今年は10Days!もはや秋の風物詩、REDLINE TOUR初日にSiMが登場!
REDLINE | 2013.10.25
2010年から、毎年秋に開催されているイベント「REDLINE TOUR」。今年は、「REDLINE TOUR 2013 10DAYS」と題され、恵比寿リキッドルームで10日間もぶっ続けで行われた。オフィシャルサイトには、「REDLINEとは?限界を越え、すべての境界線を無くすことを目的とする活動体」と書かれているが、出演アーティストを見ると、まさにその言葉が相応しいラインナップ。パンク/ラウド系が中心ではありつつ、海外からの刺客や(SKINDRED)、アイドルという黒船(BiS)と、カオティックなパーティの予感しかしない。しかも、REDLINEのオフィシャルカメラマンである鈴木公平の写真展や、映画『眩しくて見えなかったから長い瞬きを繰り返した』の上映もあり、さながら10日間も覚めない祭りのような様相を見せることとなった。
その初日となった10月11日。出演はSiMとSKINDREDのガチンコ2マン!ラウドロックにレゲエをブチ込む日英のバンドが揃い踏みとあって、チケットはソールドアウト。REDLINEの幕開けにぴったりな夜となった。
オープニングMCで芹澤マクシムがイベントの開幕を告げると、キッズたちのテンションも一気に跳ね上がる。そんな中で現れたトップバッターはSiM。先日、SHIBUYA-AXのツアーファイナルもソールドアウトを果たした彼らだけに、最早リキッドルームは小さいと思えるほどである。「Get Up, Get Up」がはじまると、神々しく照らされたMAH(Vo)が開口一番「来いよ!」。途端にダイブに次ぐダイブが巻き起こる。メンバーも、SHOW-HATE(G)とSIN(B)がギリッギリまで飛び出し、GODRi(Dr)は立ち上がり、いきなりフルスロットル。続く「Amy」ではMAHが踊りながら歌い、先導。憧れのSKINDREDと対バンだからか、曲紹介やパフォーマンスに、心なしか憧れスイッチが入っているように見える。また、「ANTHEM」をやりかけて、コール&レスポンスが起こるも「あったまってからやる」と中断してしまうという粋なフェイントも。「どんな10日間になるか、俺らと君らのステージにかかってる。だから、もっとみんな来て欲しいな」という一体感あるMAHの言葉に、オーディエンスはさらに奮起。「R.P.G」で思いっきり踊らせて、MAHのジェスチャーで気付いたオーディエンスから歓声があがった「Fater Than The Clock」と畳みかけていく。
「SKINDREDのワンマンだったらいいなっていう人もいると思うけど、俺らもSKINDRED大好きでここに来てるので」とMAHは、SKINDREDに衝撃を受け、ライヴを見てきて、対バンに至った経緯を思い入れたっぷりに語った。「好き好きと思っていたら一緒のステージに立てた。だから全力で応えたい!」――ライヴによっては、ワンマンよりも対バンの方が輝きを放つバンドもいる。まさにこの日のSiMは、SKINDREDとの対バンならではの凄まじいライヴを見せてくれた。「ANTHEM」「Blah Blah Blah」「Evolution is Solution」……若い世代の洋楽離れも叫ばれて久しいが、こういうイベントこそ、自然に邦楽と洋楽を繋げるような気がしてならない。
RED LINEへの感謝から、もうすぐリリースされるアルバム『PANDORA』とワンマンツアーの告知でフロアの熱をさらに高めると、いよいよ終盤へ。シンガロングが美しかったミディアムチューン「Same Sky」、後方にいた女の子がイントロでブワーっとモッシュの渦に消えた「KiLLiNG ME」、そして、トドメを刺すような「f.a.i.t.h」で、熱い拍手を巻き起こしてステージを降りた。
続いてはもちろんSKINDRED。満開のハンドクラップに迎えられて登場すると、そのまま「STAND」へ。ベンジー(Vo)のラメのジャケットが眩しい!そして「トーキーオー!」と煽ってから「RAT RACE」。これは初見のオーディエンスも、SiMが彼らから影響を受けていることを大いに感じたのではないだろうか。MAHは「(知らない人にも)ぜひ見て帰って欲しい!」と言っていたが、SiMが好きなら、楽曲そのものに惹き付けられずにはいられなかったはず。その証拠に、SiMのTシャツを着たキッズたちが、嬉々として飛び跳ねていた。ベンジーも、マイクをフロアに向けて、煽る煽る!「KILL THE POWER」では、納得がいくまで曲名をコール&レスポンス。誰もが叫び、手を挙げ、やっと演奏がはじまるという、本当に共闘のような状態だった。日本でのライヴとはいえ、決して妥協したパフォーマンスはしない、というバンドのストイックな姿勢を垣間見ることが出来た。
問答無用で全てをぶっ飛ばすようなパワフルな音塊がどんどん投げ掛けられ、ラストの「NOBODY」では、フロアは暴れ締めと言わんばかりの盛り上がりとなって幕を閉じた。……が、まだまだオーディエンスはSKINDREDを帰さない!アンコールで呼び戻し、ステージにメンバーが再び登場。そして、オーディエンス全員を座らせてから跳び上がらせて、「WARNING」がスタート。ここで、何とMAHが飛び入り!歌っている時の万感の表情は、本当に印象的だった。「WARNING」コールにジャンプ、そしてタオルをぐるぐる回させて、絶頂のフィナーレ。音楽だけではない、志がぶつかり合った、素晴らしいイベントになったと思う。初日からこんなドラマが生まれて、2日目以降はどうなったんだろうか!?
【取材・文:高橋美穂】
【撮影:鈴木公平】
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リリース情報
SiM『PANDORA』
2013年10月23日
NAYUTAWAVE RECORDS
2. WHO’S NEXT
3. Pieces of Troops
4. BRAiN
5. Blah Blah Blah
6. Boring People,Fucking Grays
7. DUBSOLUTiON #4
8. We’re All Alone
9. Rosso & Dry
10. Keep it Burnin’
11. March of the Robots
12. Dreaming Dreams
13. Upside Down
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セットリスト
REDLINE TOUR 2013 10DAYS
SiM×SKINDRED
2013.10.11@恵比寿リキッドルーム
SiM
- Get Up, Get Up
- Amy
- Murderer
- R.P.G
- Fater Than The Clock
- ANTHEM
- Bah Blah Blah
- Evolution is Solution
- Same Sky
- KiLLiNG ME
- f.a.i.t.h
SKINDRED
- STAND
- RAT RACE
- PRESSURE
- BABYLON
- CUT DEM
- KILL THE POWER
- DOOM RIFF
- DESTROY
- TROUBLE
- NOBODY
- WARNING