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アジアに人気バンド“Mayday×flumpool”初共演@NHKホールをレポート!

Mayday × flumpool | 2013.05.10

 4月17日、NHKホールで行われた「TOKYO FM&JFN present EARTH × HEART LIVE 2013」で、Maydayとflumpoolが初共演を果たした。台湾を代表するMaydayは、本国のみならず、アジア各地でも高い人気をほこるロックバンド。そしてflumpoolも今年3月、台湾で初の単独公演(2DAYS)を行い、加えて台湾、香港、シンガポールでもアルバムを発表、海外を意識した活動が活発化してきた。さらに、お互いのレパートリーに、それぞれ中国語、日本語の歌詞をつけた楽曲を 発表するなど、交流を深めつつ ある2バンドだけに、パフォーマンスにどんな変 化が起こるのか楽しみなところ。当日、満員の会場には両バンドのファンが詰め かけていたが、おそらくMaydayを、もしくはflumpoolを観るのは初めてという人も多かったに違いない。

 ライブはまず、環境問題を考える映像が流されて始まる。Mayday、flumpoolともに、2月に行われた合同会見(TOKYO FMでの合同収録)で、音楽を通して環境問題 を考えようと訴えてきただけに、映像には少々身の引き締まる思いだ。

 さて、場内が暗転し、最初に出てきたのはMaydayの面々。熱い大声援が起こり、ブルーのライトが会場のあちこちで揺れる。どうやら、台湾や中国からも熱狂的なファンがつめかけているようだ。本国ではスタジアムクラスの会場を ソールドアウトにする実力を持つモンスターバンドだけに、ホールという距離感は魅力的だったに違いない。1曲目は「孫悟空」。ヘヴィーなギターからの導入部で一気に会場は熱くなる。続く「終結孤單」「雄雌同体」も、高揚感を煽るロックチューン。この3曲目のあと、各メンバーが日本語で挨拶。アシンは「こんばんは! 私はMaydayのボーカル、アシンです。また日本に来れて嬉しいです。みんな嬉しい?」と問いかけ、声援を集めた。続く「知足」では大きな手拍子と合唱が場内に広がり、暖かい一体感が広がる。人生賛歌的な「乾杯」、そして「OAOA」や「戀愛ING」など、サビのコーラスが親しみやすい曲では、初めて彼らの音楽に触れた人達も抵抗なく合唱に参加していったようだ。 まさに音楽に国境はない……そう感じた瞬間だったように思う。8曲目の「溫柔」は優しいバラードナンバー。聴かせどころを押さえたメロディーに、会場が包まれたような印象だった。後半は彼らのライブにおけるマストチューン「OK啦+ 軋車」「離開地球表面」がプレイされ、場内の一体感はさらに増す。この流れで、各メンバーのソロプレイも披露。ドラムのミン、ギターのストーン、モンスター、そしてベースのマサとつなぎ、ラストソングへと向かう。ラストは「離開 地球表面」。ここでは観客もメンバーもジャンプ! もはや、音楽という共通言語でひとつになれたと実感した空気を味わえた。

 Maydayが会場を熱く盛り上げたあとには、flumpoolが登場。やはりSEから手拍子が起こり、それを受けて元気よく飛び出すメンバー。すでにMaydayが場内の熱を引き出していただけに、気合も十分の様子。そして、1曲目に飛び出したのはこの時期にピッタリの「今年の桜」。続いて「labo」「Hello」と、アッパーな楽曲をプレイし、会場をまとめていく。最初のMCではギターの阪井一生が「どうも! flumpoolです! 皆さん楽しんでますか!」と挨拶。さらに、中国圏から訪れたMaydayのファンに対しても「ダージャーハオ!(皆さん、こんにちは!)」と中国語で呼びかけた。そして、ボーカルの山村隆太とトークでからみながら、flumpoolが台湾を訪れた際、Mayday・モンスターが大量のビールを差し入れしてくれたエピソードを披露。また山村は、このイベントへの出演について「環境を考えるキッカケになれば」と、訴えた。このあと、「君をつれて」や「春風」といったflumpoolらしい爽やかさを持った曲達が演奏されていく。6曲目の「Touch」は、彼らのライブに欠かせない起爆剤的なナンバー。後半に用意していた「ベガ?過去と未来の北極星?」や、最新アルバム『experience』収録の「イイじゃない?」も、聴く者のテンションを盛り上げてくれるアッパーチューン。特に「イイじゃない?」では、オーディエンスの持つ色とりどりのタオルが振られ、フェスのような雰囲気に。ラスト曲は「星に願いを」で本編をしめられたが、メンバーはライブの熱も冷めやらぬ状態でステージに残り、今後の予定について初夏にニューシングルが出ること、5周年のアニバーサリーを迎える10月1日、翌2日に日本武道館 2DAYS公演を行うことを発表。会場からは驚喜の歓声があがった。

 期待がふくらむアンコールでは、先にステージを終えたMaydayが再登場、flumpoolと合流し、2バンドのセッションによる豪華なコラボが実現した。まずはMaydayがカバーしたflumpoolの「証明」(原曲はflumpool「証」)を2バンドで共演。もちろん歌詞は中国語。山村もアシンとともに、しっかりと歌い上げた。MCでは、アシンの言葉を山村が訳すという場面も見られ、両バンドの暖かな交流ぶりがうかがえる。最後はMaydayの「OAOA」に山村が日本語の歌詞をつけたバージョンで熱演。アシンも日本語の歌詞を見事にこなし、両バンドの呼吸もバッチリ。両バンドから醸し出される絆は、会場にもしっかり伝わったようだ。言葉、文化の違いをも忘れさせてくれる音楽の力は圧巻。演奏終了後、ハグし合う メンバー達全員に送られた大きな拍手や声援には、清々しいものがあった。音楽の持つパワーには、地球を救う何かがある……そう実感せずにはいられな いイベントだった。

【取材・文:海江敦士】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル Mayday flumpool

リリース情報

experience (初回盤)

experience (初回盤)

2012年12月12日

A-Sketch

1. どんな未来にも愛はある (「Song with Mobage」TV CM曲)
2. Answer (TBS系 木曜ドラマ9「レジデント~5人の研修医」主題歌)
3. イイじゃない?
4. Across the Times
5. プレミアム・ガール
6. Sprechchor
7. Because... I am (シャープ「au AQUOSPHONE CL IS17SH」TVCMソング/日本TV系「スッキリ!!」7月テーマソング)
8. 証 (第78回NHK全国学校音楽コンクール・中学の部課題曲/NHK「みんなのうた」2011年8月~9月)
9. Natural Venus
10. 傘の下で君は…
11. 覚醒アイデンティティ (日テレ系&J SPORTSラグビーワールドカップ番組イメージソング)
12. The great escape
13. Touch (シャープ『au AQUOS PHONE IS 11SH』TV CMソング
14. 36℃

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リリース情報

作品8號-明日版 [台湾輸入盤]

作品8號-明日版 [台湾輸入盤]

2011年12月28日

相信音樂

台湾を中心に中華圏で圧倒的な人気を誇るバンド五月天(メイデイ)が3年ぶりにリリースするニューアルバム!!

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