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スガシカオの“おいしいとこ全部盛り”!ツアーの東京公演をレポート!

スガ シカオ | 2012.11.15

 なんてワクワクするツアー・タイトルなんだろう!「Funk/POP/Ballad/Dance・・・スガシカオ“おいしいとこ全部盛り”ツアー」である。10月から札幌でスタートしたこのツアー、Zepp Diver City Tokyo2デイズにおける2日目となるこの日。ステージ真ん中の奥に設置された階段の一番上からスガシカオが登場すると、まずはひとりで「19才」を歌うオープニング。続く「FUNKAHOLiC」の途中から次々と、スガと同じように階段の上からバンドのメンバーらが登場し、その度、演奏はますますファンキーに。オーディエンスも最初から温まっている状態で、「正義の味方」でスガがハンドマイクでステージ前方に飛び出したり、再び階段の上で熱唱したり、真っ赤なパンツ姿でド派手なパフォーマンスを繰り広げると、更にテンションアップ!軽やかに乗れるサウンドと強い芯のあるヴォーカルに身を委ねて、みんなも踊らずにはいられない、というムード。

「好きなだけ楽しんでってくれ!」という言葉と共に、赤やオレンジの照明が、青やグリーンの光に変わり、会場内を星が飛び回るような宇宙空間的演出の中で「午後のパレード」へ。観客たちはお決まりの振り付けもバッチリだ。そしてギターのイントロから「おお?っ!」と嬉しそうなざわめきが起こった「黄金の月」。「新旧取り混ぜてやってくんで、乗り遅れんなよ!」の言葉通り“全部盛り”なラインナップでライヴは進んで行く。歌ったり踊ったり、じっと聴き入ったり……と観客たちも曲ごとに集中した反応を見せながら、序盤から一体感のあるグルーヴを醸し出していた。
そして今年、配信でリリースした「Re:you」、「はじまりの日」と続くと、まさにスガシカオの真骨頂とも言うべきメッセージのヒリヒリとした鋭さが顕になっていく。更に「奇跡」では四つ打ちのビートでハイテンションに「行くぜー、みんなー!」と一斉にジャンプするなどアグレッシヴかつ油断禁物の展開に観客は興奮させられっぱなし。「春夏秋冬」では優しいメロディにホロリとさせられたりと“全部盛り”の美味しさをみんなで食べ尽くしていく。

「こないだ新しい曲をiTunesでリリースしたの、みんな聴いてくれた?この曲、俺すげえ自信あるんだよ!そろそろ俺は音楽人生の中で集大成となるようなアルバムを作りたいなと思ってて。この曲を作った時に〈あ、一歩前に進んだな〉と思ったんだよね」――そう言ってこの日、演奏された「Festival」はスガシカオのアーティストとしての誇りや汚せない魂みたいなものを見せつけられているような、そんな気迫に満ちたプレイだった。サビのメロディでの開放感は、人間の欲望や夢や憧れや、だけどもままならない現実さえも、全て解き放ってしまうようだった。スガシカオがスガシカオにしか作れない曲を作った、そんな手応えもあったことだろう。 終盤は「そろそろ俺たちの本気のファンクをお前たちに見せる時間が来たようだ」と、「したくてたまらない」、「ストーリー」、「91時91分」と、コール&レスポンスも更にヒートアップ。「今日、最高だぜ!みんなのファンクは確かにもらったぜ!」と本編ラストの「青空」へ。スロウな美メロが会場に満ち、丁寧に届けられる声に光が溢れるような素晴らしい時間となった。「あまい果実」や「コノユビトマレ」といったアンコールでの選曲も、最後の最後まで「神セトリ」(これ、後日、本人がブログでもそう書いてました)。スガシカオとバンドと観客がひたすら音楽と向き合い続け、“全部盛り”を味わい尽くす中に、純粋で熱い互いの繋がりが見えてくるようなライヴだった。

【取材・文:上野 三樹】

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リリース情報

Festival[iTunes限定配信]

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2012年10月25日

UGM

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お知らせ

■ライブ情報

初恋の嵐 ワンマンライヴ
“Storm of Last love” 【東京公演】

2012/11/29(木)SHIBUYA-AX

COUNTDOWN JAPAN
2012/12/28~31(月)幕張メッセ国際展示場1?8ホール、イベントホール
※出演日未定

Suga Shikao Hitori Sugar Tour 2013
16th Anniversary Hitori Sugar Premium Adult Night

2012/02/20(水)グランキューブ大阪(大阪国際会議場)
2012/02/25(月)中野サンプラザ
2012/02/26(火)中野サンプラザ

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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