圧巻のステージを展開したONE OK ROCK、熱狂のZEPPライブを速出しレポ!
ONE OK ROCK | 2011.05.31
開演前から熱気に包まれた場内にメンバーが登場すると、フロアの底から怒号のような大歓声が沸き起こった。Tomoya(Dr)がスティックを持った両手を高く掲げたのを合図に、「Riot!!!」でライブはスタート。その瞬間、“オイ!オイ!”と力強く拳を突き上げるオーディエンス。ダイナミックで重厚なアンサンブルから生まれるグルーヴと共に、モッシュ&ダイヴ、ヘドバンがあちこちで巻き起こり、ステージとフロアが大きなウネリを上げて大暴走!
“今日は身が滅びるまで、声から何から何までこのステージに起き散らして帰りたいと思っています!!”とTaka(Vo)。続いて演奏された「未完成交響曲」では、波打つように飛び跳ねるフロアに向かって、“お前らの人生だろ!”と指差して叫ぶと、オーディエンスは大きな喚声で応えた。エモーショナルなバンドサウンドが躍動する「じぶんROCK」では、Takaが客席にマイクを向けると、場内は割れんばかりの大合唱。それにはメンバーたちも“昨日よりすごいんじゃないですか?ヤバイよ!!”と大興奮だった。
“これやっちゃうしかないね!最後までついてこれますか!!”と言い放ち、剥き出しの感情を包含した、強靭な轟音サウンドが爆走。それに感化され、さらに激しくモッシュ&ダイヴする観客。そんなフロアを前にし、ますます勢いを増す演奏とパフォーマンス。相乗効果で場内はどこまでも熱を帯びていった。“次にやる曲は、俺らが奏でる音と、俺のこの声と、お前らのでっかい声が交わって初めて出来上がる曲です”と言って歌い始めたTakaに続いて、オーディエンスはこの日一番の声を響かせる中、静と動のコントラストが光る最新シングル「アンサイズニア」へ。
身体の芯に響くラウドかつヘヴィなサウンドも凌ぐコーラスが起こり、凄まじい一体感を作り出した。そして壮大なスケール感を持った「エトセトラ」で聴かせた後、“ちょっと幸せな歌を”と言って演奏されたバラード「Wherever you are」では、静寂した場内に、抜群の歌唱力と表現力を持ったTakaのハイトーンボイスが響き渡った。さらに「アンサイズニア」のアンプラグドヴァージョンの「アンサイズクリア」では、メロディの美しさと、伸びやかなTakaのボーカル、そしてシンプルながら繊細なプレイで観る者を圧倒した。演奏が終わると、オーディエンスは大きな拍手と歓声を贈った。
そして、7月20日リリースの両A面シングル「Re:make/NO SCARED」から「NO SCARED」を早くも披露!“簡単な曲なので一緒に歌って、踊って、ブチ騒いでください!”というTakaの言葉通り、この日初めて聴くファンも、イントロが流れた瞬間から激しく身体を揺らし、サビではすぐにメンバーと一緒に口ずさんだ。
「恋ノアイボウ心ノクピド」からONE OK ROCKのキラーチューンでラストスパート。最後まで一瞬たりとも気を抜くことなく、魂のこもったメッセージと全身全霊を注いだパフォーマンスで、オーディエンスを魅了した圧巻のステージを繰り広げた。それは、Takaの言葉を借りれば、この時にしか生まれない“今日だけの景色”をつくり出したのだった。
【取材・文:牧野りえ】
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