
野元:黒人のドラマーなんですが、スティーヴ・ジョーダンには憧れています。グルーヴィで好きなように叩いている感じが本当に好きですね。
――「俺らのバンド最高だな!」と思うのはどんなときですか?
荒谷:メンバーが全員遅刻するとき(笑)。
野元:一度、東京で大事な打ち合わせがあったときに荒ちゃんがサウナに行って遅刻してきたんですよ。本当はダメなことなんですけど、最高だなと思いました(笑)。
――コロナ禍の収束が見えず、ライブもできなくて不安の大きい時期だと思いますが、どう過ごしていこうと思っていますか?
荒谷:今の状態でやれることを全力でやれたらと思っています。家で制作を進めたりですかね。
――最後にバンドとして、あるいは個人としてやってみたいことはありますか?
斉藤:生活する場所を変えたりして、今の環境を変えてみたいと気持ち的には思っています。あとはyonawoとしてプライベートスタジオを作りたいです!

【取材・文:高岡洋詞】

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リリース情報

LOBSTER

LOBSTER

2020年04月15日

ワーナーミュージック・ジャパン

01.矜羯羅がる
02.ijo
03.しあわせ
04.26時
05.Mademoiselle
06.ミルクチョコ

お知らせ

■配信リンク

yonawo『LOBSTER』
https://yonawo.lnk.to/LOBSTER



■ライブ情報

yonawo 1st Mini Album
「LOBSTER」release live

05/22(金)大阪 梅田Shangri-La
w/ 君島大空
06/13(土)東京 恵比寿LIQUIDROOM
w/ 韻シスト

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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