Dragon Ash、アルバム『THE FACES』を引っさげた全国ツアーがスタート!!
Dragon Ash | 2014.02.28
非常に攻撃的な内容のライブだった。メロディアスな曲をはさみながら、アグレッシヴなナンバーをリスナーの奥深くに刻み込む。バンドの持つ現時点でのパワーをフルに活かした、ツアー前半のパフォーマンスだった。
Dragon Ashは昨年末、シングル「Lily」のリリース・パーティ“Lily’s Party”(東京・EX THEATER ROPPONGI)で、初めてKenKenをサポート・ベースに迎えてのワンマン・フルライブを行なった。これは復活を辛抱強く待っていてくれたファンへの感謝を込めたライブで、お互いの未来を祝福しながら楽しもうという新旧のバラエティに富んだセットリストが印象的だった。
しかし今回は1月にリリースしたばかりのアルバム『THE FACES』のツアーで、アルバム曲をメインに据え、バンド側からのメッセージが前面に押し出されている。アルバムのコンセプトである“THE SHOW MUST GO ON”=何があっても絶対にやり遂げるという、Dragon Ashの決意をひしひしと感じさせるライブとなった。
単刀直入、いきなりメンバーとオーディエンスは解放される。それもそのはず、バンドはずっと危機的な状況が続いていたから、お互いにどこか気遣いがあったことは確かだ。それが、6人体制で初のオリジナル・アルバムを完成させ、本格的なツアーが再開されたのだから、溜まったエネルギーがオープニングから一気にほとばしり出る。
Kjがど真ん中に立って、ギターを掻き鳴らしながらフロアを煽る。クールにサウンドをコントロールするギターのHIROKI。それとは対照的に、KenKenは身体をうねうねくねらせながらベースを弾く。ダンサーのDRI-VとATSUSHIは満面の笑みでビートをストレートにダンスで表現する。それを見渡しながら、ステージ最後方に位置取るドラムの桜井誠とDJのBOTSは、バンド全体のリズムをプッシュする。それを浴びて、オーディエンスは遠慮なく、のっけからモッシュする、ダイブする。「Intoroduction」、「The Show Must Go On」の2曲で、Zepp Tokyoは最速で熱くなった。
『THE FACES』 の曲順を活かしたセットリストが効果を発揮したのは、「Run to the sun」 だった。IKUZONEのラスト・レコーディングとなったこのシングル曲を、オーディエンスが大声で歌い始める。一度、火が着いたフロアは、「Run to the sun」 の美しいメロディにパワーを吹き込む。Kjはその歌声を受け止めて、それを上回る説得力で歌い切る。KenKenとATSUSHIが並んで、ヘッド・バンギング。ステージセンターの台の上では、DRI-Vが得意のロックダンスでミクスチャーのスピリットを表現する。メンバーの自由度が非常に高いパフォーマンスだ。あまりのエナジーの噴出に、バンドの屋台骨がギシギシ鳴る音が聴こえそうだ。が、それでいて一体感を強く感じさせるのが、このツアーのDragon Ashの最大の特徴だろう。
一方、6人体制での初シングル「Here I Am」は、ライブの中でメロディの美しさがさらに際立つ。アルバムで聴くのとはまた別の曲の表情が浮き彫りにされるのは、このツアーが優れている証拠だろう。
初めて聴いたときから名曲と直感した「Lily」や「Golden Life」も、このツアーならではのタッチで心に刺さってくる。「Still Goin’ On」ではアルバムと同じく、YALLA FAMILYの50Caliber、Haku the Anubiz、WEZの3人のラッパーが乱入してきて、さらに温度が上がる。まさに“THE FACES”=いろんな顔が見えてくるライブだった。
そうして、アンコールにはサプライズが待っていた。BOTSがマリリン・モンローの「Happy Birthday」を流すと、場内から桜井とATSUSHIにお祝いの声が上がる。バースデーケーキが運ばれてきて、2人並んでキャンドルの火を吹き消した。オーディエンスの祝福の声がさらに高まると、桜井は「そんなに俺のことが好きですか?(笑) 長くやってますけど、ライブの当日が誕生日って、初めて。すげー恥ずかしいし、アレな気分になっちゃってます。四捨五入すると40才ですけど、あと30年はロックしていいですか?」。「誕生日に踊らせてもらってありがとう。素敵な仲間とこれからも頑張ります」とATSUSHI。大きな歓声と拍手が起こる。
ツアーがDragon Ashの “ホーム”であることを、再確認した一夜だった。ツアーは5月31日、ファイナルの武道館まで続く。
【取材・文:平山雄一】
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リリース情報
THE FACES【初回限定盤】 [CD+DVD]
2014年01月15日
ビクターエンタテインメント
2. The Show Must Go On
3. Trigger
4. Run to the Sun
5. Neverland
6. Today’s the Day
7. Here I Am
8. Blow Your Mind
9. Still Goin’ On feat.50Caliber,Haku the Anubiz,WEZ from YALLA FAMILY
10. Golden Life
11. Walk with Dreams
12. The Live feat.KenKen
13. Lily
14. Curtain Call
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お知らせ
Dragon Ash Tour『THE SHOW MUST GO ON』
2014/03/01(土)Zepp Fukuoka
2014/03/02(日)T.O.P.S Bitts HALL
2014/03/07(金)Zepp Nagoya
2014/03/09(日)CLUB CITTA’
2014/03/14(金)岡山オルガホール
2014/03/15(土)BLUE LIVE広島
2014/03/23(日)キッセイ文化ホール
2014/04/05(土)富山・ヘリオス
2014/04/06(日)福井県県民ホール
2014/04/12(土)桐生市市民文化会館
2014/04/13(日)新潟LOTS
2014/04/18(金)いわきアリオス
2014/04/20(日)石巻Onepark
2014/05/31(土)日本武道館
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。