POLYSICS、対バンツアーのセミファイナルは夙川BOYSと共に沸点を突破!
POLYSICS | 2013.12.11
「POLYSICS対バンツアー2013 帰ってきたULTRA FIGHT OR DIE!!!」は、全部で12本勝負。10月18日に柏で行われたSiMとの対決を皮切りに、様々なバンドと各地のライブハウスを揺るがしてきた。11本目となるこの日の相手はN’夙川BOYS。マーヤLOVE、リンダdada、シンノスケBoysが爆音で轟かせるロックンロールは、この日も絶好調! 新曲も盛り込んだセットリストで観客を沸かせ続けた。ラストを飾った「物語はちと?不安定」で辿り着いたのは、まるで沸騰した天ぷら鍋のような超弩級の昂揚感。演奏を終えた3人がステージから去った後も、場内の気温は全く下がる気配がなかった。
そして、ついにPOLYSICSが登場。SEが鳴り響き始めると、待ち切れない様子の観客が手拍子。そして、鮮やかなオレンジ色の繋ぎを着たハヤシ、フミ、ヤノが登場した。「トイス! トイス! 帰ってきたULTRA FIGHT OR DIE!!!」とハヤシが叫び、スタートした1曲目は新曲「ACTION!!!」。猛烈なスピードで駆け抜け、ビートを全開で躍動させていく。こんなサウンドを聴いたら、最早誰もじっとしていられない! 獲物に喰らいつく飢えたピラニアのようなテンションで飛び跳ね続ける観客のエネルギーが、とにかく半端ではなかった。そんな状況に「Ice, Tights, Mike」「Marshmallow Head」がさらに容赦なくガソリンを注ぐ。「ムチとホース」では観客の手にしたタオルがプロペラのように大回転……オープニングの4曲の時点で恵比寿リキッドルームは只事ではない状況へと突入していた。
「とうとうこの日が来ちゃいました。まずはN’夙川BOYS、素敵なライブをありがトイス! 今日はセミファイナル。とことん盛り上がってこう! 今日は何の日か知ってるかい? “イイフミの日(11月23日)”だ。そんなフミが歌います!」とハヤシが言い、「Lucky Star」がスタート。フミが歌い、ハヤシはステージ上をアクティブに巡りながら観客を巻き込んでいく。ハヤシのハイトーンなシャウトが会場をビリビリ震わせた「Exclamation!」。シャープなビートをザクザク刻んだ新曲「Turbo Five」。エネルギッシュなタテノリのダンスを誘った「Don’t Cry」。そして、フミのボーカルバージョンとしてリアレンジされた「I My Me Mine」の盛り上がりは凄かった。お馴染みの救急車のサイレンの音が流れ、どよめいた観客。何処か郷愁を誘うあのメロディが鳴り響き始めると、人々は踊りながら歓声を上げた。ハヤシはギターを弾きつつホルダーに固定したカズーを吹き鳴らし、サウンドに素朴な色合いを添える。暫くの間ライブで披露されず今夏まで封印されていたこの曲だが、新バージョンも最高にカッコ良かった。今後も様々な空間でパワーを発揮していくことだろう。
「踊れHeaven」も演奏した後、再びインターバル。「N’夙川BOYSのマーヤとは付き合いが長いんです。今回、フミとのトレードに失敗したけど(この日のライブのサブタイトルは、“フミとリンダ、トレードしませんか?なんならヤノもつけます。”だった)、何ならヤノだけじゃなくて俺もつけようかと……」という唐突な提案をしたハヤシに対して、「それだとPOLYSICSはリンダ1人になっちゃうじゃない!」と実に的確なツッコミを入れたフミ。楽屋でハヤシがフミの携帯電話の充電器を踏んで怒られたエピソードなども交えつつ、2人の息の合ったMCが展開した。観客から「かわいい!」という声が届けられると「いい夢見れそう!」と大喜びしたフミ。「今日はイイフミの日だから、持ち上げていきましょう!」とハヤシが呼びかけると、観客の間から和やかな笑い声が起きた。そんなひと時を経て、ライブは後半戦へ。まずは「Let’s ダバダバ」が《ダバダバ!》というハジケまくった大合唱へと人々を誘う。続いて「Everybody Say No」が激しいタテノリを引き起こし、「カジャカジャグー」がアドレナリン分泌を容赦なく加速! レッドゾーンへとすっかり突入したフロアを一層エスカレートさせたのが、刺激的な音圧とビートに溢れた「MEGA OVER DRIVE」。さらには「シーラカンス イズ アンドロイド」までもが飛び出し、ステージ上の3人もフロアの観客も汗まみれとなっていた。
「Shout Aloud!」で本編が締めくくられた時、フロア全体から湯気が立ち上っているのが見えた。興奮を抑えきれない観客は、アンコールを求める手拍子を始める。そんな声に応えて、ステージに戻ってきた3人。「POLYSICSは来年、1月15日にニューアルバムをリリースします! タイトルは『ACTION!!!』。聴いただけで身体が動くような曲ばかりです。BPM、かなり速いよ。楽しみにしていてください。もちろんツアーもあります。じゃあ早速新曲をやりたいと思います!」とハヤシが語り、新曲「Post Post」がスタート。尋常ではないテンションで駆け抜けつつも、瑞々しいメロディが胸をキュンとさせるサウンドであった。
続いて「Baby BIAS」。この曲ではなんとN’夙川BOYSのマーヤLOVE、リンダdada、シンノスケBoysが合流! POLYSICSとお揃いのバイザーを着用した3人は元気いっぱいに踊って観客を明るく盛り上げた。そして、ラストを飾ったのは「Boys & Girls」。腕を勢いよく振り上げながら踊る観客は勿論、渾身の力をこめて演奏するPOLYSICSのエネルギーも鬼気迫るものがあった。誰も彼もが完全燃焼の絶頂感を目指して昂ぶり続ける。曲が幕切れ、ハヤシがギターを優勝カップのように頭上に掲げると、割れんばかりの拍手が起こった。ステージからの去り際、ハヤシはマイクを通さない生声で何度も「トイス!」と呼びかけ、観客も負けないくらいの勢いで「トイス!」と返す。コール&レスポンスを交わし合った後、「おやすみ?! また明日!」と言って手を振った彼を歓声が包み込む。とびっきりの興奮に満ちたエンディングであった。
【取材・文:田中 大】
【撮影:林洋輔】
リリース情報
セットリスト
POLYSICS 対バンツアー2013 帰ってきたULTRA FIGHT OR DIE!!!
〜フミとリンダ、トレードしませんか?なんならヤノもつけます。〜
2013.11.23@恵比寿LIQUID ROOM
- ACTION!!!
- Ice, Tights, Mike
- Marshmallow Head
- ムチとホース
- Lucky Star
- Exclamation!
- Turbo Five
- Don’t Cry
- I My Me Mine
- 踊れHeaven
- Let’s ダバダバ
- Everybody Say No
- カジャカジャグー
- MEGA OVER DRIVE
- シーラカンス イズ アンドロイド
- Shout Aloud!
- Post Post
- Baby BIAS
- Boys & Girls
お知らせ
SHURE LIVE with GLX-D/BLX ワイヤレス -FREE from cables!-
2013/12/20(金)恵比寿LIQUIDROOM
ROTTENGRAFFTY presents ポルノ超特急2013
2013/12/23(月)京都KBS HALL
EX THEATER OPENING SERIES 2014 NEW YEAR PREMIUM “GO LIVE VOL.1”
2014/01/25(土)EX THEATER ROPPONGI
POLYSICS JAPAN TOUR 2014 “ACTION!!!”
2014/03/06(木)千葉LOOK
2014/03/08(土)HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
2014/03/09(日)HEVEN’S ROCK 熊谷 VJ-1
2014/03/12(水)松阪M’AXA
2014/03/14(金)大阪umeda AKASO
2014/03/15(土)高松MONSTER
2014/03/16(日)岡山ペパーランド
2014/03/20(木)盛岡CLUB Change
2014/03/21(金)仙台MA.CA.NA
2014/03/23(日)札幌ベッシーホール
2014/03/26(水)滋賀U★STONE
2014/03/27(木)広島ナミキジャンクション
2014/03/29(土)熊本DRUM Be-9 V2
2014/03/30(日)福岡DRUM Be-1
2014/04/01(水・祝)神戸VARIT.
2014/04/03(金)金沢van van V4
2014/04/04(土)新潟CLUB RIVERST
2014/04/06(日)名古屋CLUB QUATTRO
2014/04/11(金)東京Zepp DiverCity
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。