“ジンセイカケテボクハ”と読むアルバムタイトルに込められた気合が、そのまま音となって飛び出してくる。めちゃめちゃカッコいい仕上がりだ。

　前作のオープニングもイメージを掻き立ててくれたが、今回もその始まりっぷりは健在で、ワクワクさせてくれる。そこからONE OK ROCKの“今”が詰め込まれたサウンドが爆発。日本語と英語が混在するリリックが、これまで以上に研ぎ澄まされて耳に突き刺さる。特に３曲目「ONION!」は聴きごたえ充分だ。

　中盤の「Be the light」から「All Mine」は全編英語詞で、“海外仕様”なのが面白い。

　そして終盤の「69」は、なんとバンドの決意を朗読するショッキングな異色ナンバー。だがそのショックは一過性のものではない。♪バンドって言うのは時に激しく中指を立てたりそして時にもう一本足して世界の平和を願ったり♪という美しい一節は、史上に残るフレーズだ。

　ロックのダイナミズムとインテリジェンスを両立させてみせたこの『人生×僕＝』は、掛け値なしにONE OK ROCKの最高傑作だ。

【文・平山雄一】